五等分の花嫁と元暗殺者   作:シナプス・フィン

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今回は、三玖と五月のやりとりがメインになって来ます。


では、どうぞ。


第13話 彼は、何故家庭教師をするのか?

斗真と上杉の睡眠場所で一悶着あったが結果的には、三玖の部屋を斗真が使い上杉は四葉の部屋で就寝することになった。

 

「やれやれ・・・。色々と大丈夫か、コレ」

 

斗真は、ベッドに座り今後のことを考えていた。

 

「(中野先生は、俺が学年首席になれば問題ないと言っているが・・・。

  どこまで信用すればいいのやら。中々、探れないな・・・)」

 

などと考えていた。

そして、斗真は、今後の対策を考えながら夢の中に入った。

 

 

 

 

 

数時間後、突如斗真は目が覚め体を起こした。

何故、起きれるのかというと斗真は、烏間先生の特訓(地獄)の末、意識の半分は起きている状態になったのだ。

その為、誰かがこちらに来ていると言った気配がわかるのだ。

この時の斗真は、殺せんせーより烏間先生の方が人外では?と思ってしまったとの事。

確かに、かつての教え子達曰く、「もうこの人だけでいいんじゃない?」と思うほど強かった。

それはさておき、斗真は、不審者かと思い念の為いつでも取り押さえれるように構える。

そして、ドアが開き制圧をしようとした時、斗真は動きを止めた。

ドアから入ってきたのは・・・。

 

 

 

 

 

「・・・三玖?」

 

そう、三玖だった。

彼女の様子からしてみてかなり眠そうな表情をしていた。

 

「こりゃあ、かなり寝ぼけてるな〜・・・。仕方がない」

 

斗真は、ゆっくりとこちらに来る三玖を優しく止めた。

 

「んぅ。・・・アレ?トウマ?」

「しぃ〜。寝ぼけてたみたいだぞ」

「・・・もしかして、私、部屋間違えた?」

「部屋が暗いってこともあるのと寝ぼけていることもあっていつものノリで部屋に来たみたい」

「・・・ご、ゴメン」

「気にするな。あまりこんなことないと思うし」

 

斗真は、彼女に優しい言葉をかける。

 

「部屋に戻った方がいい。明日も早いんだし」

「・・・ねぇ。トウマ。少し話さない?」

 

どうやら眠るのはもう少し後になるようだ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一度、リビングに行き暖かいお茶を飲むことになった2人。

僅かな沈黙が漂う。すると、三玖がポツリと言葉を紡ぐ。

 

「・・・ありがとう。トウマ」

「どうした急に?」

「・・・私、勉強できないまま過ごしていくと思ってた。

トウマって頭いいけど苦労して上に這い上がって行ったことを聞いた時、私達と全然違うって思ってた。

でも、トウマが勉強を教えてくれて私でも出来るんだって知ることが出来た。

分からないことが分かるようになって歴史好きに自信持てた。だから・・・。

 

 

 

 

 

ありがとう。トウマ」

 

彼女の精一杯のありがとうを聞いた時、斗真は、心の中で思った。

 

「(俺は、この子の力になれているんだ。

  こんな俺でも、一度地獄を見た俺達でも人の役に立っているんだな・・・。

  アンタの言う通りだったよ・・・。

 

 

 

 

 

  殺せんせー)」

 

斗真は、彼女のお礼を聞いて力になれてよかったと答えた。

 

「・・・ねぇ。トウマ」

「ん?」

「・・・そ、その、す、好きな女の子のタイプって何?」

「・・・?」

 

斗真は、思わず頭を捻った。

そして、記憶を巡らせた・・・。

 

「・・・あ、言ってなかった」

「二乃のツッコミで有耶無耶になった。

フータローは言ったけどアレは意味ない・・・」

「・・・まあ、アイツは手遅れだしな」

 

2人は、どこか遠い目をして然りげ無く上杉をディスっていた。

 

「まあ、それはいいや。それで俺の好みか。そうだなぁ・・・。一言で言えば・・・。

 

 

 

 

 

何事にも一生懸命で素直な子かな」

「一生懸命な子・・・。五月とか?」

「いや、五月は違うな・・・。何というか・・・上手く言えないけど」

 

斗真は、五月が一生懸命に勉強を取り組んでいる事を知っている。

しかし、結果が伴わなければ意味がない。

それと同時に斗真は、ある人物と姿を重ねていた。

 

「(1学期の期末試験の時の(カルマ)だな。ありゃ。

  まあ、色々と違うけど・・・)」

 

赤羽(カルマ)。かつての暗殺教室の生徒で斗真と学年トップ争いをした人物。

元のポテンシャルが高いため、ある程度教えればそつなくこなせるが「勉強しなくてもどうにかなる・・・」

1学期末テストで彼の慢心が己の身を滅ぼしその結果、順位を8つ近く落とした。

 

「(本人のやる気はあっても何も反映されないのが目に見えてる・・・。

  そもそもの土台がガタガタなんだよ。アイツは)」

 

などと比較するのも如何なものかと考えていたがそう考えてしまう斗真だった。

 

「・・・トウマ?」

「あ、ごめん。考え事してた」

「・・・そう。・・・私達、ちゃんとやれるかな?」

「・・・不安か?」

「トウマとフータローがしっかり教えてくれてるけど・・・やっぱり不安」

 

斗真は、思わず彼女の頭を撫でた。

 

「・・・と、トウマ?///」

「あ、スマン。思わず・・・」

「・・・いいよ。続けて」

「お、おう」

 

三玖は思わず顔を赤くするが続ける様催促されそのまま撫でる。

 

「まあ、なんだ。誰だって不安はあるさ。だから、俺達が支える。

姉妹全員が笑顔で卒業できるようにな」

「・・・うん///」

 

すると三玖は、未だに恥ずかしいのか斗真の胸板に顔を隠してしまった。

 

「どうした?」

「・・・ゴメン。しばらくこうさせて」

「・・・分かった」

 

斗真は、僅かに笑みを浮かべ彼女の望むまま頭を撫でるのだった・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほあああああああああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!???????」

 

ギリギリ聴こえるか否か微妙な音量で叫ぶ人物が1人・・・。

 

 

 

 

 

五月だった。

 

「(なななな何であのふ、二人が抱き合っていいいいるんですか!?

  まさか、付き合っているんですか!?◎$♪×△¥●&?#$!)」

 

本人はすこぶる混乱しているようだ・・・。

夜食で何か食べようと思いキッチンに向かおうと思い部屋から出ると知らぬ間に斗真が三玖の頭を撫でていてそしてそのまま三玖が斗真に抱きついたのだ。

因みに、抱き合っている所しか見ていない為、2人の話は聞いていない。

そして、本人は気付かれぬ様に一度部屋に戻ったのだが・・・。

 

「(・・・面倒な事になる前にフォローしておくか)」

 

斗真には、既にバレバレだった。

その後、斗真は三玖を一花の部屋に行く様促し斗真も三玖の部屋に戻った。

 

 

 

 

 

「ふぅ〜・・・」

 

その様子を覗き見ていた五月は、2人が部屋に戻った所を見計らってキッチンに向かった。

のだが・・・。

 

 

 

 

 

「食べるのはいいがカロリーが低いものにしておけ」

「!?し、新城君・・・」

 

冷蔵庫に手を掛けて何か食べ物を探していた五月。

その時に斗真が声を掛けてきて五月は思わず冷蔵庫を閉じた。

 

「・・・眠れないんですか?」

「お前が勝手に覗き見して勘違いをしている可能性があるから誤解を解いておこうと思ってな」

「き、気づいてたんですか!?」

「声が大きい・・・」

 

少し睨みつつ静かにする様促す斗真。

五月も思わず口を両手で塞いでしまった。

 

「す、すいません。それで、さっきの話ですけど・・・」

「男女の関係ではないよ。俺が三玖を撫でたのは、単純に嬉しかったからな」

「嬉しかった?」

「・・・誰かの力になれたこと。三玖がその時にありがとうって言ってくれた。

俺は、誰かに必要とされたのは中学の奴等以外いなかったからな」

 

五月は、彼の言い分に耳を傾けていた。

彼女は、未だに斗真という人間の底が見えなかった。

 

「新城君。貴方は、どうして家庭教師を引き受けたのですか?」

「・・・・・・」

 

斗真は、このことを聞かれた時、どう答えるか悩んだ。

流石に中野先生と付き合いがあるということを話すと暗殺教室のことがバレてしまう可能性がある。

病院で担当してくれたと言って納得するとも言えないし不本意なやり方ではあるが・・・。

 

「・・・貴方もお金の為ですか?」

「別に。実の所、雇主には、給料は無くていいって言ったし」

「えっ!?」

 

五月は、斗真から思いがけない内容を聞いて思わず驚いた。

雇用契約に関して書類を書く際、給料の相談をした時、防衛省の件もあるからタダ働きでも構わないと話していたが流石にそれは色々と不味いので高校生の平均の給料を支給するということで話は付いた。

因みに、中野先生は、彼の極端な性格に思わず表情が引き攣ったとの事。

 

「なら何故・・・!?」

「生憎、困っている人は、放っておけないんでね。たったそれだけの理由だ」

「それだけって・・・。貴方にメリットなんて1つもないじゃないですか!」

「逆に聞くけど人を助ける際、メリットデメリットとか考えるか?」

「!」

 

五月は、その言葉を聞いた時、ハッ!とした表情を浮かべた。

 

「アイツは一人の友人だから助けた。

それ以上でもそれ以下でもない。ただそれだけだ」

 

斗真は、「早く寝ろよ」とだけ伝えて部屋に戻った。

 

「・・・私は」

 

五月は、俯きただそこで立っている事しかできなかった。

 

 

 




今回は、ここまでとなります。


誤字脱字ございましたら連絡下さい。
では、次回。
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