ロックマンエグゼ:実績『見損なったぞカーネル!』『負けないアイ』開放ルートRTA 作:ヌオー来訪者
大昔家族にビーストリンクゲート共々強制処分された記憶がががピーガガガ
死守すべきだったんじゃないのと後悔しながら初投稿です。
マリンハーバーを解放せよ! なRTAはーじまーるよー!
マリンハーバー彷徨いていると事件が起きました。
まさかのデンサンベイブリッジが大爆発です。更にその副産物としてメトロもバスも停止。完全に閉じ込められました。
とはいえ稼ぎポイント自体はタイム度外視で行けばあるにはあるので詰むことはありません。
それはさておいてなんか怪しげなKBSトリオどころじゃないガラの悪いホモたちがゲーセンに入ってきたので追跡しましょう。
ホイップくんとディンゴがいる奥まで行くと囲んでいますね。
狙いはホイップみたいですね……褐色ショタより、中性的な男の子がお好きのようで。
ディンゴも悪くねぇだろがぁ! オォン!?
それはさておいて、ここで乱入して戦うか、2人を連れて逃げるかの選択肢に迫られます。
どっちにしろ逃げられるのですが、タイム的には後者の方がそこそこ速いのでさっさと……
逃げるんだよォ! ディンゴッ! ホイップッ! どけーッヤジ馬どもーッ!! (SGT)
取り敢えず走って逃げましょう。
捕まったらバッドエンドではありませんが、再走確定の大幅ロスです。
龍が如くのチェイスモードみたいな状態に入りますが、ルートは幾つかに分かれます。
分岐点を選んで進んでいくのですがどれを選んでも逃げ切れます。
しかしその中に一つだけ当たりルートがありそこに目的のモノが置いていますのでそこを狙っていきましょう。
これがないと最終タイムに差が出てきます。
当たりルートはまず、ショッピングモールを突っ切っり外に出た所で人混みを突っ切り裏通りに入り、そこを抜けるとokです。
その先にオフィスビルの喫煙所にたどり着くのですが、そこにあるものは……
ナンバートレーダーです。
基本このタイミングを逃すと置いていませんが、チェイス中でこのルートを辿った場合でのみ置いてあります。
当面は追々開店するヒグレヤに置いてある機体のみですが、ここに先行して置いてあるのでRTAをやる上で必須という訳です。
ナンバートレーダーを知らないホモたちに説明すると、ナンバーマンを模したマシーンに8桁のパスコードを入力してアタリを引くとレアチップやプログラム、アイテムが入手できるというインチキマシーンです。
本来ならゲーム中のオブジェクトに隠れていたりキャラクターから教えてもらえるか、よかよか駅やマリンハーバー駅で販売しているナッツウェハースチョコレート同梱カード(500ゼニー)に書いてあるのですが、事前に調べればレベル1の内容までなら引っ張り出せます。
今回の仕様は
フラグなしで遊べるレベル1
ナビカス解禁後から遊べるレベル2
フラグ立てないと引けないレベル3
が設定されており、現時点で遊べるのはレベル1となります。とはいえレベル1でもかなり強力なものが入っています。
【こちらはナンバートレーダーです。ロットナンバーの入力をおこないますか?】
【どのレベルの入力をしますか?】
────────────────────────
▶︎レベル1
レベル2
レベル3
────────────────────────
────────────────────────
ロットナンバーを入力してください
▶︎0 0 0 0 0 0 0 0 【OK】
(左右でカーソル 上下で数字)
────────────────────────
【ロットナンバーのチェック中! ピロパロポロパロ……】
【チェック完了! 当選ナンバーであることを確認! ではアイテムをどうぞ!】
【九十九は、「ガンデルソル1✳︎」をゲットした!!】
【九十九は、「エアシュート3✳︎」をゲットした!!】
【九十九は、「バリアブルソード D」をゲットした!!】
【九十九は、「フミコミザンS」をゲットした!!】
【九十九は、「ガッツストレートS」をゲットした!!】
【九十九は、「クイックゲージ ✳︎ 」をゲットした!!】
うん、おいしい!
これでささっと、チップフォルダに組み込んでからシグm……史隈管理官に無線を投げましょう。PETの通信機能が逝ってますが、無線の方は旧式のものなので難を逃れたようですね。
史隈管理官と通信していると、今の状況と隠れ場所を教えてくれます。
状況は、マリンハーバーのありとあらゆる交通機関が爆破予告でダウン。
デンサンベイブリッジに違法駐車した車両に爆弾を仕込んだと犯行声明。オフィシャルが咄嗟に閉鎖しようとしたものの、イライラしたトラックの運ちゃんがマニュアルドライブに切り替えてデンサンベイブリッジで強行突破した結果が先程の大爆発という訳ですね。
ここでマジモンだと把握したオフィシャルは大慌てで完全閉鎖。
あちら側もここで交通機関やアクセス手段に悉く爆破予告を投げていたようでマリンハーバーを完全に孤島にしてしまうつもりのようです。
無論、それをされればデンサンシティのオフィシャルは半殺し状態。
ネオゴスペルとの対処も困難になる訳です。
更に言えばマリンハーバーに訪れた観光客が閉じ込められてしまうおまけ付き。
犯人の要求は、爆破をやめて欲しければマザーコンピューターを破壊、消去しろという無茶振り。
当然ニホンからすればそんな要求呑めるはずがないですし、消去すればニホンのネットワーク社会も終わります。
ですがここでなんの決断もできずに終わったら民衆からの信用は揺らぎます。ただでさえ4以降オフィシャルが空気で汚名返上できる機会があまりないのに、今ヘイト値貯め貯めはまずいですよ!
ふざけんな! (声だけ迫真)
挙句田s……監視カメラも制圧しているようで、怪しげな動きをしたら爆破するとのオマケ付きです。
猶予は24時間。
さて、これからどうするか。
最低目標は当然、事態の収拾です。
オフィシャルセンター内の田しr……監視カメラのシステムと街中の監視カメラのシステムは別扱いとなっています。
なんせこんなこともあろうかとと言う奴ですね。なのでセンター内での動向はバレません。
やりますねぇ!(賞賛)
となれば、まずはオフィシャルセンターからマリンハーバー内に張り巡らされている田し……監視カメラをどうにかするしかありません。
とはいえ田しろ……監視カメラを止めようならそれこそ犯人に気付かれてしまいます。
ウーン……
取り敢えずオフィシャルが状況整理を始めるので一旦時間稼ぎに逃げることとしましょう。行き先はバーのDアッシュ三号店です。
まぁ、今いる場所も田◯代カメラ……じゃなくて監視カメラがあるので手遅れなんだよなぁ……
はい、案の定ホイップ目当てのショタホモおじさんがまた出てきました。
しつこいホモは嫌われるんだよなぁ……(ホモに限った話じゃないだろ! いい加減にしろ!)
今回はここまで。
ご視聴、ありがとうございました。
Z
ゲーセンに戻ると案の定と言うべき光景が九十九の視界で繰り広げられていた。
ホイップとディンゴを取り囲むようにガラの悪い男が並んでいる。
ホイップが何かしらのボンボンの息子であろうことは間違いないのだろう。
手元にはバットやら鉄パイプ。当たればまず無事では済まされまい。
それにこんな閉所で得物を振り回してみろ。ゲーセンが確実に滅茶苦茶になるのは明白だ。
「あのー、すんません。この2人に何の用ですぅ?」
もしかしたら。
もしかしたらという実にお花畑かつ淡い期待。実は雨ざらしの犬に傘を分け与えるような心優しい不良系男子が落とし物を拾いに来たとかそんなオチかもしれない。
まぁ……ンな訳なかったが。
「おい、そこのオフィシャルのガキ。そこの帽子被ったガキを大人しく寄越しな。でなければ……」
やはり狙いはホイップか。
とはいえ目撃者のディンゴも危ないか。何か上に着ているポンチョの裏から何か取り出そうとしているそぶりを見せているが、応戦しても恐らく勝てない。
男たちの中にはヤクでもやっているような顔持ちで、目がイッてしまっている。
うわぁ……カタギじゃないよコイツら。
「じゃなかったら……どーすんの」
九十九は男たちと相対しながら探り探りでホイップの手を掴む。そして、ディンゴに小声で短く投げかけた。
「……逃げるぞ」
「え、逃げんの?」
ディンゴが目を丸くした次の瞬間、九十九は足で床に乱雑に置かれた椅子を掬い上げるように──
「あっっっっっっったり前だろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
思いっきり男たちに蹴り上げた
当然だ。こんなカタギじゃない人間を相手取って無事で済むはずがない。それをディンゴとホイップが巻き添えを確実に喰いかねない状況でやり合おうとは思えない。
顔面に炸裂し、1人が倒れる。
明確な反抗に気付いた男たちが、吼えた時にはもう九十九は出口に向かってディンゴとホイップ共々走り出していた。
ディンゴは「マジかよ」と九十九の逃亡を意外に思ったのか鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をしていた。ホイップに至っては目を回していた。
ゲーセンから飛び出すと、即座にショッピングモールに足を進めた。
これで人混みに紛れて有耶無耶になったあとでオフィシャルセンターに駆け込むか。走る中で声が断片的に聴こえてくる。
「駄目だ──も通じない」
「──ペルってあのちょっと前にコトブキで──」
「オート電話が出来ない! まじありえ──」
ふとオート電話が出来ないという単語に引っ掛かるものがあったが、今は悠長にそんなことをすれば目の逝ったお兄さんたちに袋叩きにされるのは確定だ。
人ごみを掻き分け、ディンゴとはぐれていないか随時確認しながらそのまま適当な所で曲がり、立体駐車場へと飛び出す。
車が横殴りでやって来ないことを必死に祈りながら立体駐車場を飛び出し、次は裏通りだ。裏通りもそこそこルート分岐があり、ここを抜ければ完全に煙に巻くことは容易なはずだ。
転がっているゴミ袋を蹴飛ばし、自分が培ってきた脳内マップを駆使していかにして追手を混乱させるか思考を巡らせ右に左と曲がって行く。
侮るな。こちとらマリンハーバーについては半ば庭のようなものだ。
そう自身を必死に鼓舞しながら裏通りを出ると道路だ。そこには車が所せましと渋滞を起こしていた。あの爆発騒ぎでパニックでも起こしたようだ。
加えてここはデンサンベイブリッジに繋がるということもあって最悪と言ってもいい状況であった。
とはいえ、車そのものが遮蔽物になってくれるということを考えると今の九十九にとっては悪い話ではない。
突然道路を横断歩道無しで横断かましてくる子供3人に驚愕する、大人たちを横目にそのまま突破。
一頻り走った先は大人たちの憩いの場であろうオフィスビル下の喫煙所だった。
ふと後ろを見てもあの柄の悪い男たちの姿はない。そのことに酷く安堵していると、すぐ後ろで九十九に腕を掴まれていたホイップの息が完全に上がり切っており、呼吸が酸素を求めていた。
「はあっ……はぁっ……」
なお、ディンゴはケロッとしているがこれ以上走ってももうホイップが持たない。あと九十九も食べたものが逆流しそうでこれ以上走れなかった。
──くそっ、こうなるならご飯抜けばよかった!
流石に良い所のボンボンと年下の子供を前に醜態は晒せないので必死に胃と食道を宥めながら九十九は口を開いた。
「……ちょっと休憩するか」
掴んだホイップの手を離し、街路樹にもたれて大きく息を吐き出す。ベンチもあるがそこはホイップとディンゴに座って貰おう。
「座ってろ。疲れたろ?」
そう促しながら九十九は喫煙所の近くに何か異物が置かれている事に気付いた。ミラーボールのような球体を頭に被ったロボが、球体に張り巡らされた四角いマスとマスが交互にチカチカと黄色く光らせている。
──ナンバーマン?
日暮の持ちナビだ。戦闘能力はそこまでだが演算能力は下手すればオフィシャルのナビを上回るくらいの力を持っている。
しかし──そんな馬鹿な話があるか。きっと疲れているに違いない。
──現実世界にネットナビなんてそんな馬鹿な話があるか。仕事に戻れ星方九十九。
幻覚を見ているんじゃないかと自分自身を咎めながらもちょっと気になるのも事実。死角を意識しながらそのナンバーマンらしき何かに近づくと、それがナビではないことに気が付いた。
ボディには小さな排出口がセットされている。それにナンバーマンに比べるとややずんぐりとしていることから九十九はあるものを思い出した。
『こちらはナンバートレーダーです。ロットナンバーの入力をおこないますか?』
ナンバートレーダー。
日暮が言っていた。菓子会社とタイアップしてロットナンバーと呼ばれるシリアルナンバーをお菓子に同梱させ、当たり番号をそいつに入力すると景品がもらえるという奴だ。
もちろん、当たり番号はお菓子の同梱品だけじゃなくてネットにも隠されていたり日暮が個人的に教えた隠し番号、映画のDVDや菓子会社提供の番組にも隠されていたりするのだという。
因みにお菓子の同梱品に書かれているものは使い捨てナンバーらしい。
「確か──コイツ使えるんだっけ」
いつ使うか分からなかったが、暇なときに見つけたり日暮から
ひたすら、ただひたすら。
『ロットナンバーのチェック中! ピロパロポロパロ……』
『チェック完了! 当選ナンバーであることを確認! ではアイテムをどうぞ!』
ガチャガチャゴトンと音を立てて排出口から数枚のチップが出てくる。
なるほど、こうして遊ぶのか。ここで菓子会社と提携すれば当たりを引くまでひたすら菓子を買わせられるし、ヒグレヤも大儲けという訳だ。
しみじみ思いながら排出されたチップを回収しながら、懐に納める。
手に入れたチップはエアシュート3、フミコミザン、ガッツストレート、バリアブルソード、クイックゲージ、ガンデルソル1。
いずれも優秀なチップであるが故に「イャッッホォォォオオォオウ」と叫びたかったが、このタイミングで叫ぶものではない。
とはいえこの非常時、オペレーションが必要になった際には切り札になり得るに違いない。
一度ナンバートレーダーを後にして自販機から3本お茶を買い、ホイップとディンゴに渡す。それから各々黙々とお茶を飲み始めた傍ら、ホイップが口を開いた。
「ごめんなさい……僕が案内をお願いしたばっかりにこんなことに」
「そりゃ別にどうだっていいや。君がどっかの金持ちの子なのは何となく察しはついてたし──それに今回は完璧異常事態なのは明らかだからさ」
それに、下手にオフィシャルセンターにいても危険な気がした。
デンサンベイブリッジを平然と爆破することが出来るような奴が、オフィシャルセンターに何か仕掛けを施していないと思えない。
この後本来ならばオフィシャルセンターに駆け込んだ方が安全だったに違いない。とはいえ、ベイブリッジ爆破を考えるとあちらも下手すれば危険か。
確かめるように九十九はPETでオフィシャルセンターに回線を繋ごうとしたものの、ノイズが走るだけで何の反応も無かった。
『駄目だ。……どうやら何かしら強力なジャミングが掛けられている。有線接続ならまだしも無線は使えないらしい……』
ゼロの言葉に九十九は舌打ちする。
「特定の周波数にジャミング。……随分な事を」
電波塔をジャックしたか、どこかにジャミング用のパラボラを設置したかのどちらかだ。これではメールも電話も出来やしない。
たかだかPETの機能が封じられただけと言う輩も居るだろうが、このネットワーク社会においては死活問題もいいところだ。
有線も最悪物理的に爆破されようならネットワークも分断されるという大災害も有り得る。無論、敵からしても自身の脚を奪われるのと同義なのであまり派手にはやれないだろうが。
……闇雲に逃げたとしても連中に捕まればおそらく終わりだ。特にホイップの場合捕まれば人質にされるのは明白。おそらくそれ目的の襲撃だ。
そこまで行くと国を跨いだ大騒動だ。大使館やらなにやらが騒ぎ出しての地獄絵図だけはどうしても避けなければならない。
「私は──」
ホイップが何かを言いだそうとした矢先九十九は遮った。
「どちらにしろ、君を絶対に国に帰す。ディンゴ、お前も必ずサロマさんの所まで帰す。少なくともこれは絶対に約束する」
オフィシャルネットバトラーにあるまじき発言だ、と我ながら思う。
模範解答ならば犯人を可及的速やかに逮捕して君達の安全を保証すると言うべきなのだろうが。先行き不透明な現状出来ない約束はできない。
でも、それでも。腐っても九十九もオフィシャルだ。矜持というものをミリ単位で持ち合わせてはいる。それに一方的に思っていることだが友を助けるのに理由など必要はない。
九十九が、次の行動に移そうと外の様子を見ようとした矢先ディンゴが口を開いた。
「オレの心配なら要らないぜ」
「……ディンゴ?」
「何が目的でこんなことをしたのか分からないけれど、こんなふざけた真似をする連中は許せねぇし、それに……これでも多少は鍛えてンだ。どうにかしてぶっ飛ばしてやるぜ」
勇むディンゴ。もし彼が同じオフィシャルネットバトラーならどれほど頼もしく思っただろう。けれども現実、ディンゴは市民ネットバトラーでありそれ以上でもそれ以下でもない。その行為を褒めることは九十九には出来なかった。
「駄目だ。壊滅済みの組織名を僭称する組織相手とはいえ最悪死ぬぞ。そういうのはオフィシャルに……」
「そのオフィシャルは死にかけてるって聞いてるぜ。それに知ってるだろ? 市民のナビがオフィシャルより強い時もあるってさ」
「…………」
これ以上何か言っても無駄だと悟った。
九十九は気を落ち着かせるために深呼吸をする。ディンゴのネットバトルの腕前がどれほどなのかは知らないが、積極的に巻き込む真似は極力避けたかった。
だかしかし顔を見られている以上安全を確認できるまで下手に放逐も出来ない。ならばもう、こっちが上手くフォローしてやるしかない。
……下手したら自分より強い可能性も否定は出来ないが。
オフィシャルだと素性が知れている人間相手に不敵にもネットバトルを申し込める人間など、それなりに腕に覚えのある者か、追い詰められた人間か、迂闊な奴くらいだ。
ディンゴをどうするかは一旦後に置いておくとして、状況をどうにかして掴まなければならない。ベイブリッジの爆発事件から間も無くしてこの混乱に乗じてカタギに見えない輩をけしかけたのは何かしらの理屈があるはずだ。
ディンゴから背を向け、おもむろに懐から無線を取り出す。PETの回線とは別の古い周波数を使用しているので上手くやれば史隈隊長も気付くはずだ。
史隈管理官ならそれなりに事態を把握していると思っての行動だった。
「……駄目か」
旧式も抜かりないか。
用意周到なことだ。そう苦虫を100匹程丸齧りしたような顔をしつつ無線機を耳元から外そうとしたその矢先だった。
『繋がったか。無事か、星方』
「……!」
ノイズに紛れているとはいえ史隈管理官の声が九十九の耳朶を打った。
あまりにも都合の良い展開な気もしなくもなかったが今この瞬間、気にしている余裕はなかった。
◆◆◆◆◆◆◆◆
「オフィシャルセンターは無事。ただし、自称ゴスペルの脅迫につき出入り不可……加えて交通機関も同様の脅迫状により停止状態。PETが使用する現行周波数は軒並み死亡……」
泣きっ面に蜂、弱り目に祟り目。そんな先人たちが残した縁起でもない言葉があるように、碌でもないことばかりが連続して起こるのは世の常人の常。
史隈管理官が語ったのはありとあらゆる交通機関が死にマリンハーバー……否、デンサン埋立地は孤島と化したという事実だった。
『事の発端は、ゴスペルを僭称する組織のベイブリッジの爆破予告だった。この時点ではただの悪戯だと誰もが思っていた。私も同じだった。ベイブリッジに投げられた爆破予告は、橋上に違法駐車された車両に爆弾を仕掛けたという旨のものだった。当然閉鎖はしたし、問題の車両の解析に回ろうと爆発物処理班を待つことにした』
仮に悪戯だとしても「念のために」の対応をしなくてはならないのがお役所仕事というものだ。勿論、荒唐無稽な爆破予告だろうが万が一のことが起こった場合責任が一切取れないし取りたくもないのが本音だ。
加えて今回は予告通り、車両をわざわざ用意したという。この手の悪戯をする人間は予告するだけの手軽さにメリットを感じて行っている。
その心理からかけ離れた今の状況は何処か、不穏なものを感じられた。
『しかし、当然ながらそれを信じない人間もいる。……封鎖に痺れを切らしたトラックの運転手が強行突破を試みた結果……』
「……予告通り爆破。今の大惨事に至るわけですか」
制止を振り切ることを試みたのは間違いなく愚行だろうが、信じろというのも無茶な話だ。直近のWWWとゴスペルの犯罪でヒトの意識がそうそう簡単に変わるはずがない。
ゴスペルのやった奥デン谷のダム爆破未遂も、テレビの向こう側の
運転手は消し炭か海の藻屑だろう。
『街中の監視カメラも抑えられているフシがある。事実爆発した原因も警官の制止を振り切り強行突破した民間人に爆弾が反応したようだった』
ふと、九十九は咄嗟に周囲を見渡す。
たしかに監視カメラが一つ柱に設置されている。……となればあまり長居は出来ないか。
「オフィシャルセンターもまずいんじゃ」
『そちらは問題ない。そちらはオフィシャル管理で、侵入された痕跡は認められなかった。とはいえ出入り口付近は警備会社管轄のもので、結果的に外に出られなくなっているが』
「外に出れば爆破する……か。で、要求は」
こんなことをするからには何かしらの理屈があるはずだ。
身代金やら政治的なデモンストレーション、色々パターンはある。
『爆破後声明を出した。マリンハーバーを閉鎖した、民衆を解放したくば24時間以内にセンター内のマザーコンピューターのデータをその手で物理的に破壊。完全にデリートしろ。さもなければマリンハーバーはありとあらゆるアクセス手段を失い、その機能を失うとな』
馬鹿な。
マザーコンピューターの破壊など、そんなことをすればニホンのネットワークが死ぬ。それに対してマリンハーバーの民衆を天秤にかけろと言うにはあまりにも民衆が軽んじられるのは明白だった。
二つ返事でマザーコンピューターをデリートなど出来るはずがない。加えてマリンハーバーが死ぬと損害は馬鹿にならない。観光地としてもニホン中枢としてもそれ相応の役割を持つ上に埋立地にある湾岸病院が死ねばそこにいる患者にも害が及ぶ。
こんな悠長で回りくどい手段なことに思うことはある。だがどっちにしても厄介な状況に陥っているのは確かだ。
「船って行けましたっけ。フェリーとか」
『あまり期待は出来んな。マリンハーバーの人間を丸ごと避難させるには何回往復しても足りん』
そんなことをやってる間に大惨事になってるので実質的に論外。
手早く事態の収拾をすると言う方がまだ現実的と言える。
「…………状況を整理します。マリンハーバーにはいくつか本島からのアクセス手段が用意されている。デンサンベイブリッジ、ハーバーブリッジ、モノレール、メトロライン、海底トンネル。ベイブリッジが破壊された現状残るアクセス手段は4つ。しかしそのいずれも脅迫状により利用不可。この認識で間違いはないですね」
『あぁそうだ。加えてジャミングによりPETが使用している通信機能が悉くダウンしており外部からの助けは得られないのが現状だ。それに先に報告したホイップを狙うという謎の集団、気になるな』
挙句ホイップを狙う謎の輩。
あぁ、胡散臭い。実に胡散臭くて胸焼けがしそうだ。
『星方、お前がやるべきことはホイップを護衛しつつ本件のテロ事件の首謀者をナビならデリート。人間なら制圧、確保することだ。今回はその事件の特殊性もあり、市民ネットバトラーの協力を仰いでも構わん。その代わりリストを提出してもらえれば構わん』
無茶を言う。
九十九は心の中でぼやくも、史隈管理官はそれを読んでか言葉を続けた。
『無論1人でとは言わん、こちらも作戦を考える。Dアッシュ3号店の店主には話は伝えているからそこで暫く匿ってもらい暫く待機しろ。監視カメラを避けて、な』
当然、マリンハーバーの監視カメラは全区域にあるわけではない。特にDアッシュ付近はそれがないのだ。
Dアッシュ、デンサンタウンにあったあのバーの現行店であり、史隈管理官の知り合いが営んでいると言う。確かにそこなら多少は安心はできそうだ。
「了解」
無線を切り、九十九はPETのゼロを呼び出す。
あとは監視カメラのない反則的なルートを使うしかない。となればそれはナビの方が上手いと言うものだ。
「監視カメラを極力避けたルートを叩き出せるか」
『いいだろう。暫く待て』
あまり長居すれば、最悪の事態もあり得る。ふと、空を見上げると飛行船がこの騒ぎを我関せずとふわふわ浮かんでいるのが地味に腹立たしい。
しかし、焦る九十九を他所に無情な現実たちが鎌首をもたげていた。
「さっきはよくもやってくれたな、オフィシャルの犬っころ」
しれっと巻き添えを喰らうウラの王のオペレーターと砂山
Q:ホモくんの外見どないなっとん?
A:作者の勝手な解釈だと、スバルや銀魂の土方のように先端がクチバシのようになっているV字気味の前髪でちょっと癖のある黒髪。
服装は黒いジーンズに灰色のシャツの上に紺色のジャケット。所謂ベックカラー。首に0のナビマークを模した首飾り。
ぶっちゃけ
Q:ニホン軍(自衛隊枠)なにやっとん?
A:新しいモンハンやってるんじゃないかな?(すっとぼけ)
ここでオフィシャルが白旗を上げるとオフィシャル自身のメンツに関わるので……
そんなことやってる場合じゃないだろと言われたらどうしようもないのですが。
アメロッパ軍OBを利用しとる時点でそんなプライド(姫にあらず)は犬の餌に等しいとかは禁句。
アーカイブ
某所雑談板、事件発生前後より抜粋。
・のりたまん【ナンバートレーダー】
最近マリンハーバーのどこかにナンバートレーダーって機械が先行設置されてたのって知ってる?
皆はもうやった?
・ルピス【Re:ナンバートレーダー】
ヒグレヤの店主がちょっとの間だけ設置するって言ってたアレですね。そもそもどこにあるか分かりませんから困りましたね……アレさえあればもっと力が手に入るのですが。
・MEGAおか【Re:ナンバートレーダー】
実はもう見つけちゃいました。答えは言えませんけど敢えてヒントを言うなら……外にある大人の憩いの場、かな?
・OBDC使い【Re:ナンバートレーダー】
マジか! 外って事はまだ探してないトコがあるな……仕事序でに探し回ってやるぜ!
・コル坊【大パニック】
おいおい!大変なことになったぞ!
デンサンベイブリッジが爆発してやがった!
交通機関マヒってパニクだぞ!
・サカ【Re:大パニック】
ソースは?
あとちゃんと推敲して投稿しろよ。
み っ と も 無 い 。
・カズP【Re:大パニック】
サカさんちょっと言い過ぎじゃないかなぁ……
でもまぁ、最近ここぞとばかりに色んな人が雨後の筍みたいにデマ吐き散らしてるしねえ。
例えばオフィシャルネットバトラーの国際会議で裏切り者が出てきたとか、荒唐無稽な究極のナビ計画とか。
公式発表が無い以上そりゃないよね。
・ムラサメ【Re:大パニック】
友達のナビがオレのホムペまで飛んできたんだが似たこと言ってますね……クォレハ。
オートドライブシステムがバグった挙句デンサンベイブリッジに違法駐車された車に爆弾を仕掛けたとか予告があって閉鎖されたんだけど、トラックの運ちゃんがマニュアル操作で強行突破して予告通りベイブリッジが吹っ飛んだとか。
ガセネタじゃないっぽいですね……たまげたなぁ。
・サカ【Re:大パニック】
はい便乗マン出たー。ソース出せソース。
勝手にたまげてろ。それとも自演かぁ?ん?
・のりたまん【Re:大パニック】
今マリンハーバーいるんだけどデンサンベイブリッジ見ると派手に煙出てるね……あとPETが圏外になってる。これ大ごとなんじゃ……
・HAL【Re:大パニック】
間違いなく圏外だね。PETのワンセグも使えなくなったし無線がことごとく使えなくなっている。こうして有線接続でやり取りできるのが不幸中の幸いだ。有線がやられてたらこうしてはいられなかっただろうからね。
あまり想像したくはないのだけれども誰かがジャミングを掛けたのかもしれない。
・サカ【Re:大パニック】
削除されました
・NO NAME【NO TITLE】
9番目の欠陥品、5番目の不適格者。
13人の子供たち。残る者は――
・ムラサメ【Re:NO TITLE】
うわぁ……(ドン引き)
こんなマイナー板に荒らしかぁ、たまげたなぁ。しかも厨二ときた。これは痛い……(黒歴史)
混乱に乗じて好き勝手やるなぁ。暴言ソースマン共々取り敢えず管理人に削除申請出しておくね(無慈悲)