気がついたらオリキャラ(女)になって原始時代にいたけどメス堕ちはしない主人公君 ※ 作:キサラギ職員
交尾とは生命にプログラムされた本能であってメスとかオスとか関係ないのでセーフです
宴だ。
俺たちは仕留めたマンモスを全員掛りで解体し、村に運び入れた。骨や皮や内臓を除いても、重量にして3トンはあるんじゃないか。 肉と言うのはとにかく腐るのが早い。内臓は更に早い。レバーなんかの調理しやすい部位は調理するが、他の部分は食材ではなく材料にすることにしたのだ。骨は言うまでもなく、腱は弓に使えるし、腸や胃は袋に出来る。
何しろ人口が100人もいるので全員で分けると、一ヶ月はもたない。それでも一ヶ月肉だけにはなるが、食料に困らないというのは素晴らしいことだ。狩猟に出ている面々が、他の仕事をできるということになるからな。
その日の夜。俺は全員に新鮮な肉を振舞うことを決めた。どうせ明日以降は塩漬けか燻製になるのだ、新鮮な肉を食えるうちに食えるだけ食っておくべきだ。
「あーだる」
だるい。とにかくだるい。体を動かした後と言うのはとにかくだるい。マンモスにぶん投げられたしね。もう二度とごめんである。不死だからゾンビ戦術使えるけど、普通に痛いからね? 痛いのが好きな人もいるけど、俺は嫌いなので。
だるい理由は他にもあるんだけど、この辺はどうでもいいだろ。
俺はぶんどってきたマンモスの牙に腰掛けていた。熱々の肉を今か今かと待ちわびている。
熱々と言ってもレアじゃないぞ。俺が来る前までは肉に加熱する理由が「おいしいから」「柔らかくなるから」「多少腐っていても食べられるようになるから」であって、感染症や寄生虫のことなんて考えもしない状態だった。表の赤いところがなくなるまで熱を通すということをやらせたら劇的に食あたりになる人間が減ったので、つまりそういうことだ。
「神様! お肉焼けましたよ!」
「ああ、ありがとう!」
一人がマンモスの肉を持ってきてくれた。土器のプレートに乗った骨付き肉である。
「おいしいな」
「一戦交えたあとの肉は格別だろ?」
俺はアキラスとくっつくように座っていた。アキラスもだいぶ疲れているように見える。
こういうときは肉である。
熱々の肉を歯で食いちぎる! うむ! うまい!
「ハンバーグにしてもいけそうだなっ!」
「ああ、あの肉をミンチにして固めたあとに焼く料理か」
アキラスがどこか呆れたように言う。料理に関しては、俺が毎日試行錯誤しながら出している。まだ作れない料理とか、作ってみたい料理なんかを話してきたので、ある程度知識があるのだ。
「そこまで手をかけて料理をする意味ってあるのか? 肉は肉で食えるじゃないか」
これである。原始人特有というか、アキラス特有かもしれないが、食えればいいんじゃないのかという精神である。
「いや! 断じて否! 生きることは食べることだ! どうせならおいしいものを食べるべきなんだよ!」
コレは割りと合ってると思う。おいしいものを食べたいが世界を動かしてきたに違いないのだ。そうじゃなきゃ料理なんて文化が育ってきたはずが無い。
「そ、そうか。まあ、おいしいものが食えるなら文句は無いが」
なんてこと言っちゃって俺の料理をいつもおいしそうに食べてくれるのだった。
肉をとにかく食らう。感覚になるが400gはあると思う。大き目のステーキ一枚分と言ったところか。大食い属性はないのでこの量でも結構こたえる。
「うまいな!」
「ああ!」
などと言いながら俺たちは肉を貪っていた。
「この、ワインが肉に合うな」
「だろー? 作ってよかっただろー?」
ワインを飲みつつである。俺が仕込んだワインだ。まだブドウの収穫が出来ていないので、このワインは天然もののブドウで作ったさしずめプロトタイプみたいなもんだ。ブドウの収穫が出来るようになったら、本格的に製造をスタートしたいね。世界初の酒造所を作ってみたい。
そんなわけで、宴でみんなが飲んでいるのはベリー酒である。甘酸っぱくて、なかなかいけるんだ。ちなみに子供も飲んでるぞ。特に子供だから飲んではならぬというルールもないので。まず、成人とはなんぞやというところから決めないといけないよなぁ。
「ワインときたらチーズが欲しいねぇ」
「ウシとかいう生き物の乳を固めるといってたやつか………可能なのか?」
「子供を浚ってきて懐かせたらいける気がする」
「親ウシに突き殺されなければいいけどな」
「うむ………研究が必要だよな……」
俺とアキラスが話し合っていると、ベリー酒をガブ飲みしつつエアセナ君がやってきた。酒に強いらしく、一気飲みしても顔色一つ変えていない。
「流石だなソーマよ! 俺様の妻になれ!」
「え? やだ」
「と゛う゛し゛て゛なのだ!! 何が足りないのだ!」
俺が首を振ると、エアセナ君が地団駄を踏む。ははは。多夫多妻が当然とは言っても俺はそういう主義じゃないので諦めてほしい。
「まあ、気が向いたらね」
「むううううう!」
と言ってはぐらかしておく。別に俺じゃなくてもエアセナ君ならいい女の子が見つかることだろう。群れの長であり、最新技術である鉄を作っている年頃の男だ。健康なので子作りにも問題なし。ほっといても女の子が寄ってくるだろう。
「明日からは何をしようかなぁ……」
俺は壷から二杯目のワインを汲み取ると、肉にかぶりついてもぐもぐしながら呟いた。
食料はあふれるばかりにある。鉄製造の最大の障害になっていたマンモスは排除できた。やはり鉄作りだな。鉄作りと、あとは……。
「周辺の調査に出かけるのと、山にも登りたいよなぁ」
「山?」
地面に寝そべっているエアセナ君が反応してくる。
「そうそう。周辺の地形を把握しておきたいんだよねぇ。ここが単純に海沿いなのか、半島なのか、島かもしれない」
周囲の状況を知る方法は限られている。一番いい方法は、やはり、俺達の村の傍にある、あの山の頂上まで登って周囲を観察することだろう。
俺達はごくごく狭い領域で生活している。俺達の現在の行動範囲は直径10kmくらいだろうと思う。行きに二時間仕事に一時間帰ってきて二時間でも、日暮れ前に帰ってこられることを考えると、それが限界と言える。舗装なんてされてる場所が無いので、とにかく移動に時間がかかる。
活動領域を広げれば広げるほどに、様々な資源(人も含む)が見つかって、生活が豊かになっていく。まずは周囲の地形を把握しておきたい。
「ハントウ??」
「大陸から突き出た地形って意味ね」
「島ってことはないと思うのだ。俺様の一族は歩いてきたわけだからな」
「途方も無くでかい島かもしれない」
「ううむ……」
オーストラリアも日本も考えようによってはでかい島だから。まあその理屈から言うとアメリカ大陸もユーラシアもってなるのでこのあたりで勘弁して欲しい。
とにかく、もしかすると島かもしれない、あるいは半島かもしれないという疑問を解消するには、山に登ってみるしかないだろう。前回登ったときは、頂上まで登らなかったからな。
「それから………」
俺が話していると、続々と村人達が集まってくる。俺はみんなに今後やりたいことを次々と上げては酒を飲んで、気がつくと眠ってしまったのだった。
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