こういう二次創作で流星街出身にするとどうしても幻影旅団と絡ませたくなります。
面白くかけるかは別として、パクノダさんを口説きたい問題。
ある日23
7日間のサバイバルゲームを生き残り飛行船に乗り込んだ受験生達は、ハンター教会会長のネテロとの面接を終え各々好きな時間を過ごしていた。
「シミズさん!」
キルアと試験終了後の帰郷の話を詰めていたシミズに、ゴンが声をかけてきた。
「なんでしょう?」
「シミズさんってヒソカと同じくらい強いの?!」
「…ヒソカなる人物を私は存じ上げておりません。知らない相手と強さを比べるのは難しいと思いませんか?」
「お前それまだ続けてたのかよ…」
「ヒソカはあのピエロみたいな人だよ」
「お前も少しは疑問に思えよ!」
「あぁあの変態ですか」
「ね、どうなの?」
「まぁ正攻法では勝てないでしょうね」
「無視すんなゴラァ!」
「え、そうなの?ヒソカはかなり美味しそうだって言ってたよ!それって強いってことじゃないの?」
「変な言葉を覚えてはなりませんよゴンくん」
「〜〜ふんっシミズは俺にも負けるもんなー」
「えっそうなの?!」
「ええ、単純な話体術の才能は私にはございませんから」
「じゃあなんでだろう」
ゴンは首を傾げて唸った。
「私は暗殺が得意ですので、それが気になったんじゃないですかね」
「そうかなぁ」
「そうです」
釈然としない表情のままのゴンをのせ、飛行船は最後の試験会場へと飛んでいくのだった。
ある日24
「殺し屋に友達なんかいらない」
イルミがそう言った時、神妙な顔で頷いているのはシミズただ1人だった。
「おいあんた何頷いてんだよ!キルアの味方じゃねーのかよ!」
レオリオの叫びに、シミズはため息をつく。
「味方ですよ。味方だから言ってるんです。すでに暗殺者として働いてるキルア様が今更シャバに出ても傷つくだけです」
「なっ…」
「シミズ、彼はどこにいるのちょっと殺してくるから」
「お待ちくださいイルミ様。今ゴンくんを殺すとイルミ様が失格となります、ですので私が殺してきましょう。私ならすでに合格致しましたので失格にはなりません」
第4試験でシミズは受験生達に蝿の卵をつけたが、ターゲット以外の卵はまだそのままだった。
故にシミズはゴンの居場所がわかった。せいぜい5mほどのシミズの円だったが、卵が付いている場合はその10倍まで感知できる。ゴンは試験が行われている部屋と同建物内の部屋に運ばれた故にシミズは場所を把握していた。
「シミズ?!」
「キル。お前が俺と戦って、勝って止めないとゴンは死ぬ。友達のためにオレと戦えるかい?」
「できるさ!」
「できないね。なぜならお前は友達なんかより、今この場でオレを倒せるか倒せないかの方が大事だから。そしてもうお前の中で答えはでている。
“オレの力では兄貴を倒せない”
“勝ち目のない敵とは戦うな”
オレが口をすっぱくして教えたよね?」
「さて、では私はゴンくんの所に」
「やめろよ!やめてくれ」
「キル、動くな。少しでも動いたら戦い開始の合図とみなす。おなじくお前とオレの体が触れた瞬間から戦い開始とする。止める方法は一つだけ…わかるな?
だが、忘れるな。オレと戦わなければ大事なゴンが死ぬことになるよ」
念によるプレッシャーを受けたキルアの怯え様は尋常ではなかったが、シミズはまるで気にとめず部屋を出ようとする。
それをクラピカとレオリオが体を盾に防ぐが、キルア同様念による威圧に怯んだ。
「私は無駄な殺しはしないんですが…必要なら躊躇いませんよお二方」
「んでだよ!ゴンとも楽しそうに話してたじゃねーかよ!なんでそんな殺そうとか思えるんだよ!!」
「貴方に情はないのか!」
プレッシャー負けず、しかし震える声で叫ばれたそれはシミズになんの感動も与えなかった。
「仕事に差し障るからです。それ以下でも以上でもありません。仕方ありませんね…あなた達も殺しましょう」
シミズの手が2人に迫り、イルミの手は今まさにキルアに触れようとしていた。
「まいった、おれの、負けだよ」
ある日25
「キルアに謝れ!!」
ハンター試験終了後の説明会の途中、骨折した腕を釣ったゴンが、イルミに詰め寄った。
イルミの腕を掴み、ゴンが捲したてる。
「…まるでキルが誘拐でもされた様な口ぶりだな。あいつは自分の足でここを出ていったんだよ」
ゴンに掴まれたイルミの腕がミシミシと音を立て、まさに折れんとしていた。しかしそれはシミズに防がれた。
「シミズさん?!」
「ゴンくん、私の雇い主のご子息に何をなさるので?」
「シミズ」
「は、出しゃばりました、申し訳ございません。しかし貴方に傷をつけるのは許されておりませんので」
「いいよ、このくらい親父とやってたらしょっちゅうでしょ」
「こいつは旦那様とは違います」
「離してよシミズさん!」
「イルミ様に狼藉をはたらかないのであれば放します」
「あのーそういうの終わった後にお願いします」
マーメンの一言に、シミズはにこりとわざとらしく笑った。
「あぁ、申し訳ございません。さ、ゴンくん座りましょうね」
そう言ってゴンの腕を掴みあげたシミズは暴れるゴンの口を抑え着席した。
ある日26
「まぁいっか、教えたところでどうせたどりつけないし。キルは自宅に戻っているはずだ、ククルーマウンテン。そこにオレ達一族の棲み家がある」
ゴンに、そう言ってイルミは背中を向けた。
「イルミ様、私はゆっくり戻ってもよろしいでしょうか?」
「いいよ。報酬も上げるように母さんに言っておくし。1週間後に別の仕事あるからそれまでに帰ってきて」
「有り難き幸せ」
シミズはイルミと別れ、飛行船の予約を取った。
そして飛行船に乗りこむとそこにはゴン達がいた。
「シミズさん」
「おや、本当に行くの」
「行くよ!キルアを取り戻しに!」
「まぁ、頑張って…正直な話キルア様に友達の1人や2人いてもいいと思うんだけどねぇ?」
そんなことを呟くシミズに、ゴンは詰め寄った。
「じゃあなんで?!」
「俺個人の感情と仕事の内容は違うってだけだよー」
「…性格が違わないか…?」
「あ、あぁ、なんで急にこんな緩いんだ?まさか解離性障害があるんじゃねーだろうな?」
「失礼だねそこ2人。俺は休暇にまで気を張りたくないだけ」
「休暇…」
「そう。あ、着くまで暇だしなんでも聞いていーよ?コンプライアンス的にやばいのは答えないけど」
「キルアの家はどこ」
「えーそれはイルミ様言ってたでしょ。ククルーマウンテンって」
「それは分かってる!でも家の場所は」
「頭悪いのかなー?」
「ふぐっ?!」
ゴンと共にゴンの言葉に頷いていたレオリオも何かを堪えるように呻いた。
「言葉のままだよ。ククルーマウンテン自体がキルア様のご実家。山ぜーんぶ」
「はぁあ?!や、山丸ごとか?!」
レオリオが叫び、ゴンも目を丸くした。
「暗殺はリスクの高い分儲かるしねー、麓の町から観光バスもでてて門までは簡単に行けるよ、入れないだろうけど」
「観光バス…」
レオリオが眉を顰めて呟く。
「入れないってなんで?」
「うーんとねー、暗殺者の家なのよ」
「それは知ってるよ」
「でも理解出来てないみたいだね」
「ど、どういう事だよ」
「…襲撃者に備えているのか」
「ごめーさつークラピカ君は頭いいねー」
「怒る気も失せるな…」
「そういう訳でね、入るためには力試しがあるのさーゴン君みたいに頭も体も弱い子を友達にして、お家に出入りされちゃうとゴンくん利用して家入ってきて、君を助けるためにキルア様が死んじゃうかもしれないでしょーだからゾルディック家は強くないと入れないようにしてあるんだよ」
「そんなのおかしいよ!」
「おかしくないよー君がキルア様の為に自爆できるならともかくそんな覚悟ないでしょー?」
肩を竦めて言うシミズに、跳ねるようにゴンが顔を上げた。
「そんなこと」
「あるよーそれに、覚悟があっても君弱いから意識奪えば簡単に人質に出来るからねぇ。なんなら君そっくりに整形したりしてね。そうしてまでゾルディック家の人間を狩る価値はあるのよ。だからねゴン君強くなってキルア様と遊んであげてよ」
「えっ反対じゃないの?」
「さっきもいったけど居てもいいとは思うんだよ、同年代のお友達。イルミ様にもいるし…イルミ様はお認めにならないけども」
シミズは変態を思い浮かべて苦い顔をした。
ある日27
観光バスに揺られ、シミズ、ゴン、クラピカ、レオリオの4人はククルーマウンテンのゾルディック家正面門まで来ていた。
彼ら4人の他は掃除夫のゼブロだけだった。
「お疲れ様ですシミズくん」
「お疲れ様です。彼らはキルア様の友人と名乗る方々ですが、通さなくて結構です。彼らが自力で本家に来られるのであればゼブロさんにお咎めはないよう、奥様にお伝え致します。」
「そうですか…ありがとうございます」
「ちょ、ちょっと待てよ、シミズよ、お前が取り次いでくれれば良いじゃねーか!」
「ダメです。私にそのような権限はございません。」
「門に鍵はかかっておりませんので、お好きなように」
「えっ」
一見巨大な壁のような、信じられない大きさの扉はキシキシと軋みながら、4と書かれた部分まで開いた。
「但し、見つけ次第排除致しますので悪しからず」
ここまで読んでいただきありがとうございます。
エタったら誰か続き書いてください。
文字書くのは微妙だけど読みたいんです。
パクノダさんヒロインでアタックのたびに振られる様を見たい。実は満更でもないパクノダさんのはにかみ顔が、みたいです。
3/4日追記
エタったらって書きましたが、よくよく考えればオムニバスだから区切り区切りで完結ですね。(ง^ω^)งやったぜ。
でもとりあえずパクノダさんヒロインの小説をどなたか…書いていただけないでしょうか…なんならウィングさん主役でも…┐