天元の花(偽)、異世界に降り立つ。 作:久しぶりに投稿したマン
本拠の屋敷に着いた頃には、灯りがないと周囲が見えない程に暗くなっていた。月明かりに照らされて、シルエットだけが浮気彫りにされている本拠は老舗の洋風ホテルのようなが外装である。私は下から上へと見上げて、感嘆の声を発した。
「おー!これはすごいね。で、何処の部屋を使っていいの?」
「我々__コミュニティの伝統としましては、序列が高い方から最上階から順に......となってますが、今はそのような事を気にせずにお好きな部屋を使って下さいませ」
「そうなの。じゃあ、あそこの別館は?」
黒ウサギの話を聞いていた飛鳥は目の前にある屋敷とは別にある屋敷を指した。
「ん?ああ、そこは子供達用の屋敷です。元々は別の用途で使ってましが、警備とか安全面を考えて、子供達は此処で住んでいます。もし、飛鳥さんがよければ120人の子供達の屋敷でも......」
「遠慮するわ」
飛鳥は即答した。異世界に一日目との事もあり、肉体や精神共に疲れているのに大人数の対応をするのは億劫なのだろう。兎に角私達は箱庭やコミュニティに関係の事を話し合う前に「お風呂に入りたい」という欲望を最優先として、黒ウサギにお風呂の準備を頼んだ。
「一時間程、お待ちください!ただちに掃除してきますので!」
と私達を貴賓室へと案内した後、掃除に取り掛かりに行った。あの慌てようから察するに、とても汚れているのだろう。
『お嬢.....ワシも風呂に入らなあかんか?』
「ちゃんと入らないと駄目だよ?三毛猫」
「へぇ?耀ちゃんってやっぱり動物の言葉がわかるんだぁ~」
「うん」
『オイワレェ!お嬢の事、馬鹿にしてんのか!寝床を毛玉だらけにすんぞぉ!コラ!!』
「三毛猫、やったら駄目だよ」
ニャーニャーと鳴く三毛猫に反応した耀が注意をしている様子は傍から見るだと相当不気味な状況だ。動物の言葉がわかるって知らなければ、ヤバい奴認定を受ける事が間違いなしだ。飛鳥は気まずそうな表情で耀に質問をした。
「言いたくないのであれば、言わなくてもいいだけれども。......友達が出来なかった理由はもしかして?」
「......いなかった訳じゃないよ。その友達が人間じゃなかっただけ」
耀から「それ以上は詮索するな」と、拒絶の声色に飛鳥は口を塞いだ。その瞬間、廊下から黒ウサギの声が聞こえてきた。
「皆様!お風呂の用意が出来ました!女性陣からでよろしいでしょうか!十六夜さん」
「いいぜ。俺は何番風呂でも好きに入れる男だぜ?」
「そう?ありがと、十六夜君。先に入ってくるわよ」
先を行く飛鳥の後を続くように私と耀、黒ウサギはついていった。
女性陣達は大浴場で体を湯で洗い流した後、ほっとした心地で寛いで湯に浸かっている。大浴場は外にある箱庭の天幕と同じ仕組みなのか、天井が透けて満天の星空が広がっていた。
黒ウサギは一日の疲れを降ろすかのようにグッと背伸びをし、星空へと視線を向ける。
「今日は長い一日でした。新たな同志を引き入れるのがこんなに大変な事だなんて、黒ウサギは思いもしなかったですよ。想像以上でした」
「ん?それって私達への文句かしら」
「そ、そんな事はありませんとも!」
飛鳥の指摘にバタバタと湯面を叩きながら動揺する黒ウサギ。その横で私はまったりと湯に浸かっていた。
「あー、極楽、極楽。こんなに気持ちのいい湯は始めてだなぁ」
「それは恐らく水樹から溢れ出た水を使っているからですね。ですから、耀さんの三毛猫も気に入るとおもいますよ」
「......そうなんだ。今度、三毛猫を一緒に入れようかな。ねぇ、黒ウサギは三毛猫の言葉ってわかるの?」
「YES!もちろんです。〝
小さく頷いた耀はどことなく嬉しそうな雰囲気を出しているのは気のせいではないだろう。
「そういえばさ!明日のギフトゲームってどんなゲーム?が行われるのかな」
翌日には〝フォレス・ガロ〟とのギフトゲームが行われるかが予想がつかないので、そこのところに詳しそうな黒ウサギに聞いてみた。
「うーん。これは黒ウサギの予想なのですが、今日の白夜叉様のような専用のゲーム盤とかを呼び出す事はないと思いますので、彼らの得意分野の〝力〟を使う単純な肉弾戦になるのではないでしょうか?でしたら、武蔵さん達ならば、問題はないでしょう。余程運任せのゲームでない限りは心配無用です」
疑問符を浮かべた飛鳥は聞き返した。
「運任せのギフトゲームってあるの?」
「YES!ギフトゲームは多岐にわたるジャンルのゲームがありますから、純粋な〝運気〟を試すギフトゲームはたくさん存在してます。例を挙げるとサイコロを使用したゲームでしょうか」
「へ、へぇ」
飛鳥は複雑そうに頷いた。コミュニティの存続を賭けたゲームを行う中で、運に頼るなんて華がないにも程があると思った。
「ギフトゲームは楽しければ、いいものだと思ってたけど......今後のコミュニティを考えるなら、無茶はできないわね。二人はどうかしら?」
話題を私と耀へと振った飛鳥。湯船にふけっている耀が気を取り直す間に私が答えた。
「うーん。難しく考えるのは面倒だし、楽しければいいんじゃない?....ね!耀ちゃん」
「っ!、......私もそう思う」
気を取り直した耀は話の流れがわからなかったので、とりあえず同意を示した。そんな耀の事を気にせずに嬉しそうな表情で肯定する黒ウサギ。
「お二人の言う通りでございます!ゲームを楽しむのは一流プレイヤーの素質ですよ」
今更になって〝フォレス・ガロ〟のギフトゲームを無償で引き受けた事を気にしていた。元々勝てると思っている試合だ。〝全財産〟を賭けろとでも言うべきだっただろう。
ギフトゲームの話題から別の話題に変えようと黒ウサギが近づいてきた。
「ところでなのですが御三方。こうして裸の付き合いをしているのですから、よろしかったでしょうか黒ウサギに御三方の事も知りたいです。ご趣味とか故郷の事とかナド」
「それを聞いてどうするのかな。黒ウサギは?」
「いやー、それはもう!ただの好奇心でございますヨ!待ちに待った女の子同士の会話をしたいという気持ちでいっぱいでございます!」
喜々とした黒ウサギの様子と言動で怪しさしかないのだが、それ他意のない純粋な質問に飛鳥と耀は気がいまいち乗らなかった。というのも、箱庭からの招待状には『己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、我らの〝箱庭〟に来られたし』という一文が書かれていた。捨ててきたものを今更に振り返る真似はしたくないという共通の考えがあったからだ。そんな二人を置いて、私は黒ウサギに箱庭に来るまでの武者修行の事を話そうとした。
「私の場合は、〝無空の領域〟を目指して武者修行の旅をしていたんだよね」
「やはりそうなんですか!」
「....〝やはり〟って?」
「あっ!失言でした!気にしないでください!」
私と黒ウサギの話し合いを見て、気に揉んでいた事が馬鹿らしく思ったのか混ざってきた。
「ただ私の事を話すだけじゃなくて、黒ウサギの事も知りたいわ。互いに情報交換といった感じで話し合いましょう?......それでいいかしら?」
「うん。それなら」
「YES!そうしましょう!」
「決まりね」
「だね!」
女の子同士しばらく湯に浸かりながら、歓談を続けるのだった。
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翌日___箱庭2105380外門。ぺリベット通り・噴水広場前。
私達六人と一匹は〝フォレス・ガロ〟居住区へ向かう道中、昨日訪れた〝六本傷〟の旗が掲げられている喫茶店前を通ると声を掛けられた。
「あっ!昨日のお客様!もしかして決闘しに行くんですか!」
『お、鍵尻尾の姉ちゃんか!そやそや今からお嬢達の討ち入りやで!』
ウェイトレスの店員さんが近寄ってきて、一礼をしてきた。
「うちのボスからもエールを頼まれました!2105380外門の全てを好き勝手やったアイツを二度とそんな真似ができないようにしてやってください!」
ぶんぶんと右腕を振って応援してくれる店員さん。飛鳥は照れ臭そうに頷き返した。
「ええ!そのつもりよ!」
熱烈なエールを背に一同は〝フォレス・ガロ〟の居住区画へと向かう。
「あ、皆さん。見えてきました.....けど?これは一体どういうことでしょうか」
目的地に辿り着いたものの予想してた居住区とは違って、木々が所狭しと言わんばかりの森林へと変貌し、元から在ったであろう住居や門にはつたが絡み合っていた。
「.......ジャングル?」
「まぁ、虎がリーダーのコミュニティだしな。別に可笑しくもないだろ」
「いえ、それは違います十六夜さん。本来の〝フォレス・ガロ〟の居住区は普通のものでした。......もしやこの木々は」
何かしらの確信があったのかジンは近くにある木を触った。その樹木はまるで生き物のように脈動を行っており、肌を通して胎動も感じさせた。
「やっぱり、〝鬼化〟している.....まさか!」
とある事実に辿り着いたジンに飛鳥は門柱に貼られている〝契約書類〟指した。
「ジン君。あそこに〝契約書類〟が貼ってあるわよ」
その〝契約書類〟にはこう書かれていた。
出せそうだったら、出したいキャラ決めて欲しいです。
後々出るかもしれないキャラクター
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柳生但馬守宗矩
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佐々木小次郎
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どっちでもいいよ
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ここにはいないから感想で教えるぜ!