高咲兄妹とスクールアイドルの輝き   作:Ym.S

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どうも!
今回は第11話です!
ではどうぞ!


第11話 満員電車

 

 

 

 

 ……ホント、時間が経つのはあっという間だ。

 

 

 春夏秋冬。四季は途絶えることなく巡る。時にそれは、我々が錯覚するくらい速く感じられることがある。

 

 

 歳を取れば取るほどそう感じるようになるとも聞いたことがあるが……まあそれが正しいとすれば、俺も少しは大人になったのだろうかね。

 

 

 

 あっ、どうも。高咲徹だ。

 

 

 時はあれから一気に経った。冬を越す、つまり年を越して、新春を迎えたところだ。

 

 

 今は年度が改まり、我が校虹ヶ咲学園には例年通り多くの新一年生を迎え、数日前に新学期の授業が始まった。

 

 

 俺は2年生から最高学年の3年生に上がった。いやぁ、もうそろそろ卒業か。それに、大学受験についても考えなければいけない時期だ。3年生は忙しいんだろうな……とか想像したりしちまう。

 

 

 

 そんで俺が今何してるかというと、いつも乗っている電車に乗るために最寄りの駅に向かってるところ。まあ、登校途中ってところだ。

 

 

 あ、侑と歩夢ちゃんは今日は一緒ではない。俺が生徒会の件で少し早起きして登校している。

 

 

 ……ん、そう言ってるともう駅に着いたな。

 

 

 てか、なんかいつもより人が多い。新学期だからかな? 

 

 

 そう思いながら駅のホームで電車待って……電車が来たな。 

 

 

 電車の扉が開いて……!? 

 

 

 息を呑むほど衝撃的な光景が、そこには広がったいた。

 

 

 

 

 なんだこりゃ……めっちゃ混んでるじゃないか!? 

 

 

 

 どれくらい混んでるかを分かりやすく説明するならば、東京都心の環状で走るやつの朝ラッシュ、くらいの混雑率だ。

 

 しかし、普段この時間帯の電車はこんなに混まない。何かイベントでもあったか? いや、普通に平日だしそれはないな。

 

 

 てか、ここにさらにこの駅で待ってる多めの人を入れる訳だから……これは鮨詰めだぞ……

 

 

 尋常じゃない有様に慄きながらも、その電車の扉が開いた。

 

 

 降りる人を見送って、車内の中に足運ぶ。

 

 

 その時……

 

 

 

 

「……ッ!?」

 

 

「ぁ……!?」

 

 

 後ろの人が俺を押し込むように乗ったからだろうか。その勢いのまま、向かいにいた女性に真正面から突撃する形になってしまった。

 

 

 全く、気をつけてくれよ……キビキビ行動しているつもりなんだろうが、そのせいでこういうことが起こるんだからさ……

 

 

 ……ってそれより、ぶつかってしまった女性に謝んなきゃ……

 

 

「……すみません……大丈夫ですか?」

 

「い、いえ……なんとか……」

 

 

 その女性は、どうやら学生さん……って、その制服はうちの学校の!? 

 

 

 ……でも、俺の記憶ではこんな子は今までいなかった……ってことはこの子は新入生なのかな? 

 

 

 彼女は黒い髪の毛のお嬢様ヘアで、結び目には目立つ大きくて赤いリボンをつけており、深い青色の目をしていた。

 

 

 

 

 

 ていうか……冷静に考えて、この状況はヤバくない……? 

 

 

 今どういう状況かというと……俺の正面にその子が向かい合って密着してる状況だ。

 

 

 加えて、車内はほぼ身動きが取れないくらい混雑している故にこの状態から脱出することが不可能。

 

 

 八方塞がり、どうしようもできない状態である。

 

 

「……」

 

 

 まあだから、そのな……色々と当たってるってことだ! 何がとは言わないが!! 

 

 

 やべぇ、この子少し顔を赤くして恥ずかしそうにしてるし……嫌だよな、この状況になって……? 普通に考えたらそうだよな? 

 

 

 というか……これで下手に動いて痴漢だって訴えられたら、マジで俺の人生終わるぞ……

 

 

 早く駅に着いてくれ……! 

 

 

 ……ん、待てよ? この状況も悪くはないかも……? この子可愛いし、役得ってやつか……?

 

 

 

 

 

 ……いやいやいや、ダメに決まってるだろ! なぜこんなこと考えてるんだ! アホか俺は!!

 

 よし、落ち着こう。素数でも数えるか。1,3,5,7,9……いや9は素数じゃねぇだろ……! 

 

 

 こんな感じで、駅に着くまで耐えた俺であった。

 

 

 ────────────────────

 

 

「はぁ〜……着いた〜」

 

 

 やっとの思いで学校の最寄り駅に着いた。

 

 

 あぁ……ヤバかった……

 

 

 今日だけ、いつも乗ってる時間の何倍も長く感じたぞ……

 

 

 

「……」

 

 

 あっ、彼女に謝らきゃ……

 

 

 そう思って彼女に近づいて話しかけた。

 

 

「あの、さっきはホントすまなかった」

 

「……あ、いえ! こちらこそ、なんかすみません……」

 

「嫌だっただろ? 俺みたいなやつとあんな感じになって」

 

「いえそれも……嫌な感じはしなかったです……」

 

 

 うーん……ホントか? 無理してないかな……

 

 

「それに、一緒にいてなんか心強かったですし……」

 

「……え? すまん、今なんて言った?」

 

「……!? い、いえ! なんでも……! とにかく、その事についてはあまり気にしてませんので!」

 

「そ、そうなのか……」

 

 今彼女がボソッと何かを言った気がしたのだが、俺には聞き取れなかった。

 

 

「……あの、虹ヶ咲学園の生徒の方ですよね?」

 

「おう、そうだけど……」

 

「やっぱりそうでしたか! ……私、今日からそちらに転校する高校1年生の桜坂(おうさか) しずくっていいます!」

 

 

 転校生か……なるほど……新入生の中にもいなかった気がしたし、どういうことだろうと思ってたが、そういうことか。

 

 

「おぉ、そうだったか。俺は高校3年生の高咲徹だ。よろしくな、桜坂」

 

「はい! よろしくお願いします、先輩!」

 

 

 ────────────────────

 

 

 あれから、今駅から学校までさっき会った桜坂と一緒に歩いている。

 

 今まで少し桜坂と話していたのだが、どうやら彼女は国際交流学科に入るんだそうだ。何気に国際交流学科の人と知り合ったのは初めてかもしれない。国際交流学科と情報処理学科ってあまり絡む機会がないし。

 

 

「……そういえば、こんな時期に転校なんて珍しいな。何か部活関係か?」

 

「その通りです。虹ヶ咲学園に新たな同好会が出来るので、そこに入るために転校しました!」

 

 なるほど……

 

 新たに出来る同好会……一つ心当たりがあるが、まさかな。

 

「そうか。まあまだ学校慣れないだろうから、もし分からないことがあったら、周りの子達に聞いてな? きっと力になってくれるから」

 

「はい! お気遣いありがとうございます♪」

 

「……あっ、ここで別々になるな。じゃあ、また機会があったらな」

 

「はい! またいつか!」

 

 そんな感じで、俺は桜坂と別れ、それぞれ別の教室に向かった。

 

 

 




今回はここまで!
いやー、まさかの満員電車でしずくちゃんと出会うという!
そして学期もアニガサキが始まる時の学期に!
では次回をお楽しみに!
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