負け犬ヒロインの育て方 5   作:きりぼー

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前回の続き


第十七章

 タクシーで苑子、朱音、伊織が学校からでていく。

 

倫也と美智留と出海が校庭の片すみで話あっている。

 

「なんか大変なことになってきましたねぇ・・・」

「ああ、でもこれで修正されると思う。あとは英梨々だけだな」

「トモ、ほんとに大丈夫なの?もうやめてもいいんじゃないの?」

「もう大丈夫だ。二人には話しておくよ、この負け犬シリーズは絶対にハッピーエンドになる。もともとそれは確定しているんだ」

「へぇーどうして?」

「俺の能力が『大団円(オールハッピー)』だからだよ。どんなに無茶でもハッピーエンドになる。だから心配ない」

「それの事、加藤ちゃんは知っているの?」

「もちろんだ。ただ、この能力は一度しか使えないし、自分でもどうなるかよくわからない。無理やり終わらせるやり方だし、できれば使いたくない」

「そしてもう、『冴えカノ』の同人が書かれることはない」

「おおっ・・・ってそれは別に問題なさそうね・・・?」

「ああ、そうなんだよ、だから最後まで走りきりたい」

「わかったよトモ。もう何も言わない。あたしは目の前のことを全力でがんばるよ」

「それでいい」

「あっ、倫也先輩、さっきのわたしも少しできそうですよ?」

「出海ちゃん、さすがだなぁ」

 

出海が地面に手を置く。

 

「メルヒェン!それは召喚される」

 

地面から20cmほどのひ弱な土ゴーレムが生成される。

 

「まぁ決め台詞は考え物ですが・・・生成はできます。悪戯ぐらいはできそうですけどね・・・」

「すごいよ出海ちゃん!」

 

美智留が手をとって喜ぶ。

 

「ちょっと美智留先輩、戦ってみてくれます?」

「この子と?全力でいいの?」

「はい」

 

美智留がカカト落としをする。ぐしゃりと土ゴーレムがつぶれる。

 

「・・・」

「・・・」

「・・・」

 

三人がきょとんとする。

 

「使い物にはならなそうだね」

「だからこそですよ倫也先輩。わたしには向いてないんです」

「要するに、これが英梨々の能力ってことか」

「ものわかりが早い!」

「じゃあ、なんで出海ちゃんができるわけ?」

「それはですね美智留先輩・・・もう一度勝負いいですか」

「うん?いいけど」

 

出海がもう一度、土ゴーレムを生成する。

 

「では行きますよ」

「どんとこい」

 

土ゴーレムがのたのたと美智留に向かって走っていく。

美智留が足を振り上げると・・・

「えっ?」

すてんっと転んだ。

「なんでこんなところにバナナの皮があるのー」

その後、近づいた土ゴーレムが美智留の頭をポカッと殴って手が折れた。

「・・・」

 

「まぁ、これがわたしの能力『フォロー』ですね。戦い方の質が違うんです。というか、戦うことには向いてないんですよ。ただやはり生成ができれば幅は広がりますよね」

「なるほどなぁ、頭使いそうだね」

 

「というわけで、無理やりなフラグ立ても終わりましたし、倫也先輩どうします?」

「軌道修正ができてきたし、そろそろ英梨々がくるんじゃないか?」

「さくさく進みますねぇ!」

 

(つづく)

 




進んでいるんだろうか?
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