ロックマンエグゼ:実績『見損なったぞカーネル!』『負けないアイ』開放ルートRTA 作:ヌオー来訪者
デンサンシティの治安が悪過ぎてどうなっちゃうんだよこれ!? なRTAはーじまーるよー!
さて、あの爺さんのイベントはひと段落すると後は自由時間なので3つの依頼を片付けてしまいましょう。
一件目は『ウイルス駆除』
ウイルス駆除は秋原町の一軒家の前に立っている主婦に声をかけてやればウイルス戦となります。
ウイルスチェックはしろって科学省言わなかったっけ……(KNN)
旦那はメットールすら倒せないらしいので市民ネットバトラーの力を借りる形になったようです。小学生のウイルスバスティング実習すらクリア出来ない大人ってどういう事なの……
メットール3rd×3が相手ですが所詮メットールです。一列に並ばせるように誘導してからキングダムクラッシャーでぶち抜いてやった後にゼットセイバーで掻っ捌いてもう終わりだぁ! (レ)
プライド姉貴様様ですね。
これでバトルチップのバルカン2✳︎と5000ゼニーが手に入ります。バルカン2はフォルダの回転率を上げるためひと段落してからフォルダに入れておきましょう。
2件目『プログラム配達』
待ち合わせ場所は秋原エリア。
どうやらとあるプログラムを指定の場所まで配達すれば終わり! というある種の30分で……5万! めいたイベントですが当然罠です。
指定の場所はコトブキエリアですが、配達の中身はどうやら空のプログラムのようです。
『だまして悪いが、仕事なんでな。死んでもらおう』と言わんばかりのイベントが発生します。
『ヘヘッ、有り金とデータを寄越しやがれェェェェェェ! アビャラボラッファァァァァ!』
と、待ち構えていたヒールナビ3体が思いっきり独特な叫び声をあげて襲い掛かって来ます。どうやら彼らの狙いは孤立したエリアに誘導して騙された奴からデータを奪うというふざけた真似をしてきてる訳です。どうしてこんな回りくどい真似してるんですかねぇ……
珍妙奇怪な声と共に戦闘になりますが、相手はヒールナビ×3体です。3人はどういう集まりなんだっけ?
ですがHP200程度なのですぐに死にます。バリアブルソードのドリームソードで一気に掻っ捌いてからガンデルソルで焼き払えば大体は死にます。
ハッ……アッ! アーツィ! アーツ! アーツェ! アツゥイ! ヒュゥー、アッツ! アツウィー! 、アツーウィ! アツー、アツーェ! すいませへぇぇ~ん! アッツ、アツェ! アツェ! アッー、熱いっす! 熱いっす! アッツ! 熱いっす! 熱いっす! アツェ! アツイ! アツイ! ……アツイ! アツイ! アツイ! アー……アツイ! (傷口にガンデルソル照射)
何でそうエグゼ世界の治安が悪いのか……ナチュラルに騙して悪いがが横行しているのかコレガワカラナイ。
倒したら即通報。
警察だ! (インパルス板倉)
何が目的だ! ン物か!? 金か!?
オフィシャル勤務の妙に強いプログラムくんによってヒールナビが拘束、連行されて終了となります。
報酬はオフィシャル側から20000ゼニーとストーンキューブ✳︎。
ストーンキューブはエアシュートで射出してやると威力200の畜生武器になるのでここは重宝します。うん! 美味しい!
これでラスト3件目『嫁の様子がおかしくて』
こちらはみゆき姉貴の骨董品屋にいるので話しかけたら開始となります。
このタイミングでみゆき姉貴がそこにいると便乗してきますが、彼女がいると効率が上がるのでいるとありがたいですが、場合によって席を外しているんですよね……そうなったら面倒になりますが……
今回は……いるようですね。
最近依頼主の嫁のパートの帰りが遅い上に妙にシャレているのが気になる。
けれども体面もあって独自に調べることは出来ないから市民ネットバトラーに丸投げするとかいう話となっています。
嫁の顔写真を貰いますがその写真自体10年前なので、あんまり役に立ちません。
口頭で外見のヒントを貰って照らし合わせるしかありません。
なんだそれ……(呆れ)
聞き取り調査で依頼主の知るパート先のスーパーの人間に話を聞くと、どうやらそこそこ前に仕事を辞めてしまっているとのこと。
違うパート先に行ったらしいですが、口の軽い奴が水仕事だの言い出しているので繁華街に移動します。
すると同行していたみゆき姉貴がすぐに見つけてくれるので、後は尾行パートです。
見つからないように物陰に隠れてストーカーをしていきます。
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ストーカー
忍び寄る、後をつけると言う
意味のストーク(STALK)
から、しつこくつきまとってく
る人。つきまとうと言っても
尋常なレベルではなく、待
ち伏せ、尾行、夜昼構わず
電話する、ゴミをあさるなど
自分が関心を抱いた相手を
一方的、病的執拗さで追い
かけ回し、殺人にまで至る
ケースもある。
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尾行自体は前回の秋原小学校前の熱斗くんほど難しくはないので難なく……あっ、モブにぶつかった。
【いでえええええええ! 俺の! 俺の脚がっ!】
【おい、何ぶつかってんだよ!】
テメェエエエエ! 何してんだァ!! (迫真)
当たり屋のチンピラにぶつかってキレられました。こいつらエグゼ4のガンテツイベントに出てきたチンピラですが、謝っても骨が砕けた慰謝料を払えとしつこい。
人間には215本も骨があるのよ! 1本くらい何よ! (迫真)
それにしてもいつからデンサンシティはKMR町のように治安が悪くなったんですかねえ……*1
ちなみにこのチンピラ、なんかサッカーのプロリーグに出る予定なんですって(ホモは嘘つき)
熱斗くんに絡んだ時はプロ野球なのに言ってることおかしくねえかお前はよぉ!
金金金! 騎士として恥ずかしくないのか!
人間の屑がこの野郎……(AKYS)
このままチンピラの相手をしていると尾行対象を見失うので同行したみゆき姉貴に尾行をして貰って、退散してもらいましょう。
請求額は1000万ゼニー。相手にするのもバカみたいなので、救急車と応援のオフィシャルを呼んで対応してもらいましょう。
マジの事故だろうが、当たり屋だろうがこの手のことがあったら問答無用で呼んであげましょう。金を出すのは悪手だから……やめようね!
少しばかり時間が経過しましたがみゆき姉貴の指定した場所に行くと、そこはバーのようです。
どうやらちょっと特殊な店らしいですが、その辺は深く触れないでおきましょう。
30分近く尾行を丸投げしてしまったのでお詫びにあんぱんと牛乳を差し入れて差し上げろ。300ゼニー程度しか消費しないので必要経費です。
一旦中間報告をまとめつつ、時間を潰すと例の尾行対象が出てきます。
どうやらホスト風の男と一緒なので再び尾行を開始しましょう。
なお、ここのホスト風の男は妙にこちらからの視線に敏感です。
視線感じるんでしたよね?
まぁこの後はお察しの通り、浮気をしけこんでいます。ホテルに出入りしているので隠し撮りして終わりです。
悲しいなぁ。
報告すると依頼主は烈火の如く怒りだしますが、こいつも中々奥さんをないがしろにしまくっていた形跡が見受けられるので大概です。これで依頼は完了となります。
ええんかこれで……報酬は10000ゼニー。ワイドブレードSです。
ちなみにこの尾行対象からの依頼もありますがまだ進行度の兼ね合いで受けられないためここでいったん終了です。
ぬわああああん疲れたもおおおおん!
やめたくなりますよ、ネットバトラー……
とはいえ依頼系が片付いた所でオフィシャルポイントと街の評判値が上昇します。
ゼニーとバトルチップも手に入ったので次のイベントに進めていきます。
自宅のベッドで寝ると、メインストーリーが進行するので新科学省の研究室まで行くと、光祐一朗と城金姉貴、そしてゲ……門戸が待っています。
ついにここでアドバンストリガー完成イベントが起きる訳ですね。やったぜ。
今回はここまで、ご視聴ありがとうございました!
Z
「なんか城金さん妙に機嫌いいっすね……」
不機嫌だ、という話を直近で聞いた気がするのだが気のせいか。
コーヒーメーカーで沸かしたコーヒーを呷りながら九十九は言葉を溢す。
事実、研究室にて活き活きとした城金が着々と作業を進めている。その隣には天王洲門戸、先日九十九と接触した男がそこにいた。
今やっている作業は難航していたアドバンストリガーの調整だ。双方日本語とは到底思えないような専門用語と横文字で会話をしていてオタクに毛が生えた程度の九十九では満足に聞き取れやしない。
で、九十九はまとめて受けた依頼を片付けてしまったせいで珍しく暇を持て余していた。
秋原町のとある主婦の家電が火を噴いたのでその原因となったウイルスの駆除をしつつ浮気調査もしていた。
主婦の家電については案の定ウイルスが湧いていただけなのでそれを処理して終了。
浮気調査については結果は……話したくないレベルで悲惨なものだった。
「面白くないかい?」
下世話な質問ではあるが、九十九の今の態度を見るにそうとしか思えないのには違いない。
同じく城金と門戸の働きを見ていた祐一朗がそう問いかけると九十九は「ある意味」と返した。
当然、浮気調査がどうこうの話ではないし「(アドバンストリガーを)開発したのか? 俺以外の奴と……」などという痴情の縺れじみた話でもなく、唐突に現れた門戸とやらが勝手に話を進めていることだ。
九十九は彼のことをよく知らない。
よく知らないのにゼロのシステムに関わるような真似をされて面白いはずがない。これが元から科学省にいたスタッフなら何も言うことは無かったのだろうが。
「彼何者なんです?」
「……天王洲門戸、エンドシティ出身。かつて科学省に籍を置いていた科学者の一人だ。専門はプログラムの
つまり戦友との再会、と言ったところか。
その一点に対して面白くないのだとしたら、ただの見苦しい男の嫉妬に他ならない。
だがそこは「ない」と言えた。
それよりも気になる事が一つ。
「置いていたって?」
「何年前だったかな……科学省が、若手を上の方に多く取り入れようというコンセプトをもとに一つの施策を打ち出した。当然、官僚からすれば面白い話ではなかったようだけども」
人間という生き物はまずイレギュラーを嫌う。その癖イレギュラーを求めるという矛盾した一面を持つ。
指示一つでなんでもやってくれるし余計なことはしない、けれども言葉に出していない要求を満たせて、勝手に現状を打破してくれる。
そんな便利な存在は当然
若い力が必要だという尤もらしい言葉と大義名分を振り翳して。
……いわゆるポスト光祐一朗をその当時の科学省は欲しがっていた。
「その一環として新人のうち優秀なスタッフが十数名ほどピックアップされた。うち、それが──」
「城金さんと、あの天王洲門戸って人か」
「そう。天王洲くんはかなり優秀な科学者だった。一番優れていると言っても過言ではない。……優秀
「?」
例えば余程覚えが悪いならまだしも優秀ならば優秀に越したことはないはずだ。
祐一朗の瞳には影が差し、少しばかりの後悔の念が浮かぶ。
「結果として彼は科学省を自ら去った。そんな彼がまた帰ってくるとは……僕らとしては嬉しいんだけれどね」
と、先程の暗い表情は何処へやら前向きな表情に戻る。そんな祐一朗を他所に門戸が作業を切り上げて九十九の元に歩み寄る。
まさか話を聞かれたことで気分でも害したのだろうか。けれども、祐一朗の声はそれほど大きくはなかったはずだ。
そして九十九の肩を無遠慮に叩き、言葉を紡ぐ。
「やあ星方くん。なんだ居たのか。まさか君が来るとは思わなかったよ。話は城金くんから聴いてるよ、ヨ・ロ・シ・ク」
なお、入室して城金とは挨拶で軽く言葉を交わしているし祐一朗と作業を見学を始めてから概ね30分。ずっと気づいていなかったのかこの男。
「どうもです」
「つれないなぁ、これでも君のためにちょっと一肌脱いであげたというのに」
「…………」
妙につっけんどんな返事になるのはなぜか。小馬鹿にしたその喋りが気に入らないからか。
加えてその前に人のPETを勝手に見た前科もある。
そんな九十九と門戸もお構いなしに城金がキーボードを忙しなく叩き続けながら祐一朗に報告を始める。
「アドバンストリガーの完成度は99%、あと少しで実戦投入も出来るはずです」
文言だけなら事務的に見えるが、九十九の耳には弾んで聞こえていた。難題をクリアできて気分が悪いはずがない。誰だってそうだ。
「そうか。ゼロにナビカスが使えない以上、アドバンストリガーによる依存が大きくなるだろう」
結局ゼロにナビカスタマイザーの適応は叶わなかった。というのも、ゼロのプログラム構成が独特過ぎたというのも大きい。
ネットナビというものは、コアの部分においてはほとんど同じように出来ている。これは光祐一朗が考案した方式の方が効率並びに性能がいいからに他ならず、結果的にそれがデファクトスタンダードと化している。
その為ナビカスに対応しないナビがいるなどと言ったクレームは殆どなかったらしい。
但し、プラスパーツをコマンドラインに乗せた、プログラムパーツをコマンドラインに乗せなかった。同じカラーのパーツを隣り合わせにしてしまったなど、チュートリアルをろくすっぽ確認せずにルールを破ってバグが起きた、このナビカスは不良品だ! とかいうクレームを投げつける輩は大量に居たようだが。
現在進行形で科学省はその辺の問い合わせでてんやわんやだ。ひどい。
話を戻そう。その点、ナビカスに対応しないと言えばゼロはイレギュラーと言える。
まぁゼロの根幹が根幹なので既存のネットナビと相入れない部分が存在するのはそうせざるを得ない理由があった、としか言いようがないのだが。
「そのアドバンストリガーはナビを強化する方向に再構築する。まー、僕の理論が搭載された画期的な代物だ。有効に使うんだな」
囁くように。野郎に囁かれても何も嬉しくはないのだが、わざとらしく門戸は囁いてからわざとらしくぽんぽん、と肩を叩く。
「ま、これでゼロが強くなるかはオペレーターし・だ・い。だけどね?」
小馬鹿にしたような物言いで話しかけるのは彼の元々の性分なのだろう。その言い回しをオブラートに包むような祐一朗のフォローが飛んでくる。
「どんなに便利な機材やチップがあろうと結局は使うものの知恵と勇気。君はこれまでそうして戦ってきてあらゆる困難を乗り越えて来たのは知っている。だからこのまま続ければいいんだ」
「知恵と……勇気」
豚に真珠、猫に小判。進化の真価を解さねばそれはただの徒労となる。
それは紛れもない事実であり、九十九が豚か猫か、それとも人間かを決めるのは他ならぬ九十九自身だ。
「ほぼカスタマイズがされていないナビでオフィシャルの認定試験を合格した君ならきっと出来るさ」
「いえ、あれはちょっと……ぶっちゃけヤマ張っただけですから……」
思い返せば何故合格できたのか振り返ってもよく分からない。
一応過去問を片っ端から解き、特殊能力に乏しいノーマルナビが傷つかないような立ち回りをしてきた結果そうなったのである。多分今の自分に同じようなことはきっと出来ないししたくはない。
あんな合否判定で一喜一憂して寿命を縮めたくはない。
『そういえば以前から気になっていたのだが……ツクモ、お前は俺が来るまでに使っていたネットナビはどうした?』
九十九がオフィシャル入りするのは当然ゼロを受領する前のこと。それ以前は何かしら別のネットナビを使っていたのは当たり前のことで。
ゼロがそんな疑問に行き着くのは当然のことだった。
よくよく考えたらゼロには九十九の以前の持ちナビとの面識はない。
話す時が来たか。と九十九が息を吸い込み、口を開いた。
「あれは……その……」
『ツクモ、本部から緊急連絡だ』
そんな質問を投げた側であるはずのゼロが九十九の話を遮った。
「あ?」
『本部から各局へ。不審なネットナビ集団が破壊活動を開始したとの匿名の通報アリ。近辺エリアにいるネットバトラーは至急、応援に向かわれたし』
不審なネットナビ集団。
ウラの半端者が流れてきたか、ここ最近世間がお熱のN1グランプリに熱中するあまりに暴徒と化した民間のネットナビか。それとも。
そんなことは現場に向かえば分かることだ。問題はどこに現れたかだ。
「場所は!」
『場所は──コトブキエリアだ』
コトブキエリア。
オフィシャルにとっては目の上のたんこぶのようなエリアの一つだ。
デンサンシティ郊外の住宅地の一つであるコトブキ町から展開されるエリアであり、旧ゴスペルが隠れ家としていた場所だ。
自由と平和をモットーとしており、オフィシャルのプラグアウト勧告を無視するわとやりたい放題。
夏場の電磁波騒ぎ*2で住民は激減。
パトロールするオフィシャルの数が増え、犯罪組織の巣窟だったという評判で踏んだり蹴ったりなのが現状だそうだ。
「まさか自由と平和の為に民間のナビがオフィシャルを襲撃してるとかそんなイカれた話じゃあるまいな」
『そんな事があるのか?』
「だってあそこ、オフィシャルの退去命令もろくすっぽ聞かない人ばっかだったし……なんか目もヤバい系の人だったし……」
『…………』
今でも九十九は思い出す。
オフィシャルの退去命令ガン無視してヘ・イ・ワ! ヘ・イ・ワ! とコトブキスクエアで合唱する民間のナビ集団。圧がその辺のマル暴を凌駕していて当時の九十九は恐怖を覚えた。
「まあいいや。城金さん、PC借ります」
気を取り直して九十九はPETからコードを引き出しPCに歩を進める。
「どうぞ」
コクと頷いてから、PCのプラグイン用のポートを指差す。
それを一瞥してから無造作にプラグイン用コネクタを穴に差し込んだ。
コトブキエリアへのアクセスは、城金のPCから繋がる科学省エリアから、マリンハーバー管轄のハーバーエリアを介して行う事ができる。
問題のエリアはオフィシャルのガサ入れやら何やらもあり既にかなりの数のオフィシャルがいるはずだ。
たどり着いた時にはもう鎮圧されているに違いない。
そう思っていた時期が九十九にもあった。
凡そ、10秒前までは。
「オイオイオイオイオイオイオイオイオイオイ」
入ってみればなんだ。目の前に広がるハニカム状の床パネルの至る場所にヒビが入っており、移動床はダメージで機能停止を起こしている。
誰がこんな風にしたのか、床に転がるオフィシャルナビたちが物語っていた。
『何があった』
倒れたオフィシャルナビにゼロが問いかける。
見た所もう長くはない。体の節々が粒子状態となり、プラグアウトさせたところでもう間に合わない。
『グ……増援かと思えば、チッ……ゼロウイルスか……』
「あぁ?」
出遭い頭随分な挨拶だ。九十九が少しイラつくもののゼロは特に何も思う事はないのか相変わらず淡々としていた。
『緑色の軍事用ネットナビと、キャノン砲を肩につけた紫色のナビがあたり構わず破壊を始めた……我々はそれを鎮圧しようとしたものの失敗……このざまだ』
オフィシャルを一蹴するだけのパワーを持ち、緑色の軍事用ネットナビと紫色のナビと言われたら限られてくる。──クラフトとVAVAだ。
ネオゴスペルのエースであろう存在が今、このエリアにいる。
──何故だ。今更こんな場所に用なんてないだろ。
九十九の疑問はこうだ。
コトブキエリアはあの電磁波騒ぎの後、大掛かりなガサ入れが入りウラインターネットに繋がるルートであるウラコトブキも閉鎖、犯罪組織に繋がるものは片っ端から大掃除されている。
彼らにとって目ぼしいものはもうそこにはないはずだ。
『あとは任せろ』
『あとは任せろ? ハッ……せいぜい、デリートされんように気を付けることだな……』
死期を悟っていたのか言いたいだけ言って粉々のデータ片になって砕け散るオフィシャルナビに、九十九は「性格悪い奴、オペレーターのツラが見てえ」と毒づいた。
爆発音を辿って行けば行くほどオフィシャルナビやプログラムくんの亡骸が増えていく。そして──その先に待ち受けるものは。
電脳世界に似つかわしくない人間のような服を着た少女型のネットナビ、そう──
『アイリスか、なぜおまえがここに居る』
アイリスがそこにいた。
『ゼ、……ゼロ?』
まさかゼロの登場は予想外だったのだろう、アイリスの無表情が少し揺らぐ。
誰かに追われている様子からして、ゼロと九十九の結論は同じだった。
『クラフト、それにVAVAか』
彼女の背中には見覚えのある面々が雁首揃えて得物をアイリスの背中に向けていた。割り込むようにゼロはゼットセイバーの先端をクラフトらに向ける。
『邪魔をすんなよゼロウイルス! テメエをデリートするのは後だ、今はその女に用があンだ!』
吠えるVAVAに対し九十九とゼロは至って冷静だった。なにぶんアイリスについては知りたい情報が多すぎる、それ故にネオゴスペルがその渦中に居るというのならばやるべきことは一つ。
「俺たち無視して何勝手しようとしてんだコラ」
『彼女をどうこうするというのならば、俺たちを排除してからにするんだな』
ゼロの背後でアイリスが後ずさりをしている。そうだ、そのまま逃げろ。
狙い通りアイリスが安全圏まで逃げられたら、あとはVAVAかクラフトのどちらかを捕獲して吐かせるだけ吐かせてやる。
『チッだったら、今度こそ跡形もなく消し飛ばしてやるよゼロウイルス!』
2対1、この状況で別に勝とうなど思ってなどいない。
足止めしてアイリスが居なくなれば時間経過で味方のオフィシャルがやってくるはずだ。そうなれば袋叩きだ。
そんな九十九の目論見もいざ知らず気炎を上げるVAVAにクラフトが手で制した。
『やめておけ』
『なにィ?』
『お前はあのナビを引き続き追え、お前ではあのゼロウイルスを止められん』
『何を偉そうに仕切ってやがる……』
『オペレーターのいないお前の指揮権はこちらにある。これ以上の口論は時間の無駄だ。行け』
やらせるか。
ゼロは咄嗟にVAVAの足止めをしようとゼットセイバーで斬りかかる。しかしそれにクラフトが割り込み、ライトアームの複合兵装【コンバインアーム】を生成し、折りたたまれたブレードを展開してゼロの一閃を食い止めた。
『バレルとカーネルに鍛えられたそうだな。見せて貰うぞ──貴様の力を!』
『貴様に見せるものなど──何もないッ!』
パワーは互角。
とはいえ、バレルやカーネルと共に戦場で戦ってきたような男のナビだ。何を隠しているか分からない。
『ヘッ……死神と呼ばれた男のネットナビの力、お手並み拝見だな』
バレルの異名は不死身、対するウェルナーが死神だとするのならば間違いなくただものではない。
加えて状況の認識能力は低い訳ではない。その辺のチンピラナビとはわけが違う。クラフトに任せてアイリスを追いかけに走るVAVAに九十九は咄嗟にエリアスチールをスロットインさせようとした刹那──VAVAの身体に一筋の火花が散った。
ゼロの斬撃でもましてや味方のオフィシャルの攻撃でもない。VAVAの頭上から落雷するように黒い影が落ちる。
『き、貴様は! カーネル!』
落下と同時に振り下ろされる重々しい斬撃にVAVAが腕で受け止める。あの甲冑のようなアーマーは伊達ではないらしい。カーネルのサーベルによる一撃を受けきっていた。
『これ以上は通さん』
『アメ公の犬がッ!』
カーネルに促されて一目散に逃げていくアイリスに九十九が「へっ」と笑う。後は勝ちに行くだけだ。
VAVAがカプセル状の何かを投げるや否や、弾けた中身から魑魅魍魎──もといウイルスたちが現れる。それを無造作に切り捨てていくカーネルを尻目にゼロはクラフトを蹴り剥がし、セイバーを構えなおす。
「仕切り直しだ。……やるぞゼロ、バトルオペレーション・セット!」
『イン!』
『カーネル、奴が出た以上は……手短に終わらせる!』
クラフトがコンバインアームの砲口からレーザーバルカンを雨のように吐き出させる。それを最低限の動きで躱し、ゼットセイバーの間合いまで詰まった瞬間ローリングで再び距離を取りながら、金属のボールをゼロの近くに目掛けて転がす。
それが何なのか察しがつかないほど九十九もゼロも愚か者ではなかった。
「蹴っ飛ばせ!」
『チッ!』
咄嗟に蹴り飛ばすと明後日の方向で爆ぜ、破片と飛び散らせる。飛んでくる破片から逃げるようにゼロは刺突攻撃、ブライスティンガーを放つ。
クラフトの回避よりも素早く、弾丸のように放たれたそれは彼の肩を掠める。
『なるほど強い、だが!』
返す刀で、コンバインアームの刃物でゼロを薙ぎ払う。
ゼットセイバーで切り傷こそ防いだものの力任せに放たれた一撃はゼロの身体を電脳世界の壁に叩きつけた。
「この、馬鹿力が!」
ここでレーザーバルカンで追い打ちをかけようとするクラフトに九十九はバトルチップ【バルカン2】をPETに叩きつけるように転送し、即座にゼロがバルカン砲でクラフトの追い打ちを防ぐ。
たかだかバルカン如きで致命傷が入るとは思えない、事実としてクラフトはコンバインアームの銃身を盾にして防いでしまっている。
けれどもここから得意のグミ撃ちもといラッシュに持ち込めば流れはこちらのものだ。
だが、それを読んでいたのかクラフトが煙に巻くように大振りに走り回り始める。追うようにバルカンの弾をばら撒き続けるが、弾が追いつかないまま弾切れとなってしまう。
このままバトルチップをぶん回し続けても不毛だ。
千日手も覚悟するべきか、ホルダーに伸びた手に迷いが生まれる。その時だった。
「これを使いたまえ!」
「ん!?」
横から声がして咄嗟にPETから声の主の方へと向くと門戸が青紫色のグリップ型のデバイスを投げてよこした。
キャッチして見せたものの危うく落としかけたので、半ギレ気味になりながら渡されたそれに視界を移すとそのデバイスには見覚えがあった。
「これって」
「アドバンストリガーよ。この状況だしぶっつけ本番で行くわよ」
口を挟む城金。彼女の表情はえらく生き生きとしていて攻撃的な笑みを浮かべていた。手には【スウォーディン】と【ブルース】のカードが握られていた。
Q:お前エグゼが熱い時にこれまでなにしてたん?
A:アドコレで対戦してました……シュウセイバスターが気持ち良すぎてひたすらランクを上げてました……初手ダストフルカスぶっ放してるランクBで勝率がクッソ微妙なFバリアマンが居たら多分そいつ以下略
Q:アドバンストリガーってなんやねん
A:カードeリーダーモチーフのPETに取り付ける強化アイテム。ちなみに作中ではちょっと前から出ている。
銃のグリップのような形状をしており、カードをスラッシュして読み込ませPETのグリップと差し替えることでそのカードに封じられた力を行使してゼロをパワーアップさせることが出来る。
コンセプトは『某社がコレクター商法形式でエグめな売り方をしてそうな変身アイテム』光の力、お借りします!
なんか……アドコレ効果でエグゼ二次えらく増えたなぁ……(遠い目)