高咲兄妹とスクールアイドルの輝き   作:Ym.S

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どうも!
お待たせしました!本編第22話です!
それではどうぞ!


第22話 それぞれの想い

 

 ふう……今日の授業も疲れたな〜……さて、策を練るか。

 

 あ、どうも。放課後タイムに突入した高咲徹だ。

 

 昨日、無事歩夢ちゃんのPVを撮ることに成功し、同時に新たなスクールアイドル同好会の在り方について探していく決意を固めた。

 

 それで、これからはそれを形にするために色々考えていこうと、4人で話し合った。

 

 

 そしてもう一つやるべきことがある。

 

 それは、せつ菜ちゃんもとい菜々ちゃんを同好会に呼び戻すことだ。

 

 彼女がいたからこそ同好会がまとまっていた部分もある。今回は暴走……いや、これは暴走というのだろうか? まあその影響で今はバラバラになってしまっているが、間違いなく同好会に彼女は必要だ。

 

 それに、スクールアイドルになるように背中を押したのは俺だからな。我儘ではあるが、正直このまま彼女がスクールアイドルを辞めるのは納得できない。

 

 

 しかし、このままただせつ菜ちゃんとかすみちゃんが仲直りするだけでは、また同じことの繰り返しになる可能性が極めて高い。何かしら今までの体制を変えなければならない。抜本的な改革が必要だ。

 

 

 それを俺が見出さなきゃいけないのだが、さてどうするか……

 

「徹〜、なんか外で一年生の子が呼んでるよ?」

 

 ん? 誰だろう……

 

 廊下の方を見ると、しずくちゃんがこちらの様子を窺っていた。それを見た時俺は顔には出さないものの驚いた。後輩がクラスの前に来ることはなかなかないからだ。さらに彼女は国際交流学科であり、よりレアなケースである。

 

 俺は席を立ち、廊下に出てしずくちゃんのところに行く。

 

 

「よっ。少し久しぶりだな、しずくちゃん」

 

「こんにちは。確かに、あの時以来ですね……お久しぶりです♪」

 

 しずくちゃんはいつものお淑やかな様子でそう言った。

 

「それで、今日は何か用があるのか?」

 

「はい。ちょっとせつ菜さんについて話したいことがあるので、もしこの後お時間があれば、公園に来てくれませんか?」

 

「せつ菜ちゃんについてか。分かった。この後用事ないし、行くよ」

 

 せつ菜ちゃんの話か……まあある程度内容は察しがつくが、気になる。

 

 こう思いながら、俺はしずくちゃんと一緒に公園に向かった。

 

 

 ────────────────────

 

 

「お待たせしました!」

 

「お〜、しずくちゃんお疲れ〜」

 

 俺としずくちゃんは学校を出て、待ち合わせ場所の公園にやってきた。

 

 すると、既に来ていた彼方ちゃんが出迎えてくれた。

 

「しずくちゃん、すまんな。手間掛けさせちゃって」

 

「いえ! 私も久々に徹先輩と話せて嬉しかったです!」

 

「そうか、ありがとな。あと、彼方ちゃんもお久しぶり。メンバーは揃ってるのか?」

 

 しずくちゃんに声をかけてから、今度は彼方ちゃんに目線を向けて話しかけた。

 

 何だかんだで同好会のメンバーと再会すると、なんだか久々な感覚になってしまう。まあ毎日部活で会っていた間柄だから、そう感じてしまうのも無理はないと思う。

 

「久しぶり〜。あー、まだかすみちゃんが揃ってないね」

 

 

 どうやらかすみちゃんはまだ来ていないようだ。

 

 ……てかかすみちゃん、侑と歩夢ちゃんのことを話してないな……? 

 

 もし彼女がこのことを話していれば、今しずくちゃんや彼方ちゃんからその話題が出てくるはずだ。

 

 今思うと見た感じ彼女一人で行動していたし、なんなら誰とも連絡を取っていない可能性が高い。

 

「……あっ! 徹くん! なんか会うの久々になっちゃったね〜」

 

 すると、奥からエマちゃんがやってきた。

 

 それに対し俺は返事をしかけた時、予想外の光景があった。

 

 

「おう、久しぶr……あれ!? 果林ちゃん!?」

 

「あら、こんなところで会うとは意外ね。久しぶり、徹」

 

 そう、同好会とはほぼ無関係なはずの果林ちゃんがいた。

 

「おう、久しぶり……だけどなぜここに……?」

 

「あっ、徹くんには言ってなかったっけ? 最近果林ちゃんが色々と同好会の手伝いをしてくれてるんだ〜」

 

「まあ、エマの悲しむ顔が見たくないから」

 

 

 俺の疑問に二人が答えてくれた。ふーん、なるほど……助っ人って感じか。それは心強い。

 

「……ねぇ、徹くんは果林ちゃんとも知り合いなの〜?」

 

 すると、彼方ちゃんが若干不満そうな顔で訊いてきた。

 

「ん? まあ、ちょっとしたことがきっかけで知り合ったんだけどな」

 

「……思ったのですが、徹先輩って女性の知り合いって多くないですか?」

 

 今度はしずくちゃんもジト目でそう言った。

 

「えっ……? そうかね……俺はそう思わないけど……」

 

 マズい、これは嫌な空気になってきてるぞ。てか、なぜ二人がこんなに不機嫌なのかが理解できない時点で手の打ちようが……

 

 

「……みなさーん! お待たせしましたー!」

 

 すると、かすみちゃんがこちらにやってきた。

 

「あっ! かすみちゃん! 待ってたよ〜!」

 

「お兄ちゃん! もう来てたんだね!」

 

「おっ、侑と歩夢ちゃんも一緒か」

 

「かすみちゃんに呼ばれたので来ました!」

 

「なるほどなー」

 

 歩夢ちゃんの言葉を聞く限り、かすみちゃんは侑と歩夢ちゃんを呼びに行ってたようだ。それでかすみちゃんは来るのが遅れたといった感じか。

 

 

「えっ、徹くん、この子達も知り合いなの?」

 

「あぁ、侑は俺の妹、歩夢ちゃんは幼馴染だ」

 

「「い、妹!?」」

 

 彼方ちゃんの疑問に俺が答えると、彼方ちゃんとしずくちゃんが驚いた。

 

「むー! やっぱり徹先輩は女性の知り合い多いじゃないですか!」

 

「いやいや!? そんなことないって!!」

 

 しずくちゃんは頬を膨らませている。

 

 あかん、さっきよりヒートアップしてやがる……というかなぜ彼女はそんなに必死なのか……? 

 

「はいはい。全員揃ったし、本題に入りましょう?」

 

 結局果林ちゃんがその場を纏めて、なんとか話を始めた。

 

 

 ────────────────────

 

 

「えぇー!! 意地悪生徒会長がせつ菜先輩!?!?」

 

 かすみちゃんがそう驚いた。

 

 てか意地悪生徒会長って……まあ、義理堅くてたまに融通が効かないのは事実なので強ち間違いでは……いや、意地悪は違うか。

 

 そっか……バレちまったんだな。生徒名簿を確認してそこから推理するなんて……果林ちゃんなかなか冴えてるな? さすが、名探偵・朝香果林といったところか……よく道に迷うが。

 

「ていうか、なんでかすみんを置いてそんな大事な話をしに行ったんですかー!? 部外者のお姉さんはいたのにー!」

 

 すると、かすみちゃんは果林ちゃんを指差してそう言った。

 

「へぇ……面白いこと言う子じゃない……」

 

 それに対して果林ちゃんが獲物を狙うかのような目をしてそう言うと……

 

「ヒィ……! ごめんなさい! コッペパン上げるから許してください……!」

 

 すると、果林ちゃんの反応にかすみちゃんが怖気づいて、しずくちゃんの後ろに隠れた。果林ちゃんも面白い揶揄いをするじゃない……

 

 

 ……てかかすみちゃん、君どこからコッペパン出してるんだ……

 

 

「……で、これからどうするのかしら?」

 

 少し巫山戯ていた果林ちゃんは、真面目な表情に戻ってその場にいたみんなにそう問いかけた。

 

「えっ、どうするって……?」

 

「そのせつ菜のことよ。戻ってきてほしいかどうか」

 

 かすみちゃんの問いかけに、果林ちゃんが答えながらも問題提起をする。

 

「私は、せつ菜ちゃんに戻ってきて欲しいよ!」

 

「そうです! せつ菜さんには色々と刺激を受けてましたから、そんなせつ菜さんがいなくなるのは嫌です!」

 

 問題提起に対して、エマちゃんとしずくちゃんがそう訴えた。

 

「私も……! 前まではせつ菜先輩の考え方を理解できませんでしたけど、今だったら分かる気がするんです! だから、せつ菜先輩は同好会にいて欲しいです!」

 

 続いてかすみちゃんも意見を述べた。

 

「よく言いました〜、いい子いい子〜……彼方ちゃんもせつ菜ちゃんには残って欲しいな〜せつ菜ちゃん凄いもん」

 

「子供扱いしないでくださいよー彼方先輩〜!」

 

 すると彼方ちゃんがかすみちゃんを褒めて撫でる。

 

「……俺も、このまませつ菜ちゃんがスクールアイドルを辞めてしまうなんて、正直納得がいかない。俺もみんなと同じ気持ちだ」

 

 

 

「……でも、それも全部せつ菜次第なのよね。やりたくないのに連れて行かせるのはどうなのかしら?」

 

 ……確かにその通りだ。俺はせつ菜ちゃんが本当にスクールアイドルをやりたくなくなった訳がないと思っているが、実際どうなのかは本人しか知らない事だ。せつ菜ちゃんが本当にスクールアイドルを辞めたかったと思っているという可能性はゼロにはならない。

 

 

 果林ちゃんの一言に、その場のみんなが沈黙していた……が。

 

 

「……待って。私に考えがある」

 

 

 その沈黙を破ったのは、我が妹、侑だった。

 




今回の話はここまで!
ついに徹くんと関わりを持っていた同好会のキャラ10人中8人がそれぞれ接点を持ちました!
まあこうなると、修羅場的なものが起きるかと思い入れてみましたが…
だんだんハーレムが近づいてますねぇ…←
では次回もお楽しみに!
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