ガンダムビルドダイバーズ スターダスト   作:オーマピジョン

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ちょっと物足りないなと思ったので1部シーンを追加して再投稿しました。もう見たよ!と言う人も良ければまた見てください。
文字数は増えたけど1万はいかなかったよ……。

それでは、本編へ……


第12話 本当の再起へ(改訂版)

GBN黎明期、第2回GBNチャンピオンリーグ。

そのスタジアムに背を向けて離れようとする青年が一人いた。

 

「アッシュさん!」

「……キョウヤか」

 

それを呼び止めたのは第一回GBNチャンピオンリーグの優勝者であると同時に、今回の大会でアッシュに勝利したダイバーである。

 

「俺の分まで頑張って優勝してくれや。応援してるぜ」

「貴方だってあの結果は納得していないはずだ」

 

アッシュの敗因、それはGBNを理解していなかった事だった。

GBNは機体の設定や性能、機能の再現度がかなり高い。故にアッシュが乗ったヅダは全速力で飛んでしまい自壊してしまった。

 

「キョウヤ……いや、チャンピオン。俺が負けたのはアンタじゃないんだ」

「何だって……?」

 

ポツリポツリと雨が降り始める。アッシュはその曇り空を見上げながら呟く。

 

「俺が負けたのは時代だ。アンタに勝つ以前の問題だよ」

「なら、時代に勝つまでだ!貴方なら出来るはずです!」

「……お前はホントに根っからの善人だよな。……新しい時代(GBN)は任せたぜ」

 

アッシュはキョウヤとスタジアムに背を向けると、その場から立ち去った。その後、アッシュを見た者は少ないと言う。

 

***

 

第12話

本当の再起へ

 

***

 

シャフランダム・ロワイヤルから数日、ナツキは一人砂川模型店で働いていた。

 

「ナツキくん?」

 

呼ばれたナツキは振り返る。ナツキを呼んだのは巻季だった。ナツキは自分が上の空になっているのに気づいて慌ててしゃんとする。

 

「すみません!僕、ボケッとしてて……」

「大丈夫。今お客さんは来てないからね。でも……最近ボーっとしている事が多いわね」

 

ナツキは自身が上の空が多くなっている事が多きなっている理由が何なのか自覚していた。

シャフランダム・ロワイヤルにてセレンに庇われていまった事が、ナツキの過去のトラウマを抉ったからだ。

 

「気を、付けます」

「うん……何かあったのなら、相談してね?」

「あ、ありがとうございます」

 

巻季はナツキの事を心配しており、ナツキは心配してくれてることに気づいていた。

 

「ちゃんと向き合うって決めてたのに……」

 

ルナに庇われた様に、セレンに庇われてしまった。それだけではなく、セレン本人や信じてセレンを任せてくれたアッシュを裏切ってしまった。

その罪悪感がナツキを更に追い詰めてしまう。

 

「何も成長してないじゃないか……僕は……!」

 

ゆっくり、しかし着実に進めていると錯覚していた。実際には自分は何も変化していなくて、錯覚している自分に酔いしれていたのだ。

 

「僕は、このまま変われるのかな……?」

 

唐突に訪れた挫折にナツキはこれからどうすれば良いのか行き詰まってしまう。こんな時、幼馴染達がいれば……と思ってしまうが、無い物ねだりであることに虚しさを感じるしかなかった。

 

***

 

GBN・エスタニアエリアにてアッシュは自身の隠れ家にいた。コトリとテーブルに紅茶を置いたのは自身が保護しているELダイバー・セレンである。

 

「最近ナツキと会えてないのか?」

「ん……ログインはしてるそうだけど、呼んでくれなくて……」

 

セレンからナツキが自身が避けられている事を相談されたアッシュは腕を組む。

 

「ナツキが避け始めたって言うのはシャフランダム・ロワイヤルからだったよな」

「ん、あれから急にナツキが私から離れて……」

 

シャフランダム・ロワイヤルで何かがナツキの心情に影響を与えたと考えて妥当であるとアッシュは考察する。となると、今聞くべきなのはシャフランダムについてだろう。

 

「シャフランダム、何があったのか最初から教えてくれないか?」

「ん。えっと……」

 

セレンはシャフランダムでの一連の出来事を語り始める。三人目の幼馴染・ルナとの再会や、ソーン&ブランのコンビとの戦い。そしてーーセレンの撃墜。

 

「……私から話せるのはこのくらーーアッシュ?」

「っあーーー……」

 

それを聞いた時点でアッシュは目元を手で多いながら複雑な感情を少しずつ処理していた。

 

「ホント、大変な弟子を抱えちまったな」

「アッシュ、ナツキの事嫌いになった?」

「ならねぇよ。アイツは俺の弟子だ。簡単に見捨てるくらいなら最初から面倒見てねぇよ」

 

セレンが自分を守りきれず、距離を置いてしまったナツキをアッシュが嫌悪してしまったのではと不安になるがそんなことはなく、アッシュがそんなセレンの頭を撫でる。

 

「さてと……となると、師匠として動くべきか」

「何するの?」

 

アッシュは立ち上がると、首を回しながら隠れ家から出ようとする。セレンは何をするのかアッシュに問う。

 

「なーに、ちょっとバカ弟子(ナツキ)の目を覚ましに行くだけだ」

 

そう言いながらアッシュは扉を開けるのだった。

 

***

 

一方、ナツキは一人自室でスターダストとパッケージのメンテナンスを続けていた。

 

「はぁ……」

 

何度目の湿っぽい溜め息が出てしまう。

 

「セレンには悪いけど、でも……」

 

もう彼女と一緒に飛ぶ資格はない。ナツキはそう判断してセレンから離れると決めた。なのに、これで良かったのかと考えてしまう。

 

「僕は……ん?」

 

その時、ナツキのダイバーギアに一通のメッセージが送られてくる。ナツキは恐る恐るそのメッセージを開いた。

 

「アッシュさん?」

 

メッセージを送ってきたのはアッシュだった。恐らく、セレンから避けられている事を聞いたのだろう。問い詰めるために呼び出しかと予測しながらメッセージを開く。

 

『すぐにログインして座標を送るから来い。話はそれからだ』

 

唐突な呼び出しにナツキは不安になる。やはりかなり怒っているのだろうかと予感しつつも、ナツキはダイバーギアとスターダストを持って砂川模型店に向かった。

 

***

 

エントランスにてアッシュは一人歩いていた。

 

「あっ」

「ゲッ」

 

普通なら通り過ぎるようなダイバーでも、流石にスルーできない相手と遭遇してしまった。

 

「チャンピオン……」

「アッシュさん!まさか貴方と再会できるとは……」

 

今では不動のチャンピオン『クジョウ・キョウヤ』だったのだが、アッシュとしては会いたくない相手に遭遇してしまった。

 

「まだGBNにいてくれてたんですね」

「まぁ、つい最近まで隠居してたけどな……」

 

アッシュは頭をかきながら自身の現状について語る。キョウヤはとても嬉しそうに笑みを浮かべていた。

 

「前の一件の時はドタバタして話せなかったな」

「そうでしたね……今はどうしてるんです?」

「あぁ……弟子の世話を焼きにな」

 

弟子と言うワードを聞いてキョウヤは目を丸くして驚いた。

 

「貴方が、弟子ですか?」

「高校生くらいのまだまだ青臭い奴さ」

「高校生……リクくんとヒロトと年は近い感じかな」

 

アッシュは脳裏にナツキを思い出す。ナツキはまだリクの様に才能を開花させている訳でも、ヒロトの様に豊富な経験値があるわけではない。

しかし、ナツキには光る何かがあった。アッシュはそれに惹かれたのだ。

 

「アイツはいつか化ける。ビルドダイバーズやBUILD  DiVERSにも負けないフォースを作るぜ」

「そうですか……それは楽しみだ」

 

キョウヤとしても更なる強者の出現はGBNの発展にも繋がる。アッシュの弟子と言う存在がどれだけGBNに変化を与えるか楽しみだった。

 

「それに、俺もアイツの熱に当てられちまったようだ」

「それは、どういう?」

 

アッシュは強く、貪欲な笑みを浮かべる。キョウヤはその笑みを知っていた。獄炎のオーガ……そして何より、GPD時代やGBN黎明期のアッシュが浮かべていた笑みだった。

 

「俺は時代に追い付いてやる。そして……アンタを倒す」

「ガンプラバトルを……戻ってくるのですね」

「首洗って待ってな。その前に、弟子の方だがな」

 

アッシュはキョウヤの肩をポンと叩きながらその横を通り過ぎた。

 

***

 

フォース・シークレットガーデンのフォースネストにてルナは一人考えに耽っていた。

 

「どうかしましたか?」

「エレーナ。ごめんなさい。ついボーッとしちゃってたわ」

 

メイド服の女性ダイバー・エレーナが紅茶をテーブルに起きながら心配してくる。ルナはそれを謝ると、紅茶を一飲みした。

 

「最近上の空が多いですが、何かあったのでしょうか?」

「何もない……と言っても無駄そうね」

 

ルナは隠し事は出来ないと観念すると、話し始めた。

 

「最近、幼馴染と再会したの」

「幼馴染と言うと……ヴィオレ様ですか?」

「いいえ、四人目の幼馴染よ」

 

ルナからしてもナツキとの再会は予想外だった。

 

「彼と一緒にシャフランダムに挑んだの」

「またシャフランダムに挑んでいたのですね。結果はどうだったんでしょうか?」

「勝てたのは勝てたけど……その幼馴染は落ち込んじゃって」

 

あの時のナツキの顔は見覚えがあった。二年半前の紅白のアルケーガンダムに敗北した後、罪悪感にまみれた顔とほぼ同じ顔だった。

 

「あれから会えてないけど、大丈夫かなって……」

「そうだったんですね」

 

ルナはまた紅茶を飲む。

ルナの内心にはまたナツキがGBNを辞めて離れてしまうのではないかと不安な気持ちがあった。

 

「ナツキがその程度なら、俺としては構わないがな」

「ノゾム!」

 

そこに突如としてノゾムがフォースネストがやってくる。現れて早々ナツキを突き放す様な言い方をしてルナが咎めようとするが、ノゾムはそれを無視していた。

 

「アイツがまた逃げるならそれで良い。戻ってきたアイツもその程度って事だろ」

「でも……」

「まぁ、どうせアイツはまた戻ってくるぜ。アイツはそう言う奴だからな」

 

ノゾムはナツキの事を信頼しつつも、憎たらしげな表情をする。ノゾムはナツキの幼馴染として長年彼の心の強さを見てきた。だからこそ、彼はまた立ち上がるし、その心強さが憎かった。

 

「……クソっ。ヴァルガに行ってくる」

「ノゾム!もう……」

 

ノゾムは荒れた気持ちを沈める為にフォースネストを出ていった。ルナは立ち上がって制止しようとするが、溜め息と共に椅子に座り込んでしまった。

 

「……お辛い過去を持っているのですね」

「まぁ、ね。でも、いつか向き合わなくちゃいけない事なのも事実だから」

 

ルナはそう言いながらまた紅茶を飲む。少し冷めて飲みやすくなった紅茶が、喉を通り過ぎる感覚と共に今の心情を飲み込むのだった。

 

***

 

荒野のど真ん中に存在する軍基地にナツキは一人訪れていた。

 

「アッシュさん、何処ですかー……?」

「よォ、思ったより早く来たな」

 

倉庫の中に入ると、いきなり照明が点いてアッシュが姿を現れる。

 

「急に呼びつけて悪かったな。だが呼ぶなりの理由がある。分かるだろ?」

「……セレンの事、ですよね」

 

ナツキは目を背けながら答える。アッシュはフンと鼻を鳴らすと、ウインドウを開いて背後に巨大な影を出現させた。

 

「サンズ・オブ・ヅダ……!」

「お前も呼べよ。スターダストガンダムをよォ」

 

アッシュはナツキに自身のガンプラを呼び出すように促す。その意味が何なのかナツキにはすぐに分かった。

ナツキはすぐにウインドウを開いてスターダストを呼び出した。

 

「俺ァはっきり言って相談話は得意じゃねぇ。だから、俺なりの方法でやらせてもらうぜ」

「……上等です」

 

両者はそれぞれの機体に乗る。ナツキはスターダストで倉庫から出た。

 

『近くにコンテナがあるだろ。使いな』

「アサルトパッケージ……」

 

周り見回すと、見慣れたコンテナを見つける。スターダストはそれを開けると、アサルトパッケージが積載されていた。

 

『早く付けな。じゃないと……』

 

アッシュの言葉の直後に倉庫の扉を突き破ってサンズ・オブ・ヅダが現れる。

 

『お話する前にお前をぶっ潰しちまうぞ?』

「っ……分かりました」

 

アッシュの脅しは嘘ではないと悟ったナツキはスターダストのアサルトパッケージを装備させる。

手持ちの武器を持たせると、ヅダと向き合った。

 

「……お待たせしました」

『素早くて助かるぜ。こっちも準備しねぇとなぁ』

 

ヅダは全身に装備されている武装を次々と外されていく。そして、唯一残ったビームツイントマホークを構えた。

 

『ハンデだ。これくらいしないとお前が可哀想だからなぁ?』

「……上等です!」

 

スターダストはヒートランスを構えたその時、目の前が一瞬でヅダで埋め尽くされた。

 

「うぁあぁぁぁ!?」

『おせぇぞ三下ァ!』

 

ヅダの膝蹴りがスターダストの胴体に繰り出される。スターダストは大きく後ろに下がるが、すぐさまショットガンを引き抜いて発砲する。

 

『良い反射だ!だがまだすっとろい!』

 

ショットガンを避けたヅダはスターダストにアイアンクローを繰り出すと、地面に叩きつけた。

 

『本題と行こうぜナツキ!何故セレンと離れた!』

「っ、僕は、セレンと共に飛ぶ資格なんてもう無いんです!」

 

ヅダが踏み潰そうとした時、スターダストはスラスターを噴射して地面を引き摺られるように滑る。立ち上がったスターダストはバックパックのショートバレルキャノンを放つ。

 

「僕はセレンを守れなかった。貴方との約束を破った!これ以上にない理由は無いはずです!」

『ハッ!建前……いや、それも含んでるんだろうが、根幹は違うんだろ!えぇ!?』

 

ヅダはビームツイントマホークで放たれた砲弾を切断すると、一気にスターダストに迫るとビームツイントマホークを振り下ろす。

スターダストはそれを後ろに下がって避けると、ショットガンを構えて引き金を引く。

 

「何を証拠にっ!」

 

放たれた弾丸はヅダ目掛けて放たれるが、ヅダはツインビームトマホークを手放すと、それを避けてスターダストにドロップキックを繰り出した。

 

『証拠ォ?ねぇよンなモン!だが()()()!お前は過去に縛られてる!』

 

ヅダはドロップキックをした直後、落下しかけるのをスラスターを吹かして体勢を建て直すと、即座にツインビームトマホークを拾った。

 

『過去の過ち、失敗、後悔!それがトラウマになって剥がれなくなってるんだよ!』

 

スターダストは立ち上がってショットガンを構えるが、ヅダは即座にビームツイントマホークで斬り飛ばした。

 

「なッ……!?」

『トラウマをすぐに克服しろとは言わねぇ!だけどもう逃げねぇって決めたんだろォが!逃げんな若輩者!』

 

ヅダはスターダストのVアンテナを掴むと、地面に叩きつけた。

 

「ガッ……それでも、もうセレンとは……」

『まだ言うか!ならこの際だ。特別に言ってやるよ!』

 

うつ伏せで倒れているのを立ち上がろうとするスターダストをヅダが蹴り飛ばして無理矢理仰向けにすると、馬乗りになった。

 

『俺は、最初から、()()()()()()()()()()()

「えっ……」

 

突然突き付けられた事実にナツキはフリーズする。アッシュは頭を掻きながら「そう言う意味で言ってねぇよ」と言う。

 

『いつかセレンが撃墜されるとは予想してたさ』

「じゃあ、何で……」

『あァ?お前ならセレンに様々な世界を見せれくれると信じたからさ』

 

アッシュはセレン一人でGBNを歩かせるのは危険と感じて共に隠居生活を過ごすしかなかった。しかし、セレンがナツキ見つけた事が大きなターニングポイントになった。

 

『お前ならセレンに新しい世界を見せてくれる。だから、あの時許せたんだ』

「そう言う、理由で……」

 

ナツキならセレンと共にGBNを飛んでくれると信じてアッシュは任せたのだ。

ヅダは立ち上がると、ビームツイントマホークを拾い上げた。

 

『どうする?まだウジウジしてるなら叩き斬ってやるよ』

「っ、僕は……!」

 

ヅダがビームツイントマホークを掲げてスターダストに振り下ろした。それと同時にナツキは目を見開くと、操縦幹を強く握って動かした。ツインアイが光ると、スターダストは地面スレスレを飛んだ。

 

『っ、避けたか!良いぜ、それでいい!』

「僕はっ、まだ終わらせたくない!」

 

体勢を持ち直すと、ショートバレルキャノンを放つ。ヅダはそれを避けながらスターダストに迫る。スターダストはヒートランスを構えた。

 

「僕はこれからもセレンと共に飛びます!そして、またあんな事が無いように……もっと強くなります!」

 

ヅダのビームツイントマホークをスターダストのヒートランスで受け流す。

その防戦の中でナツキは改めて自身の答えを見出だした。

 

『そうさ!過ちを繰り返したくないなら、思いを貫きたいなら……強くなるしかないんだよ!それがガンプラバトルだァ!』

 

アッシュはナツキの答えに満面の狂暴な笑みを浮かべながらヅダにビームツイントマホークを振り回させる。

 

「アッシュさん!僕、決めました!」

『おう、何だ!言ってみろ!』

 

一瞬の隙を狙ってスターダストが渾身の突きを繰り出す。ヅダはそれをビームツイントマホークで受け止めた。

 

「僕、フォースを作ります!ノゾムやルナに追い付く為に、僕一人じゃ守れないセレンを守る為に、新しい世界を見に行く為にぃぃぃぃぃ!!!」

 

ナツキはレバーを引いて大声で宣言する。その時、スターダストの装甲が淡く青く輝いた。それに気づいたアッシュは少し驚くが、すぐに笑みを浮かべた。

 

『決めたならそれで良いさ!俺は師匠ではあるが縛るつもりはねぇ!お前の進みたい道に進み続ける限りな!』

 

ヅダはスターダストの一撃を受け流すと、マニュピレーターで強く拳を握るとスターダストを渾身のアッパーカットを繰り出した。

ヅダのパンチはスターダストを宙に浮かせ、トップ・ファイターを吹き飛ばした。

 

「トップ・ファイターが!?」

『これからもきっちり鍛えてやるから、覚悟しなァ!』

 

ヅダはビームツイントマホークを真上に掲げると、コアファイターがむき出しのスターダストに振り下ろした。

 

***

 

セレンは一人紅茶が入ったカップを両手で持ちながらアッシュの帰りを待っていた。

 

「アッシュ……ナツキ……」

 

セレンは少なくとも一年以上はアッシュと同じ時間を過ごしていたのでそれなりに人となりを理解していた。

今頃アッシュはナツキと喧嘩をしているかもしれない……そんな不安が胸の中で溜まり続けていた。

 

「二人共、仲良くして欲しい……」

 

セレンは切なる願いを呟くと、その願いを飲み込むように紅茶を飲んでいると、隠れ家の扉がバン!と乱暴に開けられた。急に大きな音を立てられてセレンはピクンと反応してしまう。

 

「ただいま、セレン」

「アッシュ。おかえり……」

 

帰ってきたのはアッシュで、やる事を成し遂げてスッキリした様な様子だった。何が起きたのかサッパリだったセレンは扉にまだ一人誰かいる事に気づいた。

 

「ナツキ……!」

「えっと……ただいま、セレン」

 

ナツキは照れ臭そうに笑みを浮かべながら良い慣れた言葉を言う。そして、セレンの前に立つと、頭を下げた。

 

「ごめんね、セレン。僕、セレンに何も言わずに距離を置いてしまった。傷つけちゃった、よね」

「ナツキ……良いよ。私もごめんなさいって言いたかったから。ナツキの事、悲しませてしまって……」

 

互いに謝り合う結果になってしまい、顔を上げた二人は可笑しくなって笑ってしまった。

 

「セレン、僕とフォースを組んでくれないかな?僕、セレンと一緒に色んなGBNの空を飛びたいんだ……良いかな?」

「ナツキ……」

 

セレンはアッシュの方を見る。セレンの保護者であるアッシュの意見を聞きたい様子であった。それに気づいたアッシュは「好きにしな」とだけ言うとコーヒーを淹れ始めた。

 

「……ん、私も色んな人と、色んな空、飛びたい」

「ありがとう、セレン。これからも宜しくね!」

 

セレンと共にフォースを組む約束をしたナツキは立ち上がると、アッシュの方を見る。

 

「そうだ!良ければアッシュさんも……」

「俺はパス」

「そんなぁ!?て言うか即答!?」

 

アッシュにもフォースの勧誘をするがアッシュは即座に蹴り飛ばした。アッシュは淹れたてのコーヒーを飲みながら拒否した理由を語り始める。

 

「俺みたいなのが大人げなくお前ら幼馴染の問題に足突っ込んだら意味無いだろうが」

「た、確かに……」

「それに、俺は孤高の一匹狼(ローンウルフ)、『灰色の太陽』だ。ガンプラバトルまで仲良しこよしするつもりはねぇからな」

 

ナツキの成長の為……そして自身の誇りの為にアッシュはフォースには入らないと決めたのだ。

 

「その代わり、これからフォースの仲間としてセレンと一緒に仲間を集めな」

「アッシュさん……はい!」

「アッシュ、ありがとう」

 

ナツキはセレンと共に新たなフォースを作る事を決めたと同時にその仲間を集める事を決めたのだった。




遂にフォース結成までの道に繋がりました。
長かったよ……ホントに待たせてしまいました。

今回は設定の追加は有りませんが、良ければまた設定を読んでくれると嬉しいです。GBD書いてる皆さんも良ければウチの子出してくれると嬉しいです……!

単発ネタになったキャラとかガンプラの設定集も作ってみようかな~なんて考えてます。

良ければ感想を送ってくれると嬉しいです!よろしくお願いします!

それでは、次回予告へ……

***

次回予告

フォースを結成すると決めたナツキ。

フォースの仲間を探す為にナツキはセレンと共に空を飛ぶ。

様々なディメンションを飛び回る中、様々な人との出会いや再開が起ころうとしていた……

次回、仲間の居場所
お楽しみに……
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