目を開けるとそこは知らない場所だった。
「…………………見ない天井だな」
率直に出た感想がこれだ。まあ当たり前だろう。此処の天井は純和風の木の板でできた、寺や神社といったところで見られる造りの天井だが、自分の家は普通のどこにでも在りそうな洋風のマンションだったし、数少ない友人や親戚の家にもこんな天井は見たことない。
突き飛ばされた時にはホームの天井。次に空。そして純和風の天井。
あぁ、意味わかんねぇ…。
そんなことを考えながら寝た状態から上半身だけ起こして周りを見渡す。
「……何処だ?此処」
人一人が寝るには少し大きいぐらいの部屋だ。
三方向が壁と襖。一方向だけが木製の障子戸でできた純和風の部屋だ。家具の様な物は見当たらず、代わりに俺が寝ている布団の横に救急箱らしき物が置いてあるだけだ。
頭をガシガシ掻きながら何をしようか考えていると、不意に左側の戸が開いた。
「あら、目が覚めたのね」
そう言って入って来たのは金髪の少女だった。16、7歳ぐらいだろうか。金髪のボブカットに赤いカチューシャ、服は青色のワンピースを赤いベルトで絞めて、肩に白い肩掛けを掛けての首のとこをを赤いリボンで緩く絞めている。
美人だ。
いや、「いきなり何を考えてるんだ。」とか「ついにとち狂ったか。」とか言うんじゃない。本当に美人なのだ。恐らく俺が今まで見て来た中でぶっちぎりの一位だろう。
別に女性をランキングするのは失礼とかいってはいけない。
兎に角、美人には代わりない。金色の髪に対照的な白い肌は透き通っていて、鼻と口は小さくて可愛らしい。大きな双つの目は蒼く、まるで深い海の様で吸い込まれそうだ。
そんな事を考えていると、今度は前の襖から、
「おっ!やっと起きたのかー」
と、これまた金髪の美少女が。この娘は黒いワンピースに白いエプロン。頭に黒い魔女がかぶる様な尖り帽をかぶっている。髪はゆるいウェーブかかったロングで左の耳の後ろ辺りを三つあみにして前に垂らしている。目の色は金だ。
「あら、目が覚めたの。良かったわぁ~」
次は後ろからだ。一体何人いるんだ。
振り向いて後ろを見てみると、紫の服を着た金髪美人が。
先程の二人と比べると、幾等か年上に見える。
「え?本当?やっと起きたの?」
今度は最初の娘が入ってきた戸からだ。だから一体何人いるんだ。
そちらを見てみると、巫女装束の肩の部分を大胆に出して、袴をミニスカートにしたような服を着て頭に赤いリボンを着けた美少女だ。
髪の色は黒だ。
『そこは金髪に統一しろよ』と思ってしまった俺は悪くないと思う。
主人公君は頭の中でネタっぽい事思ってても、表面上は無表情です。