魔法少年ケンタ☆マグス アナザーストーリー   作:unknown505

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第8話

松井龍二が見滝原へ向かった同時刻、健太は偶々見つけた和人を後ろから尾行していた。

 

健太「(・・・壮介が警戒していた理由が分かるが、奴は尋常じゃない狂気じみた魔力を放っていやがる・・・。)」

 

そう言って健太は和人が無意識に放つオーラが凄まじいものだと理解しつつ尾行を続ける。しかし和人は健太が尾行しているのをとっくに気づいており路地裏に逆に誘い込まれていた。

 

和人「・・・さっきから僕を尾行しているのは高坂さんだろ。」

 

健太「っ!・・・どうして分かった?」

 

和人「僕は常に自分の身を警戒しているからね。それで、僕を尾行していたのは壮介君からの指示かい?」

 

健太「いや、あいつは関係ない。俺個人であんたを追尾していた。壮介から色々聞いた、だいぶ前の羽根暴走事件の時、あんたは羽根を殺したんだってな。」

 

和人「ああそうだよ、彼らは街をめちゃくちゃにして市民に多大な迷惑をかけていたから彼らを「罰した」んだよ。」

 

健太「罰した・・・だと?」

 

和人「そう、罰したんだ。この街を救済だの何だの言っていた癖に市民の犠牲は顧みないんだから罰せられて当然さ。」

 

健太「ふざけんな、だからといって私刑で殺していい理由にはならねぇんだよ。この際だからはっきり言わせてもらうがな、あんたは正義のためにやってんだろうがそれは正義のためとは言わねぇ。」

 

和人「ふっ、なるほどね・・・マギアユニオンという組織はつくづく甘い組織だ。」

 

健太「あ?」

 

和人「いいかい?僕はこの街を良くするために「ゴミ掃除」をしているんだ。人間は正しくなければ生きる価値なんて無いんだ。たとえそれが魔法少年少女であってもね。」

 

健太「何が言いたい?」

 

和人「君たち組織も正義のためにそうやって悪人を許したりしていたんだろうが甘い。悪人は一度悪に染まれば死ぬまで治らないのさ!この街を荒らしに荒らしたマギウスの幹部、そしてリーダーは君たちだけの裁判で勝手に許された気になっている!だから僕が正義を体現しているのさ!!」

 

健太「裁判・・・あの時か。そういや一人だけ極刑に合意していた紙があったが・・・まさかお前が・・・!?」

 

和人「そうさ、あの紙を書いたのは僕だ!だがそれは多数決で否決され今も尚悪人はのさばっている・・・。」

 

健太「あの件はもう折り合いはついてんだ、どう言おうが結果あの4人は許されたんだ。これ以上追い打ちをかけるのはご法度だぞ。」

 

和人「黙れ!僕は正義を体現する者だ!君のような人間が甘いから悪人共は調子に乗るんだ!・・・そうか、君も悪の味方をするから君も悪人か。」

 

健太「あぁっ・・・?」

 

和人「高坂さん、君の体に教えてあげるよ。これが僕の望む正義の在り方だとね!!」

 

健太「っ!?うぉおっ!?」

 

その瞬間和人は一気に健太に近づいて正拳を健太に放つ。健太はガードしたが吹っ飛び受け身を取る。

 

健太「(なんだ今の正拳突きは!?尋常じゃないくらい吹っ飛んだぞ!?)」

 

和人「その顔、なんだ今のはって感じだね。一つ君に言ってなかった事があるんだ。実はこう見えて僕、結構強いんだよ。」

 

健太「・・・だろうな、魔法少年とはいえ人一人吹っ飛ばせる力があるんだ。強くないわけないよな!かかってこい!イカれたその正義を根本から叩き直してやる!!」

 

和人「直せるものなら直してみなよ!!」

 

 

  戦闘BGM「the laff riot」ジャッジアイズ

 

    「神浜市のアイドル 片岡和人」

 

 

 

 

 

 

 

 

健太「ふっ!だぁらぁっ!!」

 

和人「はっ!せいやぁ!!」

 

路地裏で二人は衝突し互いに一進一退の攻防を繰り広げる。健太も和人も互いに拳が当たったりとかなりの互角である。

 

和人「甘々な割には耐えるじゃないか!てっきり貧弱かと思っていたよ!」

 

健太「煽ったって何も出ないぜイカれた正義野郎!!」

 

ブーッブーッ!!

 

健太「っ!電話・・・?」

 

互いに衝突しあい両者ともに顔に痣ができていた。だがそれを割って入るように健太の電話が鳴る。

 

健太「(ちくしょう、誰だこんな時に・・・!今忙しいっての!!)」

 

和人「・・・出なよ、僕もそこまで不意打ちをかけることはしないから。」

 

健太「・・・分かった、なら遠慮なく。」

 

そして健太が電話を取ると向こうから総乃助が慌てていた。

 

総乃助『健太君緊急事態だ!』

 

健太「っ!?一体どうしたんすか!?」

 

総乃助『今監視カメラで状況を追っているがいろはちゃんと灯花達が羽柴に追われている!』

 

健太「なにっ!?」

 

総乃助『一族の増援は送っているが間に合いそうにない、健太君は今付近にいるから助けに向かってくれ!』

 

健太「分かった!!」

 

そう言って健太はスマホを切り、和人と対峙する。

 

和人「・・・何やら緊急事態なようだね。」

 

健太「・・・てめぇ、何か仕組んだか?」

 

和人「なんのことだか。」

 

健太「ちぃっ、今はお前に構ってる暇はないんでな。」

 

健太はダッシュでその場を去り、路地裏で一人佇む。

 

和人「・・・彼のあの慌てよう・・・さては僕に感化された人間の仕業か、見に行ってみるか。」

 

そう言って和人もまた健太の後を追うようにいろは達の元へ向かった。

 

だがこの時和人は気がついていなかった。公衆トイレで本当の姿を現わした姿がSNSで拡散されている事を・・・。

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