地下室へ"
今回は地下室に物資を探しに向かうところから再開です。折角なので地下へは全員で向かいますかね。往復するには距離があるので、多人数で一度に運び出しましょう。
ほいじゃあ移動開始。廊下南側の爆発の跡地からは目を逸らしておきましょう。どうせ最終日に火災でこれより酷くなりますし。
倍速でダカダカと早歩きになるシュールな映像を見つつ、一階の廊下北側に到着。
さっさと地下室へ繋がるシャッターを上げて……行くぞー!(カーン)*1
地下室ですが、ここはさっきまで誰も居なかった空間なので当然ですけどだぁれも居ないです。原作の方にあったてるてる坊主(比喩)はぶら下がっていないので安心!
では手分けして物資を回収します。食料、甘味、栄養サプリを重点的に回収させ、アナスタシア姉貴には感染用の薬を探させましょう。
原作では単なる栄養剤と抗生物質だったお薬ですが、ゲーム版では感染後に発症する確率を限りなく0に下げる効果があります。
普段から対Ω用特効薬である校舎の水道水を飲んでいるため、確率を下げればゾンビ化も容易に抑え込めるんですね。*2
ちなみにゲーム版の薬の数は、シャッターを開ける瞬間までに生存している人数÷2端数切り上げです。今回はアナスタシア姉貴含めて七人いるので、四人分ありました。なお
──と、全員荷物がいっぱいになりましたね。それでは地下室へのシャッター前に戻り、出入口を下げておきましょう。やつらが入り込んだら、逃げた先でアンブッシュされてしまいます。
上にあるシャッターの縁にアナスタシア姉貴が長身を活かして飛び付き、掴んでから下に落ちるように降りてガラガラと閉めました。カッコいいだルルォ~? 惚れてもええんやで。*3
それから三階に戻り、タイマーで炊いておいた無洗米を混ぜておきます。そして冷凍ステーキをレンジでチンして解凍しましょう。
湯気の立つステーキセットを机に並べて米をよそい……いただきましょう。アナスタシア姉貴が恐らく生まれて初めて食べる人生初ステーキのお味は……うん、美味しい!(ナイナイ岡村)
中野くんのステーキが鞣し革に見えるくらいの美味しさにアナスタシア姉貴も目を輝かせていますね……めぐねえの母性溢れちゃ^~う!
速攻で米を食いきったアナスタシア姉貴がめぐねえをちらちら見ていますが……おかわりもあるぞ! 遠慮するな……今までの分食え。*4
それでは短いですが、今回はここまで。次回……ラストに衝撃の展開が!? お楽しみに!*5
──コートを畳んで敷布団代わりのマットレスに投げたアナスタシアが椅子に座ると、全員の前に、地下に蓄えられていた物資から回収した冷凍ステーキが並んでいた。
「地下室に籠る予定だった連中はこんなもんを食うつもりだったのか……許せねえな」
「わりと私怨が混ざってるよくるみ先輩」
「まあ、分からなくはないですけどね」
フォークとナイフを両手に握り、口の端からよだれを垂らすくるみに、呆れたように笑いかける圭。しかし賛同できる部分はあると美紀が続け、その様子を耳で聞いていたアナスタシアが、湯気の立っているステーキを見下ろした。
「──ウーン?」
「……あれ、アナさん? もしかしてステーキ初めて食べるの?」
「ン。初めて見た、かも……しれない。少なくとも記憶には無いな」
横から声をかけてきたゆきにそう返し、周りの全員──炊けた無洗米を茶碗によそっていた悠里と慈すらも驚愕するように振り返る。
「は、初めて……?」
「うん。初めて」
「そう、なんですか……。でしたらきっと、必ず気に入りますよ」
茶碗を渡してそう言った悠里に首をかしげるアナスタシアだが、いざ昼食となって一口サイズに切ったステーキを口に入れ──
「ン、ンン────!!」
口に広がる肉汁と濃厚な肉の味に、アナスタシアは驚いた様子で皿の上のステーキを見やる。ネズミの丸焼きや硬い豚の干し肉とは違う、舌に乗せた途端に溶けるような柔らかさ。
初めての感覚に、彼女は上機嫌で食事を再開した。この数日間で一度も見たことがないような顔で食べ進めるアナスタシアに、慈たちはご馳走を与えられた犬の揺れ動く尻尾を幻視する。
「こんなに美味しいモノが、かつて存在
しみじみと呟き、空になった茶碗を見る。それから慈に目線を移して茶碗と彼女を交互に見る。その動きがおかしくて、慈はくつくつと小さく笑ってからアナスタシアに言った。
「アナスタシアさん、おかわりならたくさんありますから。さ、お茶碗ください」
「…………ン」
ふふ、と笑って慈はアナスタシアから茶碗を受けとる。二杯目を渡されて再度食べ進める姿を見て、微笑ましくも思うが、それでも拭いきれない違和感が脳裏を掠める。
ステーキを食べたことがない、突然ここに訪れてきた謎のロシア人。あまりにも謎が多過ぎて──指摘をすれば消えてしまうかもという不安感があって、なにも言えなかったが。
今一度踏み込むべきなのではないかと、慈はアナスタシアの口に付いたソースを拭いながら思考する。愛する女性を疑うのかと小さな罪悪感が胸をチクリと刺すが、愛しているからこそ、慈は──アナスタシアの正体を知りたかった。
「アナスタシアさんって、普段なに食ってんの?」
「ンー……キノコのお茶とか……豚の干し肉? たまにネズミの丸焼きを食べるが、飲み物は下手に水を飲むより酒の方が安全だったな」
「えぇ……」