魔法少年ケンタ☆マグス アナザーストーリー 作:unknown505
−1年後 新生マギウス本部内 食堂−
龍二「・・・・・・とまぁこういう事があったわけだ。」
新人「そうだったんですか・・・新生マギウスという組織を結成する前にそんなに犠牲が・・・。その後はどうなったんですか?」
龍二「後?」
新人「はい、龍二様と対立した羽柴って人とそのアイドルの和人とか・・・」
龍二「和人は行方不明でな、その後の事は分かってないんだ。ただ俺の知り合いから聞いた話じゃあ奴は神浜市をでて「横浜」にいるって噂だ。」
新人「そうですか・・・で、羽柴って野郎は一体どうなったんですか!?」
龍二「羽柴は・・・そうだな、結論から言えば「死んだ」そうだ。」
新人「えぇっ!死んだ!?」
龍二は新人に新生マギウス創設に至るまでの後日談として伝えていた。
一連の事件で松井一族は羽柴の行方を追っている中神浜市から南凪の方に位置する海辺で死体となって発見されていた。
死因はソウルジェムを砕かれた事によるもので現在まで羽柴のソウルジェムは海に捨てられた可能性が高いことで犯人は不明である。
龍二「奴がこれまでしてきた事を考えれば因果応報な末路ではあるが・・・」
新人「そいつも多分良かれと思ってやってたんでしょうかね?」
龍二「それは本人にしか分からない。だが奴が死んだことで奴に怯えていた者達は皆解放された訳だ。」
新人「ですね、龍二様の恋人の方や元マギウスのお三方も無事で何よりです。」
龍二「全くだ、ああいった奴が現れない為にもより神浜市を守らねばならないからな。」
そう言って龍二は満点の青空を見上げる。その青空は龍二を迎えるかのようにキラキラとしていた。
−横浜 伊勢佐木異人町 とある路地裏−
「・・・・・・今日の飯はこれか・・・。」
神浜市から離れた街の伊勢佐木異人町のとある路地裏で顔が隠れるほどのボロいコートを着た和人がいた。
和人「・・・はぁ、正義を求めたが故の末路か。とんだ笑い話だな。」
現在彼はホームレスとして生活していた。理由は1年前の事件で本当の姿が露呈したことでアイドルとしての活動が断たれ、逃げるようにこの街に辿り着き姿を隠していた。無論現在の和人の姿は本当の姿にしているため誰も和人であることに気にも止めていなかった。
和人「・・・事務所の人にも迷惑かけちまったな・・・。もう誰も俺を信頼してるやつなんて・・・んっ?」
すると路地裏の壁に貼り付けてあったイケメンアイドルだった時の和人の写真にラクガキをしている者がいた。
「ちっ、まさかあんな顔面ブサイクでゴミみてぇな顔がこいつか・・・笑わせてくれるぜ。」
和人「(・・・本物がすぐ近くにいるというのに、まぁ俺には説教する資格すらない。)」
「あ、あの・・・!」
「あ?」
和人「(ん?・・・・・っ!あの人は・・・!)」
するとラクガキをしていた人物にかつて和人と共にしたアイドルの史乃沙優希が声をかける。
沙優希「あの・・・ラクガキはだめですよ!」
「・・・へっ、そうかい。」
そう言ってラクガキをしていた人物は悪態をついてその場を去り、沙優希は和人の写真を綺麗にし始める。
和人「(・・・アイドル活動の一環か?なんで俺の写真を・・・?)」
すると今度は別の少女が現れ写真を綺麗にし始めた。和人は何が起きているのかわけがわからないでいた。しかし、和人は少女の一声でハッとなる。
「あの時助けてくれてありがとうございます和人さん・・・貴方はみかけだけじゃなく、心も綺麗な方でした。」
ポタ・・・ポタ・・・
和人「(・・・・・・ありがとう。)」
少女はかつて助けた和人の写真に言葉で感謝の言葉を述べ、壁際からこっそり聞いていた和人は涙を流す。その涙は、彼が初めて見せた偽りもない真実の涙だった。
「新生マギウス創設物語」完