仮面ライダーツルギ EPISODE X   作:大ちゃんネオ

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Xー1 ライダーバトルの終わる時

 夕焼けに染まる教室に女子生徒が三人。

 談笑に更ける少女達。

 だが、腰まで伸ばした長い黒髪の少女の笑顔が翳った。

  

「いつまでも、こうしていられたらいいのに……」

「叶ちゃん。私達はいつまでも一緒だよ?」

「そうですよ。たとえ何があってもこの清香、叶様と椿様から離れません!」

 

 長身の茶髪の少女と、ショートカットのスポーティーな少女がそれぞれ一人の少女を元気付けようと語りかける。

 

「ふふ……。清香は愛らしいわね。そうね、私達は永遠よ」

 

 二人に笑顔を向ける少女。

 黒いセーラー服に黒髪、黒い目。

 誰もが彼女を見た時、その黒の美しさに見惚れるだろう。

 

「私達は永遠……。だから二人共、私のお願い聞いてくれる?」

「うん。いいよ」

「叶様のお願いならなんなりと!」

 

 微笑み、二人は少女の願いを聞き届けた。

 そして二人は……その願いを受け入れた。

 

 

 

 

 

 

 聖山駅に隣接する複合商業施設。

 その地下駐車場では、四人の騎士が争っていた。

 絶え間なく響く剣戟。

 鋼と鋼がぶつかり合い、願いと願いがぶつかり合う。

 

「ぜえぇぇやぁぁぁぁぁ!!!!!」

「ッ!?」

 

 女王蜂のような騎士、【仮面ライダースティンガー】の拳が青い騎士、【仮面ライダーアイズ】の胸を打つ。

 

「今日こそ決着だ……。倒す!」

「それはこちらの台詞よ……!」

 

 この二人が戦っている場所から少し離れた所では、純白の騎士【仮面ライダーツルギ】と銀色の装甲が煌めく【仮面ライダーエクス】が戦っていた。

 戦闘は終止ツルギの優勢。

 ツルギの太刀がエクスの武装である棒を薙ぎ払い、がら空きとなったエクスの身体を横に一閃。

 

「ガッ!?!?」

 

 装甲から火花を散らせ、エクスは力なく地面へ膝をついた。

 もはや、勝負はついていた。

 ツルギは敗者であるエクスに向かい太刀を向ける。

 

「あなたでは、僕には勝てません。デッキを捨ててください!」

「ふざ、けるな……。デッキを捨てるなんてこと、出来るわけないでしょう! デッキが無かったら、この世界に消えてしまう……。そんなの嫌! 私はそんな死に方したくない!」

 

 ツルギの勧告を否定したエクス。 

 デッキからカードを引き抜き、抵抗を試みようとするが、ここはツルギの距離だった。

 太刀を回し、峰へと変えてエクスの腕を打つ。

 峰とはいえ、金属の塊が高速でぶつかるのだ。エクスは痛みからカードを落とし、地面を転げた。

 

「嫌だ……。こんなところで死にたくない……。嫌だ、嫌だ、嫌だ……」

 

 地面を這い、芋虫のように逃走しようとするエクス。

 そんなエクスを見て、ツルギは太刀を握りしめた。

 

「大丈夫です(かなえ)さん! あなたは死なない! 僕が死なせない! 僕があなたをこの死のゲームから解放します!」

 

 叫ぶツルギ。

 その言葉を聞いたエクスは顔をツルギへと向けた。

 

「……私は、死なない?」

「はい。だから、デッキを渡してください。デッキを壊して、契約したモンスターを倒せばあなたは解放される」

 

 私は、死なない……。

 自身のデッキを指で撫でる。

 私は、死なない。

 私は、死なない。

 私は、死なない。

 私は、死なない。

 

「私、は……」

 

 呟いた瞬間、あまりの眩しさに目を閉じた。

 少しずつ光が弱まり、ようやくそれを直視出来るようになるとそれの正体が分かった。

 

 鏡────。

 

 一枚の鏡。

 纏っていた白い布を開き、顔を見せたそれはただの鏡ではない。

 このミラーワールドにおいて、唯一現実世界へと繋がらない鏡。

 

 ()()()()()

 

 この世界の核が、この場に顕現していた。

 

「どうして、コアミラーがここに……。とにかく、あれを壊せばこの戦いは終わる!」

 

 太刀を構え、コアミラーへと駆けるツルギ。

 だが、それよりも早くエクスが、コアミラーへと手を伸ばす。

 

 そして、世界は光へと包まれ──────。

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