【完結】地下鉄ぐらし!【ゆっくり実況】   作:兼六園

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3日目夜~4日目昼

 弾薬求めて警察署に""出発(でっぱつ)""すっぞ! なゲームの実況プレイ、続きます。

 

 前回はアナスタシア姉貴の言語機能をアップデートしたところで終わりましたね。今回は3日目夜から再開です。とはいえ倍速で飛ばすのでもう4日目朝ですがね。

 

 今日はリボルバーとシャンブラーの弾薬を集めるべく、警察署に向かいます。

 ティハール用のスチール玉同様クラフト素材があれば机の上で作ってワクワク出来るのですが、弾薬を作るくらいなら余所から集めれば良いし、その浮いた分で爆弾や火炎瓶を作れるのでね。

 

 ちなみに現在手元にあるリボルバー用の『ハンドガンの弾』とシャンブラー用の『ショットシェル』は、装填済みの6発を除けばそれぞれ5発ほどしかありません。

 

 弾薬はほぼ確実に7日目の確定ラッシュで浪費しますし、遠征も一回で終わらせたいので、最低でもそれぞれ40発分は欲しいんですよね。

 とはいっても、がっこうぐらしinメトロMODで持ち歩ける弾薬はそれぞれ最大で60発ずつなので、可能なら限界まで持ち帰ります。*1

 

 

 そいだば早速、弾薬集めの遠征を行うことを告げ、余計な行動はしないようにしようね! と釘を刺しておきます。そうしないと、アナスタシア姉貴の真似をして勝手に近くのコンビニに向かったりして下手な乱数を引いて死にます(3敗)

 

 メトロで活動してたアナスタシア姉貴だからこそ単独行動が出来るのであって、原作組はどう足掻いても非力な女でしかないんですよね。*2

 

 では装備を整え、フルアーマー・アナスタシアとなったので、めぐねえから昼飯のお握りを包んでもらいます。母性感じるんでしたよね? 

 

 ママァ────ッ(ボヘミアン・ラプソディ)! などと言いつつ、水筒に水も入れておきます。手元のスキットルにウォッカが入ってるので要らないんですがね。*3

 

 ──んだらば、ほな、行ってきまーす。ほぼ無意識にガスマスクを着用してしまいましたが、汚染区域以外ではフィルターは減らないのでファッションとして装着しておきましょう。

 

 三階から一階に向かう途中で、図書室に寄って街の地図を拝借しておきます。

 さて……ティハール片手にリュックにコートにガスマスク。サブウェポンにはリボルバーとシャンブラー。親の顔より見たストーカーの基本装備ですね……忘れもしませぬ、あれは拙僧がモスクワのメトロで戦っていた頃……(二度目)

 まあそんなことは置いといて。*4

 

 

 ──余談もそこそこに、道中は変化が起きるまで倍速しつつ雑談しますか。日帰りツアーとはいえ戦闘が無いと暇ですからね。

 

 外を歩くときに注意することは勿論『やつら』のアンブッシュですが、それ以外にも野犬や悪党にも気を付けなければなりません。

 

 警察署にも当然ですが悪党が住み着いています。ゼロワン並に司法が機能していないがっこうぐらしワールド、原作の方はきららフィルターでその手の悪党が居なかっただけですよねこれ。

 

 実況に伴いロケハンしたときも10回中10回の全部で悪党が屯してたし、4回ほどアナスタシア姉貴が蜂の巣になりましたからね。

 その内の6回はどういうわけか高校編には出てこない筈のNPCと鉢合わせたんですよね。青襲椎子姉貴とか妖怪六甲おろしとか。

 

 そちらを動画に出来なかったのは残念ですが…………なんで等速にする必要があるんですか。──おや、犬が近づいてきましたね。

 

 人が世話できなくて野生化した元飼い犬だったり山にいた野犬だったりと様々ですが、時折人懐っこい犬が仲間になるんですよね。

 ここまで近づいても敵意を感じないので、仲間化できる方の犬なのでしょう。グッボーイ……グッボーイ……(デメント)

 

 

 この孤独なシルエットはまさか──太郎ま……こいつドッグミートじゃねえか! 

 

 

 犬種が柴犬どころかがっつりジャーマンシェパードなので、完全に犬肉くんですね……知らないホモにも説明すると、ドッグミートとはFalloutシリーズに登場する犬の味方NPCです。

 

『Fallout3』では犬種がオーストラリアン・キャトル・ドッグなので、このジャーマンシェパードは『Fallout4』の犬肉です。おかしいな……『FalloutMOD』は導入してないんですが、メトロMODに犬肉のデータが混入したのかな? 

 

 んにゃぴ……まあいいか(脳死)

 ではドッグミートを引き連れて警察署に向かいましょう。世紀末×人間×犬……うわあこれはマッドマックスですねたまげたなあ。

 

 

 ──それでは一旦区切ります。次回は警察署でドンパチ賑やかになります、お楽しみに。

 

 

 

 

 

 ──朝食を済ませたアナスタシアが生徒会室の隅で荷物を漁りながら呻き声をあげる最中、それに気付いた慈が後ろから声を掛ける。

 

「アナスタシアさん」

「……ンー、メグネー」

「慈です。どうしたんですか?」

「──外、行く……思う?」

「ぇ」

 

 サーッと慈の顔から血の気が抜ける。外に行こうと考えているアナスタシアを前にして胸が痛んだのは、戦力が減るからと考えたからか──或いは、違う理由があるのか。

 

「ど、ぅし、て」

「ン」

「……はい?」

 

 じゃらじゃらと、手のひらに乗せていた何かを、アナスタシアは慈に手渡す。彼女の手に乗せられたのは、金属で出来たクレヨンの先端のような形の──そう、銃弾であった。

 

「ひえっ──!?」

 

 まるで不意打ちで虫を見せられたかのような反応に、部屋の真ん中の机に集まっていたくるみ達が反応して近付いてきた。

 

「どしたん、めぐねえ」

「なにかあったんですか?」

 

 くるみと悠里の問いに、慈は手のひらへと視線を向ける。その手に握られていた銃弾を見て、少女たちはぎょっとした顔をした。

 

「それ銃弾? ……そりゃアナスタシアさん、銃持ってたしな。それにしたって虫渡されたみたいな反応するなよ……」

「突然渡されたら誰だってこうなります!」

 

 暗に子供みたいだとからかわれ、ムキになって言い返す。それから銃弾を返した慈は、アナスタシアに先程の会話の続きをする。

 

「それでアナスタシアさん、どうして外に行きたいんですか? ……銃弾(それ)が理由なんでしょうか」

「ン。ここ、来る前……に、使い過ぎた」

 

 慈たちが預かり知らぬ事情──メトロでの戦闘で殆どを使ってしまったリボルバーとシャンブラーの弾薬は、残りわずかであった。

 少ない資材で簡単に作成できるスチールボールと違い、鉛や火薬を使う銃弾は多量に作れない。故に、作れないのなら取りに行けばいい。

 

 そういった理由で、アナスタシアは外に遠征に出ようと考えていた。

 たどたどしい言葉でゆっくりと語られた言葉に納得した慈だったが、意外にもその言葉に疑問を返したのはくるみだった。

 

「……それってわざわざ探しに行くほどなのか? 言っちゃなんだが、死人(やつら)の相手は空気銃とパチンコ玉で充分に見えるぞ?」

「────」

 

 確かに、と返そうとして、アナスタシアは口をつぐむ。アナスタシアにとっての『敵』というのは、なにも化物(モンスター)だけではない。

 

 その事を語るべきか、と。脳裏で一瞬の思案が巡り、髪をガシガシと掻き、小さくため息をついて──リボルバーのシリンダーに、慈の手からつまみ上げた弾薬を挿し込んで口を開いた。

 

「……私が、撃った、あれだけじゃない」

「──えっ……それって」

「クルミ。敵は、1つじゃない、のだ」

 

 人を撃つことは気分のいいものではない。それが例え悪党や悪人、犯罪者であろうと──人を殺すのは、気持ちが悪い行為だ。美しい顔を哀愁の漂う表情に歪めてそう言われてしまっては、嫌でも()()()()()()()()を、察してしまう。

 

「──そっか、そうだよな」

「ン。キョージュー……今日、中? には、帰る。私が帰る、まで、外出るな」

 

 ──危ない、ので? と続けて、アナスタシアはぎこちなく笑う。慈どころか誰から見ても『ああ、気を遣っているのだな』と思える行動は、不穏な雰囲気から毒気を抜いた。

 

 

 

 

 ──ガスマスク越しの外の光景を、アナスタシアは歩きながら見回していた。

 リュックの横ではストラップで吊るしたシャンブラーが揺れ、腰のホルスターにはサイレンサーが装着された通常より長い銃身のリボルバーが収まっている。そして両手で握るティハールは、タンク内に空気が張り詰めていた。

 

「──Тих(静かだ)о」

 

 

 人を食う死人に襲われるという異常事態に騒ぐ事が無駄と悟ったのか、或いはそもそも叫ぶ人が存在していないのか。

 もしかしたら、今この世界に生きているのは自分たち五人だけなのかもしれないと飛躍した考えをするが、否定できない危険な世界から来たアナスタシアは、そんな考えを浮かべる。

 

「──Затем я(それなら、私は)

 

 ──どうしてこの世界に来たのだ。ポツリと湧いて脳裏を支配する疑問。

 しかし、そんな悩みなど知らないとばかりに、ふと視界の奥で影が揺れる。

 

「…………!」

 

 敵か、死人か、悪党か、或いは──ミュータントか、と考え、それから件の影にティハールの照準を向けて……眉をひそめた。

 

「──Ты(お前は)

 

 アナスタシアの言葉に、影──否、犬は、ワンと一鳴きして答えた。野犬にしては大人しく、飼い犬にしては首輪をしていない。

 昔見たことのある犬種であるジャーマンシェパードだろう犬は、アナスタシアの前で座って、彼女の反応を待っていた。

 

「……来る、か?」

 

 ワン、と鳴いて答えた。

 その言葉を待っていたと言わんばかりに、犬はアナスタシアの周りをぐるぐると回ってから、傍らに寄り添って見上げてくる。

 

「──имя(名前は)……無い、か」

 

 クゥン? と、言葉を理解しているかのように鳴いて首をかしげる。そんな犬に、名前をつけてやろうと考え、アナスタシアは──ぐううと鳴いた腹の虫に従って呟いた。

 

「……犬肉(ドッグミート)

「──!!?」

 

 ガスマスクの奥でじゅるりと唾液を啜るアナスタシアに、犬──ドッグミートは着いて行く相手を間違えたのではないかと心配になったが、手遅れであることを悟り考えるのをやめた。

*1
リボルバーもシャンブラーも6発装填だから、極端に言えば撃ち尽くしたあと9回リロードできる計算になっているんですね

*2
くるみ姉貴から目をそらしながら言うな

*3
酒を水分にカウントするのはNG

*4
ンンン~~!(不服)




アナスタシア姉貴「(犬ならメトロに居たとき食べたことあったなあという顔)」
犬肉くん「ファッ!?」
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