色々つたないところもあるかとは思いますが、温かく見守っていただければ幸いです。
ではどうぞ。
第壱話・やあやあ我こそは。
はじめまして、人間の皆様。
オールド・ワンの養い子、18歳です。
人間の方の名前は、アウローラ・バルビエリです。
ええまあ、イタリア人と日本人のハーフなんですけど。私のお母さんが日本人で、ママがイタリア人です。
え?いえいえ、間違ってませんよ。私には母親が二人いるんです。そして…『おとうさん』が一人…もとい、一柱。
いつもふらふらしてる癖に、面白いか否かで物事を判断して好き勝手やる敬愛すべき『おとうさん』ですよ。
「また
えっと、何話そうとしてたんだっけ…あ、そうそう。最近私もようやく趣味ができたんですよ。あっいえ人間の皆様にご迷惑はおかけしませんよ!?
実は最近、【VTuber】なるものにハマりまして。
レインボウライブス一期生の『七色虹音』ちゃんがそれはもうかわいいんですよ…
名前の通りロリからお姉さん、果てはおばあちゃんまで演じ分けられる七色の声、かと思えば声劇での演技力も本職顔負け、でもどこか抜けていて守ってあげたくなるかわいらしさ…たまりません…
《じゃあ虹ともさん達、今日もお疲れ様…の、前に!》
:イベントクルー?
:まさかソロライブ!?
:それとも卒業!?
そんな虹音ちゃんの配信も、もう佳境。でも何でしょう?イベントの告知とかですかね?卒業はマジ勘弁です、私の人生(神生?)唯一とも言えるオアシスが…
《卒業、違います!私は当分卒業しませんよ!イベントと言えばイベント、ですかね?》
:なんだなんだ
:後輩が増えるとか?
《ぴんぽーん!正解です!》
良かった、卒業じゃないみたいですね。後輩…ってことは、三期生がデビューするんでしょうか?どんな子たちなんだろう、公式ツブヤイターに載ってないかな?
《レインボウライブス三期生を募集します!》
:ファッ!?
:三期生オーディション!?
その瞬間、雷に打たれたような感覚がありました。
大人が鼻で笑うような夢物語。
真剣に話しても、夢ではなく現実を見ろと怒鳴られそうな幻想の世界。
けれど、確かに私が憧れた世界。
《詳しいことは公式のツブヤイターから発表されると思うんですけど、その前に私から一つだけ!んん、コホン。おいでよ、虹の向こう側に!》
虹の、向こう側。
同じステージに、立てるかもしれない?
《待ってるよ!》
そう思った私は、配信終了から数分としないうちに門戸を叩いていました。
「やあ諸君。ボクは───」
一か月と少し。
自分の記憶からも、三期生募集のことはほとんど消えたころでした。
ピロンッ♪
From: [email protected]
件名:レインボウライブス三期生オーディション合格のお知らせ
アウローラ・バルビエリ 様、この度は弊社オーディションにご応募いただき、誠にありがとうございました。厳正なる審査の結果、合格されましたので通知いたします。つきましては、来週のX月X日に打ち合わせを行いたく存じますので、13時に弊社オフィスまでお越しください。
「はへぁ…?」
第一声がこれです。いや、でもよく考えてください。推しと同じ職場で働けるとかどんな豪運ですか!?明日と言わず今日車にひかれたうえで鉄骨に潰されて死んでも文句言えないレベルですよ!?死ぬんか!?私死ぬんか!?死ぬんだぁ…(自己完結)
いやいやアメリーさん語録で現実逃避しててもしょうがない。とにかく、やると決まったからには全力でぶつからないとですね。
続く。続くったら続く!
いかがでしたでしょうか。
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