今回は本編第20話です!
早速どうぞ!
(ルールル ルルル……)
こんにちは。徹の部屋へようこそ。
さて、本日のお客様は、デビューしたての新人スクールアイドルの中須かすみさん、上原歩夢さん、そしてその2人をサポートする高咲侑さんです。
……おっと、ふざけ過ぎたな。どうも、高咲徹だ。
今言った通り、今侑と歩夢ちゃん、そしてかすみちゃんと一緒にいるのだが、何をしてるかというと……
「やっほぉー♪ みんなのアイドル、かすみんだよー♪」
かすみちゃんが、スマホカメラを前に立てて録画しながら何かをしている。
これは、PVの撮影だ。
どうしてこうなったか、成り立ちを説明しよう。侑と歩夢ちゃんは、かすみちゃんが部長のスクールアイドル同好会に入ることとなり、これから更なる部員集めをすることになった……いや、こうまとめると色々ツッコミどころが多いんだがな。
それで、その時に侑と歩夢ちゃんに「この子知り合いなの?」と少しムスっとした顔で訊かれた。なんでそんなに機嫌が悪いのか……
まあ、それを気にせずにかすみちゃんはこれからどうするかを話し始めた。それで今、PVを撮っている。
かすみちゃん曰く『部員集めをするならPV撮影が手っ取り早いんです!』とのことだ。
……まあ、部員が増えることに越したことはないだろう。例え元のメンバーが戻ってきたとしてもな。
「すごーい!!! ときめいたよ、かすみちゃん!!」
「えっ……!?」
「えへへ〜、侑せんぱーい流石、分かってますね〜」
こんな感じで、うちの侑は目をキラキラさせてときめいているのだ。
それで歩夢もなんだか驚いてるような……いや、これは嫉妬する反応か……?
ついさっき侑がかすみちゃんに「かわいい」っていった時も、歩夢ちゃんそんな反応してたし……
まあ、侑と歩夢ちゃんはとっっても仲がよくて、たまに二人がカップルに見えてしまうくらいだからな……多分、二人にその気はないだろうけど。多少嫉妬しちゃうのかな……?
「徹せんぱーい! かすみんの自己紹介、どうでしたかー?」
すると、かすみちゃんが俺に感想を求めてきた。
「うむ、とても可愛くて良かったよ」
「えへへ……それは良かったですぅ〜」
俺は率直な感想に対し、かすみちゃんは少し頬をピンク色に染めて気分良さげにそう言った。
「……」
……ん? 歩夢ちゃんの表情がなんか怖いぞ、今度はどうした……?
「さて! 今度は歩夢先輩の番ですよぉ!」
「えっ!?」
今度は歩夢ちゃんの出番のようだ。
……しかし、彼女こういうの苦手なんじゃないかと思ってる。恥ずかしがり屋だからなぁ……上手く出来るかどうか……
────────────────────
……結論を言うと、歩夢ちゃんは上手くPVを撮ることが出来なかった。
恥ずかしがっていたのか、声は小さく、言葉も途切れ途切れだ。
そしてその挙句、かすみちゃんの助言から、語尾にぴょんをつける羽目になった。あれは俺も侑も『あゆぴょん再来か!?』と期待してしまったのだが、流石に厳しかった。
そんで歩夢ちゃんは現在体育座りで蹲ってノックアウト中なのだが……
「ぶぅ、歩夢先輩がこんなにダメだとは……」
かすみちゃんは、PV撮影がうまくいかないことに不満を言う。
「まあ初めてなんだし、元々歩夢ちゃんはこう言うの苦手なんだしさ。少し時間かけるべきなのかもな」
「むむむ……」
俺が諭すように言ったが、かすみちゃんはまだ気が収まらないようだ。
うーん……何とかしてこの空気を変えなきゃな……
……あっ、そうだ。
「なあ侑、お前もうさぴょんやってみようぜ」
「えっ!? わ、私!?」
不意打ちだったのか、俺の提案に侑は驚愕した。
「あっ、かすみんも侑先輩のも見てみたいです!」
すると、ついさっきまで不機嫌だったかすみちゃんが興味津々に侑に向かってそう言った。
「……だってよ? まあこれに関してはPV撮ることが目的じゃない。やったら歩夢ちゃんが元気になるかもしれないからな」
この言葉に対して侑は……
「え、えぇ……」
かなり困惑しているようだ。
「それに……俺もゆうぴょん、見てみたいから……ダメか?」
「うぅ……分かった、お兄ちゃんが言うなら……」
少し俯いて恥ずかしがりながら侑はそう言った。
これに対して俺は、歩夢ちゃんに侑を注目するように声をかけた。
「よし……歩夢ちゃん! 侑がゆうぴょんするよ!」
「……?」
歩夢ちゃんは未だ晴れない顔ながらも、顔を上げて侑の方を向いた。
……いや、これは我ながらかなり名案だと思った。
果たして、ゆうぴょんは俺をどれだけときめかせてくるのか。
すると、侑は少し俯きながらも手をうさ耳のようにして……
「ゆ、ゆうぴょんだぴょん……」
「……ぶっ!!」
ヤバい!? は、鼻血が……
これは……予想以上の強烈な一撃だ……
「お、お兄ちゃん!?」
「えっ!? 徹先輩……!?」
俺が勢いよく鼻血をぶっ放したのに対して、侑とかすみちゃんが心配そうに俺のもとへ駆け寄ってくる。
「だ、大丈夫だ……ちょっとそこで落ち着いてくる……」
ダメだ……ときめくどころか、余計ダメージをくらっちまった。
────────────────────
それから時が過ぎ、もう夕方になってしまった。
結局歩夢ちゃんが元気を取り戻すことはなく、今も蹲ったままだ。
つまり、あの作戦は大失敗に終わったわけだ。おかしいなぁ……どうしてこうなっちまったのか……
「へぇ……そんなことが……」
「はい……一応同好会がそうなった理由は、そんな感じです……」
侑はかすみちゃんから同好会が廃部となった原因について聞いていた。
……俺もいい加減解決策を出さないとな。悠長に熟考してる暇はない。
「……まあそんなことより! 1週間後にはPVアップするんですから、ちゃんと自主練しといてくださいね?」
「可愛い怖い……可愛いって何……?」
歩夢ちゃんはさっきからずっとこの調子だ。
これには俺も原因の一端があるので、罪滅ぼしにはならないが、彼女の辛い気持ちが少しでも軽くなるよう、俺は歩夢ちゃんの頭を撫でている。
「あはは……可愛いって大変なんだねー……」
「そうなんですよ! 歩夢先輩、そんなんじゃファンのみんなに可愛いは届きませんよ〜……あっ……」
……ん? かすみちゃん?
途中で彼女の言葉が途切れ、笑顔が消えた。
「どうしたの? かすみちゃん?」
「……えっ? ……あ、なんでもないです……今日は帰りますね」
「あっ、ちょっ……」
侑がそう問いかけると、かすみちゃんは打って変わって元気なさげな様子でその場を後にしてしまった……
────────────────────
夜遅く、高咲家にて……
「かすみちゃん、なんで急に帰っちゃったんだろう……」
侑は自分の部屋でかすみが帰ってしまった出来事について考えていた。
すると、彼女の部屋のドアからノックする音が聞こえた。
「はーい!」
「……侑、ちょっと話があるんだが、いいか?」
ノックした本人は兄の徹であった。しかし、彼の表情にいつものにこやかさはなかった。
「……もしかして……」
侑の頭の中では、今日あった出来事と彼の表情から彼が何を話しに来たのかについて、一つの結論を導き出していた。
「察したか。そう……スクールアイドル同好会についてさ」
はい、今回はここまで!
今回は割とオリジナル要素が多かったかと思います!
ゆうぴょん…ちゃんと見たかったなぁ←
そういえば、スクスタは1.5周年で10連ガチャチケットが配布されていますね!そして、イベントもそろそろ始まるようで!楽しみです!
では次回もお楽しみに!
評価・感想・お気に入り登録よろしくお願いします!