時攫い編   作:らふ

14 / 14
今回は重要な回ではないです。
ペースが遅くなっているので、ちょっと気合入れようと思います。
では、すたーと



其の拾壱

俺には何故か記憶にない事、知っているはずのない情報が頭に入っている事がたまにあった。

そんな事喋ると罵られ、そんな事あるはずがないと蔑まれた。

でも、記憶にある。

どうしようもない記憶が。

だから、自然にできるはずもない事ができたりする。

ないはずの情報を持っている。

果たして俺は何なのか。

その疑念は一生払う事のできない埃だ。

板に張り付いたように離れない、離れるはずもない、染み付いた埃。

いつか払えるだろうか?

 

 

 

 

 

 

あれから話を進め、俺がタイムスリップしたこと、そしてその理由を園崎は知らない。

 

園崎はじゃあどういう立場にいるんだ?

 

園崎は俺知っている。それだけじゃない。未来のことまでをも知っている。

 

それは少しおかしい。園崎もそれを平然と話さもなんでもないかの如く語る。

 

聞きたい。なんでそんなことまで知っているのか。それが単に園崎家だからなのか、それとも俺に何か隠すべきなのか。其れの如何を問いたい。

 

だが、それを聞いたところで無駄だということを知っている。

 

聞いたところで答えてくれるはずがないだろう。何か重大な事が動いていて、それは上で起こっている事であって、下に位置する俺が聴けることでは到底ないのだ。

 

理解している。

 

だから、治った後に聞くとしよう。事が全て終わった後に、これから何が起こるかを見据えて、それだけに取り組もう。

 

それが、俺がここに来た理由だって言うのだから仕方がない。

 

はずだ。

 

しかし俺は人を信じることなどできない。どんな事があれどそれは変わらない。俺と言う人間じゃなくなる限りあり得ない。

 

俺以外に信用する事のできる人間なんて存在しないのだから。だから俺は俺で勝手にやらせてもらう。

 

俺は俺だ。

 

今までもそしてこれからも。俺は変わらない。

 

 

それはさておいといて、園崎には話しておかないといけない事があるんだった。

 

北条家についてのことで、園崎家の保護下に入れないかということ。

 

早速聞いて見るとしよう。

 

「なぁ、園崎」

 

「魅音でいいよ。結構話してるんだしさ」

 

「いや、園崎で通させて貰う」

 

「いやいや、その強情は何なのさ」

 

「ふっ、それが、男ってもんだ」

 

「男なら、あった瞬間名前呼びしそうなものだけどね」

 

「そ、そうだな。まぁ、そんなことは今はどうでもいいんだ。聞きたい事がある」

 

「ふぅ、八幡に名前呼びしてもらうまで、こりゃ何年かかるかな」

 

「10年経ってもかわんねぇよ。それより、話だ。」

 

「おっけ。話して」

 

魅音と話しているといつの間にか話の主導権握られているからな。本当に怖い。こいつ何者?どっかの軍事指揮してそうなレベル。まじ、権力者だわー。帝王学とか学んでそう。

 

「じゃあ、話すぞ。まず、今日あった事なんだが」

 

「うん。八幡が勝手に出て行った後のことだね」

 

「園崎が倒れた後でもあるな」

 

「そ、それは忘れて。続けて」

 

ただ住まいを直し、これから大切な話がある的なムードを作る。ムード作りは大切だからな。

 

「今日、おもちゃ屋の前で、あるぬいぐるみを見ててな」

 

「あぁ、あの目つきの悪い無意ぐるみのこと?そういえば、八幡くんに少し似ているような………」

 

「そんなことはどうでもいいんだよ。それに俺はあんなに可愛くはない」

 

「違いない」

 

「そのぬいぐるみを見てたんだが、他にも見つめている子がいてな」

 

「ほぅほう。そこから話が始まるわけだ。それでそれで?」

 

「その子は前々からそのぬいぐるみが欲しかったんだとよ」

 

「俺が見つめていたから、買っちゃうのかなと思ったらしく、『それ僕が買うので譲ってくれませんか』って言ったんだよ」

 

「へぇー、随分とその人形が欲しかったんだね」

 

「そうだな、普通なら予約とかするものだけどな」

 

「そうだよね」

 

「そこは性格の問題だから、話すことではないんだが、この先が問題だ。そいつ、話して見ると案外話しやすくて、どっか気にかかるところがあったんだよな」

 

「へぇ、どんな」

 

魅音はどこか試すような、目を向けてくるのだが、それに少し躊躇う。普通ならここで反応しないと思ってたんだけどな。何かこいつに関係があるのか?

 

「いや、最初は話しやすいなぁ、と思っていたけど、どこか相手に合わせるような、宥め宥め話しているような。そんな気がしてきてな」

 

「ふーん。」

 

「何とも言わないんだな。続けるぞ、それで、多分核心だったんだろうな。言っちまったんだよ。悩み。悩みは何かないかって聞いたんだよ」

 

「あちゃーそれは不味かったね」

 

「あぁ、そこはいきなりつく場所じゃなかったってな。それで激情して帰ったんだよ。」

 

「うんうん。そこは想像できるよ。で、名前は北条悟史くんだよね?」

 

「おお、よく分かったな。知り合いか?」

 

「私の部活メンバーなんだ。それで?話はそれだけじゃないでしょ?八幡」

 

「そうだな、寧ろここからが本題だ」

 

 

そして話した。今日起こったすべてのことを。園崎に。

 

 

ただし一部を除いて、全てだ。俺はここで駆け引きに負けるわけにはいかないからな。知られちゃまずい部位もある。

 

だから、少し騙した。

 

その後は、園崎と少し言い合いをしたが、現当主と直に相談しろと言われ、今は園崎家の魅音に対して好意的な親類のもとで預かってもらうということにした。

 

現当主と会うのは早そうだな。それまで待つことにしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぴちぴちぴちと鳥が鳴く。それで、昨日という日が終わり、今日という日が始まったのだと悟る。

 

昨日俺はどうしたんだろうか。

 

たしか、園崎と話して、そして寝て、今に至る。なんら変わりない日常なはずだが、やはり安心しない。

 

ここが、俺の家じゃないからだろう。俺の家じゃないから、安心できないし、できるはずもない。

 

今後つきまとう問題だろうし、早々に解決したいところなんだけどな。

 

よーし、今日はどうするか。

 

いまいち、寝ぼけているが、ここがどこかわからないのもあってか、徐々に頭が冴えてくる。

 

園崎が来るのを待っているか。

 

取り敢えずの今日の予定は千葉に行くだ。これだけは変えない。今の時代がいつであろうと、今日は千葉に行く。

 

何を探してか分からないが。

 

 

 

 

 




取り敢えず、終わったー。
悟史回終了ですかね。L5発症間近なので、少しの刺激を与えると、発症します。本当は寝て過ごしてもらうのが、一番なんですが、悟史は部活メンバーとして半健全でいてもらいます。
今後どう言った流れになるかはわかりませんが、一応回避?ですかね。園崎家系列の家で、暴動を起こさないとも限りませんが、荒ごとに慣れている連中の家に保護してもらうことになっているため、其のようなことは起こらないと思います。
長いなぁー。ひぐらしは日常を描いて心情の変化などを描いているのですが、難しいですね。
ではではー

悟史の今後について

  • L5発症回避
  • L5発症回避不可
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。