『リヴォルタ中央区』はその名称の通り、自由都市リヴォルタの政治・経済の中心を担う街区だ。
リヴォルタの東西南北の街区を隔てているこの中央区には、他の街区から多くの金、物、人が集まり、また中央区からもそれらが各街区に送り込まれている。まるで体内の心臓付近で起こっている血液の循環のように。だが、リヴォルタ市内で起こる物の循環は、体内のそれとは違い利権というものが付いてくる。
都市が成立して以来、市内の商人、職人は中央区に拠点を築くため、区の土地を巡り長年相争ってきた。それらは穏便な競売で終わったこともあれば、商人、職人に雇われたならず者や、一部の傭兵が競争相手を脅迫、襲撃し、棄権に追いやることさえあったという。それらの多くは今も真偽不明のままだ。
リヴォルタで他の街区へと移動するには、中央区を経由していく必要がある。ヴィータと彼女をさらった悪漢も、奴らを追っている俺たちもその例外ではない。そして俺たちが出会ったこの人たちも……。
中央区を駆ける俺たちの前に二頭の馬に牽引され、市内をゆっくりと進む豪奢な馬車が目に入ってきた。
馬は二頭とも毛並みが良く整えられ、上等な装束が整えられた立派な白馬だ。
馬が牽引しているのは主に貴族が使用する密閉式の客車で、その客車の前には御者席が付けられおり、その席に座っている身なりのいい御者が馬の手綱を引いていた。客車の窓には窓掛けがかけられていて中の様子を見ることはできないが、それらを見ただけで後ろの客車の中には貴族か、よほど儲けている豪商が乗っているものと想像できる。
その馬車にティッタは近づいていって、御者に声をかける。気丈というか世間知らずというか。
「すみません。ちょっとお尋ねしてもよろしいですか?」
「――!」
御者は手綱を引いて馬を止め、自分に声をかけてきたティッタの方を見た。ティッタを見る御者の目は細められており、明らかに警戒されている。ティッタはそれを承知の上で相手の返事を待っていた。
御者は首を横に振りながら答える。
「……申し訳ありません。私には主をお送りする務めがありますので、主のお許しもなく、馬車を止め続けるわけには――」
「待ちなさい!」
「……?」
御者の返事を遮る声が馬車の奥から聞こえてきた。
その声の方に御者も、彼に話しかけていたティッタも、少し離れた所からそれを見守っていた俺たちもそちらへ顔を向ける。
それと同時に、スタッと大きな足音が俺たちの耳に届いた。
燕尾服を着た赤毛の執事らしき男が、客車の後ろについている台から降りてきたのだ。
『フットマン』か。
高貴な貴族が乗っている馬車には、その後ろで馬車が支障なく進んでいるか外から見守る役目を果たすフットマンという従者が付いているという。グランダムでは馬車にフットマンが付くことはないから、実際に見るのは俺も初めてだ。
執事は数歩歩いて客車の横に着くと客車に体を向け、
「失礼します、お嬢様」
執事がそう声をかけると客車の窓にかけられた窓掛けが中から引かれ、それから窓が開いていくのが見えた。俺の位置からは客車内の様子をうかがうことはできないが、お嬢様と呼ばれているところから、どこかの貴族か富豪の令嬢が乗っていることは推察できる。
その令嬢らしき人物に執事は言葉を重ねる。
「あちらにいらっしゃる方々が、我々に尋ねたいことがあるとのことです。予定が入っている中、誠に申し訳ありませんが、あの方々と話をする時間をいただいてもよろしいでしょうか?」
「構いません。ジョンとあの女性の会話は私にも聞こえていました。それを聞くに、何やらただならぬ事情があの方々にはおありの様子。ぜひあなたの方から彼女たちにお力添えをして差し上げなさい」
伺いを立てる執事に、客車の中から若い女の声が返ってくる。
使用人からお嬢様と呼ばれていても、その人が若い女性とは限らない。もし、中年の婦人が客車から出てきたとしてもがっかりした顔を見せないように、俺は密かに努めていたがその心配は薄まったようだ。無論若い声が聞こえてきただけで、お嬢様とやらの姿が見えたわけではないから気を抜くつもりはないが。
令嬢から許しを得ると、執事は再びティッタの方に歩いてくる。
執事のまわりでは道行く人々が、彼に好奇の目を向けていた。特に
正直俺も面白くない気分だ。女子からの好意に満ちた眼差しを一身に浴びる姿は、学術院で異性から人気者だったクラウスによく似ており、そんなクラウスのおまけ扱いの日々を送っていた、暗い青春時代を否が応でも思い出してしまう。
女たちから熱い視線を、男たちから嫉妬の視線を向けられながら、執事は御者の横で足を止める。
「ジョン。お嬢様からお許しは頂きました。あなたは少しの間待っていてください」
「ジェフ様、かしこまりました」
ジョンという御者と話をしてから執事、ジェフはティッタの方に体を向け、右手を左胸に当ててから一礼した。
「私の同輩が大変な失礼をいたしました。私はあるお方にお仕えするジェフという者。彼には私からよく言っておきますのでどうかお許しください」
「い、いえ、私はただ御者さんに少し聞きたいことがあっただけで。別に彼を責めたいわけじゃ……」
ジョンや自身に一切の非がないにも関わらず、丁寧に詫びるジェフの姿に、ティッタはどぎまぎしながら手を振る。
見物している
「お許しを頂きありがとうございます。ところで私たちに尋ねたいこととは?」
「あっ、そうだった! ここに来るまでの間に、女の子を捕まえながら馬に乗っていた男を見ませんでしたか? この街では禁止されているにもかかわらず、かなりの速度で馬を走らせてたんですけど」
ティッタにそう聞かれたジェフは「ああ!」と声を上げながら、わずかに首を縦に振った。
「確かに目撃しました。街中にも関わらず全速力で馬を走らせている男性を。あやうくこちらの馬車と衝突してしまうところでしたよ。それに関しては、こちらが急停止することでなんとか事なきを得たんですが、向こうは文句を申す間もなくそのまま走り去ってしまい、ご気分を害した主は早く追って捕まえろと声を荒げて――」
「ジェフ、余計なことは言わなくて構いません! ――あっ!」
ジェフの最後の一言につられて白い客車から主とやらが顔を出し、俺たちと目が合った途端、慌てて顔を引っ込めてしまう。
長い金髪に緑色の瞳をした美しい少女だった。先ほどの懸念は杞憂のようだ。これほどの美しい少女を見て、がっかりした顔になるなんて滅多にないだろう。
「失礼。私としたことが、つい不要なことまで申してしまいました」
ジェフは主への苦笑も交えた笑みを浮かべながらティッタと話を続ける。
堅物に見えて主をからかって楽しむ一面もあるのか。案外こいつとは仲良くなれるかもしれない。彼が起こした茶目っ気のおかげで、あれほどの美女の顔も見られたわけだしな。この執事がティッタの婿に名乗りを上げることがあったら、前向きに考えるくらいはしてやってもいいかもしれない。
「しかし、女の子を捕まえながらですか……抵抗するそぶりは見せていなかったので、てっきりご家族かと思っていたのですが、まさか誘拐だったとは。どおりであんなに急いでいたわけです」
その時の様子を思い返しているのかジェフは笑みを消して、
「そうなんです! 私たちはその女の子を取り戻すために、あいつを追いかけていたところなんです。そいつとはどこで?」
「中央区に入った時に遭遇しました。先ほど申した通り、主からあの方を捕まえるように命じられていましたので、逃げて行った方向も覚えております。ただ主にはこれからご予定もありますし、誘拐とは存じませんでしたので追跡は断念してしまいましたが」
「どこへ逃げて行ったんです!?」
ティッタの問いに、ジェフは西の方角を見ながら答える。
「西区の方ですね。巷に聞く話では確かあそこの北側には、『北西区』と呼ばれるスラムが――」
「やっぱ北西区か。よりによってスラムなんかにうら若き乙女を。そうとわかったら一刻も早くヴィータを連れ戻しに行かないと……ありがとう執事さん。私たちはこれで」
ティッタはジェフに片手を上げながら西区の方へ向かう。
俺たちもすぐに後を追いたいところだが、それはさすがにジェフたちに失礼だ。せめて、俺からも一言礼を言ってからでないと。
「すまない。迷惑をかけたな。あの子は捕まっている子と特に仲が良くてな、ついあんなことを」
「いえ、ご友人を早く助けて差し上げたい気持ちはわかります。我々の事はどうぞお構いなく。あなた方も早く行ってあげてください」
「恩に着る」
ジェフに改めて礼を言って、俺たちはティッタの後に続く。
だが客車の横に並んだ瞬間――
「少しお待ちなさい」
客車からかかってきた声に俺は顔を上げる。
声をかけてきたのは客車の中にいる少女だった。
「何か? 先を急いでるんだが」
「一つだけ聞かせてください。あなたのお名前は?」
「……ケント・セヴィルだ。もういいか?」
確認の問いに令嬢はコクリとうなずきを返す。
それを確かめると、俺は黙ってその場を後にした。
ケントと名乗る青年たちが去った後、エリザヴェータが乗っている客車にジェフが戻ってくる。
「ケントですか。左右違う瞳の色といい、やはりあの方がグランダム王ケント・α・F・プリムスで間違いなさそうですね」
「そうみたいですね。こんな時にあの方までやって来るなんて。まさかもうすでにあの一党と組んでいるのかしら?」
エリザヴェータの抱いた疑念に、ジェフはふむとうなる。
「どうでしょう。少なくともあの娘からは、後ろ暗い何かを隠しているような雰囲気は感じ取れませんでしたが」
「あなたがそう言うのならある程度は信用できるでしょう。ですが警戒は怠らないように。相手は中立都市の立場を悪用して、我々帝国と連合の目を忍びながら、各国に
「はっ、心しております」
一礼するジェフの横で、エリザヴェータはふっとため息をつきながら言った。
「おば様に今のことを報告したら、絶対面白がって笑い転げるでしょうね。あの人最近はグランダム王にご執心だから」
◇
北西区、野盗たちの拠点の離れに建てられている倉庫には、子供たちが監禁されており、ヴィータもアロンドという少年もそこに閉じ込められていた。
子供たちは相変わらず何もするでもなく、隅の方で膝を抱えて座り込む子もいれば、これは夢の中の出来事だと思い込みたいのか、横になって眠ろうとしている子もいた。
その中でヴィータとアロンドは臆する様子も見せずに、隣り合って床に腰を下ろしている。
アロンドは高慢そうにあぐらをかき、ヴィータは当初膝を立てて座ろうとしたが、スカートがめくれるのが気になるのか、両足を床につけぺたんと座ることにした。
その様子を見て、アロンドは内心でヴィータに毒づく。
(ジャリが色気づきやがって。そんなもん興味ねえっつうの。ガキどもを元気づけようとしたり年に合わねえことする奴だ)
そんなアロンドの心も知らず、ヴィータはじっと座り続ける。
ヴィータとしては今すぐにでも賊を倒して、ここに監禁されている子供たちを親元に返してやりたいと思っているのだが、何の考えもなしにいきなり倉庫の扉を破壊したりすれば、賊たちがここに殺到してくるのは目に見えている。
あんな奴らに負けるとは思っていないが、子供たちが戦いに巻き込まれない保証はない。アロンドという何をしでかすかわからない不穏分子の存在も、ヴィータにとって悩みの種だった。まだ活力を保っている子がいるのはいい事ではあるのだが。
それにここに閉じ込められてから、他の騎士たちやケントに念を送っているが、まったく返事が返ってこない。おそらく思念通話で子供たちが助けを呼んだりすることができないように、賊たちが何か手を打っているのだろう。
ということは、その賊の中に魔法が使える者がいることになる。その魔導師がどんな魔法を使うのかが判明するまであまり派手な動きはしたくなかった。子供たちのためにも、できるだけひっそりとここから脱出したいところだ。
それを可能にするための策をヴィータはすでに思いついていた。
ヴィータは倉庫内の天井近くにある小さな天窓を見る。その窓から差しこむ日の光は日中と比べればうっすらと暗くなっている。
「なあ、アロンド」
「あん、何だよ?」
不意にヴィータから声をかけられ、アロンドは煩わしげに返事を返す。ヴィータはかまわず――
「アロンドってさ、こうして誘拐されるの初めてじゃないのか?」
「はっ? なんでまた?」
思わぬ問いを聞かれ、アロンドは呆れも隠さず逆に問いかける。それにヴィータは、
「お前ってさ、誘拐されているにもかかわらず、平気で昼寝してたりあたしに喧嘩売ったり、あまりにのん気に構えすぎているからな。もしかして何度も誘拐されたことがあるんじゃないかって思ったんだ。親が金持ちなせいとかで」
その推測にアロンドは口をとがらせながら答えた。
「親なんてもういねえよ。二人とも一年前に死んだ」
「そうだったのか。悪い、嫌なことを聞いたな」
思わぬ事実を告げられたヴィータはばつが悪そうに謝る。
だが、アロンドは気分を害した様子も見せずにそっけなく言った。
「別に嫌なことなんかじゃねえよ」
「そうか。じゃあもう一つ聞いていいか? アロンドはその年で親もいないのにどうやって暮らしてんだ? 兄ちゃんや姉ちゃんとかに面倒見てもらってるのか?」
ヴィータのその言葉を聞いて、アロンドはフッと笑う。
「姉ちゃんねえ……まあそんなところだ。一年前から俺の保護者はあの姉ちゃんってことになってる。まあ、だらしねえ奴だし、面倒見てもらってるつもりはないがな」
「そっか。お前も大変なんだな」
何気なくそう言ったヴィータに、アロンドは首を横に振る。
「そうでもねえよ。街の警備なんて大抵はつまらない仕事だが、たまに
「警備? たまに食事? それってどういう」
アロンドの口から出た思わぬ単語にヴィータが聞き返そうとした時、食事という言葉に反応したのか、隅で座る子供たちの方からお腹が鳴る音がしてくる。
もしやと思い、ヴィータは再び天窓の方を見た。
窓から差し込める日の光は、ちょうど赤くなったところだ。
それを見るとヴィータは、アロンドに問おうとしたことも忘れてニヤリと笑う。
「そろそろ夕暮れか。待ちくたびれたぜこの時を」
「あん? 待っていたって何を?」
笑みを浮かべるヴィータに、アロンドは怪訝そうな声を上げる。
そのアロンドにヴィータは笑みを見せながら言った。
「ここから出るための機会って奴をだよ」
それから間を空けず、一人の男が食事が盛られた皿と水が入った水差しを持って、倉庫前まで歩いてきた。
皿に盛られた食事はパンを十等分したもの。それが捕らえられている子供たち全員分の食事だった。もちろん、それだけで子供たちの空腹が満たされるわけがない。だが、賊たちは数日の間に餓死しない程度なら、これぐらいで十分だと考えていた。
倉庫の扉まで辿り着いた男は扉の
それに反応して子供たちは顔を上げる。自分たちをさらった賊は恐ろしいが、それでも日に二度与えられる食事を得る機会を失うわけにはいかない。
子供たちはその場から一歩も動かず、男が手にしている食事を見る。その様子を見た男は肩をすくめて、倉庫の中央までやって来た。
「ほら、今晩の飯だぞ。ちゃんと仲良く分けるんだな」
男は床の中央に食事が盛られた皿と水差しをそれぞれ置く。
それと同時に、男の方へ小さな足音を立てながら、誰かが向かってくるのが分かった。男は顔を上げその誰かを確かめる。
そこには赤毛を三つ編みに編んだ少女が立っていた。
それを見た男は一瞬訝しげな顔をするが、その顔はすぐに薄ら笑いに変わる。
「食い意地の張った奴だな。言っておくがお前ひとりの分じゃねえからな。ここにいる全員で分けるんだ……おい、聞いてるのか?」
返事もうなずきもしない少女に男は声を荒げてすごんでくる。
すると少女は口を開いてきた。謝ろうとしているのだと思い、男はもう少しいびってやろうと下卑た笑いを浮かべかけるが、
「グラーフアイゼン ハンマーフォルム」
『Anfang』
ヴィータの声に応えて、首から下げている装飾品
だが、ヴィータが起こした現象に驚いたのは男だけではない。
(首飾りが武器に――間違いねえ、あれは《魔具》だ。けど魔具なんて傭兵でも一握りしか持っていないはず。それに人工知能なんて先史時代で失われたはず、この現代でそんなもんを持っている奴がいるなんて……まさかこいつ)
アロンドは密かにヴィータの正体に当たりをつける。そんなことも知らずにヴィータは槌――グラーフアイゼンを振り下ろした。
「でりゃああああ!!」
「ぐあああ!」
直撃を喰らった男は白目をむいて床に倒れて気を失い、それを見た子供たちの間からどよめきが走る。ヴィータがこの子たちの声を聞いたのはこれが初めてだ。
今までふさぎ込んでいた子供たちが、はしゃぐ姿を見るだけでヴィータは満たされた気持ちになる。
だが、まだ終わりではない。
「よし。あたしはこれから他の奴らを倒してくる! 危ないからお前らはここに残っていろ。あたしが戻ってくるまで絶対にここから出るんじゃないぞ。いいな!」
ヴィータは子供たちにそう強く言ってから、背を向けて倉庫から出ようとした。
だが――
「待てよヴィータ」
知った声に呼び止められヴィータは振り返る。その声の持ち主はやはり、
「……アロンド」
「俺も行くぜ。俺も奴らに一泡吹かせてやりたいと思っていたんだ。やっとその時が来たのにここでじっとなんてしてられるか」
そんなことを言ってくるアロンドにヴィータは「はあっ!?」と呆れた声を出して、
「いい加減にしろよアロンド! これは遊びじゃないんだ。あたしが奴が倒すまで、お前もこいつらと一緒にここで待っていろ! それに奴らの中には――」
「魔導師がいるだろうな。そいつがガキどもの念を遮断して、親や傭兵と連絡するのを防いでやがる」
アロンドの言葉にヴィータは目を見張る。彼の推測は自分の考えと全く同じものだからだ。アロンドもそれに行きついていた。
「……気付いていたのか。まさか、お前も思念通話で姉ちゃんとかに助けを呼ぼうと?」
憶測を交えたヴィータの問いに、アロンドは首を横に振った。
「いや、逆だ。こんな時間になってもいまだに念
ここで初めてヴィータはアロンドに感心した。十足らずの子供がそんな推測を易々と立てられるものじゃない。ましてやこんな非常時で。
今までヴィータはアロンドの事を空威張りばかりして強がっているだけのただの子供だと思っていた。しかし……
「アロンド、お前さっき街の警備がどうのって言ってたよな。あれはまさか本当に――」
そう呟くヴィータに向けてアロンドは右腕を掲げて見せた。
そこには藍色で羽根を模した刺青が刻まれている。
「ああ。一年前から《フッケバイン傭兵隊》の一員として街の治安を守っている。この腕に刻まれた
ヴィータも子供たちも唖然とした顔でアロンドに視線を注ぐ。
「このアロンド様の手にかかればあんな傭兵崩れどもなんて、赤子の手をひねるように潰してやるぜ!」