ベレスに妹入れてみた   作:ひーらぎ@1341

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本当はもう一人分書く予定でしたが諸事情(笑)により没になりました。


番外編[支援会話集2]

《リシテア》

 

普段は閉ざされる夜の食堂が、本日に限っては明るく、騒がしい物になっている。その理由は鷲獅子戦という、学級対抗の模擬戦。その打ち上げが行われているからだ。

 私の所属する学級は敗北してしまったが、別に気にしてはいない。

 

 今、私が気にしているのはハルスという女の子についてだ。

 

 その理由は、容姿にある。

 別に、それの良し悪しの事ではない。もっとも前者ではあるが……

 

 いや、そんなことはどうでもいい。ただ、私と同じ……私にとっては忌々しい真っ白な髪の毛。

 このフォドラにおいて、白の髪色は珍しい。特に、若い者であれば。

 

 私のこの髪の毛が白くなった発端は……思い出したくも無い。私にとっての最悪の記憶だ。その影響で、私は二つの紋章をこの身に宿している。誰にも明かせない…私の秘密だ。

 

 彼女は…ハルスは、もしかすると、私と同じ被害者なのかも知れないと、そういう考えがあった。

 

 教師の一人であるベレス先生とは、姉妹の関係であるそうだが、そこに血の繋がりは無いらしい。これはベレス先生本人に聞いたから、間違いは無い。それならば、無くはない話だ……と思い、私は接触を試みる。

 

 現在はヒルダを中心に他の生徒に揉みくちゃにされている。私が入り込む余地は無さそうだ。

 

 しかし、何かの拍子に、食堂の外へ出て行った。今がチャンスだ。

 この話は誰にも聞かれたく無い。皆は宴会に夢中だろうし、周りに人の気配は無い。

 

 私も外へ出て行くと、彼女は階段で座り込んでいた。

 

「はぁ……ヒルダに捕まると碌なことが無いや……嫌じゃ無いけど…さ」

 

 後ろの騒ぎに掻き消され、その呟きは本来は誰かに聞こえる物では無かったのだが、生憎と私は聞いてしまった。これはヒルダには秘密にしておいてあげよう。正直、彼女の気持ちはよくわかる。

 

「ちょっと良いですか」

 

「うひゃう!?い、いや…何も言って無い…ってあれ?」

 

 ヒルダに聞かれたとでも思ったのか、急いで弁明をするが、私である事に気づいて、首を傾げる。

 

「え、えっと…だれ?」

 

 向こうからしたら私は、顔は見たことはある…ぐらいだろう。

 

「リシテア、です。少しだけ、お話ししても良いですか」

 

「は…はい、良いですけど…」

 

 とは言ったものの、どう切り出したものか。「身体を弄られましたか?」とは流石に言えないだろうから……

 

「その…どこか、身体に異常はありませんか?その、無いなら良いんですけど」

 

 差し当たりの無いような言葉を選んで、なんとか聞き出そうとする。いや、何も無いなら良いのだが、もし有った時の為に、念には念をおいて、だ。

 

「異常………!?え…ど、どうして…!?」

 

 一瞬考え込んでから、急に動揺を見せた。この反応は…

 

「な……何も無い……です…」

 

「……そうですか。何も無いなら、良いです」

 

 目線を逸らしながら、明らかに何かに怯える素振りを、ハルスは見せた。

 もしかしたら……私の予想は当たった…当たってしまったのだろうか。

 

 先生はもちろん…この事を知っているのだろう。私の言った事で、思い出したくない事を思い出させてしまったかも知れない。

 

「私が…支えてあげなくちゃ」

 

 歳下か、同じくらいの年齢だろうから、年長者(仮)としても同然でしょうし。

 だとすると…私が行うべきことは…

 

 

「その…ベレス先生、お話があるのですが……」

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

《セテス》

 

 

 

「うむ、よく来てくれた」

 

「あ、あのぉ…何の話を…」

 

 ハルス=アイスナーを、私の執務室へ呼び出した。少し聞きたいことがあったからだ。しかし、どうにも怯えた素振りを見せる子だ。

 ……私はそこまで強面だろうか。

 

「そうだな…聞きたいことはいくつかあるが…まずは、改めて感謝を伝えよう」

 

「……何の?」

 

「フレンから聞いたよ。フレンの為に戦ってくれたのだろう。ありがとう」

 

 フレンは私の大切な妹……ではなく娘だ。何の打算なくフレンを守ってくれた彼女には、良好な関係を築いていたい物だ。

 しかし…フレンも言っていたが、彼女と私達の間には何かがある。言葉で表せる物では無いが、その何かを本能的に感知している。

 

「ここからが本題だ。君はジェラルト殿に拾われる前は、どうしていたのかな」

 

「さ、さぁ…わかんないです。物心が付いた時には傭兵団だったので…ジェラルトが言うには…森の中に捨てられてた…です」

 

 彼女の言に不審な点は見受けられない。いや、赤子が捨てられていたという事実は不審ではあるが。

 

「そうか、では次は…君のその魔法、誰に教わったのだろうか」

 

「ぅ……」

 

 ……表情が曇った。これは…聞かれたく無い事なのだろうか。

 

「が…我流、です」

 

 目を逸らしながら、そう答える。嘘を吐いている雰囲気は無いが、何かを誤魔化しているのは間違いない。この質問に対する答えを聞き出せれば、彼女の本質がわかるだろうか。

 

しかし…無理に聞き出すのはやめておこう。娘の友人が隠したいと思っている事を暴くのは気が引ける。不明な点は多いが…決して害をなす存在では無いだろう。

 

「うむ。では、聞きたいことはこれだけだ。これからもフレンをよろしく頼むよ」

 

「……はい」

 

 姉妹共々、フレンに良い影響を与えてくれる事を信じよう。

 

 

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