高咲兄妹とスクールアイドルの輝き   作:Ym.S

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どうも!
第27話です!
前書きで言うこともないので早速どうぞ!


第27話 新たな課題

 

 

「よし、今日はここまで! みんなお疲れ!」

 

 ふう、今日はなかなか充実した練習だった気がするな。

 

 よっす、高咲徹だ。俺たち兄妹とスクールアイドル同好会の一同は、活動を再開してから初の練習を終えた。

 

 

 俺はストレッチの様子を見た後、校内の音声機材が揃ったスタジオで発声練習をしたり、かすみちゃんからスクールアイドルのいろはについて一緒に学んだりした。

 

 その間に俺は色々なことを学んだ。スクールアイドルの練習法や管理についてはまだまだ無知だからな。同好会のみんなが魅力的なスクールアイドルになるサポートをするためにも、これから必要だと判断したことはメモ帳にメモしておいたぜ。

 

 ちなみに、スクールアイドルのみんなと同じメニューをこなしてみようと思ったんだが、流石に全てこなすのはキツそうだったからランニングだけ参加した。

 

 ……でもみんなと同じ疲れを共にするためにも、いずれは俺も全ての練習をこなしてみたいと思っている。ただ俺には練習を見守る役割もあるから、みんなのようにはできないと思うけども。

 

 

 そんなことがあって、今日の活動終了のミーティングを同好会の10人集まって、今ちょうど終わったところだ。

 

 ……あぁちなみに、臨時コーチとして来ていた果林ちゃんはその前に帰ったよ。彼女、同好会のメンバーではないにも関わらずわざわざ手伝い来ている身であるはずなのに、凄い楽しんでた気がする。ストレッチの時なんか、クールな果林ちゃんにしては結構ノリノリだったような気がする。

 

 まあ、これからも彼女には色々と助けてもらいそうな気がするし、嫌がってなさそうで何よりだ。

 

 

 ……マズいマズい、一人で熟考してる場合ではなく、みんなに声を掛けなきゃ。

 

 

 そう焦りながら、俺はすぐそばにいた璃奈に声をかけた。

 

「璃奈ちゃん、お疲れ様。調子はどうだ?」

 

「あっ、徹さん。ありがとう。調子は大丈夫。ちょっと疲れちゃったけど」

 

 額からの汗を拭いながら璃奈ちゃんはそう言った。

 

「そっか。同好会入りたてだからさ、無理してないかなーと思ってさ」

 

「私のことを心配してくれたの……? ……嬉しい……でも、愛さんも同好会入りたてだから……」

 

「あー、確かにね。でも愛ちゃんは……」

 

 そう言って俺は、愛がいる方に目を向けた。

 

 

「お疲れ〜! カナちゃん!」

 

「お〜、お疲れ〜。そのあだ名いいね〜、彼方ちゃん気に入っちゃったよ〜」

 

 

「あはは! 私のあだ名センス冴え渡ってる()()〜? ()()ちゃんだけに!」

 

 

「お〜、ダジャレまで決めるなんて、まだ余力あるな〜?」

 

 

 愛ちゃんは、彼方ちゃんと楽しそうに話しており、おまけに新たに命名した渾名で駄洒落を披露するという余裕っぷりを見せていた。

 

 

「……まあ、あんな感じだしな……くくっ……」

 

「流石愛さんだね……どうしたの? 徹さん」

 

 

 俺が口を押さえている姿を見て不思議に思ったのか、璃奈が首を傾げる。

 

 ……おっと、いつまでも笑っちゃいられない。話を戻そう。

 

 いやな……いつまでたっても愛ちゃんの駄洒落で笑いが堪えられないんだよな……ふふふ……言葉遊びが上手(うま)すぎるだよな。

 

 

「あ、いや何でもない! ……そういえば、さっき璃奈ちゃん例のアニメ見てるって話してたよな? それでさ、もし良ければ今度一緒に鑑賞会しないか?」

 

 

 そう、先程侑と歩夢ちゃん、せつ菜ちゃん、愛ちゃん、璃奈ちゃんと俺のメンバーで歌の練習をしていたのだが、ひょんなことから長らく続く人気アニメについての話になったんだ。その時に璃奈ちゃんがそのアニメを小さい頃から観てるという発言にせつ菜ちゃんが大興奮していたのだ。

 

 そんな中でも実は俺も同じくそのアニメを見続けていた者だったが、その場で言いそびれてしまったから、今このタイミングで話したのだ。

 

 さて、この誘いを璃奈ちゃんは受け入れてくれるだろうか……

 

 

「徹さんも観てるの? ……実は今度せつ菜さんと鑑賞会する約束をしてる。徹さんも一緒に来る?」

 

「おや、もう約束してたんだな。ならば行きたいところなんだけど、いいかな?」

 

「うん、良いよ。後でせつ菜さんに話しておく」

 

「ありがとな」

 

 

 こうして俺はせつ菜と璃奈の3人で鑑賞会をすることが決まった。

 

 良かった……せつ菜ちゃんと璃奈ちゃんの2人でアニメについて話してみたいと思ってたからな。とても楽しみだ。

 

 

「ねぇお兄ちゃん、そろそろ帰らない?」

 

 

 俺と璃奈ちゃんの会話に一区切りがついた時、後ろから侑が声を掛けてきた。

 

 

「ん、そうだな。これからみんな帰る感じか?」

 

 俺はみんなに向けて聞いてみると……

 

 

「そうですね、私もそろそろお暇させていただきます」

 

「あっ、私はかすみさんと少し話したいことがあるので、皆さんは先に帰っててください」

 

「えっ!? め、眼鏡のことはさっき何度も謝りましたよねぇ〜!?」

 

「いや、そのことではなくて……」

 

 

 かすみちゃんが青ざめた表情でせつ菜ちゃんに問いかけるが、対するせつ菜ちゃんは困惑した表情だ。

 

 さっきかすみちゃんにスクールアイドルのいろはを教えてもらった時、彼女はせつ菜ちゃんもとい菜々ちゃんが普段着用している眼鏡を無断で借りてたからな。まあ、それでかすみちゃんはせつ菜ちゃんの説教を受けた訳で、それが大分効いてるみたいだが……今回はどうやらその事ではないようだ。

 

 まあそんな感じで、かすみちゃんとせつ菜ちゃんはまだ部室に残るみたいだが、残りは俺の問いかけに頷いた。じゃあ帰る人と一緒に帰るとするか。

 

 ……それにしてもせつ菜ちゃんとかすみちゃん、話し合う事って……何を話し合うのだろうか? 多分このタイミングだから、これからの同好会に関して何か議論をするんだろう。

 

 だとすると具体的には何を話すのか……いや、もしかして……

 

 

「てっつー、一緒に帰るよー!」

 

「ん、おっけー!」

 

 俺の頭の中に一つ憶測が浮かんだが、それを棄却した。

 

 まあ、なんの根拠もないただの憶測でしかないしな。

 

 

 

 ────────────────────

 

 

 

「みんな、今日は久々の練習だったけど、どうだった?」

 

 

 同好会の部室を後にして、帰りを共にする仲間たちと学校の門に向けて校内の中庭を歩いているところだ。

 

 

 少し前までは、校門まで続くこの庭も俺一人、または侑と歩夢ちゃんなどの、高々三人で歩いていたが……今はなんと、9人だ。一気に人数が増えたことを実感して少しドキドキしながらも、俺はみんなに今日の練習について感想を聞いた。

 

 

「そうだね〜……久々にみんなと練習出来て楽しかったよ〜!」

 

「うんうん、改めてスクールアイドルは楽しいなって感じた〜」

 

 

 エマちゃん、彼方ちゃんと続いてそう答えた。

 

 

「そうか……そんなスクールアイドルの活動をより楽しめるためにも、これから俺と侑が支えていくから、改めてよろしくな」

 

 

「うん! みんなが輝けるようにサポートしていくからね!」

 

 

 俺がこれからの心意気を表明すると、続いて侑もそう言った。

 

 俺は二人の言葉を聞いて、安堵したが……

 

「てっつーとゆうゆがサポートしてくださるなんて心強いね! これからよろしくー!」

 

 

「ちょっ、後ろから抱きつかないでくれって!?」

 

 

 なんと、後ろにいた愛ちゃんが抱きついてきたのだ。これには俺も動揺を隠せない。

 

 いや、彼女そういうところ気にしないようなところがあるのは、ある程度長い付き合いだから知っているが……このようなことを他の男にもやってるかもしれないと想像すると、大丈夫かなーって思っちまうのよな……

 

 

「あはは、ごめんごめん」

 

「徹さん……?」

 

「ど、どうしたんだ歩夢ちゃん……」

 

 

 そして何故か歩夢ちゃんが不機嫌になった。てか、前にもこういう展開あったし、増えてるような……? 原因不明だし、どう対処しようかも検討がつかない。

 

「侑さん……これから仲良くしていきたい……よろしくね」

 

「うん! 私も璃奈ちゃんともっとお話したい!」

 

 

 その一方、こっちは何とも微笑ましい光景になっていた。侑的には、璃奈ちゃんは一つ下の後輩にあたるのか。侑も後輩を可愛がる学年になったってことなんだな……

 

 

 

 

 

「うーん……」

 

 

「……どうしたの? しずくちゃん」

 

 

 すると、しずくちゃんが悩んでいるのをエマちゃんが心配したようで、声を掛けた。

 

 

「悩み事があるなら彼方ちゃんが聞くよ〜」

 

「あっ、いえ! 別に大したことじゃないんです。これからの活動について考えてただけで……」

 

「あー、なるほどな……そのこと、今のうちにスッキリしとこうぜ。そういうのって今後の課題になったりするし」

 

 俺がそういうと、みんなも同じ思いだったのか、うんうんと頷いた。

 

「分かりました……あの、これからは今までのグループ活動とは違って、みんなが個性を出せる、そういう形にするんですよね?」

 

 しずくがそう問いかけた。

 

「うん、そうだよ」

 

 それに侑が答える。

 

 

「ですよね……そうすると、それを実現するならやっぱり……」

 

 

 

「────ソロ活動、だね」

 

 

 彼方ちゃんが、しずくちゃんの言いかけたことに続いた。

 

 

「ソロ活動……?」

 

 歩夢ちゃんが疑問符を浮かべる。

 

 

「普通のスクールアイドルはグループ、2人以上でパフォーマンスするんだけど、ソロだとそれを1人でする、ってことだね」

 

 

 疑問にエマちゃんが答えた。

 

「……やっぱりそうか」

 

 

「えっ、お兄ちゃんやっぱりって……?」

 

「あぁ、実は少し前にスクールアイドルについて調べたことがあるんだけど、ソロスクールアイドルってあってさ。これ、アリだなって思ったんだ」

 

 

 実は、少し前に調べ物をしたって言ったと思うが、その時にこれを見つけたのだ。

 

 

「そうだったの!?」

 

「なんで言ってくれなかったのかな〜」

 

 

 彼方ちゃんが不満そうに頬を膨らませてそう言う。

 

 

「いや、まだほんの少ししか調べてなかったし、確信はなかったから、言うのもなーって思って」

 

「そうだったんですね……」

 

「でも、ソロ活動をするのも不安はあるんだよね……」

 

「そうなんです。ソロ活動は、舞台に一人で立つので、ある意味孤独なんですよね……」

 

 

 なるほど、そういうことか。ソロ活動も、そういうデメリットがあるんだな……

 

 

 孤独、か───

 

 

 新たな課題を発見すると共に、その言葉にどこか感じるところがあった俺であった。

 

 

 




今回はここまで!
一人で舞台に立つって複数人で立つよりも緊張しますよね
自分も少し前にバイオリンをやってたのでその気持ちが分かったりします(それはどうでもいいか)
次で多分アニメ第4話は終わると思います!
ではまた次回!
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