今回は第10話!
ではどうぞ!
世間一般的には、休日に平日出来ないであろうことを実行し、平日に溜まったストレスを発散することが常識だろう。
勿論、俺も休日は平日とは異なる過ごし方をするんだよな。
……おぉ、あれって今話題の作家さんが書いてる小説か。噂じゃ結構面白いみたいだし、買っちゃおうかな……?
あっどうも。読書が趣味の高咲徹だ。今日は学校のない日、休日である。そんな訳で俺は今、お台場のショッピングモールにいる。
「あっ、ねぇ歩夢! この服可愛くない?」
「えっ? ……そ、それはちょっと露出が多くない……?」
「え〜、そうかな〜……」
今二人が会話してるが、今日は侑と歩夢ちゃんも一緒だ。俺は書店の方に目が行ってしまっていたが、二人は向かい側の服屋さんで色々な服を見ているみたいだ。
にしても露出高いって……うちの妹はどんな服を選んでるんだ。
まあこんな感じで、今日は平穏でいつも通りの休日だ。いやぁ、少し前のあの出来事がとても非日常で、衝撃的だったんだよな〜……そう、菜々ちゃんがスクールアイドルになるということだ。
あの後菜々ちゃんは、スクールアイドル部を設立するために色々と準備をしているようだ。
それで彼女から聞いたことなんだが、スクールアイドルになるとしても、生徒会を辞めることはなくむしろ生徒会長になりたいことも変わりはないという。これに生徒会長である俺は安心した。いきなり辞めてもらっちゃ困るからな。
しかし、生徒会長兼スクールアイドルって相当忙しそうなのだが……まあ、部活入ってない俺だから、実際どれくらいなのかは分からないが。
ちなみに、スクールアイドルになることをなぜ俺に言ったのかと聞いたら、『徹さんは唯一私の趣味を知ってる人で、信頼できると思ったので!』だそうだ。なんか、照れるな。そんな真っ直ぐ言われると……
そんな感じで少し過去を振り返っていたところに……
「……ちゃん……ねぇお兄ちゃん!」
「ん? あぁ、すまん。聞こえてなかった」
「もう、何回も話しかけても気づかなくてびっくりしたよ〜。お兄ちゃんにしては珍しいね、何かあったの?」
「いや、別にそういう訳ではないな。それで……何か歩夢ちゃんが赤くなってるが、どうしたんだ?」
「ホント〜? ……ま、いっか。それでねお兄ちゃん、この服、歩夢に似合うと思う!? 私はすっっごく似合うと思うだけど!!」
「うぅ〜……」
そう言って侑が見せたものは……
あぁ、なるほど、一瞬話の筋が見えなかったが、服が似合うかどうかってことなんだな。それに侑が選んだ服は、歩夢ちゃんらしいピンク色の服か。そして秋にぴったりな感じのデザインだ。
ただ秋の服にしては、確かにちょっと露出が多い……どおりで歩夢ちゃんが顔を赤くしているわけだ。
しかし……
「うーん、この時期に合うかどうかは微妙だが……良いと思うぞ」
「でしょ!! ほら、お兄ちゃんもこう言ってるよ?」
「……徹さん。これ、ホントに似合いますか……?」
「多分な……そうだ、一旦試着してみてくれ。そしたら似合うかどうか確信出来ると思う」
「……分かりました。じゃあ……」
歩夢ちゃんは渋々ながらも試着してくれるようなので、俺たちは試着室へ向かった。
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「お、お待たせしました〜!」
しばらくすると、歩夢が試着室から出てきた。
おぉ……!
俺は、歩夢ちゃんによって視線を釘付けにされた。
予想以上に似合ってたのだ。
「歩夢〜! すごい似合ってるよ!!」
「侑ちゃん!?」
すると侑はときめきのあまりに歩夢ちゃんに抱きついた。
「て、徹さん……どうですか……?」
歩夢ちゃんは、少し不安そうながらも俺に感想を求めてきた。
「……いや、思ってた以上に似合ってて……思わず見惚れちゃったぞ」
「ふぇ……!? ……えへへ、なら良かったです……」
歩夢ちゃんは顔を赤らめながら微笑んだ。
(もう、お兄ちゃんのたらし……)
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あの後、歩夢ちゃんはその服を買った。その時、歩夢ちゃんはなんだか心無しか嬉しそうにしていたが……あの恥ずかしそうにしていたあれはどこに行ったのか……
それに、いつのまにか侑が不機嫌になってるし……何かしたか? 俺。
まあそんな感じで疑問に思いながらも、侑と歩夢ちゃんの買い物に付き合っていった。
……しかし、この後二人は下着を見に行くという。そこにも俺が付いていくのは流石に歩夢ちゃんがダメだと言うだろうと……なぜか侑は拒まないんだが。
それに俺としても、異性の下着の店の中にいること自体、耐えきれないと思うので、ここは別の場所で待つことにした。
「じゃあ、また後でな」
「うん! 私はお兄ちゃんが来てもいいんだけどな〜?」
「いや俺がダメなんだって!」
ほんと、侑にはもうちょっと羞恥心というものを気にして欲しいもんだ……
そんで、どこで待とうかな……
そこでちょっと気が動転してた影響もあったのか、前方不注意だったのだ。
すると……
「うわぁ!?」
「ぬぉっ!?!?」
誰かとぶつかった。声からして、女の子か?
「すまん!! 大丈夫か?」
「いったぁ……あ、すみません、大丈夫です……」
ぶつかった彼女は、グレーのようでベージュのようなショートの髪に、ルビーのような色の目をしていた。
「……あっ! かすみんのコッペパンが!!!」
すると、彼女は地面に指を差して悲鳴を上げた。
「えっ、コッペ……あっ……」
彼女が指差した先に視線を変えると、彼女が持っていたであろう紙袋の中からコッペパンが地面に散乱していた。
「うぅ……せっかく買った期間限定のスイートポテトコッペパンがぁ……」
スイートポテトか……今秋で、さつまいもの季節だからか……ってそんなこと考えてる場合じゃない!!!
「あの……本当にごめんな、俺のせいで……」
「いえ、かすみんも前ちゃんと見てなかったんで……」
この子はかすみん(?)って子なのか……
そのかすみんという子は涙ぐんで、今にも泣きそうだった。
……よし、こうなったら。
「……なぁ、この期間限定のコッペパンさ、今から買いに行ったらまだ残ってたりするか?」
「えっ? ……えっと、はい。多分」
「なら良い……お詫びに俺がこのコッペパン買ってあげるよ」
「えっ!? で、でも、これにはかすみんにも非がありますし……」
「いいや。もし仮にそうだとしてもな……君が泣いてるのを放っておけないんだ」
「……!?」
すると、その子は目を丸くした。
「まあ要は、君には笑顔でいて欲しいってことさ。だから、俺に買わせてくれ」
「……! ……えへへ、ありがとうございます!」
かすみんは満面の笑顔を見せた。
これは誰に非があるとか、そういうことを議論しても仕方ないのだ。
「そうそう、その笑顔だ。んで、そのパン屋さんはどこなんだ?」
「あっ、はい! こっちです!」
こんな感じで、かすみんはそのパン屋さんまで案内してくれた。
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「あの! 本当にありがとうございました!」
「ううん、喜んでくれて何よりだよ」
あの後、目的のコッペパンはまだしっかり店に並んでおり、買うことができた。
「じゃあ、そのコッペパン、美味しく食べてな」
「もちろんです!!」
こうして彼女と別れたのだが……
まさか、再び会うとは思ってもなかったなぁ……
今回はここまで!
なんと今回はタイトルからは予想出来ない、新キャラの登場回でした!!
徹…気が付かぬ間にハーレムが形成されてるぞ…
ではまた次回!
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