タクシーで苑子、朱音、伊織が学校からでていく。
倫也と美智留と出海が校庭の片すみで話あっている。
「なんか大変なことになってきましたねぇ・・・」
「ああ、でもこれで修正されると思う。あとは英梨々だけだな」
「トモ、ほんとに大丈夫なの?もうやめてもいいんじゃないの?」
「もう大丈夫だ。二人には話しておくよ、この負け犬シリーズは絶対にハッピーエンドになる。もともとそれは確定しているんだ」
「へぇーどうして?」
「俺の能力が『大団円(オールハッピー)』だからだよ。どんなに無茶でもハッピーエンドになる。だから心配ない」
「それの事、加藤ちゃんは知っているの?」
「もちろんだ。ただ、この能力は一度しか使えないし、自分でもどうなるかよくわからない。無理やり終わらせるやり方だし、できれば使いたくない」
「そしてもう、『冴えカノ』の同人が書かれることはない」
「おおっ・・・ってそれは別に問題なさそうね・・・?」
「ああ、そうなんだよ、だから最後まで走りきりたい」
「わかったよトモ。もう何も言わない。あたしは目の前のことを全力でがんばるよ」
「それでいい」
「あっ、倫也先輩、さっきのわたしも少しできそうですよ?」
「出海ちゃん、さすがだなぁ」
出海が地面に手を置く。
「メルヒェン!それは召喚される」
地面から20cmほどのひ弱な土ゴーレムが生成される。
「まぁ決め台詞は考え物ですが・・・生成はできます。悪戯ぐらいはできそうですけどね・・・」
「すごいよ出海ちゃん!」
美智留が手をとって喜ぶ。
「ちょっと美智留先輩、戦ってみてくれます?」
「この子と?全力でいいの?」
「はい」
美智留がカカト落としをする。ぐしゃりと土ゴーレムがつぶれる。
「・・・」
「・・・」
「・・・」
三人がきょとんとする。
「使い物にはならなそうだね」
「だからこそですよ倫也先輩。わたしには向いてないんです」
「要するに、これが英梨々の能力ってことか」
「ものわかりが早い!」
「じゃあ、なんで出海ちゃんができるわけ?」
「それはですね美智留先輩・・・もう一度勝負いいですか」
「うん?いいけど」
出海がもう一度、土ゴーレムを生成する。
「では行きますよ」
「どんとこい」
土ゴーレムがのたのたと美智留に向かって走っていく。
美智留が足を振り上げると・・・
「えっ?」
すてんっと転んだ。
「なんでこんなところにバナナの皮があるのー」
その後、近づいた土ゴーレムが美智留の頭をポカッと殴って手が折れた。
「・・・」
「まぁ、これがわたしの能力『フォロー』ですね。戦い方の質が違うんです。というか、戦うことには向いてないんですよ。ただやはり生成ができれば幅は広がりますよね」
「なるほどなぁ、頭使いそうだね」
「というわけで、無理やりなフラグ立ても終わりましたし、倫也先輩どうします?」
「軌道修正ができてきたし、そろそろ英梨々がくるんじゃないか?」
「さくさく進みますねぇ!」
(つづく)
進んでいるんだろうか?