気がついたらオリキャラ(女)になって原始時代にいたけどメス堕ちはしない主人公君 ※   作:キサラギ職員

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おうちはおうちです。よろしくお願いします。


6.おうちです。よろしくお願いします。

 

 出来た。ついに出来た。立派な竪穴式住居が四棟も! 俺専用の家もあるぞ!!

 家が出来たので、次は食と服の充実である。

 

「保存食ねぇ」

 

 俺は自宅の天井からつるして燻されている肉を見た。

 塩漬けにして燻したものなので、一月くらいは持ってくれるはず……はずだ。まあ多少腐っても焼けばなんとかなると思うけど。

 あとは、これである。俺はアキセイカ君が作ってくれた壷からそれを取り出した。

 水に晒したドングリの粉末とベリーを混ぜ合わせ、塩を加えて焼いたものだ。しっかり予熱してから焼いたのでカラカラになっている。これなら数ヶ月はいけるのではないかと思う。

 なんでこんなに保存食にこだわるのかと言うと、表に出たくないからだ。

 だって雪とか降ってるのに狩りとか危険すぎるでしょ。凍傷にでもなったら治療できないしな。

 ドングリが転がっていたということはこれから冬になる可能性が高く、服を何とかしたい。特に体が小さく抵抗力の弱い子供たちが心配である。服とか以前に全裸なんだもん。

 取り急ぎの応急策として、葉っぱの服を作ってみた。蔓を体に巻きつけて、そこから葉っぱと藁をぶら下げるタイプである。

 本当なら毛皮の外套と麻の服の組み合わせをやってみたいんだが、毛皮は皮なめしの方法が思い出せないのと、麻はいまのところ探索不足なせいか見つかっていない。

 皮なめしなぁ……群れの面々が纏ってるのは皮を剥いで来て水で洗った後噛んでなめしたものなのだが、不完全なせいかどんどん腐ってくる。何かに浸したらなめせたと思うんだが、その何かが思い出せない。クロムとなんだっけ?

 そこで思いついたのがダウンである。鳥なら何匹も石で仕留めているし、羽毛もある。これを葉っぱの服にくくりつければいけないだろうか。

 

「こういう服が作れるまでにはどれだけかかることかねぇ」

 

 俺は壁にかかっているワンピースを見た。元の世界では当然のように見ていたそれも、今見てみるとすさまじいテクノロジーの産物であることがよくわかる。これと同じものを作れるまでにどれだけの時間がかかるやら。

 さてと、俺は腰を上げた。今日も一日頑張ろう。

 

「おはよう、みんなおはよう」

「おはようさん」

「おはようかみさまー」

 

 早速みんなそれぞれの作業を行っている。

 男衆は薪の確保を。女衆は採集を。子供たちは道具を作らせている。

 

「これ難しいよ……かみさま」

 

 レイ家の長男、アスレイ君が木をガリガリ削りながら言ってきた。

 お玉とか、まな板だとか、そういうこまごましたものを作らせているのだ。

 ちなみにアキセイカ君は土器専門ということで研究に明け暮れているぞ。はまってしまったらしい。火の扱い方も教えているので、自分で研究して弥生式土器を作り始めるかもしれない。

 

「がんばってみて。ほかにもあったら便利だなって道具があったら作ってみていいからね」

『はーい』

 

 子供は素直でいいなって。

 釣りの道具も作らせていいかも分からんね。まあ石を投げて魚取るのも不便だし。

 

「ソーマ」

「アキラス」

 

 アキラスがやってきた。斧を片手に持っている。

 

「薪集めは順調だが、どこに保管しておく?」

「家の中がいいな。雨ざらしにすると燃えなくなるから」

「なるほど。家、家か……」

「そういやアキラスはどこで眠るの?」

「ん? 神様の家」

「ふぁっ!?」

 

 さらっと言うけどどういうことなんだよ!!

 と思ったんだけど男女が一緒の家で眠るのが何を意味するのかという概念自体存在しない可能性が……? いやでも俺男やし。なんて。

 

「イヤなら外で寝るが……」

「あぁぁぁわかったよ! 一緒に寝ようねっ!!」

「うん」

 

 切なそうな顔をされて断れるわけもなく。俺はアキラスと一緒の家で眠ることになったのだった。

 

 夜。この世界の住民は夜になると眠るものである。

 俺は焚き火をぼんやりと眺めていた。月も雲に隠れて見えない夜になると、本当に何も見えない。家の外に出たら漆黒の暗闇が広がっているような状況で、他の家から漏れ出る光がまるで波間に浮かぶ漁船のような頼りなさをみせている。

 

「酒飲みてぇなぁ」

「酒というのは」

「んー酒って言うのは微生物の働きでアルコールが…………まぁ要するにおいしい飲み物なんだよ。木の実があれば作れると思うから作ってみようかと思ってる」

「はぁ、相変わらず俺たちには思いつかない知識を持っている。尊敬している」

「ふふ。もっと尊敬してくれていいのよ」

 

 キラキラした目で俺のことを見つめてくるので、顔が熱くなるのを感じた。

 酒かあ。とりあえずベリーを発酵させてみるかね。適当な壷に入れておけばできると思う。ダメなら俺が口に含んで吐き出したもので試してみるか。蜂蜜があれば蜂蜜酒が………。

 

「むむむ…………」

 

 お茶も作りたいよな。お茶に関して言えばチャが無くてもその辺の草を煎じて飲めば一応茶にはなる。けどカフェイン入りの茶が飲みたい。

 やることが本当に多い。まずは冬が越せるように支度をしないといけない。

 

「むむむむむっ!?」

 

 急に抱きつかれたので驚いた。すーっと息を吸い込む音がする。

 アキラスにしがみ付かれていた。何をと思う間も無くベッドという名の藁の中に倒される。

 

「もう夜も遅い。寝てしまおう」

「抱きつく必要あんの……?」

「肌寒いから抱き合って寝るのは普通だぞ」

「そっかぁ」

 

 なるほどね。一応は納得したよ。

 俺は目を閉じて、そのまま眠りに落ちたのだった。

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