STARWARSーWHAT IF   作:AlexGarcia

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この回で主人公登場です。


失われし20人

輸送船の奥に人影が見えるようになる。ジェダイと賞金稼ぎの間をとったような服装で腰のベルトに二本のライトセーバーと二丁のブラスターピストルをぶら下げた男はゆっくりと輸送船から降りてくる。その男は三人から顔が見える場所までくるとこう言った。

 

「久しぶりだなオビ=ワン。それにアナキンも」

 

「な、なぜお前がここに……」

 

オビ=ワンはあまりの衝撃に固まってしまう。今までどこにいたのか、何をしていたのかも分からなかった親友が突然目の前に現れた。彼の親友は最後に見た時よりも少し老けたぐらいでまだ全然若かった。今はオビ=ワンと同じで髭を生やしている。よくイケメンと言われるオビ=ワンとはまた違ったタイプのイケメンでオビ=ワンは二人で行った任務先でよく女性に絡まれた事を思い出す。しかし、いったい何故ここに。彼はオビ=ワンの知る限りではジェダイオーダーを追放されたはずだ。そして今ではジェダイ公文書館に並ぶ失われし二十人の銅像の十九人目だ。そして皮肉な事に二十人目は彼のマスターであるドゥークーだ。

 

「あなたは!」

 

アナキンも彼の顔を見て驚きの声を上げる。

 

「ねえ二人とも?彼を知ってるの?」

 

一人だけ状況が理解できないアソーカがオビ=ワンとアナキンに問いかける。

 

「ああ、彼の名はガル・アーラ」

 

オビ=ワンはアソーカにガルを紹介する。

 

「よろしくなアソーカ」

 

「よろしくねマスターガル」

 

「ところでアナキン。何故お前はガルを知っているんだ?」

 

「前に話したじゃないですかマスター。僕の母をタスケンレイダーから救ってくれた人がいるって。その人がガルだったんですよ。それにアミダラ議員の専属護衛もしてました。」

 

「お前、タトゥイーンにいたのか?都会の惑星を重点的に探したのが間違いだったか……」

 

「いや、色んな惑星を転々としてた。そんな事より感動の再会トークは後だ。アソーカからマスターヨーダのメッセージは聞いたな?」

 

「ああ、だが今ここを離れるわけにはいかない。どうにかして増援を呼ばないと」

 

「なら俺が乗ってきたクルーザーを中継して繋いだらどうだ?」

 

そんな中、ユラーレン提督率いる艦隊はクリストフシスを封鎖している分離主義艦隊によって猛攻撃を受けているのだった。

 

「一旦引き上げて増援を待とう。よし、退却!」

 

ユラーレン提督は賢明な判断を下す。

 

そんな中オビ=ワン達四人から通信が入り、その通信にクローンが対応する。

 

「分離主義派と交戦中ですがなんとかコンタクトを取ってみます。お待ちを」

 

少しの時間が経ち四人の前にはマスターヨーダのホログラムが現れた。

 

「マスターケノービ、アソーカとガルに会えたようじゃの」

 

「マスターヨーダ、敵に兵力で圧倒され、苦戦中です。反撃も困難。退却しようにも身動きならない状況です。支援船は全て破壊されました」

 

「分かった。すぐ増援を送ろう。久……り………………」

 

「マスターヨーダ、マスターヨーダ?」

 

急にマスターヨーダのホログラムが乱れ始め何も聞き取れなくなった。

 

「通信途絶しました。軌道から離れないと。マズい、敵の増援が現れました。すぐ戻ってきます」

 

「もうしばらく頑張れって事か」

 

アナキンはウンザリしながら喋る。

 

「失礼お嬢さん。正式な紹介がまだだったな」

 

「私新しいパダワンのアソーカ・タノ」

 

「私はオビ=ワン・ケノービ。君のマスターだ」

 

「よろしくって言いたいところだけどマスター?私、マスタースカイウォーカーにつけって言われてるの」

 

「なに?おいおい冗談だろ。何かの間違いだ。パダワンが必要なのはこの人だ」

 

そう言いながらアナキンはオビ=ワンの事を指さす。

 

「違う。マスターヨーダがハッキリ言ったもん。アナキン・スカイウォーカーに弟子入りし、ジェダイの訓練を受けるがよいって」

 

「でも、どう考えてもそんな……」

 

「もういい、その話は後だ」

 

ガルが止めに入る。

 

「ガルの言う通り。グズグズしているとドロイドに重砲陣地の裏に回られる」

 

「レックスと一緒に戦況を確認します」

 

「この子も連れて行くといい」

 

オビ=ワンがそう言うとアナキンは渋々アソーカを連れて行った。ガルはそんな三人のやりとりを懐かしいものを見るかのような目で眺めていた。しかしオビ=ワンが急にガルの方を向いて話しかけてきた。

 

「それで?たっぷりお前の言い訳を聞こうじゃないか」

 

「お、おう。本当に久しぶりだなオビ=ワン。もう十年か?俺がジェダイオーダーを辞めてから」

 

「そうだな。それでお前の復帰を知っているのは?」

 

「今のところマスターヨーダとお前達三人だけだ」

 

「あの二人にはこの事を伝えたのか?」

 

オビ=ワンはあえて名前は出さなかったが、ガルにはそれが誰を指すのか直ぐに分かった。

 

「あれ以来彼女達とは話しもしていない。それにあの二人はきっと俺の事なんて忘れてるさ。俺の邪魔が無くなって立派なジェダイになっていることだろう」

 

「内一人は本当に…………」

 

オビ=ワンは大事な事をガルに伝えようとしたが、途中でガルに遮られてしまった。

 

「そういえばマスタークワイ=ガンは元気か?」

 

「マスタークワイ=ガンは元気さ。ジオノーシスで危うくお前の元マスターに殺されそうになったがな」

 

「あーそれはすまなかったな。でもこうやってまた戻って来れた事を嬉しく思うよ」

 

「はあ、お前の事だからどうせオーダーを追放されたって情報は嘘だと思ってた」

 

「嘘だな。俺が船から降りてきた時あんなに驚いた顔してたくせに」

 

「うるさいぞ」

 

「ははは。もっと話したい所だが俺達は俺達でできることをするぞ」

 

一方で、クリストフシスにある高層ビルではレックス達クローンが監視を続けていた。

 

「状況は?レックス」

 

「動きありません。攻撃に備えているのかと。このお嬢ちゃんは?」

 

「マスタースカイウォーカーのパダワンよ。名前はアソーカ・タノ」

 

「パダワンは持たないと仰っていたかと」

 

「そうさ、このお嬢ちゃんの誤解だよ」

 

「お嬢ちゃんはやめて!離れないからね。スカぴょん」

 

それを聞いたレックスは我慢できずに笑い出してしまう。

 

「今なんて呼んだ?礼儀ってものを知らないのか?お前はどう見てもパダワンになれる年じゃない」

 

「あんたの目にはね。マスターヨーダはそう思ってない」

 

「だがここにマスターヨーダはいない。力があるなら自分で証明しろ。ついでにキャプテンレックスから礼儀も学ぶんだな!」

 

アナキンはさっき笑われた仕返しにワザとレックスに任せる事にした。

 

「ああ……はい。行こうかお嬢ちゃん」

 

「パダワンよ!」

 

レックスはアソーカを連れて地上に戻った。重砲の間を歩きながらアソーカが提案をしてくる。

 

「もう少し後方に下げた方が良くない?ここでは誘爆の危険がある」

 

「アドバイスには感謝するがね。スカイウォーカー将軍はここでいいと言っている」

 

「キャプテンっていう事は大佐よね?でもって私はジェダイ……ランク的には私のほうが上って事でしょ?」

 

「戦場ではランクより経験が全てに勝る」

 

「そっか経験が全てに勝るなら早いとこ経験したいな。って何あれ?」

 

「ああマズい。エネルギーシールドだ。こいつは難しい戦いになる」

 

レックスはそう言いながら前方から徐々にドーム状に広がってくる赤いエネルギーシールドを睨んだ。

 

「経験をしたいと言ったなアソーカ。嫌って言うほど経験する事になるぞ」

 

そう言ってオビ=ワンとガルがいる本部に急いで戻っていく。本部ではオビ=ワンとガル、アナキンの三人が既にホロマップを見ながら作戦を考えていた。

 

「スカイウォーカー将軍、そちらは?」

 

「ああ、彼はガル・アーラ。マスターの相棒で僕の母の命の恩人だ」

 

「へえ、そんな凄い人が来てくれるなんて」

 

「よろしくキャプテンレックス」

 

ガルは初対面のレックスの名前をうっかり呼んでしまう。しかし周りの誰も反応しなかったので彼は放置することに決めた。

 

「よろしくお願いします。アーラ将軍」

 

「それじゃあ本題に入ろうか。シールドジェネレーターの位置はここだ」

 

ガルがホロマップ上の場所を指で刺して位置を教える。

 

「部隊の進軍より少し先んじて有効範囲を拡大している」

 

「重砲ではシールドを破れません」

 

「敵が近づいたらビルの中に誘い込むしか無いな。それでようやく対等に戦える」

 

オビ=ワンが髭を触りながら慎重な作戦を出してくる。

 

「シールドがそんなに問題だったら無くしちゃえば良いじゃない」

 

「言うだけなら簡単だ」

 

「いや僕も彼女に……賛成だ。誰かがシールドジェネレーターをぶっ壊す。それしかない」

 

「いいだろう。では、お前達二人で敵陣に忍び込み、この問題を解決できるかな?」

 

「頼んだぞアナキン、アソーカ」

 

「はいマスターケノービ、マスターガル」

 

「決めるのは僕だ」

 

「レックスとガルと私が敵を引きつける。その隙に気づかれないでこの奥まで潜り込めたら……」

 

「急ぎませんと、敵は大軍です。重砲の援護無しに戦えば我が方に勝ち目はありません。敵はシールドの傘に守られ、真っ直ぐ重砲陣地に向かっております。時間の勝負です」

 

「なんとかするって。さあ、マスター行こう?」

 

「この戦いに生き延びられたらじっくり話し合おうじゃないか!」

 

先に歩き出したアソーカを追いかけながらアナキンは言う。そんな二人を見ながらレックスは笑顔になる。

 

「あの二人良いコンビになりますな。成功すると?」

 

「思いたい。敵が重砲陣地に達する前にシールドを消せなかったら生き延びるチャンスはほぼゼロだ」

 

オビ=ワンはホロマップで敵の進軍状況を見ながらそう言う。

 

「まあ俺とオビ=ワンが本気で戦えばなんとかならんでもないがな」

 

「そうかもなガル。久しぶりにお前のライトセーバーが光るところを見たいよ」

 

「失礼ながらアーラ将軍はどれぐらい強いのでしょうか?」

 

レックスはオビ=ワンに質問する。

 

「あんまり持ち上げるような事はしたくないが平気でマスターウィンドゥレベルの強さはあるな」

 

「そんなに強いのに何故今まで戦争に参加していなかったのでしょうか。それに名前も初めて聞きました。」

 

「それは当然だ。私だってガルが戻ってきた事に驚いているんだしな。こいつは約十年前ジェダイオーダーを去ったんだ」

 

「そうだったんですか。どうりで噂すら耳にしないはずです。ですがケノービ将軍の相棒だったのであれば信頼できます」

 

「やめてくれ。こいつは私の相棒なんかじゃない」

 

「はは、ご冗談を。アーラ将軍と話すときの将軍はとても楽しそうですよ」

 

レックスに笑いながらそう言われたオビ=ワンは自分が久しぶりの親友との再会で喜びの感情を隠せていない事に気がつき恥ずかしくなったのだった。

 




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