今回は次回予告通り、メリアとリオルの初バトルとなります。
では、本編をどうぞ
リオルとメリア 初のバトル
あらすじ
メリアとリオルは、母親に挨拶を済ませるとヘラタウンを後にした。
最初のジムがあるヘスティタウンを目指すメリア。リオルと仲良くタウンマップを開いては、ヘスティタウンに続く道を歩いている。
「ヘスティタウンに着いたらまずは、ジムにチャレンジ申請をしようか。多分私たちが着く頃にはチャレンジする時間ないだろうしね」
「リオッ」
「最初のジムは2人で行こうか。記念すべき最初のジムは私とリオルの2人で」
「……リオッ」
メリアの言葉に一瞬リオルは驚いたような顔を浮かべるが、すぐに力強い目になると頷いてみせる。
それに応えるように、メリアも頷く。
その時だった。
「あれ、メリアじゃないか。今から出発?」
左の方から少女の声が聞こえた。メリアがそちらを向くと、ボーイッシュな出で立ちの赤髪の少女が座っていた。その隣には、彼女のパートナーと思える小猿のようなポケモンである『こざるポケモン』のヒコザルが座っていた。
「ブランカ……何してるの?」
「何って……メリアを待っていたんだよ」
ブランカと呼ばれた少女は立ち上がると、苦笑いを浮かべながら立ち上がる。
ブランカはメリアと仲が良く、ポケモンバトルについてよく語り合っていた。
「って……あれ。その肩にいるのって、はもんポケモンのリオルだよね?捕まえたの?」
「いや……これにはとある事情があって」
メリアは、先程研究での経緯をブランカに説明する。
「なるほど……。セイジ博士の許可が降りたのなら大丈夫なんじゃないかな。それよりも、メリアがリオルと仲が良かったなんて初耳だよ」
「まぁ……これは話せない事情があるからね」
「ふーん……」
ブランカは肩に乗っているリオルと目を合わせようとするが、リオルはすぐにメリアの背中に隠れてしまう。そんなリオルにブランカは、苦笑いを浮かべながらメリアに視線を戻す。
「メリアが話したいと思ったら話してよ。さて、メリア。あの時の約束覚えてる?」
「あ……そういえば」
「やっぱり忘れてたか。最初に貰ったポケモンで勝負しようって約束だよ。思い出した?」
ブランカの問いかけにメリアは、ゆっくりと頷く。
「よし、それじゃやろうか。行くよ、ヒコザル!」
「ヒコッ!」
ブランカの声にヒコザルは、勢いよく立ち上がると彼女の前に立つ。
「リオル……行ける?無理なら」
メリアが問いかけようとした時、リオルは何も言わずに肩から飛び降りるとヒコザルの前に立つ。
そして、メリアの方を見て頷く。
「リオル……。分かった、やろう!」
「準備万端だね。それじゃ……行くよ。ヒコザル、『ひっかく』!」
「来るよ、リオル!避けて!」
ヒコザルの『ひっかく』の攻撃をリオルはジャンプして避ける。
「そこだ『かわらわり』!」
攻撃を躱されたことで隙だらけになったヒコザルの上空からリオルの『かわらわり 』が迫る。
だが、ブランカは不敵に微笑む。
「来ると思ったよ。『ひのこ』!」
ヒコザルは、すぐさまリオルの方を向くと口から火の粉を吐き出す。
技の途中 逃げ場のない空中という状況では避ける事は出来ずに『ひのこ』はリオルを直撃する。
「リオっ……リオっ!」
リオルは、『ひのこ』から逃れるように身を捻って地上に着地する。
「くっ……避けられること前提で技を繰り出したのね」
「当然だよ、いつも言ってるじゃないか。先を読む事が勝利への1歩だよ。相手がどんな手で来てもいいように、2手3手は読んでおいた方がいいよ」
簡単に言ってくれるとメリアは思っていた。
ブランカは、スクールでは実技も座学も上位の成績を収めている才能ある人間である。
対するメリアは座学は中の下、実技は中の上とパッとしない成績であった。
これだけで2人の実力差はかけ離れていることが分かる。
(実力差がハッキリ出てる。でも、こんな所で負ける訳にはいかないわ。リオルとの初バトルを黒星にする訳はいかない)
心の中で静かに闘志を燃やすメリア。
メリアのそんな想いを感じとったのか、リオルは力強い瞳でヒコザルを睨みつけている。
「そう来ないとね。ヒコザル、これからが本番だよ。スイッチの入ったメリアは強いよ」
「ヒコッ!ヒコォッ!」
ヒコザルは、ぴょんぴょんと陽気に跳ねながらも決してリオルから目を離すことは無い。
ヒコザルは感じ取っているのだ。リオルの静かではあっても激しく燃える闘志を。
「リオル、『でんこうせっか』!」
目にも留まらぬ速さでヒコザルに迫るリオル。
「ヒコザル、備えて!」
ブランカの指示にヒコザルは頷くと、胸の前に腕を交差し攻撃の衝撃を抑えようとする。
だが、その瞬間リオルの姿は消えていた。
「ヒコォ!?」
「ヒコザル、後ろだよ!」
ヒコザルは急いで振り向くが、時すでに遅くリオルは目と鼻の先にいた。
これは、メリアの指示ではなくリオルがヒコザルが腕を動かした瞬間に行動を予測し、ヒコザルの背後をとったのだ。
「いけぇ!リオル!」
そのままリオルは、電光石火のスピードでヒコザルに体当たりを食らわせる。
ヒコザルは、そのまま吹き飛ぶが受け身を取り枝の上に着地する。
「へぇ、そのリオルすごく速いね。あの距離で背後を取るなんて」(いや……あれはメリアの指示じゃない。あのリオルが独断でやった事だ。なんだろう……この違和感は)
ブランカは、リオルを賞賛すると同時になんとも言えない違和感に襲われた。
だが、余計な心配をしてる余裕は無かった。
実力差があるとは言っても、メリアには全戦全勝ということは無かったのだ。
「ヒコザル、まだやれるよね」
「ヒコォォ!」
ヒコザルはブランカに応えるように、お尻の炎を大きくさせる。
気合十分と悟ったブランカは、フッと微笑むとメリアを見やる。
「あっちはまだまだやれるみたいね。リオル、気合いで負けちゃダメよ」
「リオ!」
任せろとリオルは頷くと、気合十分なヒコザルと対峙する。
まだ、このバトルは始まったばかり。激戦となるのはまだ先
〜To be continued〜
どうでしたか?
本来ブランカは、出す予定が無いキャラだったのですが物足りないなと思い追加ました。
さて、ブランカが抱いた違和感はなんでしょうね?
では、次回の更新をお楽しみに