STARWARSーWHAT IF   作:AlexGarcia

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最近gunpowder milkshakeを見に行きたくて仕方がないAlexです。それでは新話、まったりとお楽しみください。


交換留学生

首都へと向かうクワイ=ガンを見送った一向は早速警備業務へ就こうと建物内の宿泊用の部屋で準備をしていた。

 

「なあ、ここのセキュリティについてどう思う?」

 

オビ=ワンがライトセーバーの質力調整をしながら話す。

 

「さあね。でも私達を呼ぶってことはあまり良くないのは事実ね」

 

「シャアクの言う通りだ。この建物で実践を積んだ警備員は一握りぐらいしかいないだろう」

 

ガルも賛成する。

 

「なら結局のところ私達任せって事ね」

 

「まあ実際のところそうだろうな」

 

オビ=ワンもやっぱりかというリアクションをしながら頷く。

 

「まあでもディルとベラがいるだけマシだな」

 

「そうね」

 

「そういえばあのボ=カターンって子、私達ほどではないけどかなり訓練している様だったわ」

 

シャアクがそう言った瞬間、その場の四人全員が何かを感じ取って動きを止めた。その後、四人は決して何も喋らなかったが揃って同じことを考えていた。

 

上の換気口に誰かが潜んでこの会話を盗み聞きしていると。

 

すぐにシャアクがアイラに目くばせをする。するとアイラは静かに頷き部屋から出ていった。

 

次にガルとオビ=ワンはライトセーバーを起動し、換気口の人がいると思われる部分に光刃で目にも止まらぬ速さで穴を開ける。直後、切り抜いた部分の金属が落ち、それと一緒に落ちてくる二人の人影が見えた。

 

「「きゃっ!」」

 

咄嗟の出来事に驚いたのか落ちてきた二人の人影は可愛い悲鳴を上げた。

 

しかし、オビ=ワン、ガル、シャアクは容赦なくライトセーバーの光刃を二人の少女の首元近くに置いて相手の様子を見た。

 

「我々の会話を盗み聞きしていたのは君たちだな?」

 

オビ=ワンがゆっくりと問いかける。

 

「誰の指示だ」

 

ガルも続く。

 

「別に誰の指示でもないです………」

 

一人の少女がおずおずと答える。

 

「こんな時期に私達ジェダイの会話を盗み聞きする事が誰の指示でもないですって?あなた達名前は?」

 

シャアクは彼女の言うことを信じられないという様子を見せる。

 

するとシャアクの問いに黙っていたもう一人の少女が答える。

 

「私はパドメ・アミダラです」

 

彼女は名前を言いながら立ち上がる。

 

「ふぁっ????」

 

ガルは突然ありえないことを言い始めた彼女に対して思わず変な声をあげてしまう。

 

「えっ、ふぁっ?」

 

シャアクも同じ反応をした。と思っていたが彼女はガルに向かってその言葉を投げていた。オビ=ワンも咄嗟に笑いを堪えながらガルの方を見る。

 

やっと状況を理解したガルは首を横に振り、集中し直した。

 

「その隣の彼女は?」

 

ガルは毅然とした態度で質問する。

 

「彼女は何も悪くありません。私が無理やり付き合わせてしまっただけなんです」

 

パドメが彼女を庇う様にして話す。

 

「いえ、私がパドメ様を誘ったのです。私の名前はコスカ・リーヴスです」

 

彼女の口から出た名前を聞いて、ガルはもう一度ふぁっ???と言ってしまう寸前で我慢した。

 

ガルは平静を装いながら、光刃を首元に向けられる二人の少女の顔を交互に見た。こんなことがありえるのだろうか。明らかにファントム・メナスの時点でオビ=ワンとパドメは顔見知りで無かった。それに彼女はもう既にナブーの女王になっているはずだ。なのに何故、今こんな内戦真っ只中のマンダロアにいるのだろうか。時代的に考えて今はファントム・メナスの約一年前程なのに……

 

「二人ともセーバーを消せ。どうやら俺達はかなり厄介な事に巻き込まれているかもしれないぞ」

 

色々な事を考えながらガルはため息を吐いた。

 

「なっどうしてそう言えるんだ?」

 

「ガルの言う通りだわ。オビ=ワン、彼女の服装をよく見て」

 

そう言いながらシャアクはパドメの服を指差す。

 

「ああ……君はこの惑星出身では無いな?」

 

オビ=ワンはパドメの服の装飾を見て気がついた様だった。

 

「そこまで見破られてしまいますか……」

 

パドメは驚きながら答える。

 

「彼女はナブー王室の一員で惑星ナブーの次期女王であります」

 

コスカが詳細を話す。

 

「何でそんな人がマンダロアなんかに?」

 

「オビ=ワン、その言い方はよせ。誰がこの会話を聞いててもおかしくない。それに、侯爵専属護衛のお前が口にして良い言葉じゃないぞ」

 

「すまない、気をつける。それで二人は何故換気口に?」

 

「そ、それは……」

 

「パドメさんはこの王立アカデミーの交換留学生としてこちらの学校に来ているんです」

 

「交換留学生?」

 

「聞いて呆れるな」

 

シャアクとオビ=ワンは暗い顔をする。何故なら二人は瞬時に彼女が置かれている状況を理解したからだ。

 

「どうなってるんだ…この王立アカデミー内に今後二つの惑星と銀河の未来を担う事になる二人が同時に滞在しているなんて。誰かの陰謀としか思えない…………」

 

ガルは少し離れた場所でぶつぶつと独り言を話し始める。彼には現在起こっているイレギュラーな現象に対しての正確な処理の仕方が分からなかった。ただ、彼自身の存在と今までの行いによってこの現象が起きているということは紛れもない事実であった。

 

タイムライン改変によって起こるバタフライエフェクト。それはガル自身も想定していたが、それがこのタイミングで起こるとは想像もしていなかった。

 

「畜生、タイムラインについての知識をもっと師匠から聞いておけばよかった……」

 

彼は咄嗟に自分の口から飛び出した師匠という言葉に違和感を覚えた。かつて自分が師匠と呼んでいた人物は誰なのか……

 

ふと思いついた顔はギャザリングの際にアストラルディメンションという奇妙な物を教えてくれたあの女性だった。だが、今の彼にそれ以上のことを考える時間はなかった。

 

そう、今目の前にいる人物を何が何でも守らなければならないからだ。

 

「とりあえず詳しい話はアイラが戻ってから聞こう」

 

ガルは顔を上げるとシャアクとオビ=ワンに向かってそう告げる。

 

「分かった」

 

オビ=ワンはそう答えると切り抜いた部分の金額を元の場所にフォースを使って持ち上げ、ライトセーバーの熱を利用して溶接した。

 

少ししてアイラが一人の少年を連れて帰ってきた。

 

「盗み聞きしていたもう一人を捕まえたよ」

 

「流石だ。お疲れ様」

 

オビ=ワンがアイラを褒める。

 

彼ら四人が換気口に誰かがいると気がついた時、その少年はいち早く姿を消していた。

 

「さて、君の名前も聞かないとね」

 

シャアクが声をかける。

 

彼の名はカイル・キースといって、コスカと同じマンダロア出身の少年だと言うことが分かった。アイラと同い年らしく、二人はかなり早い段階で打ち解けていた。しかしガルは彼から感じる事のできるフォースに何処か違和感があった。だが、その違和感も一瞬だけだったため、気に留めない事にした。

 

パドメ達に一通りの自己紹介を終えたガル達は盗み聞きをしていたわけを聞いた。どうやらコスカとカイルはいつもサティーンやボ=カターンと仲が良いらしく、そんな二人のために派遣されたジェダイの素性を知りたかったらしい。

 

また、パドメも自分の脅威になりえる存在かどうかを確認しておきたかったとの事だった。そんな彼女がマンダロアにきた理由はナブーのアカデミーで命を狙われたからだそうだ。事件後、ナブー王室は信頼のおける者に助言を求めたらしい。その結果、パドメをマンダロアに極秘留学させるという事になったそうだ。

 

その話を聞いたガルはこれが仕組まれて起こっている出来事だと確信した。この世界の政治家や貴族は頭の悪い人物が多いのは知っていたがまさかここまで酷いとは彼も考えてはいなかった。ナブー王室が助言を求めた相手が完全に黒幕である事は確実だった。また、王室内に彼女の即位を嬉しく思っていない人物がいるというのも事実だ。もし、マンダロアで何も起こらなくても当分の間はパドメの護衛を務めなければならないだろう。彼女を失えば全ての計画が水の泡になる。ガルは何としてでもこの護衛任務期間中に彼女の信頼を得なければいけない。

 

そんな事をガルは考えながら一日の残りを過ごした。

 

一日目は意外にも旧王立アカデミー内やその周辺の町で異変は起こらず、とくに暗黒面のフォースを感じることもなかった。オビ=ワンとサティーン公爵は瞬く間に打ち解け、アイラとカイルはもう友達になっている様だった。また、シャアクはディルとベラの仕事を手伝い、ガルはボ=カターンとコスカに頼まれて二人に稽古を付けていた。

 

その夜、クワイ=ガンからの連絡を受けた四人は首都の状況を聞いた。現在戦況としてはサティーン派閥の方が優勢で、あと二週間もすれば内戦は終結する可能性があるという。しかし、クワイ=ガンはこの派遣には何か裏がある可能性が高いと言い、今一度集中し直す様にと強く念押しした。

 

二日目、ガルとシャアクは共にボ=カターンとコスカに戦闘訓練を行っていた。

 

「1、2、3」

 

シャアクのカウントと共にガルはライトセーバーを動かす。

 

「なあ、本当にこのレッスン必要か?もう軽く一時間はやってるが」

 

ガルは面倒くさそうな顔つきでボ=カターン達に聞く。

 

「もちろんです!いずれダークセーバーを手にしたときには絶対に必要になる知識なので!」

 

ボ=カターンが目をキラキラさせながらそう答える。

 

「はあ……俺の教え方は型なんかよりも実践派なんだけどな」

 

「ガル、つべこべ言わないでやって。カウントに遅れてるわよ?」

 

「はいはいさーせんした」

 

ガルはウンザリした表情をしながら雑な返事をする。

 

「はいじゃあもう一回最初から」

 

ガルの態度が気に入らなかったのか、シャアクはそう言いながらニッコリと笑った。

 

「は?????」

 

「はい!1、2、3」

 

シャアクはガルの発言を完全に無視しながら楽しそうにカウントを再開する。

 

「いやだああああああ」

 

その日、アカデミーの訓練場からはガルの苦しむ声とシャアク達の楽しそうな笑い声が響いていたという………




さてさて今回はちょっといつもと違う感じのテイストでお送りします。マンダロア編に関しては色々ぶっ飛んだ展開にしようと思っています。多分……
ということで次回の投稿は30日を予定しております〜
それでは次回の投稿でお会いしましょう!
フォースと共にあらん事を!
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