《私は【魔導と探求の神】ローヴァス様に作られた転生者サポートシステム【アトラシアガイド】の3番目のです!》
うん、分かるような分からないような・・・
声的にはこう、元気が有り余ってる年頃の少女あたりのイメージが沸くが・・・最初の大音量も合わせて
とりあえずもうちょっと詳しく分かりやすく説明してほしいけど
《せっかく見込みある転生者がアトラシアに来たのにすぐ死んじゃったらいけないので、ローヴァス様が個神的に気に入った転生者に
その【祝福】って?
《神様からの贈り物ですね!武器だったり道具だったり能力だったり、とにかくその神様が応援してるよって意味でこの世界の生き物にする贈り物の事です!》
ふむふむ・・・だから
・・・でも自分、そのローヴァス様?っていう神様の事知らないんだけど
《うーん、ローヴァス様はルナーシア様に強請られたって愚痴ってましたので・・・あと転生の話でこっぴどく言われたみたいでした》
ん・・・あ、なんとなくわかったかもしれない
そのローヴァスって神様が世界に魂めちゃくちゃ入れた神様なんじゃないだろうか
って事はルナーシア様がそれを突っついて【祝福】を自分にさせた・・・という仮説ができる
《あとは私は落ち着きがないとか色々言われちゃって、後発の子が生まれても転生者の方に同行させてもらえなかったんですよねー!》
・・・ん?
《けど!今回!やっと同行させてもらえることになったのです!ローヴァス様にも、これは丁度いいと喜んで送り出して頂きました!》
・・・それってもしかして厄介b・・・いややめておこう
《じゃあ早速なんですが確認です!転生者さんの名前は ユウ 様であってますか?》
うん、あってる
《では、私が正式にガイドを行うために名前をユウ様につけていただきたいです!》
うん?名前?
《はい!名前があったほうがコミュニケーションが取りやすいですし!》
それは確かに
名前かぁ・・・名前ねぇ・・・ネーミングセンスないんだよなぁ・・・
あー、うーん、えーと、そうだな・・・うぎぎぎぎぎ・・・ガイド・・・三番目・・・試験体・・・ふむ
【サディ】っていうのはどうだろう?
《サディですか!・・・わかりました!私はこれからアトラシアガイドのサディです!》
アトラシアガイドの三番目だからサード、それをもじってサディだ
うん、頑張ったほうだ自分・・・
ところでそうだ、サディは具体的に何ができるんだ?
《私は現在できる事はこうやって会話したり、あとはこの世界の土地や国の場所だったり情報だったりを教えることができます!》
ふむ、文字通りのガイドって訳か
《あとは魔物の情報だったり魔法や戦技の説明だったりと、とにかく情報なら任せてください!そのかわり戦いの心得とか物作りの具体的な方法とかそういうのはあんまりわかんないです!》
という事は例えば、素材を集めて武器を作るとすると使う素材の入手先はわかるけど作る過程とかはわかんないって感じかな
《大体そんな認識であってます!》
なるほど・・・じゃあさ・・・
とりあえずここがどこか分かる?
《人工の洞窟ですね!》
ア、ハイ
いやそれは壺の欠けてる部分から外覗いてなんとなく思ってたけどそこまで自信満々に言われても
《ついでに言えば大規模な盗賊団が使ってる洞窟のようですね!》
ん?そんな情報もあるの?
《いえ!普通に盗賊たちの声が大きいので色々聞こえてきました!》
「おらぁさっさと残り詰め込め!」
「ヘイアニキ!」
・・・うん、なんか大掛かりな作業でもしてるのかデカい声と何やら運んでる音が聞こえてくるな
《ユウ様が起きるまで盗賊達の話を聞いてたんですけど、どうやら捕まえた魔物と奪ってきた奴隷をどこかに運ぶみたいです!》
元気に言ってるけど内容が重いんだが・・・というか奴隷制度あるのか
って、奴隷はまだしも魔物?
《珍しい魔物を買う貴族だったり、魔物を商品として扱う商人も少ないですがいますね!奴隷も奴隷商が存在しますし特に【大災害】以降はいろいろな理由で難民になったヒトが捕まってしまう事も少なくないです!》
へぇー・・・え?魔物売るって、あれもしかして自分もやばいのでは
≪いちおう珍しそうな魔物として捕獲されて、しっかり蓋までされてるので私達も売るつもりみたいですね!≫
・・・あの、サディさん?それそんな嬉しそうに言う事では・・・
《あ・・・すいません!・・・私、実は作成されてから結構長い間過ごしてたのでアトラシアに来れたのがうれしくて・・・》
あ、そういう・・・
うーん、サディは 作られた って言ってるけどそれにしては感情がはっきりしてるし喜怒哀楽も感じられる気がする
・・・まぁそれにしても元気が過ぎるというか若干残念というか・・・
うん、サディも気苦労とかあったんだろう
それよりも今はどうやってこの壺から脱出するかだ・・・何回か内側から押してみたけど蓋が全然外れない・・・
《それにしても、盗賊にしては持ってる馬車が立派なものですね・・・初めて馬車みましたけど!》
うん?馬車?
《はい!大型の馬車二台に金品やら奴隷やら魔物を載せてるみたいです!》
「アニキ!これはどうしやす?」
「それも奴隷どもと一緒に乗せとけ!・・・チッ、降ってくる前に行きてぇな・・・」
「よっと・・・あーもうくそ疲れるぜ」ポイッ
うおっと・・・あの盗賊投げ入れやがったな・・・もっと丁寧に運んでくれよ・・・
とはいえ今ので壺の損傷がひどくなったのか、脱出は出来ないまでも外を見るのにちょうどいい割れ目ができた
うーん・・・どれどれちょっと触手を出してみるか
テンタクルがどういう身体構造なのかは分からないけど、どうも生やした触手からも視界が確保できるみたいだし
何か逃げるのに使えるものはないか「ひっ!?」・・・あっ
「うぅ・・・」
あー、女の子と目―――目でいいや、目が合ってしまった
・・・しかもこの女の子、頭から羊みたいな角が生えている・・・!?