灰燼~アラミゴの風~ 作:みずき
■参考資料を見ながら妄想で書いてます。
■オリキャラが主人公です。
■ゲームのメインキャラはほぼ出ません。
■ゲーム内歴史が間違ってる可能性があります。
■これは作者がアラミゴがイマイチ判らないために書き始めたものです。
第六霊災以前の話だ。かつてこの世界は大氷雪時代と呼ばれるほどの寒さに見舞われていた。寒さの中、生きるために魔法の開発競争が加速した。
魔法。それは世界に満ちるエーテルという名の生命力、星の命の源ともいえる力を用いる法術のことだ。それまでにも魔法は用いられていたが、寒さの中で発達した魔法は後に黒魔法、白魔法と呼ばれるものだった。
都市国家マハでは攻撃や破壊に特化した黒魔法といわれるものが発達し、妖異を操る術も用いられていた。
都市国家アムダプールでは癒しや祈りを主にした白魔法が発達し、石の人形を動かす法術も開発された。
この二大都市国家の魔法開発競争はどんどん加速し、軍用にまで拡大されることになった。他の都市国家も含め、軍事力はこれまでとは比べものにならないほどに向上した。だが高すぎる軍事力を持ち得た国家は睨み合いを始め、疑心暗鬼に囚われる人々が徐々に増えていった。
十二都市国家全体の雰囲気が翳ったある日のこと。都市国家マハが都市国家アムダプールに侵攻を始めた。鉄壁の防御を誇る都市国家アムダプールが応戦。その戦いは拡大し、やがて世界を巻き込んだ魔大戦が始まった。
魔大戦と呼ばれる戦いでは魔法が多用された。魔法を用いた戦いはどうやっても属性エーテルが必須となる。エネルギーがなくては魔法が行使出来ないのは当然だ。それはどの国にも同じことが言えた。
恐るべき速度でエーテルが消費される中、厄災を察知した都市国家マハは箱船作戦を敢行した。が、それは裏目に出る。箱船を動かそうとした時、妖異スカアハが暴走してしまったのだ。そのために多くの魔道士が命を落とした。結果的に箱船は雲海でヴォイドアークと化した。
そして水の厄災と言われる、第六霊災が訪れた。
多くの命が失われた。都市国家マハは水に沈み、厄災で溢れた水が引いた後も、第六霊災の爪痕が深く刻まれた。塩に覆われた枯れた湿地になってしまったのだ。
都市国家アムダプールは難を逃れるため、大移民団を結成。北方のアバラシア山脈へと移動を試みた。だが魔道士の使う白魔法を危険視したのか、大精霊が黒衣森を広げる事態となった。その結果、都市国家アムダプールは植物に覆われて森に沈んでしまった。
そうして都市国家マハと都市国家アムダプールは滅亡した。
殺伐とした世界は皮肉にも第六霊災の水によって洗い流されることとなったのだ。
空は暗く沈み、人の希望は涸れ果てたかに見えた。
そんな第六霊災の折、彗星の光に導かれた民がいた。高地ギラバニアの山に逃げ延びた人々がやがて集落を作った。導きの彗星を崇め、奉るラールガー信仰がその地に根付いたが、山岳民同士の諍いは絶えなかった。厳しい環境の中、生きるための必需品、そう、食べるものが圧倒的に足りなくなってしまったのだ。
ギラバニアには逃げ延びた人々だけでなく、元々暮らしていた人もいた。当然、両者の間では食料の奪い合いが起きた。だがそこに現れたのが地方豪商、後に覇王と呼ばれることになったアンズヘルムだ。覇王アンズヘルムによって諍いはやがて武力によって納められ、都市国家アラミゴが成立することとなる。
この地で語られる歴史を思い起こしながら俺は眼下に広がる森を見つめた。俺は竜騎士ぺこねこ。騎獣グリフィンを駆るアラミゴ魔獣軍団の一員だ。空を駆る騎獣グリフィンの手綱を握り、俺はうっそうと茂る木々の上を再び飛び始めた。
この森は鎮守の森とも呼ばれる黒衣森にも似ている。それも当然だろう。ここ広大なベロジナ川は黒衣森に近い土地だ。黒衣森との間に憲兵が立ってはいるが、今はまだ平穏、といったところだろう。
都市国家アラミゴで生きる民に多いのはハイランダーという種族だ。が、彗星に導かれて逃げ延びた者たちの中には当然、別の種族の民もいた。俺もその別種族の血を引く一人だ。今の都市国家アラミゴでは珍しいサンシーカー、本名はグ・ペコ・ティアという。だがこの名前では目立って仕方がない。しかも何故か発音が難しいらしく、上官が呼ぼうとするたびに噛むという情けないことになった。
そんな訳で俺はぺこねこと名乗り、他の連中もそう呼ぶようになった。
可愛い名前だとからかわれることもあるが、気にしていない。俺は背が低い方で、耳も小さい。サンシーカーに見えないと言われるほどだ。ハイランダーの子供に間違えられたことすらある。……さすがに俺の肌色はあんなに黒くはないと思うんだが。
俺の所属するアラミゴ魔獣軍団は都市国家アラミゴに所属している。魔獣軍団では騎獣のグリフィンを幼獣の頃から厳しく躾ける習慣がある。立派な騎獣として成長させることも軍団の勤めなのだ。
そういう意味では俺は幸運なのだろう。名前にグを冠する俺の一族は、グリフィンとの相性が良い。俺の駆るグリフィンも幼い頃から賢く、育てるのに苦労はなかった。俺と同じで家族を持ちたがらないのには困っているが、まあ、そういう性格のグリフィンもいるだろう。
アラミゴ魔獣軍団に属する兵士は都市国家アラミゴを守護するために戦うこともあれば、外敵を探るという偵察任務を請けることもある。そこで俺の出番、という訳だ。種族が判りづらいこともあって、俺はその手の任務では重宝されているようだ。
第六霊災を逃れた人々が漸く見つけた安住の地だったはずのアラミゴの今の情勢は良くない。山岳民同士の争いを諫めるところまでは良かったのだが、その後がまずかった。勢力圏の拡大による経済の活性化、民意に添う国力の向上という目標を掲げたマンフレッド王は、一時は民の信頼を勝ち得ていた。だが人の気持ちは今やマンフレッド王から離れつつある。
強健王と呼ばれることになったマンフレッド王が打ち出した大規模遠征計画も、国力が不安定になった大きな原因だろう。権力を獲得しようと西への侵攻を画策しているため、誰もがまた大きな戦いが起きるのではないかと不安になっているのだ。
そんな中、俺は隣国の密偵を任じられた。全く冗談じゃない。
妻子もいない。恋人もいない。家族はいない訳じゃ……サンシーカーなんだから当然なんだが、自由気ままな両親、兄弟とは離れて暮らしている。ぱっと見、一人に見える俺はそういう役に使いやすいのだろう。
二次創作したことなくて……
変だったらごめんなさい。