「おっと、試験終了の日か」
意外と7日間って長かったな。
とりあえずこの人間は、集合場所の近くに放置ってことでいいか。
ん?試験の内容は描写しないのかって?
いやー、特に何もなかったから、別にいいかなぁ~って思ってる。
他の参加者からの襲撃は来なかったし、監視役のプロハンターと思われる人たちには結局、最後まで見つけられなかったようだしさぁ。
確保した人間は衰弱しているけど、死んでるわけじゃないから大丈夫でしょ。
もう必要はないので、体の拘束だけを外して、集合場所の近くに放置しておいた。
ハンター協会の方で、保護してもらえると思うからね。
「合格者は・・・1人だ。おめでとう、居るのかしらんけど・・・」
結局、今年の合格者は、私1人だけみたいですね。
他のところで一体、何があったんだろうか?
まぁ、考えても仕方がないけど、私がいなければ今年の合格者はいなかったね。
これは断言していいと思う。
それで、ハンター証を貰った。
真っ黒なローブと真っ白仮面で正体を隠してね。
いやぁ、上手くいって良かった。
声出すと正体がバレる気がしたから、その場に存在していただけだけどね。
ん?ハンター文字が読み書き出来るのかって?なんか出来てた。
多分、特典的なやつでしょ、言葉とか通じなかったら、一から覚えねきゃだからね。
ちなみに日本語訳とか、そういうんじゃなくて、普通に母国語のように使えてます。
もちろん、前世の日本語は使えるよ?
原作知識とか、そういう関連情報は、基本全て日本語で書いてる。
まぁ、今は何とかなっているし、あともうちょっとの辛抱だと思うから頑張るぞ。
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な~んて楽観してたら、会長来ちゃったみたい。
皆様お馴染み?の『ネテロ会長』がね。
やっべぇ、どないしよ。
どうやって姿を見せないようにして、乗り切ってみせようか?
妖精だから、姿を見られたら絶対に面倒事になりかねないから、ハンター協会に情報を残したくないんだよね。(今さら考えついた姿を見せたくない理由)
「えー、562番!!ここに居るんだろうから言うが、こっちだ着いて来てくれ・・・」
ドタキャンしちゃダメですか?
あっ、顔からして無理みたいですね。いや、できるけども、頼むから着いて来てくれ感が、半端ないからできないや・・・
とりあえず頑張っての意味を込めて、肩にポンとしといてやった。
疲れているのか、目の下が隈だらけで、肩ポンに気がついてないけどね。
いや、気が付いていない振りなのか?どうなんだコレ?
「会長、多分ついて来ているはずです。開けますね」
あっ、気が付いてないなコレ・・・