第28話です!
今回でアニメ第4話の最後となります!
では、どうぞ!
ソロでスクールアイドル活動をそれぞれがすることに対する恐れ。
その問題に何か解決策が出ることはなく、そのまま全員帰宅することとなった。
俺は帰宅した後、勉強机に座って熟考していた。
ソロスクールアイドルはステージで一人……最初は恐怖感を持つということは、スクールアイドルをしない俺でさえ想像が出来る。一人というのは、孤独とも捉えられる。もし自分が何か失敗をしてしまったとしても、誰かが助けてくれることはない。
ただ、一人でパフォーマンスをするということは自分でその空間を独り占めできるってことだ。パフォーマンスする本人がそのライブを楽しめば、自ずと観客のみんなものってくれるはずだ。だから恐怖感を拭うことが出来ればな……
このことだけで相当悩んでいるのだが、俺が気にしていることはこれだけではない。それは、愛ちゃんが帰り際浮かない顔をしていたことだ。
何か悩みがあるのだろうか? あるとすれば、タイミングを考えるとあれのことなんだろうか……
これは、愛ちゃんもみんなと同じような悩みを抱えているのかもしれない。
正直、彼女が何かに思い悩む姿は想像できない。いつでも明るく、ポジティブな印象だからだ。
……しかし、愛ちゃんにとってスクールアイドルというのは初めてなのだ。初めてのことには誰だって緊張や不安を持つだろうと俺は思う。だからそんなときこそ、誰かが彼女を励まさなければならない。しかし、俺にはそうやって励ますための手段が……
……いや、さっき同好会のみんなとL◯NEの交換したよな。ならば、愛ちゃんに電話して様子を見てみよう。
あの帰り道の途中、暗いムードながら同好会内で連絡を取り合うためにL◯NEを交換したのだ。あの場にかすみとせつ菜がいなかったが、いずれすぐ交換するだろう。
励ます以外に何かしてあげられる訳でもないが、そうすることで俺は愛ちゃんを支えたい。
そう思い、俺は机にあるスマホを手に取った。
「えーっと、愛ちゃんは……これか」
スマホを操作し、L◯NEの連絡先一覧に出てきた愛ちゃんに電話をかける。
数秒ほどすると、彼女の明るい声がスマホのスピーカーから流れてきた。
『……もしもしー。てっつーじゃん! まさか交換してすぐ電話してくるなんて驚いたよ!』
「ん、おっす。ハハッ、ちょっと話したいことがあってさ。今大丈夫か?」
『うん、今ちょうど風呂出て暇なとこ! 話したいことー? ……もしかして、愛さんのダジャレ100連発聞きたくなっちゃったー!?』
「いやいや! そんなことしちゃったら俺呼吸出来なくなっちゃうからな!? 愛ちゃんのダジャレほんと面白いんだって……ぷっ……」
『あははっ! こんなにゲラゲラ笑ってくれるのはてっつーだけだからね! それで、話って何?』
それを聞き、俺は本題を切り出す。
「あぁ……愛ちゃん、今何か悩んでたりしないか?」
『えっ? ……いっ、いや、悩んでないよ?』
愛ちゃんの声は震え、明らかに動揺している様子だ。
「そうか? 今日の帰り愛ちゃんの顔を見たら、浮かない顔してたから少し気になってたんだよ」
『あ、あははー……そうだったかなー……』
「ふむ……まあ、何もなければそれで良いんだけどな」
愛ちゃんは、欠点が見つからない完璧なイメージが強い。悩みは自己解決をして、深い悩みを持たない印象だ。
でも愛ちゃんのあの曇った表情は、それまで一度も見た事がなかったのだ。だから──
「……愛ちゃん、俺は愛ちゃんの助けになりたいからさ。何かあったら俺に言ってほしいな」
『……ホント、てっつーには敵わないな〜……うん、ちょっと怖くなっちゃってさ』
この後、愛ちゃんは自分がソロ活動に少し怖さを感じていることを俺に明かした。
「……なるほどね」
『うん……私、一人で舞台に立って上手くできるかなって……』
愛は、今までに聞いたことない沈んだトーンでそういった。
やっぱり、愛ちゃんでも不安になるか……そりゃあそうか。彼女だって、スクールアイドルに初めて挑戦する訳だもんな。
挑戦には不安が付きものである。しかし、ソロアイドルへの挑戦はグループアイドルの挑戦より、一人という点でハードルが高い。それは、ポジティブシンキングな愛ちゃんが感じてしまうほどの高さなのだろう。
ただ、ソロアイドルの利点と、愛ちゃんの普段の立ち振る舞いを考えれば────
「うーん……でも正直、愛ちゃんなら一人でもみんなを取り込めると思うよ?」
『えっ……? そ、そうかな……?』
少し驚いてそうな声でそう言う愛ちゃん。俺は続けて彼女に話す。
「うん。愛ちゃんってさ、いつも周りに友達がいるってイメージなんだよ。それに、その子達みーんな楽しそうに笑ってるんだよね。それって愛ちゃんと一緒にいて本当に楽しんでるんだと思うのさ。それってなかなか出来ないことだし、凄いことだと思う」
『……えへへ、そこまで言われるとなんだか照れちゃうな……』
「ハハッ、ちなみに俺もその内の一人だからな? ……だから、愛ちゃんの自由に、自分のペースでパフォーマンスすれば、みんなも一緒に楽しんでくれると思うんだ。それはソロでしか出来ないしね」
『……そっか!』
「うん。……まあでも、スクールアイドルしたことない俺が言っても何の説得力もないけどな」
『ううん! てっつーがそう言ってくれたおかげで、少し気が楽になったよ!』
愛ちゃんは、明るい声でそう言う。俺は愛ちゃんの力になれただろうか。
「そうか……なら良かったよ。一応明日の朝練で元々同好会にいた子に聞いてみると良いよ。その方が説得力あると思うし」
『そうだね、そうしてみる! てっつー、ありがとう!』
「いいって、役に立ったようで何よりだ」
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翌日、朝早くにみんなが集まって朝練をすることになっている。
愛ちゃんとエマちゃんは残りのメンバーより早く起きて、ランニングをしているようだ。
もしかすると、彼女はエマちゃんに話を聞くだろうか。エマちゃんならしっかりしてるし、良い相談相手になると思うから安心だ。
「待ち合わせ場所はここかな……? 少し早めに着いちゃったね」
「だな。もう少し遅めに出てもよかったかな……ふぁ〜」
俺と侑は、待ち合わせ時刻より5分早めに待ち合わせ場所の公園に着いた。
……ヤバい、かなり盛大な欠伸をしてしまった。
「珍しいね、お兄ちゃんがそんなに眠そうにしてるなんて」
「あぁ……少し昨日は寝るのが遅くなっちまってな」
「そうなんだ。……そういえば、何かお兄ちゃん爆笑してたけど、あれは何だったの?」
「あぁ……あの時愛ちゃんと少し通話しててさ。ダジャレとか仕掛けられまくったから超笑っちゃってさ……くくっ……」
俺は口を押さえて笑いを堪える。思い出し笑いだ。昨日彼女を励ました後、雑談をしたのだ。その時、ダジャレを所々織り交ぜてきたもんだからその度に大爆笑してしまったのさ……もう、窒息するんじゃないかと思うくらいだったさ……ブフッ……
「えっ、愛ちゃんってダジャレ得意なの!? 今度愛ちゃんのダジャレ聞いてみたいなー……」
そう、俺の妹であってか侑もダジャレが大好きなのだ。もう彼女がダジャレを聞いた時の笑いといったらそりゃもう、ゲラゲラという擬態語が侑のためにあると思っちゃうくらいだ。
「今日放課後にお願いしてみたら? 多分侑も腹筋崩壊するから」
「そうだね、そうしようかな! うわぁ、楽しみだなー!」
侑は放課後が楽しみで仕方ないようだ。
「せぇんぱーい! お待たせしましたぁ!」
すると、かすみちゃんが練習着姿でこちらにやってきた。気がつけば、集合時間が近づいていた。
結局、愛ちゃんとエマちゃんを除く同好会のメンバー達も揃い、俺はみんなに朝練を始めることを告げる。
「よし、じゃあ早速走っていこうか!」
「はい! ……あれ……? ねぇ徹先輩!」
すると、かすみちゃんが立ち止まって俺のことを呼び止めた。
「ん、どうした? 何か忘れ物があったか?」
「いえ、そうではなくて……あれって愛先輩ですよね?」
俺はそう言われたので、彼女が指差した先を見た。
すると、公園の大きな道の真ん中に愛ちゃんが立っていた。
「おぉ、そうだな。ちょっと声かけてみるか……?」
俺がそう言って彼女に向かって一歩踏み出そうとしたその時だった。
愛ちゃんがなんの予兆もなく歌と踊りのパフォーマンスをし始めた
最初は何がなんだか困惑していたが、気がつけばそのパフォーマンスに、俺と同好会のみんなは夢中になった。
周りの子供達をも取り込み、いつのまにかその空間は愛ちゃんの『楽しい』空間になっていた。
パフォーマンスが終わった後、愛のパフォーマンスに魅了された同好会のみんなは、ソロ活動に前向きになったのであった。
俺はみんなの不安が解消されたことに安堵し、今後のみんなの活動に期待と、それを支える使命感を覚えた。
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同好会の部室にて……
「歩夢! 最っ
「あははははっ!! はーっ! はー面白い〜!」
「くっ……ハハハハハ! やめてくれー!! 腹が死ぬ……! ぷっ、アッハハハ!」
「凄いウケてますね……」
「侑ちゃんと徹さん、小さい頃から笑いのレベルが赤ちゃんだから……」
この時、ダジャレを連発する愛ちゃん、そのダジャレに爆笑して床にしゃがんで床を叩いている俺たち兄妹、それを不思議そうに見るせつ菜ちゃんに、苦笑いする歩夢ちゃん、そして微笑ましく見る他の同好会の仲間という構図が部室で生まれていたらしい。
今回はここまで!
愛さんみたいな明るくて太陽のような子とお出かけしたい人生だった…
みんなと仲良くなれるって凄いことですよね
そういえば、Eテレの再放送は次で第4話ですね!
段々この小説に展開が追いついてきましたね…(謎の闘争心)
ではまた次回!
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