消えゆく白の群像   作:来星馬玲

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第十章 双子の妖精

 『銀の華』

 

 機人の項

 

 

 

 オーディーンが指揮する軍勢はこの世界の住人の一大拠点と目される大都市を陥落させた。これは今までで一番の戦果である。都市は、戦勝を祝う機人達で賑わっていた。

 

「ミスト。そんなものは早く捨ててしまいなさい」

 

 ヒルドがやや厳しい面持ちで妹のミストを睨む。ミストは持っていた籠を慌てて後ろに隠すと、おどおどと姉を見返した。

 

「でも、私、この子達が可哀そうで……」

 

 ミストは自分なりに精いっぱい姉に抵抗して見せる。

 

「いけないわ。下手にこの世界の者に情なんて覚えたら、今後の作戦に支障をきたすわ。それに、そんな小さな者でもどんな力を持っているのか、分からないのよ。不確定要素は早々に処分しなければ」

 

 真剣に言い迫る姉の様子に怯えながらも、ミストは籠を後ろに回したまま後退さる。

 

「きっと大丈夫よ。この子達私に懐いているもの」

 

「駄目。このことが他の仲間に知られたら、私の責任問題だわ」

 

 ミストはヒルドの剣幕におののき、しぶしぶしながら言った。

 

「……分かったわ。この子達は私が遠くに捨ててきます。だから、処分するなんて言わないで」

 

 ミストがようやく了承したので、ヒルドは少し表情をゆるめてから言った。

 

「他の仲間には見つからない様にしなさいね」

 

 ミストは弱弱しく頷き、その民家を後にした。

 

 都市から離れた鋼と化した森林。ミストは宙を泳ぐように飛行しながらここに辿り着いた。周囲に誰も居ないことを確認してから、魚を思わせる下半身に収納していた籠を取り出すと、じっとそれを覗きこんだ。

 

 籠の中には、羽を生やした、二人の少女が入っていた。二人ともまるで同一人物かと思われるほどそっくりで、お揃いの美しい金色の髪を伸ばしている。

 

「なんで、こんな小さな生き物も見逃せないんだろ」

 

 それにしても、この少女達には機械化の兆候すら見られない。この世界には姉達が発明したナノウィルスの影響をほとんど受けない生き物も存在するらしい。ミストはそんな事を考えていた。

 

 籠の中の小さな少女達が顔を合わせて何事か話し合っている。ミストには理解できない言葉であったが、この世界の他の生き物と同様に、この少女達は自分達と同じで喜んだり、悲しんだり、苦しんだりしているのだという実感が湧いてくる。

 

「ごめんなさいね。もう私、あなた達をこれ以上かくまってあげられない。どうか、私達の仲間に見つからない様にね」

 

 そう言うと、ミストは籠の戸を開いた。だが、少女達は二人揃ってミストの方を見つめるだけで、動こうとしない。ミストはどうしたら良いのか分からず、その場で思案に暮れてしまった。

 

 高鳴るエンジン音。突然の音にミストは驚いた。何かが、こちらに近づいてくる。ミストは急いで籠の戸を閉じると、その籠を抱えたまま、無機質と化した草が生い茂っている茂みに飛び込んだ。それから、ミストは音を立てない様にして様子を窺った。

 

 近づいて来たのは二輪を備えた奇妙な姿の獅子であった。その身に非力な小動物達を乗せている。獅子が先ほどまでミストがいた辺りで停止し、乗っていた小動物達が獅子の体から降りていく。

 

 それから獅子は二輪を動かしながら、周囲の様子を調べ始めた。ミストは視線が合いそうになり、思わず顔を伏せた。

 

 しばらくすると、獅子は元来た方へと引き返して行った。小動物達は獅子を見送ると、次々と隠れ場所を探して森林のあちこちに散って行く。誰もいなくなると、ミストはほっとして茂みから這い出た。

 

「今のはきっと、生き残った仲間達を避難させていたんだわ。私達や、姉さん達が造ったオーディーンのせいであんなことに」

 

 ミストは自分達の行いが同胞の為であるとはいえ、哀しくなった。

 

 自分の二人の姉が協力して造り出した最高傑作、要塞皇オーディーン。オーディーンはミストの姉である二人のワルキューレ達にとっての、言わば最愛の息子であり、機人達の指導者となるべき存在でもあった。

 

 オーディーンの核となる魂であるコアまでは、人為的に造り出したものではないのだが、体を与えられたオーディーンはミストの姉であるワルキューレ達を母として慕っており、ワルキューレ達もそんなオーディーンを息子の様に想った。

 

 そのオーディーンが、他方では、生き物達に数えきれないほどの悲しみや苦しみを与える存在となっている。

 

 ミストは、二人の少女の話し声で、はっとした。籠の中では、またあの少女達がミストを尻目に何事かを話し合っている。ミストはぼんやりとその様子を見つめていた。

 

「あなた達の言葉が分かれば、私も何か力になれるかもしれないのにね……」

 

 そうミストが言った途端、二人の少女が同時にミストの方に振り返った。ミストは、一瞬ぎょっとした。

 

 二人の少女が顔を見合わせ、頷き合う。

 

(ワルキューレ・ミスト。あなたの言ったこと、本当ですね)

 

 頭の中に突然響いた声。ミストは思わず、周囲を見渡す。誰もいない。

 

(私達です。あなたのすぐ目の前にいる)

 

 ミストは籠の中の少女達を凝視する。

 

「あなた達が……」

 

 ミストが呟くと、二人の人形の様に小さな少女達は、同時にこくりと頷いた。

(ワルキューレ・ミスト。もう一度聞きます。あなたは、私達の力になってくれますか)

 

 その申し出に、ミストは戸惑った。自分の言葉が分かったということは、この少女達は、今までずっとそのことを隠しながら、自分と接していたのだろうか。そう考えると、ミストは軽い憤りを覚えた。

 

(あなたの思うことも、もっともなことでしょう。でも、私達はあなたのことが信用できるのかどうか、分からなかったのです)

 

 ミストは驚いた。この少女達は、どの程度まで可能であるのかは分からないが、自分の心を読んでいるらしい。

 

「でも……。私は仲間や……姉さん達を裏切る様なことなんてできないわ」

 

(何もそんなことではありません。私達の頼みというのは、私達をオーディーンのもとへ連れて行ってもらいたい、ということなのです)

 

「オーディーンの。どうして」

 

(私達はオーディーンに伝えなければいけないことがあるのです。【虚無】のことで)

 

 【虚無】と聞いて、ミストは眼を見開いた。

 

「【虚無】。その名を口にするなんて」

 

 【虚無】の名を口にしてはならないということは、仲間達の間で暗黙の了解となっていた。それがどれほど恐ろしい存在であるのか、ミストには分からなかったが、ミストはその名を直接頭の中に響かせたこの少女達が怖くなり始めた。

 

(怖がらないで。これは、オーディーンの為であり、あなたや、あなたの仲間達の為でもあるの。どうか手遅れにならないうちに。)

 

「そ、そんな……」

 

 ミストはただ、二人の少女を見つめていた。

 

(私達はあなたを信用します。あなたも、私達のことを信じてください。どうかお願いします)

 

 この子達の瞳はなんて純粋なのだろう。私はこの子達を助けたかった。仲間から。

 

 オーディーンは圧倒的な火力で、抵抗する者達を次々と粉砕していき、それまで都市に暮らしていた住民である獣達、氷の様な姿をした者達、それに道化も私達を怖れて逃げて行った。

 

 仲間はそんな力のない者達が相手であっても、放っておけば結束して牙を向くかもしれないというので、追い打ちをかけた。

 

 そんな乱戦の中で見つけたこの子達。私は咄嗟にこの子達をかくまったのだ。都市にあった民家の中で見つけた籠の中に閉じ込めて。籠には元々何が入っていたのか分からないが、開け放されていた。

 

「私はあなた達を助ける為にここまで来たの。私はあなた達を仲間から助けたかった。それなのに、またあなた達を、あなた達にとって危険な所へ連れて戻るなんて」

 

(あなたが私達を助けてくれた時、私達は嬉しかったのですよ。でも、私達には私達の使命がある。今すぐにオーディーンのもとへ向かわなければ本当に手遅れになってしまいます)

 

「……分かったわ。私でよければ力になる」

 

 ミストにはこの少女達を信用する確かな根拠などなかった。ただ、この少女達を救うことが正しいと思ってここまで来たのだ。ならば、この少女達の純粋な瞳を信じて、協力しよう。ミストはただ、そう思った。

 

 ミストは感謝する少女達を籠から出し、自分の腰の辺りに収納すると、都市の方へと引き返した。

 

 

 

 

 都市から、断続的に爆音が聞こえてくる。様子がおかしい。ミストが破壊された住居の立ち並ぶ街道を泳ぐように飛んでいくと、一人の機人とばったり出会った。

 

「ミスト殿。ここは危険であります。一時、後方へ避難してください」

 

 その機人――ラグーナが言った。

 

「何が起こったというの。この都市は完全に制圧したのでは」

 

 ミストはラグーナと共に都市の北部へ移動しながら言った。

 

「はい、オーディーン殿の活躍で、この都市は制圧したものと思い、皆安心しておりました。ところが、敵側も然る者。オーディーン殿と並ぶ我らの重要戦力となる筈であった戦車をその身に取りこみ、反撃に出た者が現れたのです。」

 

「あの戦車を」

 

「そうです。あれはまだ開発途中で、未だそれに相応しいコアを宿すには至りませんでした。盲点でした。まさか、あれが敵の手に渡るとは」

 

「なんということ……」

 

 姉達が開発したナノウィルスによって機械化していった者は無数にいる。だが、自ら、他の機械と同化してその力を乗っ取るというのは未だ聞いたことがない。

 

 もしかしたら、ナノウィルスによって機械化した力を己の物として完全に制御したことで、自分達の様な、あるいはそれ以上の能力を開花させた獣が現れたのかもしれない。

 

 そこまで考えて、ミストははっとした。そうだ。先ほど見た車輪を持つ獣。戦車とまではいかないまでも、あれも何らかの形で、この世界の獣が私達の仲間を取りこんだ姿だとしたら。

 

 突然前方の横道より、一つの影が飛び出した。二輪を備えた獅子。

 

 ミストが慌てて止まる。その傍らで、ラグーナが即座に攻撃態勢に入る。だが、獅子は一声鳴くと、瞬時にその場を走り去った。

 

 獅子はその背に無力な小動物達を乗せていた。未だ逃げ遅れた者達の救助に徹していたのであろう。ラグーナは攻撃態勢を解いた。

 

「相手方も、必死なのでしょうね。同胞を助ける為に」

 

 ラグーナが言った。ミストは黙って頷く。

 

 二人は都市の北側に敷かれている仲間の陣に辿り着いた。そこには避難してきた機人達や、ミストの姉である、ヒルド、それに長女のクイーンの姿もあった。陣の中央で出陣の準備を始めているのはオーディーンである。

 

「ミスト、よく無事でした」

 

 クイーンがミストの姿を見てほっとする。

 

「損傷はないわね。ミスト」

 

 ヒルドがミストを気遣った。

 

「大丈夫です。姉さん」

 

 ミストが姉達に言った。

 

 オーディーンが間もなく発進する。クイーンがオーディーンに近づき、傍らで何ごとかを囁いた。オーディーンは無言で頷く。

 

 オーディーンが迫りくる敵を迎え撃つべく、前進を開始した。その刹那。周囲に爆音が轟き、眼の前の建物を無差別に粉砕しながら巨大な竜と同化した戦車が出現した。

 

 オーディーンは、周囲の同胞達が後方に避難していくのを待ってから、目前に迫っていたその竜戦車に向かって、一気に体当たりをした。

 

 竜戦車は吹き飛ばされたが、即座に空中で全身を回転させ、態勢を立て直し、着地と同時にオーディーンに向かって集中砲火を浴びせる。オーディーンはこれを避けることができず、懸命に耐えた。

 

 後方では機人達を始めとする、同胞達が固唾をのんでオーディーンと竜戦車の戦いを見守っている。ミストもその一人であった。

 

(ミスト。今です。私達をオーディーンのもとへ)

 

(私達なら、この戦いも止められます。急いで)

 

 ミストがはっとする。あの小さい少女達が自分の頭の中に直接語りかけたのである。

 

 ミストは頷くと、オーディーンと竜戦車が戦っている前方に踊り出た。

 

「ミスト殿。何を」

 

 ラグーナが叫んだ。その声を聞いたクイーンとヒルドが驚き、ミストの名を口々に叫ぶ。だが、ミストは止まらなかった。

 

 ミストは、オーディーンのすぐ側まで来ると、収納していた二人の少女を解放した。放たれ、中空を羽ばたく二人の少女。

 

 二人の少女はミストの方を振り返ると何やら、申し訳なさそうな顔で彼女を見た。ミストにはそれが何を意味しているのか、すぐには分からなかった。

 

 竜戦車と戦っているオーディーンに二人の少女が取り付く。

 

(オーディーン、私達と共に来て頂きます)

 

(何だと……。お前達は)

 

 その瞬間。オーディーンと少女達の姿は跡形もなく掻き消えた。

 

 突然の出来事に茫然となるミスト。未だ、何が起こったのか呑み込めずにいる後方の仲間達。竜戦車ですら、その動きを止めていた。

 

 我に返った竜戦車が咆哮を上げ、砲弾を放った。ミストは吹き飛ばされ、後方の同胞達にまで被害が及ぶ。

 

 オーディーンが居なくなった。ミストが助けたこの世界の住人のせいで。ミストのせいで。

 

 仲間達は状況を理解すると、次々と撤収していった。竜戦車がそれを追いかける。すると、それまで隠れていたのであろう、無数の獣達が後に続いた。その中にはあの二輪を備えた獅子の姿も。

 

 獣達は倒れているミストには眼もくれず、次々とミストの同胞達に追い打ちをかけた。目指すは、機人達の拠点となっている、異界の門。今が好機とばかり、獣達の反撃が始まったのである。

 

 ミストは起き上がると、その様子をただ眺めていた。

 

「私のせいなんだわ。まさか、こんなことになるなんて……」

 

 そう呟いたミストの心中を罪悪感が渦巻いた。

 

 オーディーンの活躍で大都市を制圧した機械達。だが、オーディーンの消失と竜戦車の登場により、立場は逆転した。

 

 機械の軍勢はこの後、拠点となっていた門を破壊され、門の中に逃げ遅れた者達は、多くの犠牲を出しながら、方々へ散っていったのである。

 

 

 

 

 赤に染まった灼熱の地、それと凍りつく様な雪氷の地。その二つが混在する奇妙な世界で、オーディーンは眼覚めた。

 

「ここは……。どこなのだ。仲間は……母上達は」

 

 オーディーンが誰に言うともなく呟いた。

 

 不意にオーディーンは気配を感じ、背後に振り返った。そこには一人の機人が例の二人の少女を従えて立っていた。

 

「君がオーディーンか。よく来た、我が孫よ」

 

 機人はそう言った後で、二人の少女に向かって言った。

 

「御苦労だった。フギン。ムニン。もう下がって良い」

 

「はい、ワーグナー様」

 

 二人の少女――フギンとムニンは、その機人に向かって同時にちょこんとお辞儀をすると、雪氷の地の方へと去って行った。

 

「孫……。どう言うことだ」

 

 オーディーンが問う。

 

「君の体を制作したクイーンとヒルドは私の実の娘なのだ。それに、まだ若いミストもな」

 

「実の娘……。あなたは何を言っているのだ」

 

「母親は道化と呼ばれる者だ。君でも分かるだろう」

 

「そんなことが……」

 

 オーディーンは戸惑った。だが、すぐに先ほどまでの戦闘を思い出すと、その機人――ワーグナーに言った。

 

「すぐに戻らねば。同胞達が戦っているのだ」

 

 ワーグナーが頭を振る。

 

「残念だが、それは出来ない。君にはやってもらわねばならないことがあるのだ」

 

「何だと。我には我の使命がある。あなたが例え、本当に我の祖父だとしても、我は仲間の為に戦わねば」

 

「君達はある存在から眼を背けている。君が真に仲間のことを想うのならば、まずはこちらに助力せよ」

 

「何だと。それはどういうことだ」

 

「一言で言おう。君達が真に戦わなければならない相手、それは【虚無】だ」

 

「【虚無】だと……。あなたはあのロキと同じことを言う……」

 

「そうだ。そういう意味では、君達はもっとロキの話に耳を傾けるべきだった、と言わざるを得ないな」

 

 ワーグナーがそこまで言うと、突然、何か巨大な影がワーグナーの後ろに舞い降りてきた。オーディーンはその存在を凝視した。巨大な紅き龍。自分が今までいた世界の住人とは明らかに異質な存在。

 

「儂の名はジークムンド。この狭間の世界より、二つの世界を見守る者。オーディーンよ、汝はこれから、汝が住まう世界、いや、隣り合うすべての世界において平等に訪れる未来の姿を見ることになるであろう」

 

「未来……」

 

「左様。迫りくる異界よりの【虚無】。その【虚無】とこの世界すべての存亡を賭けて戦う者達の姿。それこそが、汝らの世界にも必ず訪れる未来だ」

 

 オーディーンは絶句した。眼の前にいる紅き巨龍の放つ圧倒的な威厳。それに押されていたのである。

 

「汝はこれより、我が息子、ジークフリードと共に聖皇となり、我が息子の影に立ち向かうのだ。それが世界の意思でもある」

 

 オーディーンは無言で紅き巨龍を見ていた。巨龍の足元にいるワーグナーが口を開く。

 

「オーディーン。この戦いに勝利した後、君には新たな力を与え、元の世界へ帰すことを約束しよう。これは、君がその力を得るだけの器になる為にも必要なことなのだ」

 

 オーディーンは黙っていた。ただ、この世界には、自分には想像できないほどの大きな力が渦巻いている。そんな実感が湧いてきたのであった。




関連カード


●ワルキューレ・ミスト
フレーバーテキストは白の章第14節。
機人ガラール、虹竜アウローリア、ウリボーグ、誓約の女神ヴァール、海戦機ニヨルドと同じ節であり、最終節でもある。

本章における主人公。クイーンとヒルドを姉に持つという設定。

●クイーン・ワルキューレ
フレーバーテキストは白の章第5節。
ロロは彼女をフレイムダンスで攻撃したが効かなかった。
カードにおけるクイーン・ワルキューレもスピリット/マジックの効果を受けない。

●ワルキューレ・ヒルド
フレーバーテキストによると歌姫の歌声が届かない者によって塔の門が破壊されている。
それがワルキューレ・ヒルドのことであるのかもしれない。
カードにおいてもスピリット/マジックの効果を受けない。

●要塞皇オーディーン
「最大の都市を凍りつかせた、最大の侵略者」とされている。
侵略者の中でも特に強大な存在であったが、赤の世界へと転送され、龍皇ジークフリードと合体して聖皇ジークフリーデンとなる。
その後、要塞騎神オーディーンType-Xへと姿を変え、白の世界に帰還する。

本章ではクイーンとヒルドがオーディーンの体を作り上げたという設定であり、オーディーンは彼女たちを母と呼んでいる。

●双子妖精フギン&ムニン
フレーバーテキストは白の章第7節。
まだ侵略者との戦いが続いている最中、「侵略者の1人を灼熱の世界に転送する」とロロに告げた道化。
侵略者の1人とはおそらく要塞皇オーディーンのことであると思われる。

本章では未登場であるが、この都市にロロも居合わせている。

●機人ラグーナ
フレーバーテキストによると、指揮者としての役割を持つらしい。
フレイムダンスのイラストでは焼かれており、ロロにやられた可能性がある。
ロロはアイバーンやクイーン・ワルキューレに対してフレイムダンスを使っている。

●ライオライダー
難民達を運び続ける機獣。
「自ら取り込んだ車輪」とあり、機械を取り込むことで己の身体の一部にしたらしい。

●竜戦車アースガルド
一角獣アインホルンと同じく、門を破壊する快挙を成し遂げた機獣。

本章では、ライオライダーと同様に自ら機械を取り込んで己のものとしたという設定。
取り込んだ機械はオーディーンに並ぶ兵器として開発されていた戦車であったため、侵略者にとって強大な敵となる。

●龍騎士ワーグナー
大龍皇ジークムンドと共に描かれている機人。
かつてはジークムンドと戦ったらしいが、やがて両者は堅い絆で結ばれるに至った。
ワーグナーという名前は、ニーベルングの指環の作曲者が元となっていると思われる。

●大龍皇ジークムンド
フレーバーテキストは終章第1節。
赤と白の狭間と思しき世界にワーグナーと共にいる古竜。
『ニーベルンゲンの歌』におけるジークムントはジークフリートの父親である。


●魔龍帝ジークフリード

本章におけるジークムンドの言う「我が息子の影」。
自分の小説では龍皇ジークフリードは二体存在するという解釈(片方は虚無の軍勢によって作られた歪んだ複製)。
龍星神ジーク・メテオヴルムと神龍皇ジーク・カタストロフドラゴンは同時に存在することになる。
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