「エリス御姉様。私はこの時を一日千秋の想いでお待ちしておりました」
……エリスは、まるで表情が消し飛んだかのように呆然としていた。
眼前のラプンツェルという少女の異様さに、ユダもどことなく気付いている。ラプンツェルの目にはエリス以外写っていない。恐らく他の団員や俺を景色とさえも認識していない。
エリスと同じ――そして星を使った時のファウストと同じ銀色の髪。概ねその正体に想像はつく。
エリスもまた、一瞬俺にちらりと示し合わせるように目を合わせるとこくりと頷いた。……至高天の階、その一人に他ならないのだと理解した。
「……
「そんな美しくない名前では呼ばないでくださいませ。御姉様が
そう、ラプンツェルは飽くまでも笑いながら言う。それに耐えかねたのか、俺の手を引きながらエリスはラプンツェルの手を取った。
ラプンツェルは……エリスの手に夢うつつと言った表情を浮かべながら頬擦りしている。周囲の目を憚る様子すらなく。一方のエリスは表情が嫌悪というほどではないにせよ引き気味な態度で完全に固まっている。
「すみません、ユダ様。この方は私の《幼い頃の友人》です。少々大事なお話があります故、どうか今は上がらせていただけますか?」
「……」
ある意味では厄介なファン、という奴だろう。ラプンツェルがエリスを見つめるその顔は乙女のようで、だからこそ恐怖を覚える。
宗教画や神の像にそうするがごとく、エリスを深く崇拝しているのだと分かる。はたから見ればそれは仲睦まじい姉妹や女同士のやり取りと見えるのだろうが、エリスの表情がラプンツェルに対して好意的ではない事を示唆していた。
「……分かった。御知り合いとの再会だ、大事にするといい」
「ご配慮、痛み入りますユダ様。本当に、申し訳ありません」
エリスは心底から申し訳なさそうに、そう頭を下げる。普段からエリスの態度そのものは真摯で実績も残しているからこそ、ユダや他の団員は納得させられている側面はあるのだろう。
おとなしく、エリスに腕を引かれながら俺は引きずられるように稽古場を後にした。ユダも、若干困惑した態度であった。
―――
稽古場を離れると、エリスは場所を移した。
無言で、俺とラプンツェルの腕を引いていそいそと、近場の教会の中に押し込むように連れ去った。そんなエリスに対し、ラプンツェルは一切抵抗していないどころか望んでエリスに手を引かれていっているようにすら見えた。
「んん、強引な御姉様も嫌いではないのですが……」
「……」
平日の真昼間と言う事もあるのだろう、神の家は静かで誰もいなかった。けれど空気は張り詰めていた。
エリスは俺を制するように背後に立たせて、ラプンツェルと向き合っている。
「――
「エリス御姉様にお会いしたかっただけですが? それもならぬとは……私は悲しゅうございます」
「黙りなさい。
「とても傷つきますわ。なんのつもりと問われ、答えを口にすれば黙りなさいとは……」
エリスは、今まで聞いたことがないほどに激していた。またも俺を巻き込んでしまったと、そう悔いるように。
けれど、同時に彼女の本質も垣間見える。言葉は非常に強いけれど、無理をして拒絶の言葉を吐いている事もよくわかる。
自分以外の誰かを本気で憎む事に彼女は慣れていない。そうした負と云われる感情を強く持ったことが恐らくないのだろう。忌むに忌み切れず、嫌うに嫌いきれず。けれど拒絶するべき相手であるからこそこうして強い言葉を絞り出しているのだろう。
やはり、エリスの本質は恐らく純粋にして白なのだろうと思う。
「あぁ、あぁ……その激した御顔も美しい。それでこそ
「……ふざけないでください。今ここで貴女を討っても佳いのですが?」
「本当は臆病なのに、虚勢を張っているその姿もやはり等しく美しい……」
蛇のように身をよじらせながら、夢見心地でラプンツェルは恍惚としている。控えめに印象を言っても、あまりにも不気味だ。
加えてハナから俺を視界にすら入れていない――はずだったが。
「貴方、あぁ……ロダンとか言う人。そう、火星天から聞いてましたが、
「――」
不意に水星天――ラプンツェルの視線はこちらに投げられる。エリスに向けるそれとは全く真逆の、心底から興味のないと言わんばかりの態度だった。
エリスと同じ顔から放たれる言葉だと思うと、少し複雑な気分にさせられる。相手にしているのは間違いなく魔星と呼ばれる存在だ。だが、星辰奏者としての戦闘力の差以上にその昏い情念に恐怖を覚える。
「……何か?」
「いいえ。何も、響くモノを感じられない。御姉様が惹かれた理由もまるきり分かりません。嘆かわしい事です。あぁ、とても。えぇ、とても」
「……馬鹿にされた事と因縁をつけられたことはよくわかったよ。それでお前はエリスを殺しにしたのか?」
「殺す? なぜ? 敬愛する御姉様をなぜ私が殺す必要があるのですか?」
ラプンツェルはさも意味が分からないとでも言いたげに首をかしげる。
何を言っているんだこの人は、とでも言いたげな態度はどこかエリスの問いを問いで返す癖と似ているものを感じさせる。
「とぼけるな。ファウストがしたことを俺は覚える」
「
言葉を交わすのも煩わしいとばかりにラプンツェルは会話を打ち切ろうとする。根本から、俺をどうとも思っていない態度なのだろう。
「あぁ、それに」
「ん――!?」
再び、ラプンツェルはエリスの方へ向き直る。それからつかつかと歩きだし、じっとエリスの目の前に迫ると――エリスの唇を奪った。
あまりにも、艶めかしかった。
ラプンツェルはエリスの舌を嬲るように絡めながら、恍惚さえも滲ませている。
背徳的で、倒錯的で、だというのに神聖な一枚絵を見ているような気分にさせられる。……それがラプンツェルが相手でなければ、の話だが。
「嫌っ――止めてください!!」
エリスは、ラプンツェルを突き飛ばすように引きはがすと唇を袖で拭いながら、息を荒くしている。
眉を歪めながら、嫌悪しつつラプンツェルを睨んでいる。その様をやはりラプンツェルは愛しそうに笑っているのみだ。徹頭徹尾、まるでエリスを玩弄するように微笑んでいる。
エリスとよく似た顔で、エリスとよく似た髪の色で。それが俺にはたまらなく不気味だった。
「ああ、御姉様の粘膜の味も、唇の味も、とても美味です。鋼の味なんて微塵もない!」
「……狂ってる」
ラプンツェルの趣味嗜好の異常性や偏執性にとやかく言うつもりはない。だがそれにエリスを巻き込むのなら話は全くの別だ。
確かにラプンツェルはエリスの崇拝者だ。そう理解に難い事でもない。それもとびきりに性質が悪すぎる類だ。見ている自分ですら背筋が寒くなる様なのだ、エリスの感じた恐怖はその比ではないだろう。
エリスは美しい、それは俺も認める事だ。だが、エリスの美しさとは穢されるために在るのではない。
「御姉様、御姉様、御姉様、私のモノにならない事が煩わしいというのに、誰のモノにならないからこそ美しい。あぁ――だから」
「だから――ロダン様は傷つけさせません」
故にもはや問答の余地等なかった。エリスは、ラプンツェルは、星を構える。
『創生せよ、天に描いた遊星を――我らは彼岸の流れ星』
―――
「蛇なる詩人は淑女に魅入られ、月の縁はヒトなる淑女より託された。最高神の死と共に神前婚の盟は破却された。あぁ、私の愛しき神聖詩人よ、それでも貴方は私の手を伸ばしてくれるのですね」
エリスが紡ぐ言霊は美しく、星辰体は銀白の輝きを帯びていく。
彼女の本質の一端を体現するように彼女は己が在り方を星に投影する。
「貴方の詩と愛が、私を繋ぎとめる。地獄を超えて煉獄へ征こう、祝福せよ神聖なる邂逅。痛みと嘆きが月の縁を再生する。月の繭を破り飛び立て
雪を纏うように、彼女は新生していく。
真白色の、星で編まれた無縫の天衣を纏う。……美しい、そう感じた。
「超新星――煉獄篇
厳かに奏でられる月の調べがここに顕現した。
同時に――。
「此処は水の星、第二の天体。私は水、私は銀。いと高く坐す月の銀白に、私の心は捕らわれた。我が内なる水銀よ、銀を蝕み穢すがいい。私は水銀、銀に成れぬ銀なればこそ、御身の輝きをこそ飢え欲するのだ」
蒼い、星。甘い香りすら感じる。
それは穏やかさを伴いながらしかし静かに侵食していく慢性の水銀毒だ。
「故に逃がさない。愛する詩人の前で狂い哭いてみせるがいい、水の銀は銀が呑みこむその前に。詩人に捧げた貴方の愛をこそ、水銀は何より穢し奪いたいのだから。傍観せよ神聖詩人、穢れ堕ちる淑女を前に汚濁の悲嘆を綴るがいい」
蜜のように、どろりとラプンツェルの体表面からは水銀が溢れ出す。
流出は止まらない、終わらない。滴る毒のように水銀の水たまりをラプンツェルは作る。
「超新星――
水の――水銀の星。
腐乱する水銀の果実は腐り落ちて結実を果たす。どろりと、鋼の波濤となってラプンツェルの星は生まれ出でた。
先手を打ったのはラプンツェルだった。
瀑布のように水銀――流体状の神星鉄を操る。エリスはそれをかわしながら、銀光の波動を撃ち込む。
ラプンツェルは壁のように水銀で防壁を創り上げる。
金属操縦能力ではない。それはラプンツェルの持ち得る機能の一端でしかないのだから。星辰体を注入いた水銀の盾はしかし、脆くも銀光の前では崩れ去る。
まるで熱を奪われたかのように、その光を失っていく。
同時にエリスの纏う銀の輝きはより強くなる。
再度振るわれる銀光は破壊の光となってラプンツェルを襲うが、それを平然とかわして見せる。
躯体として、そもそも身体能力自体が人間を遥かに突き放した存在であることは言うまでもないだろう。
「御姉様に触れたいというのに、その月光があまりにもまぶしすぎるのが悲しいのです。えぇ、そう。私はこの上なく――」
「世迷言など、聞きたくありません」
嫌悪を顔に浮かべながら、エリスはラプンツェルを拒絶する。
――エリスから見た場合は皮肉と言えるのだろうが終始、二人の戦い方は類似していたと言えるだろう。距離を見計らっている。
それは両者の資質から見ても自明だ。
AVERAGE: B
発動値DRIVE: A
集束性:E
拡散性:A
操縦性:AA
付属性:D
維持性:AAA
干渉性:E
煉獄篇
AVERAGE: B
発動値DRIVE: AAA
集束性:E
拡散性:A
操縦性:A
付属性:C
維持性:E
干渉性:AAA
エリスの星は星辰体
星辰体の振る舞いに対する干渉性を主体とした介入だ。星辰体そのものへの極めて高い干渉作用と、操縦性による星辰体の熱量操作。
その星に、ロダンは猛烈な既視感に襲われた。熱量操縦――その特徴、資質がマリアンナに示された自分の星のそれと非常によく似通っていた。その星を見れば見るほど、胸が嫌にざわついた。
何が、そう思わせるのか、その理由が分からない。
熱量の操縦によって敵の星を失活させる、熱量操縦の死神ともいうべき存在だった。星は星であるという前提がある以上、彼女の星を抗う事はできなどしない。
だがそれでも星に対する絶対性はエリスは当然有していることは事実だ。
その絶対性を鑑みていたからこそ
同時にラプンツェルの星の猛威はそこかしこに現れていた。水銀の駆け抜けた後のタイルや金属の類は、綺麗さっぱりに消失していた。
今も尚、呑み込むように椅子に打ち付けられた釘や十字架をどろどろと、酸をぶちまけたがごとくに水銀は溶かし込んでいる。それどころか、タイルや木に含まれている微小な金属までも取り込んでいる。
流体状に変えた己の骨格と一体化させている。
――流体型発動体合金形成・金属操縦能力。それがラプンツェルの星の正体である。
金属を己が骨格に取り込み合金に変え発動体の一部としてしまう能力だ。同時にそれはラプンツェルの星
水星天が創り上げられるその過程で、
だが一方で、ロダンは怪訝に思う。
魔星として見た場合、明らかに性質としては
……どころか、殺傷力という観点で述べた場合ラプンツェルに勝る存在は騎士団に決して少なくはないだろう。
操縦性、拡散性、付属性という三極の資質を以て星を操っているからこそ、エリスの星の直撃を避けている。
総体の一部分を失活させられようが、其処を切り離してしまえば星は継続して操れる。だからこそ、エリスの星の絶対性は機能し辛くなっていた。
「あぁ、もっと躍ってくださいませ、御姉様。貴方の舞踏を私に見せてください!!」
「水星天――貴方は何が目的なのですかっ!!」
……同時に、失活した骨格も再び水銀に取り込めば元通りだ。失活に蝕まれてもその部分だけを切り離し、再度接合させてしまう。そのたびにエリスの星は徒労となる。
銀光は静やかな破局をもたらずはずだがそれが機能していないのだ。
「言っているでしょう、貴方と一つに成りたいと。理解するのが恥ずかしいのでしょう、その初心さがとても穢したくなるほどに、犯して嬲って泣かせたくなるほどに美しい!!」
いよいよにして、地金が出てきたというべきなのだろう。
エリスと同じ顔が、悍ましい言葉を吐いているという事実にロダンは引きつりそうになっていた。エリスもまた、生理的な嫌悪を隠せない。
「来ないで、ください。気味の悪い……!」
「行きますわ、御姉様。今こそ貴女の総てを奪って差し上げます」
まるで話は噛み合っていない。精神病患者を相手にするようなものであり、まさに今ラプンツェルはエリスに狂っていたと言える。
銀光の着弾地点をさらに干渉させ、そこからさらにエリスは銀光を炸裂させる。熱量操縦と共にラプンツェルの水銀を跡形もなく消し去る手段に出た。
一片でも残っていたらそこから破片を回収し、また再び流体の骨格を創り上げるのなら絨毯爆撃式に蒸発させるしかないと考えた。しかしそれも当然ラプンツェルは見切っているからこそ簡単にするりと蛇のように体を変形させて逃れて見せる。
純粋な出力、戦闘兵器としての能力において、確かにエリスはラプンツェルを絶対的に越えてた。
だが、相性の悪さ――そしてラプンツェルの星の悪辣さはここにきて機能を始めたのだ。
確かに殺傷力で敗北はしよう。出力でも負けている。だが、そもそもラプンツェルはそんな土俵で争う気等微塵もなかった。
不死性という一点において、ラプンツェルの星は絶対的に勝っている。自分の骨格すらも水銀のように融かし、運用して見せている。
頭を吹き飛ばされた――致命的だろうが、すぐに彼女は首から上を切り離し、再成型すれば元通りだ。
頭も腕も、どこを吹き飛ばそうが形状記憶合金のように、元通りだ。
合計、四六度命を奪っているはずなのに、ラプンツェルはまるで堪えていない。
泥に穴を穿つようなものだ、それを理解しているからこそエリスは尚の事歯噛みする。この教会の中で、事を荒立てたくないという事もあるのだろう。
威力を抑える必要も当然あった。
だから当然――持久戦というにおいてエリスはラプンツェルの後塵を拝していた。
まるでこれではかの神祖も同然の不死性だ。流体超合金の骨格の精練と採用、それにマッチングする星辰光の性質は疑似的にではあるが不滅を体現していた。
星殺しが蝕まれる前に末端を切り離しながら、増殖と補填を繰り返す事で総体をスライムのように維持し続けている。
けっしてこの教会を焼け野原に変えることはエリスの本位ではなかった。その制約もまたエリスの枷であった。
勝負は仕切り直しが何度も何度も何度も何度も、果てしなく続く。エリスは睨み、ラプンツェルは微笑んでいる。
一見すればエリスが有利に見えていても、そう言い切れない側面がある事もロダンは理解していた。
殺せば死ぬ、という生命の大前提がラプンツェルには通用しない。そうなればエリスの甚大な出力はただただエリス自身を苦しめる形になるだけだ。
事実、エリスは息を荒くしながらラプンツェルに相対している。エリスに状況は不利に傾きつつあった。絶対的な不滅を誇るラプンツェルの牙城が崩せない。
こうしてる間も、じりじりとラプンツェルは距離を詰めに来ている。
「あぁ、その恐怖に滲む顔がたまりません。もっと見せてください」
エリスは手を震わせながらロダンを庇う。
焼き払っても、焼き払っても、ラプンツェルはその度に肉体を再構成していく。幾度膝を屈しても、愛しい
……そう言えば聞こえはいいが生理的な悍ましさが加わるだけでこうまで不気味に映るものなのだろう。
創作物の
これでは千日手だ。核、あるいは心臓と呼ぶべきモノがラプンツェルにはない。故にエリスに近づく事は出来ずとも滅ぶ事もまたない。
必要になるのはすなわち面制圧に適する拡散性を備えた星辰光であり――それも生半可では通用しない。
「……あぁ、ですが聊かここも騒がしくなって参りました。口惜しいですがこれでは御姉様との逢瀬に浸れません」
――しかし、ラプンツェルは突如として星を解いた
ラプンツェルは心底から残念そうに、焦がれるように身悶えしている。
「何のつもりですか、水星天。情けを与えたつもりですか」
「別に、なんのつもりでもございません。神聖なる神前での私達の婚礼の儀が、無粋な輩に邪魔される事を私は佳しとしていません」
……恐らく騒ぎを聞きつけたか、それとも星辰反応を検知されたか。ラプンツェルの言葉の通り教会の外からは騒がしさを感じる。
金属の擦れる音の混じった足音は、騎士たちが駆け付けている事の証左だった。
その輪郭をラプンツェルは失いながら床にしみこんでその姿を消失していく。
やがては影も形も消え去ってしまった――ただ、耳朶にねばりつく言葉だけを残して。
『では御機嫌よう、御姉様。次は
AVERAGE: C
発動値DRIVE: A
集束性:E
拡散性:A
操縦性:AA
付属性:D
維持性:AAA
干渉性:E
流体型発動体合金形成・金属操縦能力。
自身の骨格そのものに流体状の神星鉄の合金を採用した、■■■■■■■の非常に特殊な意欲作ともいうべき魔星。
特殊な製造工程である事、同時に戦闘用を想定していない魔星である事から、出力は他と比べ一段劣っている。
他方、その不滅という一点においては現存する星辰奏者に対し一切の追随を許さない。基本的には設計上と星辰光も相俟って、彼女には核と言うべきモノが存在しない。
頭蓋を撃ち抜かれても、心臓に当たる部分を砕かれても、泥のように総体をまとめて復活させるのみである。損耗箇所は即座に総体から切り離し、影響の波及を遮断させるといった芸当をも可能とする。
単細胞生物並の単純さを以てその不滅を体現する、まさしく水銀のようにとらえどころのない星であるとも言える。
――そして、金属であればこの星はあらゆるモノを貪食する。それは、発動体であっても同じである。
煉獄篇
AVERAGE: B
発動値DRIVE: AAA
集束性:E
拡散性:A
操縦性:A
付属性:C
維持性:E
干渉性:AAA
星辰体
原理としてはロダンのそれとほぼ同一である。しかしこちらは干渉性によるより広域
・汎用的な制御であることに対し、あちらは操縦性による極めて高度な熱量制御に長じている。
……原理として見た場合ロダンのそれと酷似している以前に、そもそもとして
性質としては、言うまでもなく星辰体の挙動への介入になるが操縦性が追いついておらず、熱量を自分のものとして回収する効率はロダンのそれに対し数段劣る。
他方、星辰体への干渉作用は比類なく、純粋に星を殺す性質としては彼女の方が出力も相俟って勝っている。
この輝きは愛する人を護る限り、詩人を照らす神世の月晃であり続けるだろう。