【次元世界ベルカ】
ベルカは次元空間に浮かぶ世界の一つで、その内側に無数の国々を内包する次元世界である。
かつては《ベルカ式魔法》の発祥地として優れた文明を持ち、各国はベルカにある本国のみならず、他の次元世界を『植民世界』として統治していた。
しかし《多世界大戦》を経た現代では高度な文明は失われ、一部の国を除けば中世的な文明と武器、戦闘用の魔法が残されているのみである。そのためベルカでは大戦前のことを『先史時代』と呼んでいる。
現代は大戦時の戦士が建てた国々が再びベルカの覇を競う群雄割拠の時代となっており、戦で使われた
ベルカの陸地は本作の舞台となる『聖大陸』と、そこから海を経た先にある『外大陸』と無数の島々に分かれている。
戦乱の影響で海全体が生き物の住めない死海と化しているため水産業と海洋技術は衰退しており、聖大陸と外大陸との間に交易はほとんどなく、飛行魔法が使える一団がわずかに行き来するのみ。
【各国の王族・貴族】
ベルカ王族とは、その名の通りベルカに点在する各国を治める王とその一族であり、そのほとんどが《多世界大戦》中に遺伝子改造を施された魔導師や戦士の末裔で、左右の色が異なる虹彩異色の瞳を持ち、《固有技能》と呼ばれる特殊な技が使える。
聖大陸の国々では、ほとんどの国で貴族や領主たちが封土を治める封建制が敷かれており、彼らが治める領地の運営に関しては国王といえども口出しすることができないが、いざ戦時となれば国王は貴族たち諸侯をまとめるほどの強い権限を発揮することができる。
貴族たちは『公・侯・伯・子・男』の順に区分けされており、その下に一代限りの準男爵と騎士がいる。
ベルカの騎士は《魔導騎士》とも呼ばれ、魔法を使う事ができる者が国王か領主に叙任されることで初めて騎士となる事ができる。騎士の位を持たず魔法が使える者も多いが、彼らは《魔導兵》、もしくは他の世界のように《魔導師》と呼ばれる。
一部の国や自由都市、他大陸では封建制でなく、別の社会制度が敷かれているがここでは割愛する。
【宗教】
ベルカではほとんどの地で《高次神ファルガイア》と、多世界大戦を終結させた英雄である《初代聖王ガブリエ・G・X・ゼーゲブレヒト》が信仰されており、植民世界としてベルカ各国に統治されていた次元世界でもファルガイアと初代聖王の信仰が残っているところは多い。
聖大陸では教皇を頂点とする教会組織が作られ、上記の両柱に加え、初代聖王の末裔たる《聖王家》も重要視している。
他大陸では教会の代わりに寺院が置かれ、聖大陸同様ファルガイアと初代聖王を信仰しているが、聖王家の事は特別視してはおらず戒律や様式も大きく異なるため、聖大陸の教会からは異教と見なされている。
いずれの教会や寺院でも高位の聖職者たちの身分は貴族に匹敵し、直接民を指導している分貴族以上の影響力を持つ事もしばしばある。
【多世界大戦】
数百年前に起きたベルカ全土と植民世界に渡る大戦。
この戦によりベルカの魔法技術は戦争用に特化したものが多くなり、後の世で《ロストロギア》と呼ばれる兵器が誕生することになる。
それらに加えて遺伝子改造技術も発達し、何人もの戦士が自らの遺伝子に改造を加え、強大な力と《固有技能》を獲得し、後に自ら王となって国を立ち上げる事になる。
特に《聖王のゆりかご》に乗って他国や植民世界を制圧した《初代聖王》は現代ベルカの礎を築いたとされ、ファルガイアに次ぐ崇拝の対象となっている。
【固有技能】
ベルカ王族と一部の貴族が持つ技能。
多世界大戦からの遺伝子改造によるもので、虹彩異色とともに先祖代々受け継がれ、王位や爵位の継承でも重要視される。
ほとんどが戦闘のための技能だが、使用者の資質と嚙み合わず上手く働かない例も多い。また聖王など一部の王は遺伝子のみならず、体に埋め込まれている魔力コアの力で技能を行使している。
なお王族同士や上位の貴族との子でなければ『
だが、ごく稀に『
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大地を汚染するほどの猛毒が塗りこまれた弾薬や森を腐らせる腐敗兵器など、環境に大きな影響を及ぼす兵器。時の聖王の一声によって締結された『ベルカ条約』によって使用を禁じられた、その名の通りの禁忌兵器。
【国々(本作に登場する国に限る)】
・グランダム王国
大陸中東部にある小国で、本作の主な舞台となる国。主人公『ケント・
西に帝国、北に連合加盟国のシュトゥラ、東にガレアといった列強に囲まれており、ベルカでは最も危険な位置に存在するため、軍事力の確保と維持に余念がない。
・聖王連合
『聖王国』を中心とする、聖王家の血を引く各国の王家――『中枢王家』が作り上げた連合国。
大陸北東を中心に広がり、シュトゥラなど聖王からは縁遠い国をも取り込みながら、聖王への恭順による聖大陸――ひいてはベルカ統一を目指している。
連合の盟主たる聖王は、中枢王家の中から《聖王のゆりかご》を動かすことのできる者を選ぶことになっているが、連合成立から代々例外なく、初代聖王の直系《ゼーゲブレヒト家》の当主が聖王に就いている。
・シュトゥラ王国
聖王連合に加盟している国の一つで、武力だけなら帝国とも渡り合える北の大国。
現王の意向で設置された『シュトゥラ学術院』は高い教育水準を誇り、各国から王侯貴族が留学に訪れている。
南は一面に渡る大森林が広がっており、そこには《魔女》と呼ばれる、猫の特徴を残す亜人が住んでいる。彼らがどこからきたのかは不明で、先史時代以前に異世界から移住してきたという説もある。
・ダールグリュン帝国
大陸西部から広がり、近隣国への武力侵攻と属国化によって拡大した、聖王連合に匹敵する大帝国。
国名と同じ姓を持つ《雷帝》が代々帝位に就いている。帝国内には皇族から派生した分家がいくつもおり、彼らの力は一国の王を凌ぐと言われている。
・ディーノ王国
ダールグリュン帝国本土とグランダム王国の間にある国で、帝国の属国の一つ。
互いの領土をめぐって長年グランダムと対立しており、帝国に従ったのも自国を守るほかにグランダムに攻め込むためではないかと言われている。
グランダムと国力はほぼ同等。
・ガレア王国
大陸東部に位置し、聖王国に並ぶ歴史を持つ国。
連合にも帝国にも属しない小国家群《独立国》の一つだが、近隣国への侵略も積極的に行っている。
ガレアに侵略された国は小村にいたるまで徹底的に破壊され、住民も人っ子一人残らないため、危険度は帝国よりも上。
さらに侵略や戦には未知の生物兵器が使われているとされ、聖王国同様先史時代の技術を隠し持っているのではないかと言われている。
・コントゥア王国
グランダムの東に隣接する小国で、連合にも帝国にも属さない独立国。今は亡きグランダム王妃(ケントの母親)もこの国から嫁いできた王女だった。
東にはガレアに征服された地があり、かの国からの防備のためにグランダムと同盟を結んでいたが……。
・自由都市リヴォルタ
グランダムのすぐ南にある、特定の国に属さない自治都市。
五つの街区からなる巨大都市で、聖王国や帝国の都を凌ぐ規模を誇る。両都ですら見られないものも多く、他世界からの来訪者も聖王都に次いで多い。
かつてはある国の都市だったが、領主の戦死や国の滅亡を経て、住民たちが自治を行う現在の形となった。
リヴォルタで作られる品々は他国の物と一線を画しており、ガレア同様先史時代の技術が使われていると噂される。
・反連合
特定の国ではなく、聖王連合と敵対している国をひとくくりに呼んだもの。
それぞれの国はグランダム以上に小さく、連合や帝国にとっては小粒程度だが、民間人の犠牲をいとわないテロまがいの襲撃、そして
【フロニャルド】
ベルカとは異なる世界に在る大陸。そこで生まれた人々は例外なく動物についているものと同じ耳と尾を持つ。
古くから《魔物》と呼ばれる生物が跋扈する地で、人々は魔物から自分たちの身を守るために集落や国を作って生活していた。そのためベルカと違い、国や集落同士の戦いが起きたことはない。
各国にはそれぞれ二本の《宝剣》があり、そのうえパスティヤージュ王国には現代文明を超える技術で作られた《伝承神器》があるが、それらの成り立ち、先史ベルカとの関係はいずれも不明。
・ガレット獅子団領国
フロニャルド大陸中央に位置する国。この国の住民は皆、猫の耳と尾を持つ。
海岸都市『ヴァンネット』と周囲にある町村を束ねてできた新興国だが、現領主が自ら指揮する《ガレット獅子団》の力は精強で、自国を脅かそうとした数々の魔物を退けてきた。
・パスティヤージュ王国
フロニャルド大陸西方にある国で、住民はリスの耳と尾を持つ。
この国に召喚された《勇者》とその一行に退治された魔物は数知れず、『救世主が降りた地』として注目を集めている。