STARWARSーWHAT IF   作:AlexGarcia

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サバックのルールやゲーム進行に関して知識が乏しいためフワッとした説明しかしていません。もしかしたら誤りがあるかもしれないです。


白熱するサバック

ガルは一番左の椅子に座り、テーブルにクレジットを載せた。

 

先程のゲームで勝ったのはトランドーシャンの男だった。

 

どうやらここで行われているサバックは普通の物のようだ。

 

サバックは技術と運の両方が必要とされるゲームであり、最小で2人、最大で8人までのプレイヤーが参加することができる。主なゲームの目的は、手札のカードの合計をプラス23もしくはマイナス23にしてサバック・ポットを勝ち取ることである。

 

サバックのデッキは76枚のカードから成る。そのうち60枚の札は各15枚ずつ「フラスク」 「セーバー」 「ステイヴ」 「コイン」の4種のスートに分かれている。各組のカードには1~15までの数字が割り当てられ、12より上の数字は絵札になっている。

 

ここのサバックはコレリアンスパイクでもジャバックでもないらしい。ガル的にはハンとランドがやっていたコレリアンスパイクの方がやってみたかったのだが。

 

ガルは他のプレイヤーを見る。その中で一人の男にガルの目が止まった。その男はかなりのクレジットをテーブルの上に乗せていた。しかしその顔は一切笑っておらず、それよりも焦っている様に見えた。どうやらこのテーブルでいいカモにされているらしい。ガルがそんな事を思っている間にサバックがスタートした。

 

ガルは試しに所持していたクレジットの三分の一を賭けた。

 

ディーラーがデッキをシャッフルし、自分を含む各プレイヤーに一枚のカードを順番に配った。ディーラーはもう一度同じ動作を繰り返し、全員に二枚のカードが渡った。各プレイヤーに伏せた状態のカードが二枚与えられた後、ディーラーの左から順に手札の合計値をコールする。

 

一番初めにコールした男は15

 

次は20、14、5、−8、−6

 

そしてあのカモの男は4だった。

 

ガルの手元に来たカードをめくると合計は17だった。

 

その後、ディーラーの左から順に、各プレイヤーはデッキから新たに1枚もしくはそれ以上のカードを引くことができ、手札を捨ててデッキから引いたカードと交換するか、スタンドするかを選択できる。

 

他のプレイヤーが終わった後にガルは一枚だけカードを引く事にした。

 

彼の手元に来たカードの数字は6だった。これでガルのカードの合計は23になった。

 

これはフル・サバックといって、これよりも強い役はピュア・サバックと「イディオット」の絵札と数字の「2」および「3」(スートは問わない)から成るイディオット・アレイしか存在しない。

 

ガルは6のカードを干渉フィールドに置いた。そしてその後サバックシフトは起きなかった。

 

他のプレイヤーが最終合計値を言っていく。そしてあの男は22と宣言した。その時の彼の顔は勝ったと言う自信に満ち溢れていた。他のプレイヤー達も彼に負けたと思った様でがっかりとした様子だった。

 

もうこの場にいる誰もがガルが勝つとは予想していない様だ。まあそれに他のプレイヤーの後ろには観客がいるのに他の誰も彼の後ろに立っていないのが全てを物語っていた。

 

ガルはそんな彼が勝利を確信してサバックポットに手を伸ばした瞬間に

 

「フル・サバック」

 

と宣言した。

 

その場にいた全員の視線がガルに注がれているのが分かった。

 

次の瞬間観客達は大いに沸き、他のプレイヤー達は悔しそうな表情を露わにした。

 

ガルはカモにされている男に申し訳ない気持ちになりながらもサバックポットのクレジットを全て回収した。

 

次のゲームがスタートし、ガルの後ろにも観客がつく様になった。他のプレイヤー達はガルにだけは負けたく無い様で、目つきがかなり真剣になっているのだった。

 

しかし、ギャンブルというものは常に運さえあれば勝てるというものである。

 

次の試合でガルの手元に最初から来たカードの合計は23だった。もうこれはほぼ勝利が確実になった様なものだ。他のプレイヤーからの視線が自分に向いている事が分かっていたガルはワザとらしく不安そうな顔をしたり貧乏ゆすりをしていた。

 

それを見た他のプレイヤーは安心をしたのかガルから注意を削いだ。

 

「レイズする」

 

ガルはそう宣言してさっき勝ち取ったクレジットを全て掛けた。

 

観客達はまた沸き、他のプレイヤーはガルの挑発に乗るかどうか悩み始めた。

 

「俺もレイズしよう」

 

そう言って全額を賭けたのはさっきガルに喧嘩を売ってきたやつらの内の一人だった。彼はどうやら今の自分の手札に自信があるらしい。

 

「ガキにはサバックの厳しさってのを教えてやらなきゃな。フル・サバックだ」

 

その男は笑いながらカードをテーブルの上に叩きつけた。

 

観客達から歓声が上がり、その後全員がガルに注目する。

 

「いや〜残念残念。サバックの厳しさを実感するのは君の方みたいだな。ピュア・サバック」

 

ガルは笑い返しながら二枚のカードをテーブルにゆっくりと置いた。それを見た観客は大盛り上がりだ。

 

「嘘だ!」

 

全額負けた男は怒り、テーブルを叩いてそのまま部屋を出て行ってしまった。

 

そして残りのメンバーだけで次のサバックが始まっていく。

 

次のゲームではトランドーシャンの男が勝った。そんな中ガルはサバック中毒になりそうな勢いだった。ギャンブル中毒の恐ろしさをガルは侮っていたのだ…………

 

一方でバーカウンターに座っていたクインランはバーテンダーから話を聞いていた。

 

「そうですねお客さん。この建物にはワンパがいたはずです」

 

「それは誰から買った?」

 

「さあ?それは分かりませんが近くの森でそういう類の獣が目撃されたって話がありますね」

 

「森か……その森はここからどれぐらいの場所にある?」

 

「この街をでて東に行けば直ぐですよ」

 

「ありがとう助かる」

 

クインランはそう言って席を立ち、ソルメに通信をしようとバーの陰に移動した。

 

「マスターソルメ、恐らくバイヤーが隠れ家にしている場所が分かりました」

 

「そうか、私もちょうど有力な手がかりを手に入れた所だ。これから付近の森をセキュラ一族と捜索する」

 

「それなら街から出て東にある森を捜索してください。どうやらそこでは目撃者もいるらしいです」

 

「ちなみにハットからは何か聞き出せたか?」

 

「それはまだですね。今は待たされている状態です」

 

「分かった。くれぐれも慎重にな」

 

ソルメは通信を切り、捜索隊のメンバーに東の森を重点的に捜索すると指示を出した。

 

ソルメ達が東の森を捜索するとバイヤーの隠れ家はあまりにもあっさりと見つかってしまった。しかしそこにはバイヤーの姿はなく、違法野獣が沢山檻に入れられたりしているだけだった。

 

クインランはソルメ達が隠れ家を見つけたとの連絡を受けた後にやっとハットのいる部屋へと呼ばれた。

 

そして当然その間もガルは任務を忘れてサバックを続けていた。

 

「俺は20だ。残念だったなこれで三人とも負けだ」

 

ガルが満面の笑みで話しかけているのは最初に絡んできた男達の最後の砦だった奴である。

 

「ウディカマ!」

 

その男は怒り狂い、自分の持っていた手札を口の中に放り込んで出て行った。この時テーブルに残っているのはガル、トランドーシャンの男と二人にちょいちょいカモにされる男の三人だけになっていた。

 

トランドーシャンの男は次のゲームで最後にすると宣言した。

 

そして彼は最後の最後でしっかりと勝ってその場を後にした。

 

とはいえ今のガルの手持ちは最初よりも軽く数十倍に増えていた。その時、ガルも次のゲームで辞める気でいた。

 

再度ゲームが始まり、彼の手元に来たカードはイディオットの絵札と数字の2だった。そしてカモの男は自分のカードを見た瞬間に目の色を変えた。

 

ガルは一枚カードを引いて大きい勝負に出た。そして引いたカードは3だった…………

 

「レイズする」

 

カモの男はそう言って残っているクレジットの殆どを賭けた。彼はドヤ顔でガルの方を見ていた。これから自分が最強の一手で負けるとも知らずに。

 

「オールイン」

 

ガルはそう答えた。

 

観客全員がざわつき、カモの男は顔が引き攣っていた。しかしその男はそこで引き下がらなかった。

 

「残りのクレジットとこのブラスターも賭ける」

 

そう言いながら彼は精神不安定状態になりながらも自分のホルスターからブラスターを抜いてクレジットの山の上に投げた。

 

これにはガルも驚いて固まって動かなくなってしまった。彼はギャンブルの恐ろしさをそこで実感したのだ。これから目の前で一人の男が一文無しになる姿を目撃するのだから。

 

しかしそれを見た男は勝ったと勘違いしてしまいウッキウキで手札をテーブルに置いた。

 

「ピュア・サバック」

 

「ごめんなさい。イディオット・アレイです」

 

ガルが申し訳なさそうにカードをテーブルに置くと観客は今日一番のお祭り騒ぎになった。

 

相手の男は空気が抜けたかの様になって動かなくなった。

 

ガルは全クレジットをしまってからブラスターを持って席を立ち、彼をたたえる観客達の間を通って部屋を出てクインランを探し始めた。しかしバーには彼の姿がなかった。そしてガルは彼がいたであろうバーカウンターに足を運んだ。

 

「すいませんさっきまでここに不機嫌そうな青年が座ってませんでしたか?」

 

「ああ、座ってたね。てか君も相当若いね。もしかしてうちで威張り散らしてた奴らをサバックで負かした奇才って君の事かい?」

 

雰囲気の良い紳士的なバーテンダーのおじさんは興味深そうにガルの事を見ながら答えてくれた。

 

「ええ、まあ多分俺ですね」

 

ガルはカウンター席に座りながら答える。

 

「そうかそうかそれは愉快な話だね。それに君はさっきの青年と同じでジェダイ見習いの様だしね」

 

「バレてましたか」

 

「いやいや歳をとるとなにかとめざとくなるもんでね」

 

ガルとバーテンダーのおじさんが楽しく世間話をしているとガルの隣の席に蝉の抜け殻の様な様子の男が座った。

 

「お客さんどうしたんだい?もしかしてここの青年にサバックで大負けでもしたのかい?」

 

おじさんが笑いながらそういうと隣に座っていた男はガルの方をまるで壊れたドロイドが動くかの様にギ、ギ、ギと首を動かして見た。ガルの顔を見たその男は何の表情もせずにただ呆然としていた。そして次の瞬間彼の目からは大量の涙が流れた。

 

「ちょっ、ちょっと大丈夫ですか?」

 

ガルは慌ててさっき全クレジットをサバックで失った彼を慰めた。そしてやっと泣き終わった彼に一杯の飲み物を奢り、少し話を聞いてみることにした。

 

「あの……自分が言うのもあれですけど。そんなに泣くならもうギャンブルは辞めたらどうですか?」

 

「た、確かにそうですよね」

 

「ええ、本当にそう思います」

 

「それにしても兄ちゃん運がなかったね〜ガル君が強すぎたのさ。初めてのサバックでここまでの成績出したプレイヤーは普通いないからね」

 

「でもあの場面でまさかイディオットアレイが出るなんて…………」

 

「完全な運ですね。というか何故あんなに号泣を?」

 

「いや、その、すごく恥ずかしい話になるんですが……」

 

男はそう言ってここまで何があったのかを話した。

 

彼の名前はディル。奥さんと一緒に賞金稼ぎをしているらしい。

 

「その奥さんにはギャンブルを禁止されているのに、よりによって今日は早く仕事が終わってしまって、友達の誘いを断れずにこのバーに来たと?」

 

「なんかマスターやけに説明口調じゃありません?」

 

ガルはおじさんの話し方に違和感を感じて突っ込んでみたが無視された。

 

「それで友達がサバックちょっとやろうぜって言うからちょっとだけやったんですよ」

 

「そしたら想像以上に儲かってしまったと」

 

「そうなんですよ!俺なんていつもカモにされてるだけだったのに」

 

「それで歯止めが効かなくなって挙げ句の果てに最後に絶対勝てると思ってたガル君の挑発に乗ってブラスターまで賭けちゃったと」

 

「はい……そうです」

 

「やっぱりマスター説明口調すぎやしません?」

 

「それですっからかんになって妻に連絡して全部包み隠さず話して謝ったんですけど。結婚記念のペアルックのブラスターをそんな簡単に賭けるなんて信じられないと言われてしまって……」

 

「いやディルさんバカなんですか?」

 

ガルも信じられないといった顔になる。

 

「それで挙げ句の果てに離婚だって言われました」

 

そう言いながらディルはガルの方をジッと見つめていた。

 

「いや、あの別にブラスターを返すのは全然良いんですけど二度とギャンブルしないって約束できます?話聞いてるとあなたの奥さんがあまりにも気の毒過ぎて」

 

「えっ俺は?」

 

「いやあなたは自業自得です」

 

ガルがバッサリ切り捨てるとディルはまた傷ついている様子だった。

 

「はあ……ほらこれがあなたのブラスターです。それとクレジットも少しどうぞ。これで奥さんに何か買ってあげて許してもらってください」

 

「あ、ありがとうございます!この恩は一生忘れません!」

 

「そういえばここら辺で違法野獣を取引してるディーラーを知りませんか?」

 

「知らないですね。でも何か分かったら教えますね!」

 

ディルは嬉し泣きをしながらブラスターと少しのクレジットを握りしめてバーから走り去っていった。

 

「ガル君もお人好しだね〜」

 

「別に良いんですよサバック自体を楽しむことはできたので」

 

「そうかいそれなら良かったね」

 

「ええ、じゃあ俺はここら辺で失礼しますね。知り合いを探さなきゃいけないんで」

 

ガルは飲み物の料金とは別にチップとしていくらかクレジットを置いて席を立った。

 

「ガル君、また来なね」

 

バーテンダーのおじさんは最後まで紳士的な人でガルはとてもこのバーが気に入ったのだった。それと同時にジェダイとして生きるのは自分には合わないのではないかとも思い始めるのだった。




テスト前半がいろんな意味で終了しました。

フォースと共にあらんことを。
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