今回は特別編!歩夢ちゃん誕生日記念回です!
本編の展開とは無関係です!
では早速どうぞ!
日が沈んだ、お台場のあるアパートにて……
「「「お誕生日おめでとう!!!」」」
この声と同時にクラッカーがパンっと軽く鳴った。
「ありがとう!」
そう、今日は歩夢の誕生日である。アパートの一つの部屋であるここは彼女の家であり、その隣に侑と徹が住んでいる。高咲家と上原家は3人が小さい頃から交流があり、お互いが誕生日の日には、片方の家に集まって一緒にお祝いをするのが恒例となっている。
「いや〜歩夢もまた一つ大人の階段を登ったんだね〜」
歩夢のお母さんが感慨深そうに言う。この場には歩夢と侑、徹、歩夢のお母さんがいる。
「うぅ……歩夢……立派になったね……!」
「いや同い年でしょ侑ちゃん!? というか誰!?」
侑が歩夢の成長に感動して泣くフリをするというボケをかまし、それに歩夢が的確にツッコむ。
「じゃあなんだ、『歩夢ちゃんはまだまだだな』とか言えばいいのか?」
「もー! そういうことじゃないですよ! 徹さん!!」
それに便乗するかのように徹もボケて、即座にツッコむ歩夢。
「ははっ、冗談だって。すまんすまん」
そう徹が言うと彼は歩夢の頭を撫でる。
「も、もう……」
歩夢の頬がピンク色に染まる。徹の頭を撫でるという行為には逆らえなくなっているのであった。
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こんばんは! 上原歩夢です!
みんな知ってるかもしれないけど、今日は私の誕生日なんだ。
誕生日って一年に一回は必ず来るよね。私ももう17回……かな? それくらい誕生日を迎えてきたんだけど……私ね、今年はその中で一番充実してるんじゃないかなって思うんだ。
もちろん、去年までと同じく侑ちゃんと徹さんが家に遊びに来て祝ってくれてるし、それだけでも嬉しいなーって思ってるのは本当なんだよ?
でも、私がスクールアイドルを始めて、二人だけじゃなくて、みんなから祝ってもらった。愛ちゃん、せつ菜ちゃん、かすみちゃん、しずくちゃん、璃奈ちゃん、彼方さん、果林さん、エマさん……みんなからお祝いとプレゼントを貰ったんだ。
今までみんなから盛大にお祝いされることはなかったから、正直戸惑いがあったりしたけど……でも、とても嬉しい。
これも、みんなを支えてくれてる侑ちゃんとてっちゃんのおかげだね。
──あっ、てっちゃんっていうのは徹さんの渾名だよ。今は本人には使ってないけど……
「あっ、ちょっとトイレ借りてもいいですか?」
「えぇ、いいわよ。いってらっしゃい」
そう考えてると、侑ちゃんがお手洗いに行った。今この場にいるのは、私とてっちゃんと私のお母さん。
その後少し沈黙が続いたんだけど、一番最初に口を開いたのは私のお母さんだった。
「……ねぇ、少し前から気になってたんだけど……あなた達ってもしかして付き合ってたりするの?」
「「えっ!?!?」」
ちょっと!? お母さん!?
私はお母さんの予想外の問いかけに固まってしまった。
「ど、どうしてそう思われたんですか……?」
徹さんが恐る恐るお母さんに聞いた。こんなに焦ってるてっちゃんを見たのは久々……なんか嬉しいかも。
「え? ……だって、歩夢がスクールアイドルを始めてから、徹くん今まで以上の頻度でうちに来てたし、それに……なんだか良い感じの雰囲気に見えたから♪」
そ、そうなのかな……?
徹さんと付き合う……徹さんとデートに行ったら楽しいだろうな……
……って何考えてるの私!?
私は頭を左右に振って煩悩を振り払おうとした。
でも……徹さんは……私のことそういう目で見てくれてるのかな……?
この後お母さんに本当の事を話して、事は収まった。その話を聞いたお母さんはちょっと残念がってた。
何だろう……最近徹さんのこと考えると胸がドキドキする……
私の心の高まりは止まらなかった。
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ふぅ……久々に食べた食べた!
あ、どうも。高咲徹だ。
今日は歩夢ちゃんの誕生日。俺と侑は歩夢ちゃんの家に訪れて、一緒に誕生日パーティーをしたところだ。
そんで、侑は歩夢ちゃんにプレゼントを渡してから、そのまま風呂に入っている。
……あっ、ちなみに俺たち3人のうち誰かが誕生日の日は、片方の家に泊まるのが恒例となっている。なので、今回俺と侑は上原家にお世話になるわけだ。
まあ、なぜこうなったかと言えば……俺たちがなかなか帰ろうと思わないからだな。小さい頃は侑が「やだー! 帰りたくない!」とか言ってたしな。今は流石にそれは無いから、わざわざ泊まる必要はないのだが、いつの日か恒例行事と化している。ほんと、世話してくれる上原家の皆さんには感謝しかない。
──しかし、今回はこのままおやすみ〜、とはいかない。
「歩夢ちゃん。少し話したいことがあるから、一緒に来てくれないか?」
「えっ……? あ、はい!」
そう、歩夢ちゃんに話したいこと、そして……渡したいものがあるのだ。
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ここは、3人が住むアパートの共用廊下。空気は夜のせいか少し肌寒く、ほんの僅かに潮の香りがする。
徹は歩夢と2人っきりで話すためにここにやってきた。
「ふ〜……お台場の夜景は綺麗だな……」
徹が共用玄関の塀に寄っ掛かり、外の景色を眺めて呟くように言った。
「そ、そうですね……あの、話って何でしょうか……?」
すると、歩夢は少し戸惑いながらも、徹の隣に立って彼の方を向いた。
「うむ。色々伝えたいことがあってな」
徹がこう言うと、少し間を空けてから話し始めた。
「今年……いや、正確には去年からか。歩夢ちゃんがスクールアイドルになって、俺が歩夢ちゃんたちのサポートをし始めて……今までの日常とはがらりと変わったよな」
「……そうですね! みんなと頑張って、ファンの人達に応援されて……毎日が充実して楽しいです!」
「そうか。改めてそれを聞けてよかった」
歩夢が嬉しそうにそう話すと、徹は安堵した表情を浮かべてそう言った。
「……あのな。実は歩夢ちゃんがスクールアイドル始めてから、俺の中の歩夢ちゃんの見方が変わったんだ」
「えっ……? ど、どんな感じに!?」
歩夢は驚きながらも、いい返答を期待しているのか、そう訊いた。
「えーっとな……スクールアイドルを始める前の歩夢ちゃんの印象はな……なんか、妹っぽい感じだな。守ってあげたくなる感じ……とかそんな風に思ってたんだ」
「そ、そうだったんですね……」
「あぁ……でも今は違う」
徹は、隣にいる歩夢と向き合った。
「スクールアイドル始めてから、毎日の歩夢ちゃんの表情がより明るく見えたんだ。まあ色々あったけど……でも総じて見たら、自分から率先して活動に専念してて……俺、そんな歩夢ちゃんがとても頼もしくて、立派に見えたんだ」
「徹さん……」
すると、歩夢は頬をほんのり紅く染めながら嬉しそうな顔をした。
「……それでな。そんな思いを込めて……俺からはこれをプレゼントするよ」
すると、徹は片手に持っていた少し高級そうな袋から小さい紙袋を取り出し、歩夢に渡した。
「こ、これは……?」
「開けてみ?」
歩夢がその紙袋を開けて、中身を取り出すと……
それは、アクセサリーだった。
「これは、ヘアピン……?」
そのヘアピンはピンク色のリボンの形をしている。
「うん。今までの誕生日プレゼントはなんか消耗品とかが多かっただろ? だから……さっき言った思いを込めて、歩夢ちゃんに似合いそうなアクセサリーを探したんだ。その……もし気に入らなかったら貰わなくていいぞ……?」
「……! ……ううん! とっても嬉しいです!! ありがとうございます!!」
「お、そうか。なら良かった!」
歩夢は、貰ったヘアピンを両手で大切に持っている。
「あの……少し聞いてもいいですか……?」
すると、歩夢が改まって徹に声を掛けた。
「ん? いいぞ。何だ?」
「その……徹さんは……私のことを
「……? まあそうだな、1人の女の子として見てるかな……?」
「……! ……そうなんだ……ふふっ♪」
「ん、どうかしたか? 歩夢ちゃん?」
「……なーんでもない! それより、そろそろ侑ちゃんも風呂出てるだろうし、家に戻ろう!
「あ、あぁ……そうだな……って今タメ口に……? それにその呼び方……!」
歩夢は嬉しそうにスキップしながら自分の家に向かい、徹は昔の渾名を呼ばれたことに驚きながらも、彼女の後を追った。
後日、歩夢があのヘアピンをつけて学校にやってきた時、それに気づいた同好会の仲間が徹を追及し、それを横で歩夢が手鏡を見ながらニヤニヤしているという状況になるのはまた別のお話……
はい!今回はここまで!
改めて、歩夢ちゃん、誕生日おめでとう!
歩夢ちゃんは主の推しキャラの一人です!
なので、少し力を入れて話を作ってみました!
いやー…ぽむちゃんが可愛いんじゃぁ…←
ではまた次回!
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