魔法少年ケンタ☆マグス アナザーストーリー   作:unknown505

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第9話

高坂一族本家の庭や外の道路には大勢の警察が本家の構成員に手錠をかけて警察車両や護送車に送っていた。それを庭の椅子に健太と龍二は腰掛けて見ていた。

 

龍二「ようやっと終わったな。」

 

健太「ああ、これでもう互いの一族が血を流すことも無くなった。」

 

龍二「今回の一件で警察は松井一族本家にも家宅捜索が入るそうだ。今の族長の田宮さんは喜んで受けるそうだ。」

 

健太「そういや、龍二んとこも吉信の命令で夢乃さんを殺害してたもんな・・・。」

 

龍二「とはいえお互いの一族は滅亡せずに済んだ、これもお前のおかげだ健太。」

 

健太「いやいや、俺は大宮に腹立ったから賛同したまでで。」

 

龍二「それでもだ、お前はそれをやってのけた。」

 

健太「・・・・・・まぁな。」

 

雄介「ふたりともこんなとこで雑談か?俺も混ぜてくれよ。」

 

健太「雄介さん。」

 

雄介「ほれ、二人に差し入れだ。」

 

健太「ありがとうございます。」

 

龍二「感謝する。」

 

そう言ってやってきた雄介は二人に缶ジュースを渡し椅子に腰掛ける。

 

健太「雄介さん大丈夫なんすか仕事しなくて?」

 

雄介「平気だよ、今回は俺もだいぶ働いたから証拠集めは部下にやらせてる。」

 

龍二「・・・・・・本当に副総監か?」

 

雄介「アッハハハ!よく言われるさ、総監からも以外だってな!」

 

龍二「ん、気に障ったなら謝る。」

 

雄介「大丈夫だ、こんなもん俺からすりゃ慣れっこさ。」

 

龍二「そうか。」

 

雄介「ふたりとも、ありがとう。」

 

健太「へっ?」

 

龍二「ん?どうしたんだ改まって。」

 

雄介「いや今回の一件、健太と龍二が協力してくれなかったらきっと両家が全面戦争になって今よりもまずい事になっていた・・・本当にありがとう。」

 

健太「大丈夫っすよ、俺は一族が元に戻るために奮戦したまでですよ。」

 

龍二「それにどちらとも平和な道を進めるのならどんな苦難が襲いかかろうとも俺達が払ってやる。」

 

雄介「フッ頼もしいな二人は・・・。」

 

こうして大宮正嗣の野望は潰えた。そしてそれをドローンからモニターで総乃助と隆造が見ていた。

 

総乃助「ようやく長い因縁に決着が付きましたね隆造さん。」

 

隆造「ああ、これでもう高坂一族に脅かされる事も無くなったな…。」

 

総乃助「松井一族の方はどうなります?」

 

隆造「松井一族本家にも警察が家宅捜索に来る。俺はそれを受け入れるつもりだ。」

 

総乃助「そうですか。」

 

隆造「総乃助、俺は警察の家宅捜索が終わったら松井一族の族長を引退して息子に龍二のサポートをさせよう。」

 

総乃助「・・・・・・・」

 

隆造「俺もこの年になって高坂健太から色んな事を教わった。若い奴から学ぶ事も大事だということを身に沁みた。」

 

総乃助「新族長は誰にするかは決めているのですか?」

 

隆造「いや、ただ各当者はいる。そいつを新族長にするために俺は最後の仕事をする。今回の一件、助かったぞ。」

 

総乃助「ええ、また・・・」

 

そう言って隆造は総乃助のアジトから出ていく。総乃助はタバコを吸い、モニターを見つめる。

 

総乃助「フッ貴方のような方が神浜に来てくれて良かった、貴方は神浜の救世主ですよ、健太さん。」

 

モニターには健太と龍二が笑いあっていた姿が映っていた。高坂健太と松井龍二、そして一族分家達と一族本家の戦いから数日後・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレビ『先日、殺人教唆やその他の罪で逮捕となった大宮正嗣氏の裁判で起訴が成立し「無期懲役」が求刑されました。検察は・・・・・』

 

やちよ「あら、この人起訴されたのね。」

 

健太「ま、こいつは色んな悪行やってきたからな。」

 

一連の事件で全てを明らかにされた大宮正嗣は殺人教唆、国家転覆加担した事により「無期懲役」となった。更に吉信の息がかかった官僚、政治家、一族老公も共に「懲役50年」「無期懲役」が課された。

 

健太「まぁこれでしばらくだけ神浜は平和だろうな。デカイ騒動も起きなさそうだし。」

 

いろは「後は元吉信一派の残党の監視だけですね。」

 

俊「多分この人が逮捕されて残党も迂闊に動けないですよね。」

 

壮介「何はともあれ健太がまた事件を解決したから凄ぇな。」

 

健太「ああ、壮介、今は大丈夫か?」

 

壮介「おう!もうほとんど治ったぜ!これでまた復帰だ!」

 

健太「全くお前は調子の良い・・・まぁお前らしいけどな。」

 

鶴乃「そういえば今日は健太君一族の人達に呼ばれてるんだよね?」

 

健太「ああ、何でも大事な話があるらしくてな、みかづき荘の人達も是非聞いてほしい話らしい。」

 

うい「私達も聞いてほしい話ってなんだろう?」

 

モキュべぇ「モッキュ?」

 

さな「もしかしたら、一族の事でみかづき荘にも協力してほしい、みたいな感じでしょうか?」

 

壮介「まぁ行ってみないと分からねぇしな。」

 

フェリシア「ならさ、早く行ってみようぜ!!」

 

健太「だな、多分皆も待ってくれてるだろう。」

 

そう言って健太達は高坂一族本家へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

       −高坂一族本家−

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いろは「わぁ・・・凄く大きな家・・・!」

 

鶴乃「とても大きな屋敷だね・・・!」

 

やちよ「かなり凄いわね。」

 

健太「ああ、最も歴代の族長が練りに練って今のが完成体なんだろうな。まぁあの大宮がやらかしやがったが。」

 

族長の大宮正嗣が逮捕された事により本家の力は落ち分家の力に頼らざるを得なくなったため現在は分家の家長青葉泰之が族長代行として本家の建て直しを行っていた。すると前方から四美が走ってきた。

 

四美「健太さぁぁん!!!」ドゴォッ!

 

健太「ごほぉッ!」

 

壮介「健太っ!?」

 

うい「健太お兄ちゃん!?」

 

四美「待ってましたよ健太さん!!」

 

健太「あっ、相変わらずっすね・・・四美さん・・・あはは・・・。」

 

泰之「おい四美、仮にもお客さんの前だぞ。」

 

四美「あはは、つい興奮しちゃって。」

 

泰之「全く・・・さて、みかづき荘の皆様はじめまして、俺は高坂一族分家家長、そして本家族長代行の青葉泰之だ。」

 

やちよ「はじめまして、七海やちよです。」

 

いろは「環いろはです!」

 

うい「妹の環ういです。」

 

さな「二葉さなです。」

 

俊「染谷俊です、よろしくおねがいします。」

 

フェリシア「オレは深月フェリシアだ!」

 

壮介「長崎壮介です。」

 

泰之「皆良い方々だ、立ち話もなんだし居間へ案内しよう。そこで本題も入りたいしな。」

 

健太達「はい。」

 

そう言って健太達は居間へ向かう。

 

健太「あれ?そういえば泰之さん四美さん達は?」

 

泰之「源次郎達なら分家の仕事だな、四美しか手伝ってもらう人がいなくてな。」

 

健太「なるほど…」

 

壮介「そういや本題ってのはなんですか?」

 

泰之「ああ、まずは本題に行こうか。」

 

そう言って泰之は一息ついて健太に話す。

 

泰之「健太、俺は長く高坂一族の行く末を見てきた。この年になるまで宗雄さんを守る三傑龍として良いことや悪いことも全て、な。」

 

健太「はい。」

 

泰之「一族の歴史を考えれば、このまま一族を解散させる事も考えた。だが、それでは歴代を築いてきた族長や守ろうとしたお前の家族の気持ちを蔑ろにしてしまう。」

 

健太「・・・・・・」

 

泰之「これまで松井一族にした行いも考えて、俺は苦悩した・・・だが、俺に一つの考えが出来た。」

 

健太「考えっすか?」

 

泰之「ああ、その考えとは俺らのような古い世代はもう時代遅れ・・・今の時代を生きる若い世代に託したいんだ。」

 

健太「若い世代に・・・」

 

泰之「そこでだ。」

 

そう言って泰之は健太に頭を下げて衝撃の言葉を投げる。

 

泰之「俺は「新高坂一族本家族長」をお前に託したい。」

 

健太「・・・・・・えっ?」

 

皆「「・・・・・・ええええええええっ!!?」」

 

健太「マジっすか!?そんな大役を俺みたいな馬鹿に!?」

 

泰之「馬鹿な事あるか。お前は神浜を救い、更にお互いの一族を救ったんだ。」

 

健太「いや、まぁ確かにそうだけど・・・」

 

四美「私からもお願いします!!」

 

健太「四美さん・・・。」

 

そう言って泰之と四美は深々と健太に頭を下げる。

 

いろは「健太さん・・・」

 

健太「いろは・・・」

 

いろは「健太さん、泰之さんの願い聞いてあげませんか?」

 

やちよ「これは、きっと健太君のお父さん達にとっても親孝行になると思うわ。」

 

鶴乃「そうだよ!お母さんと通さんと由美ちゃんもきっと喜ぶよ!」

 

壮介「そうだぜ健太!俺達もバックアップすっからよ!」

 

フェリシア「応援するぞ健太!」

 

俊・さな「「健太さん!」」

 

うい「私達も頑張るから!」

 

モキュべぇ「モッキュィ!」

 

健太「・・・・・分かった。」

 

そう言って健太は泰之と四美に近づく。

 

健太「やります。族長に襲名します!」

 

泰之・四美「「っ!!」」

 

泰之「……そうか!ありがとう健太!」

 

四美「やったぁ!すぐに源次郎さん達に連絡します!!」

 

そう言って四美はすぐに部屋を出ていく。

 

泰之「健太が族長なら、一族はまた新しい道を進めるだろうな。」

 

健太「ああ、俺が族長になったからには決して黒い道には進めさせない。保証する。」

 

そう言って健太と泰之は手を繋ぎ、新高坂一族本家族長を襲名する事を約束した。

 

健太「俺が族長になったらやらなきゃいけない事があるんだ。それは・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     −同時刻 松井一族仮本部−

 

 

 

 

 

 

 

高坂健太が一族本家で懇願されている間、龍二は一人、松井一族仮本家へ来ていた。そして中から田宮が出てくる。

 

隆造「待たせたな、龍二。」

 

龍二「あんたが族長か。」

 

隆造「そうだ、こうして会うのは初めてだな。」

 

龍二「俺を呼んだのはどういう理由だ?」

 

隆造「そう警戒するな、今いるのは俺だけだ。」

 

龍二は隆造の回りに敵がいないかを密かに調べていたが隆造にはそれが分かっていた。

 

隆造「俺がお前を呼び出したのは他でもない、先代がお前にした仕打ちは凄まじいものだったと聞いた。」

 

龍二「・・・・・」

 

隆造「先代が今まで犯した罪を数えればお前は少なからず真当な事をした。だから俺はお前が貼られていた「一族殺し」のレッテルを取り消す。そのために俺はある事を決めた。」

 

そう言って隆造は龍二に近づいて、頭を下げる。

 

龍二「っ!」

 

隆造「お前に、新しい「松井一族族長」になって欲しい。」

 

龍二「なんだと・・・!?」

 

隆造「厚かましい願いという事は承知している・・・だが、俺のような古い理に縛られた人間はいずれ道を外れてしまう、先代の政孝みたくな。」

 

龍二「だが、俺は一族殺しをしたんだ。あんたが俺を任命したとしても、あんたがバッシングを食らう可能性が・・・」

 

隆造「構わん、何せ俺は息子に龍二のサポートをするようにした後に後見人となって静かに余生を過ごすつもりだ。」

 

龍二「そうなのか・・・」

 

隆造「だから、お前が新しい族長になって一族を変えてくれ、頼む。」

 

龍二「・・・分かった、やってみよう。」

 

隆造「ありがとう、龍二。」

 

龍二「俺が族長となったら真っ先にやらないといけないことがある。それは・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  健太・龍二「「両一族と和解だ。」」

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