魔法少年ケンタ☆マグス アナザーストーリー 作:unknown505
優花「はぁ…はぁ…はぁ…」
優花は焦っていた…彼女はかつてある願いを叶えた。その願いは「強くなって多くの人を助ける」事だった。この願いに至る彼女の生い立ちが明かされる…。
−数年前−
有山優花当時小学6年生、彼女は当時神浜市ではなくとある海沿いの街に住んでいた。この日も何気ない日常になるはずだった……。彼女の両親は共に救急隊の仕事についており、今日は非番であった。
父「んっ?っ!」
弟「うわっ!地震だ!」
母「早く机の下に隠れて!!」
優花「きゃあああああっ!!?」
突如として彼女達の街に巨大地震が襲いかかる。マグニチュード8.4という大規模な揺れが2分感続き収まるが……
優花「うぅ…」
弟「ねぇ…ちゃん…大…丈夫か…?」
この街は耐震性の建物がほとんど無い為住宅の殆どが崩れ、優花の家も崩れてしまっていた。幸い彼女と弟は瓦礫の中で息が出来る空間が作られ、怪我はあったものの無事である。
優花「大丈…夫……でも…パパ…とママが…」
弟「…っ!?親…父…母…さん…!」
二人は身動きが出来ない状態の為体を動かすことは出来ないが、弟は優花が泣いている姿を見たことから察した。
優花「あぁ…うぁあぁ…!」
弟「………」
優花「パパ…ママァ……」
弟「泣いてた…って…父さん達はもう帰ってこない…とにかく、ここから出る方法を探さないと…!」
優花「そんなの…無理だよ…私達…閉じ込められて…」
弟「閉じ込められてるなら叩いて呼ぶ!おーい!誰かいないかぁ!!?」
優花「…なんで…あんた…」
弟「父さんが言ってたろ!諦めたらそこで終いだって!それに俺らの夢は多くの人を助けるのが夢だ!だから俺はその夢をここで終わらす気はない!!」
優花「っ!」
絶望に打ちひしがれていた優花の顔は弟の言葉で我に変える。
弟「姉ちゃんだってこんなとこでくたばりたくないだろ!?」
優花「……そうよ…!私だって…私だって死にたくないわよ!!生きたいよ!もっともっとパパとママの分まで長生きしたいよぉ!!」
弟「じゃあ助けを呼ぶんだ!きっと外じゃ俺達を探してる人がいるはずだ!」
優花「分かった!誰かぁー!閉じ込められて出られないの!助けてぇ!!」
弟「助けてくれ!ここから出られない!!」
そうして、二人の懸命な叫びが功を成したのか外から人の声で二人を呼びかけてくる。
外の声「こっちだ!こっちで人の声がする!」
外の声「瓦礫で閉じ込められてる!自衛隊の人を呼んでくれ!!」
外の声「分かった!!」
優花「あぁ…良かったぁ…!人の声だぁ…!」
弟「やった…助かるんだ…!」
それから暫くして自衛隊の重機で瓦礫を撤去していき、二人は救出された。その際、自衛隊は二人に両親を聞いた。
自衛官「君たちのご両親も中にいるのかい?」
弟「はい…でも……」
自衛官「…そうか、君たちは何も言わなくていい。よく頑張ったね。」
優花「はい……。」
そうして救出され、二人は近くの病院へ運ばれた。それから半年後……
−半年後 病院−
海沿いの街が巨大地震に襲われてから半年後、優花は今だに精神面は治らないでいた。
優花「………」
両親を失った彼女にとっては重い物だった。それを見越していた様に例の「宇宙人」が彼女の前に現れる。
キュゥべえ「やぁ有山優花。」
優花「……私、遂に幻覚が見えるようになっちゃったか…。」
キュゥべえ「君が見えてるのは幻覚じゃないよ。僕は君が望む願いを一つだけ叶えてあげる事が出来るんだ。」
優花「願いを…叶える…?」
キュゥべえ「そうだよ、君が望む物は何でも叶えてあげるよ。ただその願いを叶えると魔法少女になって魔女と戦う使命を課されるんだ。」
優花「そう……」
そう言って彼女は再び外を見る。この時、優花はキュゥべえの企みに気づいていた。それが確信でない事を心の中で思いながら彼女はキュゥべえに聞く。
優花「キュゥべえだっけ…その願いを叶えて魔女退治をしてほしいんだよね、じゃあさ、私達のデメリットもあるんだよね、私は回りくどいことが嫌いだから。」
キュゥべえ「そうだね、簡潔に話すと魔法少女にはソウルジェムが付与されて魔女を倒した際に「グリーフシード」が手に入るんだけど、グリーフシードをソウルジェムに当てて穢れを吸収しないと自分自身も魔女になってしまうんだ。」
優花「やっぱりか…上手い話だね宇宙人さん。いいよ、その話乗った。」
キュゥべえ「本当にいいのかい?」
優花「ええ、私の願いは…「皆を助ける事」を願うわ!」
キュゥべえ「よし、なら契約成立だ。」
そう言って彼女はキュゥべえと契約し魔法少女となり、後に弟と共に神浜市へと引っ越した。