負け犬ヒロインの育て方 5   作:きりぼー

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(*。・ω・)ノシ ~ ~ ~ ~ ~ ○ (丸投げ)


エピローグ①

 2月14日。バレンタイン。倫也と恵はいつもの喫茶店で会っていた。

 

「ねぇ倫也くん・・・、またエピローグ丸投げが来たよ・・・」

「ああ。丸投げだな。びっくりするぐらいに」

「それでさ、『負け犬2』読んだらさ・・・わたし・・・けっこうがんばって『加藤恵』

やっているよね」

「そうだな」

「なんか怒ってばっかりいたせいか、すっかり忘れちゃったよ」

「成長したんじゃないの?」

「(ため息)・・・もっとこう・・・可愛く加藤恵を演じられるシナリオなかったのかな?」

「いやぁ、今の恵もいいと思うぞ?」

「そうかなぁ・・・自信ないなぁ」

 

ウイレトレスがオーダーを持ってくる。

 

「お待たせしました。ホットチョコレートドリンク2つになります」

 

テーブルの上に置いて去っていく。

 

「・・・恵は何頼んだっけ?」

「ホットレモンティーかな。倫也くんは?」

「ホットコーヒーだったと思うけど」

「まぁいいや」

 

恵がカップを持つと、フーフーして冷ましている。

 

「で、倫也くん、このバレンタインイベントなんだけどさ・・・」

「なんだい恵さん?」

「正気なの?これ・・・わたし一度ボツにしなかったっけ?」

「したね」

「なんでこれやろうとするかなぁー」

「突然、エピローグ回ってきたんだからしょうがないじゃん?俺らがなんとかするしかないじゃん?」

「仮に上手くいってもさ、わたしが倫也くんにまた告白するの?倫也くんをまた殺さないといけないのかな?そんなの嫌なんだけど!」

「大丈夫だよ、もうバットエンドにはさせない」

「口だけなんだよなぁ・・・じゃあ、倫也くんから告白するの?」

「ああ。俺からするよ」

「・・・キスするの?」

「ああ、キスするよ。俺のファーストキスな!」

「・・・わたしもだよ(小声)」

「そんなに心配するなよ」

「するよ!今までどんな物語を歩まされたと思ってんの?自分が何したかわかってんの?」

「そう怒るなって・・・」

「・・・怒ってるんじゃなくて・・・辛いんだよ・・・わたしだって・・・」

「わかってる。だからさ、これで終わらそう?」

「終われるの?」

「ああ、ハッピーエンドで終わらす。約束する」

「英梨々があんな状態でいいの?」

「うん」

「出海ちゃんが寝たままだよ?短編やらなくていいの?」

「それはやってあげないとだな」

「やるんじゃん!あーそうですか、出海ちゃんとハッピーエンドですか、がんばってたもんねぇ、明るいし、元気だし・・・わたしと真逆の性格だしねぇ」

「ちげぇーよ」

「わたしと霞ヶ丘先輩がケンカしたままでいいの?」

「いいよ」

「美智留さん、出番ないけど?最後ロボットのったまま回収せずに進んでいるのが微妙に気になってだけど」

「忘れてたよ・・・あのあと地球一周して戻った。なっ、これでいいだろ?」

「いい加減なんだよね、この物語はさ」

「そうだな・・・」

 

ホットチョコレートに浮かんでいた生クリームがもう溶けている。

 

「で、最後がこのプロットなの?」

「ああ」

「わたしはさ・・・あのバレンタインのイベントは気にいってるんだよ?神回って評判も高いよね?むしろ、わたしのベースってあの回で成り立ってるよね?そんなイベントをさぁ、わざわざ改変する必要があるのかなぁ?」

「でも、あれ・・・義理チョコじゃん・・・?」

「あーもうぅ。それ、本気でいってんの???」

「いやいやいや、俺もあのイベント気に入っているよ、なんの不満もないよ。義理チョコだけどさ・・・加藤の・・・恵の気持ちがつまっているのわかるよ」

「だったら、それでいいじゃない」

「だからこそ、このシナリオなんじゃん!」

 

恵がホットチョコレートを眺めている。

 

「あのね・・・倫也くん、手作りチョコが欲しかったんだよね?」

「まぁ・・・そうだな」

「わたしたちって結婚するんだよねぇ?その後何度も何度もバレンタインがあるんだよねぇ?その時に作ってもらったらいいんじゃないの?」

「そうかもしれない。まったくその通りだよ」

「なら・・・もういいじゃない・・・こんなイベントしなくってさ」

「でも・・・恵・・・それでもさ・・・この俺は今だけなんだよ。この『負け犬5』のダメな俺はさ・・・恵だって・・・わかってるだろ」

「・・・(ため息)」

「だからさ、このイベントで〆ようよ。バレンタインイベントでさ」

「ちょっとプロットを声に出して読んでみて」

 

恵がホットチョコレートを飲む。

 

「ああ読むぞ、『あの時、恵が渡したブラックサンダーは、実は恵が完全再現したものだった』 そうだったのかぁ・・・」

「・・・」

「・・・」

 

二人とも、しばらく沈黙が続いた。ホットチョコレートも飲み終わった。

 

「そんなさぁ、一行のプロットでエピローグに投げ出されるメインヒロインなんていないと思うよ?」

「そこを・・・恵様の力でなんとか・・・」

「なんとかならないと思うんだけどなっ」

 

「・・・」

 

「・・・だからさぁ・・・土下座してお願いされても困るんだってばぁ・・・もう・・・安芸くんに戻すから」

 

(つづく)

 





 _○/|_  土下座
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