ロックマンエグゼ:実績『見損なったぞカーネル!』『負けないアイ』開放ルートRTA 作:ヌオー来訪者
3人に勝てる訳ないだろ! なRTA、はーじまーるよー!
防災室はあらゆるセキュリティシステムに接続出来ますが案の定ブッ壊れています。
これが確認できると再び校長室に突入するフラグが成立します。
みゆき姉貴と熱斗くんは有能なので、協力してもらいましょう。
みゆき姉貴と熱斗くんの好感度の数値ちょいと想定より高いですが、これよりちょっと低めの方が丁度いいのでチャートにちゃーんと書いておきましょうね。
一応前パートで伝え忘れましたが、オフィシャルに応援を呼んでました。
ですが、課長は催眠術を信じてないのか鼻で笑ってますし史隅管理官はオート電話に出ません。
こいつら……(憤怒)。
深夜なのもあってどいつもこいつも反応しませんし、ほんまつっかえ! やめたらこの仕事(オフィシャル)。
ただ、この時点でビーフ司令と接触しているので登場フラグが成立してます。
あのヒプノシスフラッシュを防ぐためにどうするかについて相談をおっぱじめます。
熱斗くんによると5年B組がカサ工場の見学に出ていたというので、そのカサを拝借してやろうと言うことです。
作戦は1名が揺動をしかけて校長室内の操り人形と化したモブたちを無力化、みゆき姉貴がカサで校長のノートパソコン略してノーパン校長から放たれるヒプノシスフラッシュをシャットアウト。
そのまま、熱斗くんが死角に入ってフラッシュマンのいる校長のパソコンに突入。
あとはフラッシュマンを腹筋ボコボコにリンチするだけです。
フラッシュマンが拉致されて
腹筋ボコボコにバスターパンチ食らって
全身のランプが点滅すると、あと3分で力尽き果てる(開始0.38秒の場合あり)。
その時のフラッシュマンの苦しむ姿にドキドキするって……
悪 党 凌 辱 だ ぜ!
ホモくんの今回のポジションは囮です。傘を持った盾役のみゆき姉貴と熱斗くんを守りながら暴れていきます。
まぁなんでかと言うと熱斗くんがギミックを解除してくれるからですね。ダンジョン攻略で雑魚と遭遇したりギミック解除を挟むより安定します。ですが当然ホモくんも囮になるとただではすみません。
ここからは酷いQTE *1地獄になりますので、狂気の世界の始まりだぜぇ! (ECZN)
上上下下左右左右BA! とQTEを処理していきましょう。
捌いていると親玉の西古レイがホモくんに絡んできますので程々にいなしてやりましょう。
【ほう。随分と動きが速い。ただの高校生とは到底思えん。流石はスペクトルの実験動物なだけはあるな】
また変なイベントが起きてますね……(RTA)が壊れるなぁ……(呆れ)。
(ホモくん強化人間の類説が濃くて)笑っちゃうんですよね……
まあ取り敢えずQTEをしくじらなければ死にません(5敗)。
ある程度耐え切ればビーフ司令と黒バラ仮面が現れます。
あれれー? おかpeople!?
みゆみゆが居ませんね……どうしてでしょうかね? (すっとぼけ)
それはさておいてビーフ司令も黒バラ仮面。
お助けキャラとしては非常に有能で彼らが現れればこの場にいる催眠状態の人質は無力化してくれるので実質勝ちに等しいです。
その後西古レイの合図で校内にいる連中を呼び出しにかかりますが、その辺はビーフ司令と黒バラ仮面に任せてホモくんとみゆき姉貴はノーパン校長にプラグイン♂しましょう。
ブスリ♂
アッー!
校長のノートPCに落ちているミステリーデータはあまり美味しくないので、申し訳程度にHPメモリを1個拾いつつ校長のノートPCの電脳2まで進みましょう。
今回のウイルスはキャノーダム2ndと、パララ、パラボール、ハイラビリー
ゼロのいるエリアに雷を落としてパネルに穴を開けるパララに、ゼロのエリアに侵入して周辺に電撃をぶっ放すパラボールの組み合わせ*2は糞糞糞(悪態糞土方)なので逃げます。
逃げるコマンドはHPメモリの量によって成功率が変わります。だからHPメモリを集める必要があったんですね(メガトン構文)。
通常プレイならこの時点でそこそこの火力のチップが揃っていて相手のHPは糞低いので、片割れは瞬殺が容易です。
通常プレイをするホモは落ち着いて対処しましょう。
ギミック通過したロックマンとスカルマンが戦っています。
当然、フラッシュマンですね。
ここではゼロとホモくんが仕留める必要があるので、前に出ます! とイノシシアピールしておきます。
ここでは本来フラッシュマンのHPは700ですが、ロックマンとの共闘時はデバフがかかって500になりますのでグッと楽になります。
本編ボスなのにここまで弱いなんて見損ないました。カーネルのファンやめます(理不尽)。
まぁ元の3でもV3ですらカモンスネークやガイアブレード、プラントマンの害悪Pコンボで瞬殺される程度の強さなので致し方なし。
一応シナリオ上だとウイルス連れてきてロックマンとスカルマンの妨害はしているのでそこそこの強敵なんですけどね……
今回はここまで。ご視聴、ありがとうございました!
◆◆◆◆◆◆
どちらにしてもあのアジーナ男がただの泥棒ではないのは明白だった。
しかしながら史隅管理官との連絡はマナーモードにしているのか取れず、課長に至ってはそもそもが催眠術に対してやらせだと信じて疑わないらしく「冗談はよしたまえ」だの「テレビの影響を受けすぎだな」と鼻で笑うくらいだ。
まぁそもそも、だ。
自分の立ち位置が立て直しに躍起になっているオフィシャルにとっての雑事……つまり面倒ごとを押し付ける先になっている以上、見つけたお前で解決しろということだろう。
中々ふざけた話だが。
「そんなんだからWWWやゴスペルにいいようにされんだろ……」
毒づいても仕方がない。
九十九は少し荒い手つきで、PETを操作する。
防災センターならここのセキュリティシステムを弄くることが出来るはずだ。
「……チッ」
セキュリティシステムもどうやら潰されている。あのヒプノシスフラッシュでも受けているのかなにやら誤作動を起こしている。
校内のセキュリティシステムは現在、非常事態時の時に備えられた緊急モードに切り替わっている。
つまるところ校内をうろつけても、外に出ることが叶わなくなっているわけだ。
その癖警備会社への通報はできなくなっているのだから上手く騙くらかされているのだろう。
九十九は忌々しげに舌打ちしつつ、おもむろにPETにいるゼロの言葉に耳を傾けた。
『ツクモ、どうするつもりだ。ここを弄れない以上脱出も叶わない』
今時ガラス叩き割ろうにも強度が邪魔をして時間もかかる。
ガラスより先に居場所が割れるのは明白だ。
こんなふざけた状況を作り出せるあの不審者は一体何者なんだ。それに前おいて投げつけられたメールの発信源は一体誰だと言うんだ。
答えの見えない不可解さに耐えきれずに吐いたため息。
一頻り吐き終えたタイミングでみゆきが小さく声を上げた。
「あの男……」
まるで、つっかえ棒が取れたようなそんな声。その声の続きは間も無くしてみゆきの口から紡がれた。
「……西古レイ」
「え? 誰それ」
聞きなれない名前だった。
それに対して熱斗が「え、知らないの?」と首を傾げる。
知らないのは俺だけか。居心地の悪さを感じながら頷くとみゆきが付け足した。
「数年前、バラエティ番組で引っ張り凧だった催眠術師よ。ネットナビとネットワーク技術を使用した風変わりな催眠術を使うことで……ね」
数年前となると記憶が曖昧になるのは無理もないだろう。というかオフィシャルを志すようになるより前の記憶が正直曖昧で思い出そうにも何かが引っかかって思い出せず、ふと友人達の思い出話を聴かされている間に自分の思い出が気になるたびに毎度毎度、思い出すことを諦めている。
そんな自分に過去を教えてくれる人間は実を言うと──いない。
なので仮に過去に西古レイのことを知っていようが記憶は闇の中だ。
「でもそこまで長く流行らなかったよーな」
熱斗の付け足しに九十九は怪訝にも首を傾げた。
芸人タレントが消えては現れるのは往々にしてよくあることで1年保てばまぁ万々歳と言える。
余程微妙な奴だったのか、それとも何か不祥事でもやらかしたか。
クスリか、暴力か、女か。
職業病で思い浮かぶ物騒な可能性を振り払いながら目の前の現実と向き合う。
目の前で語るみゆきはどこか、遠い目をしていた。
「人の流行りなんてすぐ終わるものよ。特に彼の場合ネットナビを利用した催眠術なのだから本人がやっていたわけではない。本業の人間からは酷く叩かれ、すぐに忘れ去られてしまった……そんな人よ」
仔細を語るみゆきの目は少し遠かった。
つまり彼女の言うようにグレて、百鬼夜行まがいのことをしている訳か。何を狙っているかは知らないが。
「にしても詳しいな」
「客だったから。わたしの」
「……あぁ、そう言うことね」
知らん間に犯人と面識を持っていたなんて話、九十九としては面白くない話だった。
まぁ、みゆき自身依頼が絡まなければ客の話は基本的にしないしみゆきだって西古レイが今この瞬間こんなふざけたことをするとは予測しろというのはあまりにも滅茶苦茶な注文だ。
その微妙な感情を飲み込んでから、みゆきの言葉に耳を傾ける。
「いずれにせよ彼の催眠術は脅威よ」
九十九、熱斗、みゆきの3人でどうにか出来るかと言われたら少しばかり首を捻ってしまう。
加えて彼には催眠術で操った人間たちがいる。はっきり言って不利と言えよう。
「でも悠長に応援を待てば当然逃げられる……一応呼びはしたがここで逃せば今度はどこをやられるか分かったものじゃあない」
今度はオフィシャルセンターか、科学省か。
西古レイの催眠術はナビを使ったインチキであるが、間違いなく脅威だ。
悪用した以上、アレを放置しておくわけにはいかない。
しかしアレを止めようにも西古レイは再突入を警戒していないはずがない。校長室に再突入した途端に出待ちで催眠光線を叩き込まれれば本末転倒だ。
「催眠光線。ヒプノシスフラッシュを遮るだけのものが必要ね」
そんな都合のいいモノがあるのか。
九十九の脳裏には不思議パワーで出来たバリアみたいなナニカが浮かぶ。
おいおいお花畑か、もっと現実的なものを考えんかい。
そう己を叱咤して考えようにも思い浮かぶのはグラサンという名の場違いな物体だった。
……小学生がグラサンなんてするか。
教師ですら持ってるか怪しいというのに。九十九が頭を抱えていると、熱斗がぼそりと言葉を漏らした。
「光を遮るもの……そういえば」
「ん?」
「別の組がカサ工場の見学に行ってたんだ」
聞いたことはある。
熱斗たちの組は科学省の社会見学だったが、別の組はカサ工場の見学だったという。
職業に貴賎は無いしどちらかが劣るとかそういう話ではないが、いくらなんでもジャンルが違い過ぎるだろう。
そんなツッコミはさておいて……
「そん時日傘を持ち帰ったらしいんだけど、どう? 使える?」
「……確かに光である以上日傘なら防げるだろうが。まだ学校にあるかあ?」
皆家に持って帰っているだろう。
そんなことを思っていたが、みゆきが口を挟んだ。
「今日は晴れているわ。……よくある事よ。傘を置き忘れることなんて」
「そうだな。ほんと始末に困るよな、捨てたら捨てたで今更やってきた客に何か言われそうだし」
みゆきの所も置きっぱなしの傘はよくあるのだろう。なんだか怒っているのか、困っているのかよくわからない声色で言われた九十九は引き攣った笑みで頷いた。
しかし──
「あなたもよ。唐突に店に遊びに来るのはさておいて持ってきた傘を店に置きっぱなしにして。わたしが渡さなかったらそのまま放置状態になってそうだったわ」
「んぐっ…………」
自業自得で藪蛇を突いた九十九はあえなく撃沈。
そんな光景を熱斗はどこか不思議そうな目で見ていた。
「この二人仲良いのか悪いのか。分かんないな、ロックマン」
『悪いわけじゃないよ。そういう距離感もあるんだよ』
「んじゃあ、良いってことか」
妙に要領を得ない熱斗の結論。
……それもなんか違うような気がする。
そんな旨の反論をしたかったが、上手い言葉が見つからない。
仲が悪いって言われたら否定したくなるが、良いのかと言われたらそれもまた否定したくなる。
──まったくどっちなんだ。
言葉に窮した九十九は黙り込んだ。その一方でみゆきは何故か口角を僅かに上げて──
「ん。
と溢した。
◆◆◆◆◆◆
件の日傘は熱斗のいるクラスの隣の教室にある。
回収そのものは、九十九ひとりで行う事にした。
人数が多ければ多いほど、この手のスニーキングはやりづらい上に特に今回の場合は閉所だ。
みゆきの見立て通り、傘は1本だけ机に放置されていた。現実1本が限界だったのは教師がちゃんと持って帰れと周知したからだろうか。
傘は難なく回収完了。
後はみゆきと熱斗に合流し再度突入をかけるだけだ。
ここで必要なのは。
まず催眠状態のゾンビ連中の足止めを掛けつつ西古レイを実力行使で殴る役。
傘を使って囮になりつつ催眠光線をPC画面を何かで覆うなりして無力化する盾役。
そして直接プラグインしてフラッシュマンを処理する役だ。
本来ならば、全部九十九自身がやろうと思ったもののやはり無理があった。
ここで無理をして敗北した挙句、キョンシーか汽車男、白鳥にされて迷宮入りなんてオチはいくらなんでもまずい。
ここはWWWとゴスペルを潰したという実績のある光熱斗があの催眠PCを制圧するのが正しい人選だろう。
当然、本職としては納得はできないが。
なんせ過去の事件の繰り返しなのだ。これでは。
しかしメンツの為にむざむざやられに行くというのもおかしな話だ。それに──
今の光熱斗と黒井みゆきを見れば何言っても止まらないのは明白だった。
職員室には見張りのキョンシーと汽車男がいたので、上手く物音を落ちていたペンを投げるなりして誘導する。
幸い催眠状態の連中の反応は存外単純なものだ。
問題は校長室に入ってからだ。
校長室の扉の前で屈んだ九十九、熱斗、みゆきは各々の役割を確認を始めた。
「作戦をもっかい伝えるぞ。まず突入したら黒井さんが傘を使って催眠光線を防ぐ。当然ここで校長室にいる催眠状態の連中による邪魔が入るだろうから俺がなんとか足止めと無力化をする。その間に黒井さんが傘を使って催眠光線を放つPCの画面を覆って無力化。そして光君。君が電脳世界でPC内にいる催眠能力を持つナビに攻撃を仕掛けあわよくばデリートする」
これで良いか。
そう確認するように九十九は二人に目配せすると二人とも縦に頷いた。
あまりゆっくりしている猶予はない。ドアノブに手をかける。ドアを開けたら即行動開始だ。
みゆきは既に傘を開くための留め具。下はじきというらしいパーツに指をかけている。
そして熱斗はPETを既にホルダーから取り出していつでもコードを引き出してプラグインできるように構えていた。
残る九十九自身は、リアルファイトをするだけの気合を入れるだけだ。
各々が準備する中で、校長室の奥から僅かにタイピング音と声が聞こえてきた。
「えぇ。既に……アレの入手は完了。圧縮し送信の準備を行なっております。邪魔は入りましたが……えぇ。ぬかりなく。光熱斗の始末は確実に。ヒプノシスフラッシュの出力を上げれば廃人にすることも可能でしょう。あの数年前の生き残りは? アレも廃人にしておいて損はないかと」
随分な物言いだ。
あの人を操ることができるほどの催眠光線その気になれば精神崩壊にまで持ち込むこともできるらしい。
ここまで言われればなおのこと放置はできない。この場でなんとしてでもブタ箱に叩き込んでやる。
そうドアノブに掛けた九十九の指に力が入る。
「行くぞ。3……2……1……GO!」
ガチャリ。
ドアノブが回るや否や、校長室の奥で西古レイが目を見開いた。
「なにっ!? むざむざやられに来たのか! この間抜けめ! やれ、フラッシュマン!」
『ウラララ……喰らえ! ヒプノシスフラッシュ!』
開け放ったドアから真っ先に躍り出たのはみゆきだった。即座に下はじきを押し、傘を開くと即席の盾が出来上がる。
最近の傘というものは遮光性が高く、催眠光線如き貫通出来はしなかった。
一頻り防ぎ切り光が絶えた所で熱斗がヒプノシスフラッシュを放つパソコンの背後に回り込む。
その一方で西古レイの対応は冷静そのものだ。
「させるかッ! 大山デカオ、桜井メイル、綾小路やいと! 光熱斗を抑えろ!」
小賢しい真似をしてくれる──。と九十九は舌打ちした。
西古レイは3人を校長室内に待機させていたらしい。それだけじゃない。まりこ先生の姿もいる。
どうもこの男はこちらの弱点をよくご存知らしい。
PCの催眠光線を無力化するべく傘を盾に真正面から突き進むみゆきの露払いをしながら、催眠状態の子供達とまりこ先生を当て身で黙らせる。
やることが……やることが多い!
九十九が泡を喰いながら次々と催眠状態の面々を無力化している一方で、西古レイがみゆきの前に立ちはだかる。
それを見た九十九は舌打ちした。ここでみゆきと西古レイが取っ組み合いになれば当然西古レイの方が有利だ。
というか、露骨に運動できないタイプのみゆきが勝つ未来が見えない。
そんな中で西古レイはみゆきを見るや否や口を開いた。双方面識があるのは本当なようだ。
「これ以上は進ませんよ。骨董品屋の店主さん」
「……随分と派手なことをやったようね。社会への復讐のつもり?」
「ノーコメントだ。……ワタシ自身取っ組み合いは得意ではないが、君一人を組み伏せる程度なら訳がない。諦めろ」
「誰が諦めろだ?」
もう無我夢中だった。
ひとり、ふたり、と極力ケガをさせず体勢を崩させてみせた九十九は今やみゆきの隣に九十九は立っていた。
投げ飛ばしたり殴るよりはまだマシな処置を取ったつもりだが、気絶じゃない分猶予はない。
そもそも元々気絶してるような奴を気絶させるのは無理があるという物だ。
とはいえ間に合うとは思っていなかった。けれども今この瞬間、西古レイがみゆきに接触するよりも先に彼女のとなりにいるのが現実だ。
「ほう。随分と動きが速い。ただの高校生とは到底思えん。流石はスペクトルの実験動物なだけはあるな」
感心したかのように、それでいて何か曲芸のできる動物でも品定めしているかのような西古レイの物言いに少しばかり九十九はカチンと来る。
勝手に納得して自己完結し切ったような態度と、自分の知らない自分自身の何かを知ったような口を聞かれて面白いはずがない。
「実験動物なんて随分ご挨拶な扱いじゃあないか。というかスペクトルってなんだ……よッ!」
「答えてやる義理などない。お前はここで精神を砕かれ廃人となるのだからな」
「だったら尚のこと教えてくれよ……いわゆる冥土の土産で……さぁ!」
手始めに西古レイと取っ組み合いを始め、案の定校長のノートパソコンが光を放ち始める。
と、その前に阻む物がなくなったみゆきの持つ日傘がノートパソコン覆い、次に咄嗟に机の上に置いてあったファイルを画面の上に叩き込んだ。
「今だ!」
「よっし、行くぜロックマン! プラグイン! ロックマン.EXE、トランスミッション!」
九十九の叫びに応えるように熱斗がノートパソコンにプラグインする。当然、催眠術の原因であり、西古レイの自信そのものとなっているフラッシュマンをデリートする為だ。
後はみゆきと自分で西古レイを縛り上げて校長室から催眠術にかかった連中を締め出すだけ。
「よう、これでお前の目論見はご破産だ。虎の威を借る狐のようでアレだが、光熱斗はやるぞ。ドリームウイルスとゴスペルを始末したんだ。お前に逆転の目はない」
西古レイはせめてもの抵抗にと、九十九の手を振り払い顎めがけて掌底を放つ。
しかし寸前で上体を逸らし、かわしてみせる。
ひゅっ、と風切音を立てて頬を掠めた瞬間、心臓を掴まれるような感覚に襲われた。
──あっぶねぇ……
アジーナ格闘術か何かかは知らないが、アレに当たっていれば顎を勢いよく弾かれ舌を思いっきり噛んでいただろう。
それも血が出る程に。
掌底を放った腕を掴み、アームロックをかける。
これで抵抗はできまい、と確信しようとした所で西古レイの堪えた笑い声が小さく聞こえた。
「フフフ……」
「何が面白いんだ、お前」
「化け物が一人いるだけで、状況が動くものか。数はこっちの方が有利なのだよ。やれ! 光熱斗と黒井みゆきを捕らえろ!」
「ちぃ──ッ!」
九十九がダウンさせた催眠状態のメイルやまりこ先生たちが迫る。
メイルとまりこ先生はキョンシーのように
デカオは汽車ごっこをしながら
やいとは白鳥のモノマネをしながら
もう一度ダウンさせている隙に西古レイが何をしでかすか分からない。
次にとるべき行動は西古レイを
固めた腕に力を込めようとしたその次の瞬間だった──
黒く、たわんだナニカがメイルたちの前を横切った。
それは糸──否。これは縄だ!
縄はカウボーイがロープで捉えるようにあっという間に催眠状態の面々の動きを封じ、両腕の自由を失った彼らはバタンと床を転げた。
咄嗟に九十九は縄が飛んできた方向に視線をやるが、確かにそこにいる縄を放った持ち主は暗くて姿形が茫然としていた。
「ひとーつ。人の世の生き血をすすり」
──えっ? 何?
縄を放った者の言葉に九十九も熱斗も目を丸くした。
「ふたーつ。不埒な悪行三昧」
続ける彼女に呆気に取られた九十九はそのシルエットに記憶の引き出しがカタカタと音を鳴らす。
──く、
あのナイトメアチップの売人を捕らえた時にビーフ司令が引き連れていた部下の一人だ。
無理して低い声を出そうとしている少女の声に九十九は思わず頬を引き攣らせた。
ということは当のビーフ司令も……
──いたわ。
校長室の扉の前に魚を模したバイザー付きヘルメットを被り、そしてビールっ腹の男。
どう見てもビーフ司令そのものだった。
黒バラ仮面が続けた文句を引き継ぐように彼は口を開いた。
「みーっつ、醜い浮世の悪党。捕らえてくれよう……特殊ネットバトラー課ッ! 待たせたな、星方くん!」
「……………………あっ、はい」
あまりにも突然な増援に九十九の脳内はキャパシティオーバー寸前のパソコンのごとく3歩ぐらい遅れて返事した。
助けに来てもらった側が言うのも変な話だがもう少し普通には出来ないんだろうか。
いつか見た時代劇めいた物言いには西古レイも完全に言葉を失い、ポカーンと口を開けていた。
まさかイロモノに自分の手札が無力化されようなどきっと思いもしなかったのだろう。
自業自得なのだが、九十九は少しだけ。
そう、少しだけ。西古レイに同情した。
ふと、もう一人がいない事に九十九は気づいた。
今回はみゆみゆが居ない。今日は休みか。
「って……誰?」
熱斗もビーフ司令と黒バラ仮面の珍妙奇怪な姿にポカーンとし切っており、2名に指差しながら問いかけてくる。
完全に初見で驚いている彼もきっと九十九と同じ感想を抱いているに違いない。
これではどっちが不審者か分かりはしない。
「敵じゃあない。少なくともそれだけはホントだ。それにしてもビーフ司令、どうしてここに……」
「とある筋からの情報でな。それより……」
ビーフ司令が九十九に抑えられている西古レイに目をやると、九十九はすぐさま──
「っと!」
その下手人を床に叩きつけた。西古レイは一瞬苦悶の表情を浮かべる。
しかし多少我慢はしてもらう。
一連の動作を見たビーフ司令はうむ、と頷いた。
「高校生とは思えん捌き方だな」
「……そう見えます?」
「なに、感心しただけだ」
西古レイといい、やはり星方九十九なる存在は特異らしい。
そう、九十九はまるで他人事のように感じた。
そもそも半グレ数名を素手で沈められる時点でおかしいのは多少なりとて自覚している。
ただ、他人からそう言われたことで尚のこと『自分がおかしい』ということに実感を持ち始める。
少なくとも西古レイの養豚場の豚を評するような物言いよりはビーフ司令の方が素直に受け入れられる。しかし──
西古レイは至って冷静であった。
「フフフ……催眠状態の連中はこいつらだけではないのだよ。フラッシュマン! 催眠状態の連中をここに集めろ」
「てめっ……!」
頭を掴んで床にもう一度叩き込んでやろうかと、思いかけたがなんとか思いとどまる。
恐らくフラッシュマンには先程の指示は届いているはずだ。
ほくそ笑む西古レイに九十九は苛立ちMAXで舌打ちした。
──なんて事言いやがるんだこのインチキ催眠術師め。
「ククク……まだコチラには
「やることって、何をだ!」
「喋ってやるとでも?」
「喋らんかい!」
「えぇい喋らんッ! ってあだだだだだだだ! サブミッションを決めるんじゃあない!」
九十九がサブミッションを決めて尚も断固として黙秘する西古レイには最早問答は無意味と悟ったビーフ司令と黒バラ仮面は校長室の外へと駆け始めた。
「我々は催眠状態の連中を無力化する。そこのみゆ……少女と星方くん。そして光熱斗くん! 君たちはフラッシュマンを倒すんだ!」
そうだ。
フラッシュマンさえデリートすれば催眠状態の面々も無力化されるのだ。西古レイを片手間に鳩尾に拳を叩き込み手足に気絶させスペアと合わせて2つある手錠で手足の自由を奪っておく。言うだけ言って去っていくビーフ司令から残されたみゆきと九十九は互いを見合わせる。
今、熱斗は校長室のノートパソコンの電脳世界でフラッシュマンが時間稼ぎに仕掛けたプロテクトを解除している。
フラッシュマンと西古レイの目的が分からない以上可及的速やかに無力化するのが最良と言えるはずだ。
恐らくこちらから強制プラグアウトを試みてもフラッシュマン自身がプラグアウト可能な区域から離れているのはあの西古レイの物言いから察せられる。
それもみゆきもわかっていたらしく、こくりと頷いた。
「星方さんっ!? それにみゆきさんまで!」
加勢に驚く熱斗を横目に二人は無造作にPETからプラグインコードを引き出し、各々ナビをフラッシュマンのいる校長のノートパソコンに送り込む。
「よっ、もう王手はかかっている。奴を袋叩きにするぞ」
おおよそ正義の味方とは到底思えないような言葉を吐きながらゼロをフラッシュマンの元へと進ませる。
既にセキュリティはあらかじめ熱斗とロックマンが解除しているようだ。
しかし──その先に待つものは。
無数のウイルスとそれを従える、肩と頭にライトがついた青いネットナビだった。
西古レイの能力が凶悪になっているのは仕様。
オフィシャルは熱斗くんの周辺が有能だっただけなんや……(ニホンのエリア制圧を許したりガバガバ推理で濡れ衣着せられる熱斗くんとモブから目を背けながら)