転生3妖精?   作:蟲鳥獣

11 / 12
第10話

「おっと、試験終了の日か」

 

 意外と7日間って長かったな。

 とりあえずこの人間は、集合場所の近くに放置ってことでいいか。

 ん?試験の内容は描写しないのかって?

 いやー、特に何もなかったから、別にいいかなぁ~って思ってる。

 他の参加者からの襲撃は来なかったし、監視役のプロハンターと思われる人たちには結局、最後まで見つけられなかったようだしさぁ。

 確保した人間は衰弱しているけど、死んでるわけじゃないから大丈夫でしょ。

 もう必要はないので、体の拘束だけを外して、集合場所の近くに放置しておいた。

 ハンター協会の方で、保護してもらえると思うからね。

 

「合格者は・・・1人だ。おめでとう、居るのかしらんけど・・・」

 

 結局、今年の合格者は、私1人だけみたいですね。

 他のところで一体、何があったんだろうか?

 まぁ、考えても仕方がないけど、私がいなければ今年の合格者はいなかったね。

 これは断言していいと思う。

 

 それで、ハンター証を貰った。

 真っ黒なローブと真っ白仮面で正体を隠してね。

 いやぁ、上手くいって良かった。

 声出すと正体がバレる気がしたから、その場に存在していただけだけどね。

 ん?ハンター文字が読み書き出来るのかって?なんか出来てた。

 多分、特典的なやつでしょ、言葉とか通じなかったら、一から覚えねきゃだからね。

 

 ちなみに日本語訳とか、そういうんじゃなくて、普通に母国語のように使えてます。

 もちろん、前世の日本語は使えるよ?

 原作知識とか、そういう関連情報は、基本全て日本語で書いてる。

 

 まぁ、今は何とかなっているし、あともうちょっとの辛抱だと思うから頑張るぞ。

 

―――

――

 

 な~んて楽観してたら、会長来ちゃったみたい。

 皆様お馴染み?の『ネテロ会長』がね。

 

 やっべぇ、どないしよ。

 どうやって姿を見せないようにして、乗り切ってみせようか?

 妖精だから、姿を見られたら絶対に面倒事になりかねないから、ハンター協会に情報を残したくないんだよね。(今さら考えついた姿を見せたくない理由)

 

「えー、562番!!ここに居るんだろうから言うが、こっちだ着いて来てくれ・・・」

 

 ドタキャンしちゃダメですか?

 あっ、顔からして無理みたいですね。いや、できるけども、頼むから着いて来てくれ感が、半端ないからできないや・・・

 

 とりあえず頑張っての意味を込めて、肩にポンとしといてやった。

 疲れているのか、目の下が隈だらけで、肩ポンに気がついてないけどね。

 いや、気が付いていない振りなのか?どうなんだコレ?

 

「会長、多分ついて来ているはずです。開けますね」

 

 あっ、気が付いてないなコレ・・・

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。