魔法少年ケンタ☆マグス アナザーストーリー 作:unknown505
−とある日のみかづき荘−
第3次神浜東西戦争が終わり、一旦一息付けたとある日、健太と壮介はテレビを見ていた。
健太「おっ、さゆさゆが出てんじゃん。」
壮介「史乃ちゃん最近色んなテレビに引っ張りだこだもんなぁ。」
健太と壮介が見ていたテレビ番組は神浜市の地域を回る「復興番組」の内容であり、被災した人々を勇気づけるためにあちこちを歩き回りながら取材をしていた。
健太「そういやコイツも最近良く出てくんな。」
壮介「ん?・・・っ!」
その復興番組を見ていた際、沙優希に話しかけるイケメン風の少年が映りその少年を見た壮介は驚愕した。
壮介「(こいつは・・・・・・)」
−1年前 神浜市 羽根暴走時−
1年前の神浜市で起きたマギウスによる羽根暴走事件の時、壮介は襲いかかる羽根の処理をしていた。
黒羽根「うがぁあああっ!!」
壮介「オラァっ!!」
黒羽根「ガハッ・・・!」
壮介「はぁ・・・はぁ・・・とりあえずこれで羽根は蹴散らしたか・・・。」
羽根をひと通り片付けた壮介は息を吐きながら、座り込む。すると壮介に一人の少年が声を掛けた。
「おい、そこのお前。」
壮介「ん?」
「神浜市が何故こんな状況になったのか説明してくれないか?僕が納得いくようにね。」
壮介「(なんだこいつ・・・不躾に・・・)」
そう思いつつも壮介はその少年に説明をするために立ち上がる。
壮介「んしょ・・・説明する前にまずは名乗るのが筋だろ?俺は長崎壮介だ。んで、お前魔法少年だな。」
「ああそうだ、僕は「片岡和人」神浜市でアイドルをしている者さ。」
「神浜市のアイドル 片岡和人」
和人「今日は大事な撮影があってね、その撮影が終わった直後に君の後ろで倒れてる黒いローブを着た者達に襲われたんだ。」
壮介「なるほどな、だが安心しな。こいつらは片付けて決着はついた。」
和人「決着はついただって?随分と笑わせてくれるじゃないか!」
すると和人は壮介の発言に対し大笑いした。
壮介「あ?何が可笑しい?」
和人「こんな状況で勝利と言えるのか?なんて無能なんだ君は・・・!心底呆れる!」
壮介「・・・おい、喧嘩売りに来たのか?というかそもそもお前はさっきから何様だよ?そんな説教できるほど偉いのかよてめぇは・・・!」
和人「僕は事実を言ったまでさ。君は恐らく僕みたいに単独でいるわけじゃなく他にも仲間がいる感じがするけど、君のお仲間もさぞ「無能」なんだろうねぇ。」
壮介「あぁっ!?」
すると壮介は和人の「無能」発言にキレ、和人の胸倉を掴んで睨みつける。
壮介「てめぇ・・・俺を侮辱すんのは構わねぇがな、仲間を侮辱すんのは許さねぇ・・・!アイドルだかなんだか知らねぇが関係ねぇ、ぶっ飛ばすぞコラ・・・!」
和人「僕は正義の味方だ、君たちがそんな体たらくじゃ困るんだ、役に立たないならそのまま魔法少年として引退したらどうだい?」
壮介「正義の味方だぁ・・・?てめぇ・・・っ!!」
和人「おっと。」
壮介と和人の口論の最中、増援で現れた羽根が攻撃を仕掛け寸前で躱す。
壮介「ちぃっ、空気読めねぇ連中だな・・・!」
和人「体たらくの君は下がっていたまえ、僕が本当の「正義執行」を見せてあげるよ。」
壮介「なにっ?」
そう言って和人は魔法少年に変身し、武器であるヌンチャクを装備した。
和人「さて、神浜のゴミ掃除をしようか。」
そう言って和人は襲いかかる羽根を相手にヌンチャクで応戦しそして・・・
和人「死ね。」
和人はヌンチャクで羽根のソウルジェムを叩き壊した。それを見た壮介は驚愕した。
壮介「・・・・・・」
和人「見たかい?これが勝利というやつだよ。」
その瞬間、壮介は和人の胸倉を力いっぱい掴み怒声を浴びせる。
壮介「てめぇ今自分が何したか分かってんのか!?」
和人「何をそんなに怒ることがある?僕は君の助けをしたまでだが?」
壮介「そんな事を俺が望んでるとでも思ってんのか!?お前が今やったのは・・・「人殺し」だぞ!!」
和人「だったら彼らも同じじゃないか。」
壮介「あぁっ!?」
和人「彼らは「マギウス」という組織で何でも解放のためなら人殺しも厭わない組織だと聞いたよ。」
壮介「確かにそうだよ、だがそれは・・・」
和人「上が勝手にやっただけで構成員は関係ないと?・・・甘いな。」
壮介「なんだと・・・?」
和人「つくづく甘い・・・マギウスという組織に所属した以上、上の行動を止めるのも構成員の責務だろう。だが現状こいつらを見る限り、それを野放しにしたまま・・・そんな連中を壮介君は守るのか?」
壮介「・・・・・・」
和人「覚えておくといい、自分の正義を貫くなら徹底的にする・・・では・・・。」
そう言って和人はその場を去っていった。残された壮介は遺体となった羽根を壁際に寄せ、手を合わせる。
壮介「せめて安らかに眠ってくれ・・・。」
壮介は悲しむ暇もなく、次の羽根退治へ向かっていった・・・。
−現在 みかづき荘−
壮介「(ちっ、嫌な過去を思い出しちまった・・・)」
健太「大丈夫か壮介?」
壮介「ん・・・あぁ大丈夫大丈夫。単純にコイツが気に入らないんだよ。」
健太「気に入らない?」
壮介「ああ、俺こういったアイドル好きじゃねぇんだよ。沙優希ちゃんは別な。」
壮介はかつての記憶を思い出し苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
壮介「(ただでさえ問題が解決した所に、火に油を注ぐような事はしたくねぇ・・・奴が何も起こさなきゃ良いんだが・・・。)」
しかし、壮介は水面下である組織が動き出していることを知らないでいた・・・。