高咲兄妹とスクールアイドルの輝き   作:Ym.S

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どうも!
久々になってしまいましたが、第40話です!
では早速どうぞ!


第40話 同志の集い

 

 

 

「お邪魔しまーす……」

 

 

 俺はとあるマンションの一角の部屋に通じるドアを開けた。

 

 

「いらっしゃい。徹さん、せつ菜さん」

 

 

 部屋から出てきたのは、片手にスケッチブックを持った璃奈ちゃんだ。

 

 

 

 そう、今日は以前から約束していた、彼女の家でのアニメの鑑賞会をするのだ。そして、やってきたのは俺だけではなく……

 

 

「璃奈さん、お邪魔させていただきます! 今日はよろしくお願いしますね!」

 

 

 そう、せつ菜ちゃんも一緒だ。まあお気づきだろうが、少し前にやった歌の練習をしていて、せつ菜がカラオケの楽曲内に最新のアニソンがあることに気づき、それに璃奈ちゃんが乗っかって盛り上がったのがきっかけになったのだ。

 

「俺からも、今日はよろしくな。この3人であれを観て語れると思うと凄い楽しみで仕方なかったよ」

 

 

「うん、それは私も。あまりこのアニメについて他人と話したことないから、今日は一緒に楽しみたい。 璃奈ちゃんボード『ワクワク!』」

 

 

「私もです! 改めてあの素晴らしい傑作を観れるとは…… うぅ、早く観たくてうずうずしてしまいます……」

 

 

 せつ菜の目はキラキラと輝いていた。もうすぐにでも部屋のリビングに行ってアニメを観る準備を整えそうだ。ははっ、せつ菜ちゃんは相変わらずだな。

 

「よーし、せつ菜ちゃんもこんな感じだし、早速支度を整えるとするか」

 

「うん。 璃奈ちゃんボード『宴の支度だ〜』」

 

 

 

 ……何か璃奈ちゃんボードの種類も増えてたわ。

 

 

 

 ────────────────────

 

 

 

「あっ、これこれ! これです! 2期で私が一番好きなシーンです!」

 

 

「おぉ…… あぁ、このシーンか! 言葉だけだとあまり分からなかったけど、やっと分かったよ」

 

「なるほど…… ここの決め台詞、良いなって思う」

 

「あっ! 璃奈さん、分かってますね! 他のキャラが言ってもあまりカッコよくないですけど、彼が言うとカッコよく見えるんです!」

 

「あー確かに。とても渋くて彼ならではこそって感じだよな」

 

「ですよね! まるで必殺仕事人の台詞です!」

 

「「分かる分かる」」

 

 

 アニメ1期から一気に観て、今2期の途中のところだ。

 

 

 2期は1期に比べて闘うシーンが多く、カッコいい描写が多くなっている。

 

 

 ……のだが……

 

 

「あっ…… ついにこのシーンが来てしまいました……ここで彼女は誤った選択を……」

 

 

 こういうシリアスな展開も多い。特に後半あたりは観ていてちょっと辛くなったりするんだよな……

 

 

「あぁ! そ、そこはダメなんですよ!! そこに行ったらやられちゃいます!!」

 

「っ!?」

 

 すると、ふとした拍子かせつ菜ちゃんが俺の手を握ってきた。顔に出るくらいびっくりしてしまった。

 

 

 せつ菜ちゃんが熱い実況をし始めてちょっとびっくりしたのもあるけどな…… 無意識でなのかな……? 

 

 まあ手繋がれたくらいなら俺的には別に問題ない。アニメも重要シーンに入っていってるから、集中……

 

 

「っ……!!」

 

 

「うわっ!? せ、せつ菜!?」

 

 あっ、やべ。思わず呼び捨てしてしまったわ……

 

 

 ……じゃなくて!! 今の状況を説明するぞ、今せつ菜ちゃんが繋いでいた手を離してそれを俺の腕を両手で抱え込んだんだ。

 

 

 要は、せつ菜ちゃんが俺の腕に抱きついてるってことだ。そして、そう。アレが当たっているんだ……

 

 

 

「そこから敵キャラが出てきちゃう……!! だからそこは仲間に援護を求めるべきだったんです! 強がるタイミングではないんですよ! なのに……!」

 

 

 せつ菜ちゃんは相変わらず熱血実況をしている。

 

 

 ……落ち着け、俺。流石に些細なことでは動じないことで定評のある俺とはいえ、これは流石に動揺を隠しきれない……

 

 

「……はぁ……」

 

 

 俺は気を逸らすために璃奈ちゃんのほうに目を向けたが、なぜか彼女は自分の身体を見ながら触り始め、しばらくしてからため息をついていた。

 

 

 ……一体何があったんだ……璃奈ちゃんよ……

 

 

 

 この後、アニメのシーンが終わるとせつ菜ちゃんは俺を解放してくれた。

 

 

 

 ────────────────────

 

 

 

「ぐすっ……やっぱり何度観ても素晴らしいですねっ……」

 

 

「うん……神アニメ。何度観ても感動する」

 

 

「ホントな……最後の会話なんて……尊いよな……」

 

 

 あれから数時間が経ち、アニメ全編とまでいかなかったが、半分くらいを観終わることが出来た。

 

 

 俺含めて3人とも感動に浸っているところだ。せつ菜ちゃんに関しては大号泣だ。

 

 

 ……やっぱり仲間の絆は尊いもんだ。俺もこの尊さで涙腺崩壊寸前までいった。

 

 

「せつ菜ちゃん、はいこれ。ティッシュ使って」

 

 

「うぅ……ありがとうございますっ……」

 

 

 璃奈ちゃんが、近くにあったティッシュの箱をせつ菜ちゃんに差し出し、そこからティッシュを一枚取る。

 

 

 ……この二人もホント仲良いな。というか、このアニメ鑑賞会をしていくうちに仲良くなったって感じか。

 

 

「さて時間は……あっ、もう19時過ぎてるじゃないか……」

 

「早い……時間ってあっという間……」

 

「だよな……今日はもうお開きにするか」

 

「……うん」

 

 俺の携帯で時刻を見ると、もう午後の7時を過ぎていた。

 

 

 あまり遅いとうちの侑が心配するから、そろそろ帰る支度をしなければ。

 

 

 

 

「……あの、徹さん」

 

「ん? なんだ、璃奈ちゃん」

 

「今日は、ありがと。私、とっても楽しかった」

 

「あぁ。いやいやこっちこそ、誘ってくれてありがとな。俺も超楽しかったぞ」

 

 

 ホント、あの時「一緒にくる?」って言ってくれた璃奈ちゃんにはとても感謝している。

 

 

「そっか……良かった…… また一緒に観てくれる……?」

 

 

「おう、もちろんだ。まだこのアニメも見終わってないことだしな。なあ、せつ菜ちゃん」

 

 

「……えっ? あっ、はい! むしろこちらからお願いしたいところです! 璃奈さんはこのアニメが好きな『同志』なんですから!」

 

 

「……! ……ありがとう、徹さん、せつ菜さん……!」

 

 

 ……同志かぁ……せつ菜ちゃん、良い言葉使うじゃないか……

 

 

「……そういえば、お2人ともそろそろお開きにする話をしてたんでしたっけ?」

 

「あぁ。もうこんな時間だしな」

 

 俺はせつ菜ちゃんに、スマホの時計を見せる。

 

「……えっ、7時!? ……マズイです……門限が……」

 

 

 すると、せつ菜ちゃんの顔が青ざめた。

 

 

 ……あっ!! そうだった、せつ菜ちゃんの家は門限があったんだった!! 

 

 

 俺は事前から知っておきながら……なぜ配慮をしなかった……! 

 

 

 

 この後即行帰りの支度をして、璃奈ちゃんの家を出てせつ菜ちゃんを家まで送った。彼女のお母さんは心配そうな顔をして彼女を叱っていたが、このようなことが起きたのには俺にも責任があったのでそれを説明すると、どうやら俺に免じて許してくださったようだ。

 

 

 

 ……同じ過ちを繰り返さないようにしなければ……とここで誓った。

 

 

 

 その後俺は家に帰り、家にいた侑に怒られた。彼女は「心配してたんだよ〜!!」と頬を膨らませながら言って、夜ご飯などの仕事を全て俺がやるという罰を与えた挙句、その後しばらく俺を後ろから抱きしめたのであった。

 

 

 




今回はここまで!
この2人とオタクトークをしてみたいという主の願望から生まれたオリジナル回でした笑
スーパースターも第5話まで放送されましたね!大分重要なところでまた1週間空いてしまうのがもどかしいです…
ではまた次回!
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