STARWARSーWHAT IF   作:AlexGarcia

37 / 39
皆さんお久しぶりです。予定日より三日ほど遅れてしまいました……
新話お楽しみください!


選ぶべき道

「ああ、お前の帰る場所はここにある」

 

その言葉を聞いたガルはゆっくりと微笑んだ。その笑みだけで彼の考えている事がわかるほど、ただただ優しいものだった。

 

「なあ、ガル。俺達、実は今回の件が終わったら少しの間バウンティハンターを休もうと思ってるんだ」

 

「……また何で?」

 

「ベラと一緒にジャンゴ達ともよく話したんだが、マンダロア内戦が終わったら俺達で故郷マンダロアに残って一緒にこの国の再建を手助けしようって」

 

「そうなのか……」

 

ガルはそう答えながら悲しそうな顔をした。彼ら四人がデックスダイナーから姿を消してしまうのは彼にとってとても寂しい事だった。

 

「それでね。私達からあなたに提案があるの。本当は伝えないでおこうと思ったんだけど……」

 

ベラが言いづらそうな顔をしながら話し始める。

 

「提案って?」

 

「ガル、私達と一緒にマンダロアに残らない?」

 

ベラの口から出たその言葉にガルは驚いた。

 

「本気で言ってるのか?まだ俺はジェダイを辞めるかも決めてないのに」

 

「だから言ってるんだ。別に今すぐ決めなくても良い」

 

「そうか……分かった」

 

そう考える様子を見せながら答えるガル。だが実際は、もう既に彼の心の中ではジェダイを辞める決心がついていた。

 

「ジェダイとしてじゃなくても人を救えることを忘れないでくれガル」

 

ガルはディルが言った言葉を聞いてハッとした。

 

今までジェダイをやめようとか色々と口では言っていたものの、長い間ジェダイとして色々な出来事を経験してきたため、彼の頭の中にジェダイとして彼らを救うという事ばかりを中心に考えてしまっていた。だが実際、ディルの言う通りだった。たとえ自分がジェダイでなかったとしても歴史を変えて彼らを救う事ができるという事を今になって気付かされたのだ。必要だったのはジェダイである彼らと関わるきっかけだけであり、友情や恋愛は必要ない事なのだと。

 

その事実は彼にとって一つの輝く新しい道が現れた様なものだった。

 

自分がジェダイとして常にオビ=ワンやシャアク、アイラと共に生活をしなくても、今後彼らが危険な時にだけ姿を表せば救える。そう何故なら彼はこの世界で起こる出来事を知っているのだから。そうすれば余計な事件に皆んなが巻き込まれる可能性も極限まで下がるだろう。

 

そう結論づけたガルは遂に全ての決心がついた様だった。

 

「そうだなディル。お前の言う通りだよ」

 

ガルがそう答えるとディルとベラは驚いた表情をした後、直ぐに笑顔になった。

 

「今すぐ辞めるとは言えないが、辞めるタイミングはもう決めた。近いうちにここに戻ってくると約束するよ」

 

「そうか。俺達は当分の間マンダロアから何処にも行かないだろう。だからまあそんなに焦らなくても良いからな」

 

「ありがとう」

 

ガルはそう言って部屋から去ろうとする。

 

「なあ、よかったら今日はこの部屋に泊まっていくか?アイラがあの感じだとお前の部屋に戻るのは気まずいだろうし」

 

「ああ、じゃあお言葉に甘えてそうさせて貰うよ」

 

ガルはディルの申し出を快く承諾した。まあ正直今日部屋に戻るのは何が何でも避けたかったというのがガルの本音だ。

 

その日、ガルはディル達の部屋で一夜を過ごす事になった。

 

今のアイラ達への心配の気持ちが最初こそは強かったが、彼女達を助ける事に繋がるのだと自分に言い聞かせ続けたガルは、眠りにつく頃にはもうすでに心配の気持ちは消えつつあった。たとへ彼女達を傷つけてしまっても生きていればきっと良い事や幸せな出来事があるのだから大丈夫だろうと………

 

 

次の日、どうもアイラ達と顔を合わせるのが気まずかったガルはいつもの戦闘訓練ではなく、パドメが出席している政治に関する授業の特別講師として働く事にした。

 

「政治の腐敗は人民に選ばれた代表が、自らの利益を優先させた時に起きる」

 

ガルは教団に立ちながらかつてアソーカがクローンウォーズでやっていた事の真似をしながら授業を進める。

 

「強欲が原因って事ですか?」

 

パドメが質問する。

 

「そうだ。指導者が金や権力と引き換えにモラルを失えばそれはもう終わりだ。その惑星では人民の苦しみをよそに、欲に取り憑かれた政治家や役人の間に賄賂や恐喝が蔓延する。そして社会は乱れる」

 

「では、政治に関わるものは皆汚れてしまうと?」

 

「とは言えないが……まあ大半が何かしら小さな隠し事を持っているだろう。問題は常に誘惑にさらされているという事。市民が気をつけていないと腐敗はすぐに根を張る。最悪の敵は社会の内部に潜んでいる。だから、人民はその内なる脅威に対抗しなくては」

 

「でも指導者に逆らえば反逆罪になる」

 

パドメ以外の生徒も質問を投げかける。

 

「指導者の監視は市民の義務だ。相応しくなければクビにすればいい」

 

「そんな事どうやって?」

 

「腐敗の実像を明らかにする事だ。他人任せにせず、自分達で。まあ、それでももしどうにもできないのであれば、全くの第三者に協力を依頼すると良い。特にジェダイとかな」

 

「ジェダイは政治の腐敗に加担しないと?」

 

「ははっ、当たり前だろ。ジェダイなんていうものは頭のイかれた集団だぞ?政治や金になんて興味すら無い。だから公平な立場で平和の守護者として君臨しているんだ」

 

ガルは笑い飛ばしながら話す。

 

「だから今のうちに言っておくぞ。もしこの中で数年後に政治に関わる仕事をする者がいたら、俺の授業を忘れるなよ。ジェダイはいつでもこの惑星の政治の調査ができるからな」

 

彼の言葉を聞いた生徒達は黙って頷いていた。

 

授業が終わり、お昼休みにカフェテリアへ来ていたガルは貧相な食材でできる最大限の料理をしていた。

 

「ハア……何でこんなに疲れるんだろうか」

 

ガルは炒め物をしながらボソッと呟く。

 

「お疲れなんですか?」

 

そんな彼の後ろから元気な声が聞こえて来る。

 

「どうしたんですか?アミダラ殿下」

 

と彼は返事はしたものの、全く振り返りもせずに黙々と料理を進める。

 

「あなたの授業には感動しました。是非もっと色々と教えてくださると助かるのですが……」

 

「勘弁してくださいアミダラ殿下、私は現在お昼休み中です」

 

「だからこそ今こうやって質問に来ているんじゃ無いですか」

 

「殿下、少しは老いぼれの私を労ってください。今日だけでもう四時間も授業で立ちっぱなしなんです」

 

「あなた、そこまで私と歳は離れていませんよね?」

 

「まあそうですけど…こっちは数々の修羅場を乗り越えてきているんで」

 

「それなら私だって!」

 

中々引き下がらないパドメに痺れを切らしたガルは料理の火を止めて振り返った。

 

「はあ……それで?何が聞きたいんです?ここまでしつこくするという事は相当な質問なんでしょうね?」

 

王女に対してあり得ないほどの態度で話すガル。

 

「自分の身を守る方法を教えてください。そしてナブーの王女として私が今後一人で戦っていくために」

 

パドメはガルの目を真っ直ぐ見つめてその言葉を述べた。

 

その彼女の目を見たガルは今この瞬間が彼女の護衛を務めるチャンスだと確信した。

 

「なら正式にアミダラ殿下の方から私を指名した護衛依頼をジェダイ聖堂に発注してください。そうすれば私はこのマンダロアの任務が終わり次第、殿下と共にナブーへ行き、護衛、そして武術の師匠として隣に立てるでしょう」

 

ガルは珍しく背筋を伸ばし、しっかりと喋る。少しでも可能性が高まる様に。

 

だが、実際のところパドメの護衛になる事は不可能に近いだろうとガルは思っていた。

 

「分かりました。今すぐジェダイ聖堂に正式に依頼して参ります」

 

彼女はそう言って優雅にお辞儀をするとカフェテリアから去っていった。

 

「あれ??意外と簡単だったな……」

 

ガルはブツブツと独り言を言いながら料理を再開するのだった。

 

料理を終え、席にやっと座って昼食を取り始めた頃、カフェテリアにオビ=ワンが入ってきた。

 

「よお、ガル。今日は戦闘訓練じゃなくて座学の講師をしてるそうじゃないか。なんかあったのか?」

 

「いや、特に何もない」

 

ガルは素っ気無い返事をしながら食べ続ける。

 

「それなら良いが」

 

「ん、大丈夫だ。なんか食うか?」

 

「いや、サティーンと食べて来たから大丈夫だ」

 

「そうか」

 

「そうだガル、聞いてくれ」

 

「なんだ改まって」

 

「昨日なんだが……」

 

途中で急に黙るオビ=ワン。

 

「ん?なんだよ。最後まで言えよ」

 

「騒ぐなよ?昨日、夜景を見ながらサティーンとキスをした」

 

「?!?!まじで?!」

 

「大きい声出すなって!」

 

オビ=ワンに怒られながらもガルは親友の恋が上手くいっている事を知って嬉しくなった。

 

その後、ガルは食事をしながらオビ=ワンの惚気話を散々聞かされた挙句、さらにサティーンとシーリの二人が好きかもしれないとかいう訳の分からない話を永遠とされるのだった。

 

「そうかそうか、良かったじゃないか。嬉しいよそれが聞けて。おっとそろそろ時間だから行かないと」

 

話している途中にガルのタイマーが鳴り、彼は残った食事を保存容器に入れて次の授業の教室へ行く準備を始める。

 

「なあ、ガル」

 

急いでカフェテリアを去ろうとするガルをオビ=ワンが呼び止める。

 

「ん?どうした?」

 

ガルがそう問いかけるがオビ=ワンはジッと彼の目を見つめたまま喋らなかった。

 

「何見てる」

 

痺れを切らしたガルがもう一度問いかける。

 

「お前を見てる。一人で皆んなを守ろうとするなよ。一人で抱え込む事は無い。お前の帰る場所は俺達と一緒だろ?」

 

オビ=ワンはガルの雰囲気から何かを感じ取ったのだろう。彼は心の底から目の前にいる親友の事を心配していた。

 

「急に何を言い出すんだよ」

 

「なあ……親友だろ?」

 

オビ=ワンは問いかける。

 

「だと良いんだけどな。本当に…でも俺を信じろ。俺はこう見えても色々考えてやってるんだ」

 

ガルはそう答えるとカフェテリアから去っていくのだった……




最近ブリジャートン家にハマってしまったAlexです。やっぱり恋愛もの系は面白いですね〜ラブロマンスやラブコメのお決まり展開とか本当に楽しみながら見れますw
最近もうガルの恋愛描写描くのやめようかなって思い始めてます。何というかやっぱり彼はいつになってもこの世界に馴染めない様な気がして来たので……

というわけで次回の投稿はTransformers What Ifの準備もありまして22日の金曜日を予定しています!
それでは次回の投稿でお会いしましょう。
フォースと共にあらん事を!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。