目指すは全ジョブコンプリート!!   作:ヘルメットのお兄さん

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現実のオンラインゲームでチート級のジョブなんかあったら速攻で修正喰らいますわ。


2 無職と職業体験

「無職ってレベルがあったのか……いや、というか職業体験?」

 

 俺はそのまま詳しく調べようとすると

 

「おっ! 見つけたぜ!」

 

 声のした方を見ると流星らしき人物が剣と盾を持ち正に騎士といった感じの装備になっていた。

 

「よう、もう戦士になったのか」

 

「いや! これは戦士じゃなくて剣士だぜ、戦士は斧を使うのがメインらしい……っと、その前にここでは俺はステラって呼んでくれよ!」

 

「ステラぁ? ……あ、流星一条(ステラ)か!」

 

「流石オタクだ! わかってくれたか!」

 

 名前にちなんだと言えばそうなのか? というかその名前なら弓使えよ。

 

「所でお前は?」

 

「カサナシ、由来を聞かれたらこの前傘を失くしたからって答える」

 

「……まぁ、お前がいいならいいんだろうがどうなっても知らんぞ?」

 

 大丈夫だろう、最近のゲームはセキュリティ対策がバッチリらしいし。

 

「まぁいい、早速クエストにでも……ってまだ無職なのか?」

 

「あ、そうなんだよ」

 

「それならまずはジョブを手に入れようぜ、確かこの辺にあるジョブは……戦士、剣士、狩人に魔法使い、それと僧侶だな」

 

 ……そうだ、このスキルの職業体験について聞いてみよう。

 

「ステラ、ちょっといいか?」

 

「お? なんだ? つっても俺もジョブには詳しくねぇぞ?」

 

「これ見て……っと、ステータスって見えるか?」

 

「お前が情報開示してくれれば見れるぞ」

 

 こうか……ステータスを開示してステラに見せる。

 

「無職LV5……よく上がったな!? ……あ、でも意外とステータスは伸びるんだな、しかも均一だし」

 

 そう言ったステラから剣士のステータスを見せてくれる。

 

 ステラ LV4 剣士LV4

 

 ステータスを見れば確かに幾つか俺の方が勝っている……しかしこれは

 

「……無職っていうジョブが少しわかった気がする」

 

「もうかよ、早えな」

 

 無職のステータスだが、まずステータスは7つある

 

 Str Dex Vit Agl Int Luk Min

 

 この7つ、そして剣士の伸び方に順位を付けると

 

 Agl:1 Str:2 Dex:3 Vit:4 Min:5 Luk:6 Int:7

 

 となる、実際は伸び方に偏りがあるからここまでわかりやすくないがとにかくこんな風に伸びる。

 そして無職の順位は

 

 Str : 1 Dex : 1 Vit : 1 Agl : 1 Int : 1 Luk : 1 Min :1

 

 完全に均一なのだ、俺の場合基礎ステータスも均一にしたせいで(Lukは別だが)完全に数字が並んでいる。しかもこの数字を剣士と比較すると

 

 Str :6 Dex :6  Vit :6  Agl :6  Int :6  Luk :6  Min :6

 

 分かりづらいだろうがつまり、()()()()()()()()()()()()()()L()u()k()()()()()()()()()()()()()()という事だ。

 一言でいえば器用貧乏から器用を取ったのが無職。救いがない。

 

「……じゃあ、どのジョブにするか?」

 

「いや待て、俺もそうしたいがスキルがあるんだよ」

 

「これか……職業体験、ん~……? わかんねぇ」

 

 ステラと俺が首を捻る、考えてもしょうがないので詳細を見ると

 

 

 職業体験

 

 他プレイヤーから指導を受けたジョブを体験出来る。

 職業体験中のジョブは取得経験値が10倍となる、また職業体験中のジョブは10分の1のマイナス補正がかかる。

 職業体験によって上がったジョブレベルは保持されるが無職から転職した場合リセットされる。

 体験可能ジョブ 『ナイト』『黒魔導士』『剣士』

 

「……? どういうことだ?」

 

「とにかく使ってみたらどうだ?」

 

 ステラが言うのでスキルを発動してみる……がどうやればいいんだこれ。

 

「スキル名を叫ぶとか?」

 

「えぇ? ……じゃあ、職業体験、ナイト」

 

 やる気なさそうに放った瞬間、俺の身体を一瞬光が包むが何も変わっていなかった。

 

「びっくりした……」

 

「ゲッ、カサナシ……今の光で視線が集まってるぞ……」

 

「マジだ……恥ずかしっ」

 

 俺達はそそくさと人目の付かないところに逃げると改めてステータスを確認する。

 

 カサナシLV5 無職LV5 職業体験中 ナイトLV1

 

「成程……サブみたいな感じで追加されるのか……あっ!」

 

「どうしたカサナシ」

 

「見ろよ、StrとVitが伸びてる」

 

「マジか! ……でも10ちょっとしか変わってねぇな」

 

「10分の1ってそういう事か?」

 

 どうやらステータスに補正がかかっているらしい、だが一つ気づいたことがある。

 

「ナイトのスキルが見れる!」

 

「え、それ良いな」

 

 ステータスのスキル欄から灰色になっているナイトのスキルが見れる、勿論使用は出来ないがどんな技があるかは確認できる。

 

「へぇ……やっぱりタンク系っぽいな」

 

「どれどれ……倍率も10分の1っぽくないか? これ」

 

「何っ?」

 

 まさかと思い適当に『挑発』のスキルを見ると

 

 

 挑発

 

 相手を挑発し敵意を集める

 

 物理防御力1%増加 敵意10%増加

 

 

 と書いている、確かに数値が低く見える、他のスキルも見て見たが露骨に倍率が低かった。

 

「なあ、やっぱり普通に転職した方が……」

 

「うーん……」

 

 折角攻略や人に頼らず自分で見つけた新発見、せめてもう少し試してみたい俺は一つの希望を見つける。

 

「経験値10倍、これを試してからじゃダメか?」

 

 諦めきれない俺はもう少し無職の可能性を模索する。




職業体験中のジョブのスキルは必要レベルに達すればちゃんと使えます(必要な武器を装備していれば)が、素の威力に倍率、技によっては回復量なんかも10分の1なので本家どころか本職でないジョブの回復(FFっぽく例えるなら赤魔が唱えるケアル)にすら劣る器用貧乏の器用抜きです。
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