STARWARSーWHAT IF   作:AlexGarcia

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読んでくださりありがとうございます。
明日、明後日も1話ずつ投稿する予定です。


さあ惑星テスへ

アナキンとアソーカを乗せたガンシップがヨーダ、オビ=ワン、ガルの近くに着陸する。

 

「どうもありがとうレックス」

 

「どういたしまして」

 

「マスターヨーダ、マスターケノービ、それにマスターガル?」

 

アナキンはガルの事をマスターと呼んでいいのか悩みながらもマスターを付けて呼ぶ。

 

「アナキン、俺のことはガルで呼んでくれていい」

 

「分かりましたガル」

 

「あまり敬語も好きじゃないが……まあ好きなようにしてくれ」

 

「ふむ……新しいパダワンに手こずっておるのか?」

 

ヨーダはアナキンとアソーカの距離を感じ、尋ねる。

 

「状況は私からマスターヨーダに説明しておいた」

 

「パダワンを持つ余裕がないならこの子はオビ=ワンかガルに預けて……」

 

「いえ、待ってください。アソーカがたぶんに荒削りな事は認めます。しかし、充分に実戦を積み忍耐を学べば必ずものになります」

 

「では連れていくがよい。テスの惑星系へ」

 

「テス?あそこはドロイド軍も避けて通る辺境です」

 

「ジャバ・ザ・ハットの息子がさらわれた」

 

「ジャバの息子を助けろと言うんですか?」

 

アナキンは信じられないといった表情でヨーダに聞く。

 

「アナキン、ドゥークーに優位に立つにはハット族を味方にしないと」

 

オビ=ワンがアナキンを宥める。

 

「ジャバとの交渉はオビ=ワンがする。お前の任務は子供をさらったならず者を見つける事じゃ」

 

「行こうよマスター。ちょろそうな任務じゃん。あたしレックスに兵隊集めさせとくね」

 

アソーカはそう言ってこの場を離れた。

 

「大丈夫だアナキン。私がお前に教えたようにやればあの子もまともになる」

 

「マスター、最初からあなたの企みだった様な気がしてきました」

 

アナキンはそう言い残してアソーカを追いかけた。

 

「忍耐か……オビ=ワン、お前の周りにはそれができない奴ばっかりな様な気がするがな」

 

ガルが笑いながらそう言うとオビ=ワンはガルの事を少しこづいた。

 

「ほっほっほ。本当に久しぶりじゃのうガル」

 

「ええ、マスターヨーダお久しぶりです。復帰の許可ありがとうございます」

 

「そなたの復帰の件じゃが評議会にはまだ話しておらぬ。まあ議論の余地はないのじゃが。マスターウィンドゥはあまり喜ばないかもしれぬ」

 

「大丈夫です。もしダメでも一応共和国との契約もあるので。それに彼とは聖堂にいた頃から馬が合わなかったので」

 

「頼むからまた評議会のメンバーと揉めて追放とかにならないでくれよ?」

 

「その件については色々皆誤解しておる。ガルはあの時自ら聖堂を去ったのじゃ。たしかに当時の評議会のメンバーとはそなたのマスターと同じように上手くいっていなかったがの」

 

「そうなんですか?マスターヨーダ」

 

「そうじゃ。そしてガルはわしからの直接の依頼を裏で色々やってくれていていつも助かっていたのじゃ」

 

「それは驚きです」

 

「ちなみにマスタークワイガンもこの事をずっと知っておるぞ?」

 

それを聞いたオビ=ワンは驚いた。

 

「ところでマスターヨーダ、自分は次にどうすれば?」

 

「うむ。少しの間オビ=ワンと一緒にアナキンとアソーカの様子を見てほしい」

 

「分かりました。では自分も惑星テスへ向かうとします」

 

ガルは軽くヨーダにお辞儀をしてその場を去った。

 

「さて、ジャバ・ザ・ハットと交渉するとなると私もこれで失礼しなければ」

 

そう言ってオビ=ワンは近くに止めておいた彼専用のデルタ7Bイーサスプライト級軽インターセプターに乗り込んで飛び立つのだった。

 

その頃タトゥイーンのジャバの宮殿ではジャバの雇った賞金稼ぎ達が綺麗に頭だけの状態で帰ってきていた。それを見たジャバは最高議長にすぐ連絡を取り、何故ジェダイが自分の子供を助けようとしないのかと尋ねた。最高議長からもう既にジェダイが動いていると聞いたジャバは共和国がジャバの支配領域での安全航行を望むならそうすべきだと脅したのだった。

 

 

バクセル宙域ーー惑星テス付近ーーアクラメーターⅠ級アサルト・シップ〈デファイアント〉

 

 

「大尉、誘拐犯に見られなかったか?」

 

「はい、スカイウォーカー将軍。自分らは偵察のプロです」

 

「賞金稼ぎはどうした?まだいるのか?」

 

「そうは思えません。姿を見かけませんので」

 

「それで敵の戦力は?」

 

「少なくとも二個大隊のドロイドが要塞化された修道院を守っており、まともには難しいかと」

 

「よくやった。休んでくれ」

 

アナキンはそう告げてレックス達の元に向かう。そこではアソーカがクリストフシスでの活躍をクローン達に得意げに話していた。みんな笑いながら楽しそうに話している。

 

「よし諸君。任務はこれからだ」

 

「イエッサー。みんな聞いたな?解散!」

 

レックスがそう言うと全員が出撃の準備を始めに行く。

 

「ジェダイは常に謙虚であれと習わなかったのか?このお調子者め」

 

アナキンは冗談半分でそう聞く。

 

「ごめん、みんなに元気分けてあげようと思って」

 

「マスターガルも僕たちと一緒のガンシップに乗りますか?」

 

「ああ、喜んで。だから呼び捨てで構わないと言っているのに。俺はマスターの位を持っていない…………多分な」

 

「それでもマスターの相棒で親友であったのであれば僕にとってあなたはマスターです。それにあなたには母を救ってもらった恩があるので」

 

「いや、それよりタトゥイーンで一緒にいた時みたいにしてくれていい」

 

「それなら僕は喜んで」

 

「良かった」

 

「了解です」

 

アナキンと話し終えたガルはガンシップに乗る前に誰かに通信をし始めた。

 

「こちらガル。これから惑星テスに降りる。援護に来てくれ」

 

「了解」

 

「オビ=ワンの艦隊の援護を先にしてその後船をいつでも入れられるようにしといてくれ」

 

 

アケニン宙域ーー惑星タトゥイーン

 

 

オビ=ワンのインターセプターがハイパースペースから抜けた。R4が不安そうな機械音を鳴らす。

 

「心配ない。今ジャバの機嫌は悪くないはずだ」

 

そう言いながらハイパードライブリングとの接続を切り、タトゥイーンの地上へと降りてゆく。オビ=ワンはインターセプターをジャバの宮殿の入り口付近に着陸させる。すると中からジャバの通訳を務める3POシリーズ・プロトコル・ドロイドとその護衛が一緒に出てきた。オビ=ワンはローブを着て急いで外へ出た。

 

「賢明にして偉大なジャバ様をお待たせしてはいけません」

 

「もちろん。そのつもりはない」

 

そうオビ=ワンが答えると宮殿の中へと案内され、ジャバの前に立たされた。

 

「偉大なるジャバ。ただいま御子息の捜索に最強のジェダイが向かっております。必ずやいい結果が」

 

「アーウマカガスミモマカビトビバスキ」

 

「慈悲深きジャバから一つだけ条件があります。彼の可愛いプクプクちゃんをさらった悪党を引っ立てろと」

 

「プクプクちゃん?」

 

オビ=ワンは思わず聞き返してしまう。

 

「イチョトサビースカ!」

 

「生死は問わないそうです」

 

「オーヲトキカワタクチョイセバラティオンバー」

 

「ジェダイが失敗すればドゥークー伯爵とドロイド軍にやらせると」

 

 

バクセル宙域ーー惑星テス

 

 

ガンシップ内でガルはオビ=ワンからの通信を受ける。

 

「ガル、話し合いがついた。ジャバは息子を無事タトゥイーンまで連れ戻すのに星が一回りする余裕しかくれなかった」

 

「充分だ。俺たち三人でなんとかする」

 

「油断しないでくれよ。誘拐犯の正体がまだ分からないんだ。交渉を終えたら私もそちらへ飛ぶ」

 

「了解」

 

ガルは通信を切る。

 

ちょうどその頃、敵のドロイド達もガンシップの接近に気がついていた。

 

「何かやってきます。何かははっきり分かりません」

 

「気に食わん。迎撃準備」

 

「でも〜味方だったら?」

 

「黙れ、指揮官は自分だ」

 

「ラジャーラジャー」

 

ドロイド達は迎撃準備を始めた。

 

「離れるなよ。できるならな」

 

アナキンはガルとアソーカの顔を見ながら言う。

 

「そんなのかるいってマスター」

 

「アナキン、それは俺にも言ってるのか?」

 

「もちろん」

 

アナキンはガルに笑ってみせる。

 

「仕方ないアナキン。君がおいていかれない様に援護しよう」

 

ガルもそう言って笑い返した。

 

すると突然ガンシップに衝撃がくる。修道院を守っているドロイド達が発砲を始めたのだ。

 

「将軍!弾幕が厚い」

 

パイロットがアナキンにそう告げる。

 

「ブラストシールドを閉じろ!下に潜れ」

 

「イエッサー」

 

ブラストシールドが閉じ、一気にガンシップ内の雰囲気がピリつく。

 

「ゾクゾクする。ね?マスターガル」

 

「ああ俺もこうやって戦闘に参加するのは久しぶりだからな」

 

アソーカとガルはソワソワし始めている。どうやら二人は意気投合できそうだ。

 

ガンシップ内に赤い照明がつき、船内全体が赤くなる。

 

「リッジ、無線をチェックしろ」

 

「了解」

 

「レッドライトスタンバイ」

 

レックスの掛け声でクローン全員がいつでも飛び出していける様に準備する。

 

「地獄の楽園にようこそ」

 

パイロットはそう言いながらガンシップを着陸させる。それと同時に船内の照明の色が赤から緑に変わった。

 

「グリーンライト!」

 

「ゴー!ゴー!」

 

ブラストシールドが開き、一番最初にガルが飛び出して行く。次にアナキン、アソーカ、レックスとどんどんと船を降りて行く。

 

ガルは降りてすぐにライトセーバーを取り、上から雨のように降ってくるブラスター光弾を跳ね返す。全員が攻撃を避けながら修道院のふもとに向かっていた。修道院ではドロイド達が発砲を続けていた。

 

「セクター11374265に砲火を集中しろ」

 

「1137…………もう一度お願いします」

 

「いいからあそこを狙え!」

 

アナキン達は敵の砲火を避けながら修道院のふもとに到着した。

 

「僕に続け!」

 

「さ、お楽しみはこれからだよ?」

 

「競争といくか?」

 

「先に行っていいよ?」

 

「なら俺が一番最初に!」

 

ガルが勢いよくフォースで跳躍してかなりの高さまで上がる。そして崖に垂れていた蔦を掴みながら徐々に上へと登って行く。

 

「ズルいぞガル!」

 

急いでアナキンもガルの後を追いかける。クローン達もケーブルを発射して崖を登り始める。最後になったアソーカも直ぐに後を追ったが、自分の横をほぼ垂直の崖を難なく徒歩よりも早いリズムで登り始める全地形対応戦術攻撃兵器、略称AT-TEを見て名案を思いついたのだった。

 




恐らくプロローグの時点でかなり正史と違う点がちょこちょこ出てくると思いますがお付き合いください笑
それでは次回の投稿をお楽しみに!フォースと共にあらんことを

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