今回はまどぼーさんからのリクエストを書かせていただきました。
活動報告のリクエスト募集を続けておりますので、皆さんのリクエストをお待ちしております。
とある世界、その中の山に、シャアたちは転送された。
「…ここが、『Fate/Grand Order』の世界だな」
「より詳しく言うと、ここはその特異点らしいな」
「けど、ウサダたちの話だと、ここは植物に覆われてるって…」
『おい、三人とも!
前方の建物に転生者の反応を見つけた!
しかもとんでもない勢いで植物が覆い始めてる!』
「ふっ、なるほどな」
三人は急いで向かうと、山の中の森が別の植物で覆われてきていた。
「これは!」
視線の先には、大きな建物がありその前で怪物たちと少年少女たちが戦っていた。
だが、既に何人かが植物に呑まれようとしていた。
「あれは、インベスか!
それに彼らのあの気配、普通の人間ではない!」
『あれはこの特異点に召喚されたサーヴァントたちとそのマスターだ!
それに、その植物とインベスから特典の反応がある!
恐らく、特典で作り出された存在だ!』
「…はっ、だったら簡単じゃねぇか。
要はインベスたちをぶっ潰して、呑まれそうな奴らを引きずり出すってもんだろ!」
「なら、サーヴァントを援護して、植物を断ち切る!」
「ふむ、その方が良さそうだな」
シャアもいつになく真剣な眼差しになり、三人は行動する。
シャアが軍人として卓越した身体能力でインベスを翻弄しながら拳銃で牽制し、その間にあざみがクナイで植物を断ち切り、不破がサーヴァントたちを捕まえてる植物をこじ開けサーヴァントたちを引きずり出す。
「あの、あなたたちは!?」
「ふっ、生憎とそれに答えられる余裕がないのでね。
少なくとも君たちの味方だ、安心してほしい」
シャアはピンク色の髪の少女にそう言ってインベスから引き剥がしていく。
そうしていると、植物の奥に大きなチャックが出現し、そこから一人の男が出現する。
「せっかくこの世界を養分にしようというのに、邪魔をするのはあなたたちですか?」
「その言い方だと、お前がこの植物を操る転生者ってこたか」
「そうとも言えますね。
何せ、この特異点を養分にして、そして行く行くは他の特異点すらも養分にして私だけの世界に作り上げるのです」
「自分だけの世界だと?
だがお前がこの世界を特異点だと知ってて言ってるのなら、その世界はどうにかしないと、人類史は焼却されたままじゃないのか?
…まぁ彼らがいるから、この人類史は解決してるかもしれないが」
「人類史?
あぁあれのことですか。
あれなど捨て置けばよいのです、何せたかが人類悪によって滅ぼされた世界ですので。
これを機に、私はこの特異点の王として君臨し、ここから他の特異点にも手を伸ばそうというのです。
それ故手始めにこの特異点を養分にして力を蓄えようと言うのに」
「なるほど、つまり君は自分の世界に閉じこもるのだな?
特異点があれば、人類史にとっても脅威になるかもしれないのに」
「あなたは少し言い方を考えた方が良いですよ?
私はそんな価値のないものよりも、特異点という存在を支配するために働いているのです」
「だがそれはその小さな世界だけでの幸福だ。
支配など言っておいて自分だけの幸福で満たすのなら、やがてそれが特異点そのものを食い尽くし、文明すらも押し潰してしまうぞ?」
「…言ってくれますね」
「だが、否定しないってことは事実なんだろ?」
シャアに続くように、不破も言う。
「…良いでしょう、そこまで言うのでしたら、あなたたちを始末してあげましょう」
男はベルトを腰に装着し、近くにあった二つの果実を手に取ると、それが錠前に変わる。
「むっ、あれは戦極ドライバーとロックシード!」
「ということは、この植物とそれらがお前の特典か!」
「それだけではありません。
私はヘルヘイムの森に存在するインベスたちを呼び出し操ることができます。
…まぁ、あなたたちは私直々の手で葬ってあげますが」
『ザクロ!
ブラッドオレンジ!
ロックオン!』
「変身」
『ソイヤッ!
ザクロアームズ 狂い咲きサクリファイス!!
ブラッドオレンジアームズ 邪の道・オンステージ!!』
男の姿が、赤黒い鎧を纏い、両手には刃の付いた弓・と刀が握られていた。
「その姿は、仮面ライダーセイヴァーか」
「えぇ、そうですよ?
まだ、ここの住人の養分を吸い取れていないので、出力としては不十分ですが、あなたたちで試してみましょうか」
「なるほど、その言い方だとこの植物から養分を吸うことで得た果実を、ロックシードにしているということか。
…だったら尚更負けられないな」
「あの、先ほどからあなたたちは一体何を…」
「私たちは、世界が滅ぶ原因となる転生者を倒すために来た。
…どうやら、この世界は特異点のようだからね。
そこに君たちがいるということは、この目の前にいる転生者とは別件であろうが、その解決は君たちの専売特許だ。
だが、君たちを妨害しようとする彼を、私たちが戦わなくてはならないのだ」
「そういうことだ。
こいつは俺たちが何とかするから、お前たちはお前たちの役目を果たせ」
「大丈夫、ここの人たちは、絶対に死なせない!」
少女たちに三人がそう言って、セイヴァーを睨み付ける。
「言ってくれますね?
察するにあなたたちは彼女たちとは初対面かつ無関係のようですが、何者ですか?」
「何、君のような世界を滅ぼす原因の転生者の特典を封印し、世界を修正するための戦隊さ」
「戦隊…?」
セイヴァーの疑問の声を他所に、三人は左腕に装着用されたアイテム・モーフィンブレスを操作する。
『イッツモーフィンタイム!!』
瞬間、三人の体を赤・青・黄のスーツが包み込み、ブレスからレンズが出現する。
『レッツモーフィン!!』
その掛け声と共にレンズを目元に翳すと三人の頭にヘルメットが装着され、その上からレンズが装着される。
「レッドバスター」
「ブルーバスター」
「イエローバスター」
『バスターズ レディー…、ゴー!!』
三人はそれぞれ名乗り、シャアは剣・ソウガンブレードと銃・イチガンバスターを、不破はイチガンバスターを、あざみはソウガンブレードを構えてセイヴァーに攻撃を仕掛けようとする。
「ほう、姿を変えたと思ったらそう来ましたか。
…見かけ倒しじゃないことを祈りましょうか!!」
セイヴァーも刀と弓を構え迎え撃つ。
「ふっ!」
まず、先に動いたのはシャア。
凄まじいスピードで接近し、セイヴァーが構えてから攻撃に移る瞬間にブレードで切り裂き、バスターでよろめかせる。
「ぐうっ!
な、中々やりますね!
ですが!」
よろめいたセイヴァーは弓を引いて射ようと構える。
「させない!」
あざみが飛び出し、手裏剣やクナイを投げつけ怯ませる。
「うぉおおおおおお!!!!!」
そして不破がバスターでセイヴァーを撃ち抜く。
「ぐぅおっ!
…中々やりますね。
ですが、これはどうです!?」
セイヴァーが手を翳すと、周りの空間からインベスたちが出現する。
「ふっ、インベスか。
空間から出てきたということはこの世界の者ではないな?
なら、ここは私が叩く!」
『トランスポート!』
シャアが胸の装置を押すと、手元にバズーカが出現しそのまま猛スピードでインベスを翻弄しながら吹き飛ばす。
あまりにも速すぎるので、インベスたちは攻撃を防ぐことは愚か、かわすこともできない。
『トランスポート!』
「忍法 無双手裏剣!
このまま、吹き飛んじゃえ!」
それに続くようにあざみが左腕に大きな盾を召喚して、そして手に光る手裏剣を周囲のインベスに向けて投げ、最後に爆弾を使って吹き飛ばす。
「力ずくでブッ飛ばしてやるよ」
『トランスポート!』
不破は手元に青い拳銃・エイムズショットライザーと灰色のアイテム・プログライズキーを召喚する。
『ゴリラズアビリティ!』
「ぬぅおおおおおおおおおお!!!!!」
プログライズキーを両手で抉じ開け、ショットライザーにセットする。
『パワー!
パワーパンチングブラスト!』
ショットライザーで撃ち込むことにより、巨大なゴリラの拳がインベスに向かって突撃する。
「す、すごい…!」
「…っ、マシュ!
私たちも加勢しよう!」
「はい、先輩!」
「あちきも加勢するでち!」
オレンジの髪の少女がピンクの髪の少女に指示し、それに加勢するように刀を持った赤い髪の少女が来る。
そして赤い髪の少女が、インベスたちを刀で一閃した。
「なっ!?」
「ここはあちきたちにお任せを。
どなたかは存じまちぇんが、あなたたちは騒動の元凶を!」
「ふっ、感謝する!」
「くっ、良い気にならないでください!」
セイヴァーは弓で射抜き三人を攻撃する。
だが、三人はそれを回避してセイヴァーに接近する。
「ふっ!」
「うっ!」
「はぁっ!」
「なっ!?」
セイヴァーが不破に攻撃を仕掛けるが不破はそれを防ぎ、その隙にシャアがセイヴァーの武器を蹴り飛ばしてよろめかせる。
「御免!」
「がはっ!」
あざみが素早く接近し、クナイで連続攻撃し、そしてセイヴァーをクナイや手裏剣で縫い付ける。
「これではインベスも使えまいな」
「くっ、動けない!」
シャアはイチガンバスターとソウガンブレードを合体させて大きな銃・イチガンバスタースペシャルバスターモードにして、ピントを合わせる。
「くらえ!」
『イッツタイムフォースペシャルバスター!!』
「ぐはぁっ!!」
バスターモードからの強烈なビームがセイヴァーを貫き爆散し、男の姿に戻って倒れる。
はずだった。
「なっ!?」
フラフラとしながらも男は倒れない。
ボロボロになっている戦極ドライバーが一瞬植物に覆われたと思ったら元通りになり、男の傷も修復され、元のセイヴァーに戻る。
「くっ、再生しただと!」
「ふぅ…、今のは中々でしたよ。
…さて、ここから反撃とさせていただきましょうか!」
『ザクロ!
ロックオン!
ザクロボレー!!』
男はロックシードを弓・セイヴァーアローに装着し、赤黒い矢を放つ。
「くっ、まさか再生するとは!」
「再生するってんなら、再生できなくなるまでブッ飛ばすだけだ!」
『イッツタイムフォーバスター!!』
回避しながらバスターのピントを合わせ、矢を消し飛ばすほどの強力なビームを撃ち込む。
「っ!!」
セイヴァーがそれを迎え撃とうと、セイヴァーアローと剣・大橙丸で防ぐ。
だが、その隙にあざみが接近し大量のクナイを投げつけたことにより怯み、今度こそ不破の攻撃が直撃する。
「ぐほぉっ!!」
近くの斜面に激突し、再び傷だらけになって解除される。
だが、すぐに植物が覆うように、傷は再生し再びセイヴァーになる。
「何度やっても無駄ですよ」
「ちっ、本当に再生してやがる!」
「…不破、あざみ。
私に考えがある」
「は?」
「え?」
何か思い付いたのか、シャアは二人に耳打ちした。
「…そんなことで本当に行けるのかよ?」
「たった二回再生するのを見ただけで、それが弱点だなんてそんな…」
「私も、確証を得た訳ではないが、可能性はある。
…頼む」
「…ちっ、まぁ他に宛がないからな。
やるしかないな」
「今は、その可能性に掛けるのみ!」
「何を話しているのかわかりませんが、無駄ですよ!」
セイヴァーは手を翳し、インベスたちを召喚する。
「ここは私が!
忍法 分身の術!」
『イッツタイムフォーバスター!!』
あざみが分身し、飛び交いながらも強力なエネルギーの籠ったブレードで瞬く間にインベスたちを撃破していく。
「助かるぜあざみ!
行けぇぇぇ!!」
『イッツタイムフォーバスター!!』
続いて不破がバスターでインベスを一掃、そしてそのままセイヴァーへと飛んで行く。
「ぬっ!」
『ザクロスカッシュ!!
ブラッドオレンジスカッシュ!!』
だが、セイヴァーは戦極ドライバーを操作し、アローと大橙丸で切り裂いた。
「もうその技は見切ってるんですよ。
私にそんな攻撃が「ほう、ならこれはどうかな?」…なっ!?」
いつの間にか接近していたのか、シャアが目の前にいて、バスターモードを構えていた。
『イッツタイムフォースペシャルバスター!!』
「ぐぅあはぁつ!!」
至近距離からの強烈なビームに、セイヴァーは再び解除されるが、再び再生しようとしている。
「がはっぐぅっ!
な、何度やっても無駄ですよ!
どうやっても、私は…!?」
腰元で壊れる音がしたので目線をやると、戦極ドライバーにブレードが突き刺さっていた。
亀裂が走り、あっという間に砕け散った。
「なっ、そんな!」
「君の再生能力。
それは恐らく、そのベルトに由来するものなのだろう。
じゃなければ、ベルトを中心に再生なんてしないはずだ」
「バカな、たった二回の再生で、そこまで見抜いた、とでも…?」
「生憎と、私はそれなりに戦場を駆け回ってるのでね。
見くびってもらっては困る」
「…とんでもない人、ですね」
それを最後に、男は倒れ気を失った。
それと同時に、周りを囲んでいたインベスや植物が消滅した。
「今度こそ無力化したな。
…ひな、聞こえるか?
彼の特典にアクセスして、封印をしてもらいたい」
『うむ、了解じゃ』
シャアがブレスを通して連絡し、ものの数秒で男の胸元に錠前が出現し、ロックされる。
『転生者の無力化の確認、及び特典の封印、成功じゃ!』
「…今度こそ特典は封印できたみたいだな。
では、我々は帰投しよう」
「あっ、待って欲しいでち!」
「むっ?」
帰ろうとして、赤い髪の少女に止められる。
その後ろで、オレンジの髪の少女とピンクの髪の少女が待っていた。
「どなたか存じまちぇんでちたが、この度は誠にありがとうございまちた!」
「ありがとうございました!」
「あなたたちのおかげで、助かりました!」
「礼なんて及ばねぇよ」
「うん、あざみたちは当たり前のことをしただけ。
でも、どういたしまして!」
「…」
少女たちのお礼に返事をする不破とあざみだが、シャアは何も言わず、赤い髪の少女に近付き目線を合わせるように屈む。
「…?
どうしたでちか?」
「…いや、君たちの感謝は素直に受け取ろう。
だが、どういうわけか。
特に君を見ていると、胸の高鳴りが押さえきれなくなるんだ」
「えっ、何を言ってるでちか?
嘘は言ってないみたいでちけど…」
「何、君のその女将を思わせる格好に、その小さな体から漂う全てを包み込む母性に、私は高揚が押さえきれなくてな…」
「…?
何だか、とても寒気がしてきたでち」
「あの、すみません。
レッドさん、紅閻魔さんに何か用事でも…」
「気にするな、いつもの発作だよ」
「うん、シャアは小さい女の子を見ると、いつもこの調子。
あざみも、前にそう言うことあったから」
「えぇ…」
少女たちはドン引きするが、不破は呆れながらシャアの首元の襟を掴んで引き摺る。
「はぁ…、ほら行くぞシャア!
もう転生者は倒したんだから、ここには用はないんだろ」
「えぇい、放せ不破っ!!
この赤い髪の少女は、私の母になってくれるかもしれない女性なんだ!!」
「お前本当にブレないな!?」
「…では、これにて一件落着!
御免!!」
そう言って、三人は仮想空間から元の世界へと戻った。
「…」
元の世界に戻ってから、シャアは仁王立ちするひなに正座させられていた。
「…で?
最後のあれについて、何か言うことはあるのではないのか?」
「…今更説教はないぞ、ひな」
「あるわこのバカチンがぁーーーー!!!
何で貴様は毎回毎回幼女を見つけては迫るのじゃ!!!」
「何を言うか!
彼女は、私の母になってくれるかもしらなかった女性なんだぞ!?」
激しくキレるひなと正座させられながらも抗議するシャアの様子を、不破たちは呆れながら見ていた。