それと、当小説がお気に入り100件を超えました。
拙い文章ではありますが、今後ともよろしくお願いします。
では、どうぞ。
上杉から連絡を貰い大急ぎで中野家に引き返した斗真。
三玖に通して貰い部屋に向かう。
到着したら三玖が出迎えてくれた。
「・・・トウマ」
「三玖。状況は?」
「・・・今から裁判する」
「は?裁判?」
いきなり何の事か分からずじまいのまま三玖について行く。
そして・・・。
「これより上杉風太郎
「・・・どう言う事だ?」
「実は・・・」
三玖の話をまとめるとこうだ。
財布を回収しに来た上杉は、風呂上りの二乃と遭遇。
彼女は、普段コンタクトレンズを使用している為、上杉だと気づかずどう言うわけか上杉が二乃を押し倒していた。
その状況を五月が撮影され、今に至る。
大雑把な説明を聞いた斗真は・・・。
「・・・帰っていい?」
「頼む斗真!見捨てないでくれ!!」
「急にメールで助けてって言われて急いで引き返してみれば・・・。
五月、写真見せて。状況を知りたい」
「はい。これです」
五月に見せて貰った写真は三玖の話を聞いた通り二乃を覆いかぶさっていた上杉だった。
「トウマ君。今から裁判を始めるので席について下さい」
一花のセリフに内心面倒だなと感じそのまま彼女の指示の元、席に着いた。
「裁判長」
「ハイ!原告の二乃君」
「この男は、マンションから出たと見せかけて私のお風呂上がりを待っていました。
悪質極まりない犯行に、我々はこの男と家庭教師補佐の出入り禁止を要求します」
「・・・捏造だ!?」
斗真は、二乃の発言を無視してこの状況に陥った原因を考えていた。
ヒントは、五月の写真の中に隠されている事にあった。
「(さて、どうしたことか・・・)」
すると斗真は、あることに気付いた。
「(二乃の手の甲が赤くなってる?)」
上杉の覆いかぶさった様子、五月の写真、二乃の手の甲・・・。
なるほど、そう言う事か・・・。
「コイツはハッキリ言った。
「忘れ物を
斗真は、彼女達の話を聞いた瞬間。こう思った。
「(日本語って難しいね〜)」
流石に三玖だけ話すのはいささか大変だろうから斗真は助け舟を出した。
「発言いいか」
「はい、どうぞ」
「マンションを出た後、奴は財布を忘れたと話していた。
その言葉はマンションのレコーダーと俺の証言で証明できる。
二乃の言い分は立証できない」
「フムフム」
「そもそも盗撮するとしても使い慣れていないオートロックシステムを利用してまでそんなややこしい真似をするでしょうか」
「言われてみれば確かに」
「と、斗真〜・・・」
上杉は、涙を流しながらこっちを見てきた。
よるな気色悪い・・・。
二乃は、何処か納得いっていない表情だった。
「裁判長〜。三玖はその補佐と一緒にいたいがために被告を完全な個人的な感情で庇ってま〜す」
すると、三玖は顔を真っ赤にした。
「ち、違・・・」
二乃の頓珍漢な発言に流石の斗真も頭に来たようだ。
「なあ・・・。
もういいか?」
「「「!!!???」」」
冷たい雰囲気に皆思わず発言を止めてしまった。
皆が戸惑う中、五月は、斗真の変わりように思わず一花に抱きつき震えていた。
「と、斗真・・・?」
「もうこれ以上付き合ってられん。上杉の無実を証明させて貰うぞ」
「無実って・・・。なんでそんな事言えるのよ?」
二乃が疑問の声を上げるが斗真は無視して話を進めた。
「まず、上杉は、忘れ物を取りに来た。それは皆聞いているな」
「う、うん。三玖の証言もあるからそうなんじゃ無いかって皆が思ってる」
「上杉は、事故とはいえ偶然、二乃の裸を見てしまった。問題はこの後だ」
皆が?を浮かべる中斗真は話を続けた。
「本が異様に落ちているのは上杉が二乃を守っているようにも見える」
「言われてみれば・・・」
「確かに・・・」
「上杉は、忘れ物を取りに来たのと同時に何らかの事で二乃の頼み事を聞いた。
そして、棚の中にあった本が何らかの拍子で落ちてきて上杉が二乃を庇った。違うか?」
「そ、そうだ!斗真の言う通りだ!!」
上杉が慌てて声を上げるが二乃が噛みつく。
「な、何言ってんの!そんなのアンタの想像でしょ!?」
「残念だが証拠はある」
「え?」
「棚の中に入っていた本が落ちてきたのは棚に何かがぶつかった振動で落ちてきたんだろう」
すると斗真は、ニノの右腕を強引に掴み上にあげた。
「そしてこの手の甲。俺たちが来た時には、こんな痕のような物はなかった。
見てから30分も経っていない。まだ痛みが残っているんじゃ無いのか?」
「・・・!?」
「二乃、その手見せなさい!!」
裁判長でおふざけでいた一花は、いつもの姉の様子に戻った。
そして、五月は、救急箱を取り出していた。
「お前が俺達を嫌っているのは今はどうでもいい。
少なからず上杉がお前を助けたのは礼の一言は言うべきなんじゃ無いのか?」
斗真の言葉で二乃は、何も言えなくなった。
「上杉。そもそもお前がちゃんと事情を説明しなかったからこんな事になったんじゃ無いのか?」
「す、すまん・・・」
上杉は、申し訳なくなり斗真はため息を吐いた。
「それじゃあ、俺は帰らせて貰う」
「ちょ、ちょっと!何解決した感じ出してんの!?適当なこと言わないで!」
「二乃、しつこい」
「あ、アンタね・・・!」
三玖の追撃で怒りの矛先を変えた二乃。
「まあまあ、落ち着いて。昔は仲の良い五姉妹だったじゃ無い」
「・・・昔はって、私は・・・」
一花が、二乃を宥めるが突如、彼女が家から出て行った。
「・・・アイツ、出て行ったけどいいのか?」
「・・・うん。放っておけばいいよ」
三玖の言葉を皮切りに斗真と上杉は、帰宅の準備をするのであった。
エレベーターに乗って下に向かっている途中、上杉がボソッと呟いた。
「・・・アイツ等、これでよかったんだろうか」
「・・・人の家の事情に首を突っ込むべきじゃ無い。
突っ込むときは、手を貸して欲しい時だ」
「・・・斗真、お前」
「俺達のやることは、彼女達を無事に卒業させる事。
今出来るのはそれだけだ」
「・・・」
上杉は、斗真をジッと見つめた。
「・・・何だよ?」
「・・・お前ってたまに同級生かって疑う時があるんだが」
「・・・喧嘩売ってんのか?」
血管を浮かび上げて手をゴキゴキ鳴らして脅す斗真。
上杉は、高速で首を横に振り失言だったと詫びる。
「全く・・・」
斗真は、思わずため息を吐く。
そして、エントランスに到着しマンションを出てふと横を見ると・・・。
体育座りをしている二乃がいた。
すると二乃は、斗真達の存在に気づくとエントランスに向かった。
しかし、二乃が入る前に自動ドアが閉まった。
「っ使えないわね・・・!」
二乃は、鍵を持たずに家を出てきてしまったようだ。
流石に姉妹に頼むのもバツが悪いようだ。
「何よ。アンタ達の顔なんて見たく無いわ」
「・・・そうかよ。悪かった」
そう言い上杉と斗真は、マンションを後にしたが・・・。
その途中で上杉が足を止めた。
「上杉?」
「悪い、斗真。先に帰ってくれ」
上杉がそう言うとそのまま引き返した。
斗真は、なるほどと納得した。
そして、斗真も引き返し・・・。
少し離れた場所に彼女の隣に座った。
「・・・何してんのよ」
「解けない問題があってな。それを終わらせないと気が済まないんだ」
「俺はバイト先に連絡しないといけないのを思い出したから今の内に済ませてるんだ」
「・・・あ、そう」
そして、僅かながら沈黙が訪れる。
「・・・ホント、みんなバカばっかで嫌いよ」
上杉は、その呟きに反応した。
「・・・それは、姉妹達もか?」
その言葉に二乃は僅かに反応した。
「それは嘘だな」
「・・・嘘じゃ無い!アンタ等みたいな得体の知れない男達を招き入れるなんて、どうかしてるわ・・・」
「5人の家にアイツ等が入る余地なんて無い」
「!」
斗真は、その言葉を聞いた時、二乃の異常なほどの敵視している理由が納得した。
「・・・姉妹を思うが故、自分が憎まれ役になれば他の姉妹を守る事ができる」
「・・・何よそれ、勘違いも甚しい。キモッ・・・」
それだけ言うと再び沈黙が訪れた。
「・・・フフッ。分かる。分かるぞ二乃。俺にも妹がいてな・・・」
「・・・そうよ」
何か言い出したぞ?
「私、悪くないよね。よくよく考えたら何で私が落ち込まなきゃいけないわけ!?」
突如、二乃が何かやる気みたいなの出し始めた。
どう言う事だ?
そして、斗真達に向けて笑顔でこう宣言する。
「私は、アンタ等を認めない。
たとえ、あの子達に嫌われようともね」
そう宣言すると上杉は、顔を青くしていた。
するとエントランスから三玖が出てきた。
「二乃。いつまでここにいるの?早く帰るよ。
あ、トウマ。明日の事なんだけど・・・」
「さ!帰るわよ。三玖!」
「え?まだ話が・・・」
二乃は強引に三玖を連れて帰った。
そして、ドアが閉まる直前に俺達の方に視線を向けて「ベーッ!」と舌を出した。
「・・・どうしたらこうなるんだ」
「上杉〜。帰るぞ〜」
「と、斗真!?」
余りにも変わりのない友人に思わず驚きの声を出してしまった。
「お、お前、言われっぱなしでいいのかよ?」
「言わせておけ。それに、アイツはそのうち自滅するだろうよ」
「じ、自滅?おい、それって」
「勘違いするな。自殺するとかそんなのじゃねえよ」
「じゃあ、何に?」
「自分だけ何も変わらないジレンマに押し潰されるだろうよ」
上杉は、その言葉の意味は、全く分からず首を傾げた。
斗真は、疑問を浮かべている上杉を放ったらかしにしてそのまま帰った。
バイクに乗せて行かない?彼は、免許を取って半年しか経ってないので2人乗りできません。
今回は、ここまでとなります。
誤字脱字ございましたら連絡ください。
では、次回。