ベレスに妹入れてみた   作:ひーらぎ@1341

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話を進めると言ったのは嘘です。
タイトル通り、3キャラ


番外編[支援会話集1]

《ヒューベルト》

 

 

 

 

 

 我々の学級に入り込んできた、本来はいるはずのない姉妹、教師の姉と生徒の妹。我が主はその2人、特に妹の方に興味を持っているそうで…

 

 その出会いは盗賊に襲われたところを助けたと言うもの。次期皇帝となるエーデルガルト様に取り入った…とは考えにくいでしょうな。その出会いも偶然なもので、尚且つ経歴にも不審は無い。かの壊刃、ジェラルト殿の実の娘だと言う。しかし妹君は捨て子の様ですが、先生へのあの懐き様ならば拾われたというのも物心つく前のことでしょうから、彼女達がエーデルガルト様の道に支障をきたす事は、今のところはないでしょう。

 

 しかし、その妹の方、ハルス殿についてはある一点が気にかかる。それは彼女が使う魔法についての事です。節末の盗賊の討伐に向けての、騎士団との模擬戦にて。

 

 彼女は先生とは違い剣術や槍術の心得はない様で、私やドロテア殿と共に、後衛を務めることになりましたが…彼女が使用する、【ファイアー】はドロテア殿が使用する【サンダー】と同じく、とても初歩的なもので、魔法を使うのであれば、殆どの者が最初に覚える物である為に、使える事には何も不思議はない。

 しかし彼女はその一つの魔法しか使う事ができない。それも決しておかしくはない。だがおかしいのは、彼女の魔法の使用回数についてだ。

 魔法には使用回数というものがある。熟練のメイジならばそれ程多く使え、そうでなければ余り使えないという、至ってシンプルなもの。

 

 ドロテア殿や私が8回程しか使えないのに対して、ハルス殿は、どれだけか詳しくは数えてはいませんが、それでも異常な回数だったのだけは覚えている。

 現在、学級で魔法訓練が行われている。そこにはもちろん彼女もいる。

 

 「少しよろしいですかな。ハルス殿」

 

 我が主の不安要素となる可能性が少しでもあるのならば、それは無くさなければならない。

 

「な、何ですか?え、えっと…ヒュ、ヒューベルト…さん?」

 

「先日の模擬戦での貴殿の活躍…あの様子であるならば、今節の課題での活躍も期待できますな」

 

「え、あ、ありがとう…ございます?」

 

 さて、彼女に問い質してみるとしましょう。

 

「それはそうと、随分と【ファイアー】を使いこなしている様ですな。何か特別な事でもしているのですかな?」

 

「と、特別な事は何もしてませんですけど。なんか生まれつきというか

 

「む?今なんと」

 

「あ、あぁ!何でもないです失礼しましたぁ!」

 

 途端に走り去って行ってしまった。後の方にとても小さな声で早口で何かを言っていたが、うまく聞き取れなかった。しかし、彼女自身に何か秘密があるというのは理解できた。

 エーデルガルト様の障害となる事は無いでしょうが、先生と共に、まだ監視は続けるべきでしょう。

 

 

 

 

 

 

《イングリット》

 

 

 

 

 

「え、えっと、これください」

 

 食堂にて、私の隣に座っている少女。この子は確か…新しい先生の妹、だっただろうか。今は昼の時間。皆、それぞれが昼食をとりに来ている。彼女が選択していたのはブルゼンという、私達の出身であるファーガスの伝統的な菓子パンだ。

 足りなく無いだろうか。彼女は私よりも2回りほど幼く見える。まだ成長期だと言うのに。

 

「それで足りるのですか?まだ成長期でしょうに、たくさん食べないと大きくなれませんよ?」

 

「へ、へ?」

 

 しまった。どうやら口に出てしまっていたらしい。しかし、この環境において、食べないと言う選択肢は無いように思える。

 

 ……この考えには私の家の事情も有るだろうが。

 

「あぁいや。その、随分と少食だと思っただけですので、気にしないでください」

 

「あ、その、これから体動かそうと思ったから…」

 

 ただ少食、と言うわけではなく、軽く運動するための栄養補給として来ていたようだ。少し、差し出がましかったでしょうか。少し顔が赤くなる。

 

「そ、そうだったのですね、それは失礼をしました。体を動かすと言うのは、一体?」

 

「え、えっと、まだ決めてないけど…剣とか槍とか使ってみよっかなって思って…私魔法しか出来ないから」

 

 対抗戦の時にこの子の姉である先生と戦った事があるが、先生の剣術、それは我流であったが素晴らしいものだった。この子はメイジらしい。メイジが自衛の手段として、武器を持つことは珍しくない。

 

「なら槍が良いのでは無いでしょうか。少々重いですが武器としての扱いやすさは一番ですよ?」

 

「そ、そうですか。参考にします…」

 

 もぐもぐとパンを頬張る少女。その姿はとても愛らしい。ここで私は名乗り忘れていたのを忘れていた。彼女の食事に口を挟む前にやるべき事があっただろうと、自分が恥ずかしい。

 

「すみません。自己紹介が送れました。私はイングリットと言います」

 

「あ、はい。ハルス…です」

 

「良ければ訓練に付き合いましょうか?私もこれから空いていますし…」

 

 妹さん、いや、ハルスの体格と年齢的に武器を振りまわすのが危険ではないかと心配になったので、聞いてみる。もちろん無理について行く気は無いが。

 

「ふぇ…い、いや。一人で大丈夫…です」

 

「そうですか。ではいつかまた」

 

 彼女達の学級の今節の課題は盗賊の討伐だそうだ。別の学級ではあるが、同じ士官学校という場所で共に学ぶ学友だ。彼女も、その学級の生徒も誰一人、死んでしまうような事が無いように祈ろう。

 そう。死んでしまったら終わりなのだから…

 

 

 

 

 

《ヒルダ》

 

 

 

 

 

 あたしは今、ある場所へと向かっている。そこは新しい先生の妹、ハルスちゃんの部屋だ。数週間前に友達になった、ちっちゃくて可愛い子だ。可愛いのはその外見だけでない。

 先生がクロード君と話している時に、それを見たハルスちゃんはクロード君を睨みつけているのだ。先生が取られると思ったのか、可愛い嫉妬心を出していた。

 これから同じ士官学校に通うのだから、もっと仲良くなりたいという思い。そして、あまり身だしなみに気を使うタイプでは無く、お化粧とかはしないみたいで、髪型もすこしほわっとしていて、セットとかはして無さそうなので、そう言ったことを教えてあげようという、楽しみが有った。

 

 胸を弾ませながら部屋へと向かう。確か寮の一回の、一番奥から一個手前の、先生の部屋の隣だったか。最初は先生と相部屋だったそうだが、空きが出来たので、隣に引っ越したらしい。確かに、寮の部屋は狭いから、二人一部屋は無理がある。

 

「ハルスちゃーん、いるー?」

 

 扉を軽く叩き呼びかける。実は昨日、部屋に行って良いか聞いてある。そう、約束してあるのだ。だからすぐに返事が返ってくると思った…

 

 のだが、一向に返事は来ない。

 

「あれー?いないのかなぁ」

 

 ハルスちゃんは約束を忘れてしまったのだろうか。それなら、どこに行ったか、探すとしよう。そして新しい約束を取り付けよう。きっと修道院からは出ていないはずだ。その場を立ち去ろうとした時、部屋の中きら、声がしたような気がした。

 

 歩き出そうと踏み出した一歩をまた戻して、耳を澄ます。

 

 

 

 やはり声が、そして部屋の中から聞こえる。ぼそぼそと、呟くような大きさの声で。この声量なら誰かと話している、という感じでは無いだろう。となると、独り言だろうか。

 そこで、その独り言の内容が気になった。周囲に人がいないのを確認して…心の中で謝りつつ、そっと扉に耳を押し当て、耳を澄ます。

 

 

 

「--------うの…私は、-----だ。いやだよ…」

 

 聞こえた声は啜り泣くような、とても弱々しい声だった。

 

「え…ハルスちゃん、大丈夫?」

 

 心配になり再度扉を叩く。それも、前回より強めに。なかなかの大きな音が出たのだが、それでも反応はない。繰り返し何度も扉を叩く。それでも…

 

「…何をしているのかしら、ヒルダ」

 

 後ろから誰かが私を呼ぶ。エーデルガルトちゃんだ。

 

「エ、エーデルガルトちゃん!先生、呼んでくれるかな!?ハルスちゃんがどれだけ呼びかけても部屋から出てこないの!」

 

「ハルスが…?えぇ、分かったわ!」

 

 走って、恐らく先生の部屋に走って行った。私は少し強引に部屋を開けようとする。

 

「ハルスちゃん!ハルスちゃん!」

 

 やはりどれだけ呼びかけても応えてくれない。

 

 

 

 

 ってあれ?扉に鍵が掛かっていない。これならエーデルガルトちゃんに呼びに行って貰わなくても良かったかもしれない。

 

「…ハルスちゃーん。開けるよー?」

 

 ガチャりと扉を開ける。扉に背を向けている為に顔は見る事ができず、上半身は裸で、シーツを背中に被り、何かをまだ呟き続けている。

 

「ハルスちゃん!大丈夫!?」

 

 肩に手を当てる。

 すると私が彼女の顔を見る前に、やっと私に気づいたのか、私の手を振り払って、背に被せていたシーツで体の前面を覆うようにこちらを見る。しかし、その目つきはとても怯えている。

 

「出てってよ…!」

 

「え、ハルス…ちゃん?」

 

 いきなり私に投げかけられたのは拒絶の言葉だった。

 

「あ、いやその、違くて…ご、ごめん。外で…まってて」

 

 そこで我に返ったのか、一旦落ち着きを取り戻す。とりあえず…部屋の外で待ってみよう。

 ハルスちゃんは私が入った時に、私に肌を見せないようにしていた。何か、自身の身体にコンプレックスを抱えているのだろうか。だとしたら先生は…きっと知ってるよね。

 

「そ、その…ヒルダ。さっきは…ごめんなさい」

 

 扉が開き、ハルスちゃんが制服を着て顔を出していた。

 

「ううん、全然気にして無いから大丈夫だよー」

 

 扉を半開きにしたまま、部屋の中に戻る。入っても…良いのだろうか

 

「その、約束…してたよね。ごめんなさい、気づけなくて」

 

「気にして無いよ。………何か、心配事でもあるの?」

 

 ハルスちゃんの理解者は、家族である先生やジェラルトさんだけなのだろう。私が心の拠り所になってくれたらと思い、思い切って話をしてみる。

 

「関係ない」

 

 しかし、また拒絶されてしまう。

 

「ヒ…ヒルダには、関係…ないから」

 

 震える声でそう言う。あたしはハルスちゃんについて、何も知らないと言って良いだろう。何を抱えているのか、それを知りたいが、今のままでは絶対に教えてはくれないだろう。今は無理に関わらず、そっとする事が重要だと思った。

 それでも、先生が来るまでは隣で寄り添う事にしよう。あたしには何も出来ないけど、今のハルスちゃんを一人にしておく事は、あたしには出来なかった。

 

 




イングリットちゃんこれ書いた意味が僕にもわからない
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