ストライクウィッチーズ Nと行くROAD to BERLIN! 作:Dr.クロ
叫んだ理由は……
ウルスラが501に加入して少し経った日
ルッキーニ「zzzzzzzz」
静夏「平和ですね…昨日のあの事件が嘘のようです」
ガレージの鉄骨の上でクッションネウロイの上で自分のチビ2匹と共にねているルッキーニをチラッと見てから新聞へと目を向ける静夏の呟いた事にそうだねと芳佳は頷く。
芳佳「昨日はホントに大変だったよね…」
音炉「でもネウロイ達が怒るのも仕方ないと思ウ」
同じ様に新聞を覗き込んでいた音炉のに2人は思い返す。
昨日、アウトウェルペンにネウロイの襲撃があったのだ。
怒涛の爆撃に人の被害は死傷者が出なくて幸いであったが建物や港などに大打撃を受けてしまい、さらに奪還作戦の日程が延びた。
なお、ネウロイの襲撃の後、大量の紙が撒き散らされ、こう書かれていた。
『巻きぐそなんて描かれたら501の復讐云々を除いて人間やネウロイ関係なく流石にこっちも怒る(ーー#)byウォーロックⅡ』
これには上層部は頭を抱え、原因のビラを作り上げた人物は減給を言い渡されたのは関係ない話である。
芳佳「まあ、人に被害が出なかったのが幸いだよね」
静夏「そう、ですね。襲撃理由が理由だけになんとも言えませんけどね;」
苦笑する宮藤に静夏はなんとも言えない顔をする。
シャーリー「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!負けたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
突如、芳佳達とは別の新聞を見ていたシャーリーが見ていたのを破り捨てて絶叫する。
突然の事に芳佳達はギョッとし、ルッキーニも驚いて飛び起きてから慌てて落ちそうになってクッションネウロイに支えられる。
ルッキーニ「あ、危なかった~」
ふーと息を吐いてからクッションネウロイがふよふよと地面に降りてからルッキーニはシャーリーを見る。
ルッキーニ「どしたのシャーリー?」
Nチビルッキーニ「ナニかアッタの?」
チビルッキーニ「ナニに負けたの?」
顔を伏せていたシャーリーは自分のチビーズに胸をポンポンされていたがやがて破られたと言った事に誰もが疑問詞を浮かべ……
シャーリー「記録が破られたんだー!」
ルッキーニ「え?」
出てきた言葉にルッキーニは呆気にとられた後に気づく。
ルッキーニ「記録ってもしかして世界最速の?確か今までシャーリーが持ってたんだよね?」
チビルッキーニ「ア、これに載っテル」
破かれて地面に散らばった中の一部をチビルッキーニが拾い、チビーズが集まる中で渡して貰ったのを芳佳達も見る。
確かにそこには英語でだが新記録と言う記事が書かれていた。
シャーリー「そうだ。あの時の私は183マイル出したんだ。天気も気温もバイクも完璧で、5年…いや10年は破られないと思っていた最高速が…!」
静夏「この人、時速185マイル出してますね」
くっと悔しがるシャーリーに静夏は記事を見て呟く。
ちなみにkmに直すと183 mphは294.51 km/h、185 mphは297.73 km/hとなる。
シャーリー「最速の称号はあたしのものだ!」
ルッキーニ「んじゃどうすんの?」
音炉「新しい記録デモ作ル?」
手を握り締めるシャーリーにルッキーニは問い、音炉が続く。
その通り!と音炉の問いにシャーリーは胸を張る。
ルッキーニ「185マイルなんてできるの?」
シャーリー「できる!バイクだって…ある!」
チビシャーリー「こっちこっち!」
そう言って外で待ってろと言い、芳佳達は言われた通り、ガレージの外で待っているとシャーリーがそれを運んで来た。
紅いカヌーの様な細長い車体に白いラインとウサギのイラストが描かれたバイクだ。
シャーリー「これが世界記録を出したラビット号だ!」
音炉「オー!かっこいい!」
芳佳「これがシャーリーさんのバイク!」
自慢げに言うシャーリーに音炉と芳佳は目を輝かせる。
ルッキーニ「こんな古いのでやんの?」
Nチビルッキーニ「古い?」
ぼそりと呟かれた事にんな!?とシャーリーは怒る。
シャーリー「古くない!」
Nチビシャーリー「ラビット号に失礼!」
ルッキーニ「えー、そうかな?」
否定したシャーリーはルッキーニの言葉にう……と呻いてからラビット号のボディを撫でる。
シャーリー「確かに古くなったかもしれないが、これがいいんだ。このラビット号で塗り替えるんだ。なあ、相棒
ルッキーニ「ええ!相棒は私でしょ!」
ちびルッキーニ「浮気?」
Nちびルッキーニ「二股?」
出てきた言葉に不安げなルッキーニとチビ2匹の言葉にシャーリーは笑う。
シャーリー「すまんすまん。……とにかくだ。最新のマシンなんかに負けてたまるか!」
グッと握りしめて言うシャーリーにその意気やよしと言う言葉と共に切歌と調を連れたミセスSが来る。
ミセスS「面白そうなことやろうとしてるのうシャーリーちゃん」
シャーリー「サイエンス博士か、ああ、あたしの記録を今度こそ破らせないスピードを目指してな!」
二ッと笑うシャーリーにミセスSは楽し気に笑う。
ミセスS「誰も破れない記録か。どんなものか楽しみじゃのう」
切歌「(Sちゃんが笑顔デース…)」
調「(火が付いたかも)」
満面の笑みを浮かばせるミセスSに切歌と調はあーとなる。
シャーリー「そうなればパーツの調達だな!」
ミセスS「なんか必要なのがあったら作ろうか?」
拳をぶつけるシャーリーにミセスSがそう進言する。
シャーリー「嬉しいけど気持ちだけもらっておくぜ。アタシたちの時代の技術でできる最高速を出したいんだ」
ミセスS「流石はグラマラス・シャーリー。ならばパーツを発注したければわしの名義で出しても良い。それ位は協力してもええじゃろ。バルクホルンから説教もされんじゃろう」
バレたかと苦笑するシャーリーにミセスは楽し気に笑い返す。
芳佳「頑張ってくださいシャーリーさん!私、応援します!」
静夏「宮藤さんもですよ。ちゃんと飛べるようにならないと」
音炉「芳佳もファイト~」
あう~と呻く芳佳に誰もが笑う。
☆
少し経った日
執務室にてそこでは仕事するミーナの前をバルクホルンがティーカップを手に往復していた。
その様子に同じ様に書類を見ていた坂本はなんとも言えない顔でミーナに話を振る。
坂本「アントウェルペンの復興はかなりかかりそうだなミーナ」
ミーナ「そうね。困ったものね……」
バルクホルン「全く、上層部は何を考えている。特にあのビラを考えた奴!お陰で無事だった港に被害を齎したんだぞ!」
怒鳴るバルクホルンに落ち着きなさいトゥルーデとミーナは声をかける。
ミーナ「本人はもう処分を受けているし、本人も良かれと思ってやったことって報告を出してるのがね」
坂本「とにかく、英気を養い、作戦に向けて修行できる時間が増えたと考えたらどうだ」
むぅと2人の言い分にバルクホルンが唸っているとペリーヌが来る。
ペリーヌ「失礼します。補給品が到着しました」
Nチビペリーヌ「なんかイッパイ来た」
チビペリーヌ「変なのもアッタ」
変なの物?とチビペリーヌの言った事が気になって補給品を見に行く。
☆
これですと木箱の1つを見て言ったペリーヌのにバルクホルン達は中を覗く。
そこに入っていたのは、車やバイクなどについてるマフラーであった。
バルクホルン「なんだこれは?ストライカーの部品か?」
木箱の中に入っていた見覚えのないのに一体誰がとバルクホルンが思っていると……
ミセスS「お、届いたのか」
シャーリー「待ってました!」
そこにミセスSとシャーリーにルッキーニが来て、木箱の中身に喜ぶ。
坂本「お前が頼んだのかシャーリー」
ミセスS「ああ、わしを通してのう。ちょっとプライベートで必要でな」
すぐさま察して問う坂本にミセスSが変わりに答えてから勿論ワシ持ちじゃから安心せいと返す。
バルクホルン「なにを考えているんだ。ここはネウロイと戦っている最前線だぞ」
シャーリー「こっちにも譲れないのがあるんだよ」
しかめっ面のバルクホルンにシャーリーはそう返す。
ミセスS「では早速これを使ってバイクの改造といこうかのう」
おう!と言う元気の良い声と共に木箱を持ち上げて2人はミセスSと共にバイクの元に向かう。
バルクホルン「あ、こら。まてー!」
ちびバルクホルン「逃がさない!」
Nバルクホルン「マテー!」
それにまだ話は終わってないぞとバルクホルンは追いかける。
ミーナ「ふふっ、全く。あの子たちったら…」
坂本「元気があるのは良い事だと思うぞ」
それにミーナと坂本はくすりと笑う。
☆
夜
シャーリー「ったく。相変わらず頭が固いぜバルクホルンは」
ルッキーニ「ちょっとだけいいじゃんねぇ」
頭にたんこぶが出来たシャーリーに同じ様に出来たルッキーニがぼやく。
その様子に叩かれはしなかったものの説教されていたミセスSは苦笑する。
ミセスS「まあ没収されなくてよかったではないか」
シャーリー「そうだな。うっし!早速やりますか」
気合を入れてシャーリーはラビット号の整備を始める。
シャーリー「このパーツは……」
ミセスS「ふむ……」
2人で整備をしてるのをルッキーニはチビ達と共に見ていた。
ルッキーニ「……二人とも凄いなー」
シャーリー「ん?どうした?ルッキーニ」
ぼそりと呟いたルッキーニのにシャーリーは整備の手を止めて顔を向ける。
ルッキーニ「あたしも少しは分かるけどこうなんか…レベルが違うなーって思って」
シャーリー「まぁ、もっと速くする為にバイクの改造を試行錯誤していたら自然に出来る様になったからな~サイエンスは科学者だからお手の物だろうしな」
まあそうじゃなとシャーリーの言葉をミセスSは頷く。
ミセスS「ルッキーニちゃんだって自分の専門になったらレベルが違うじゃろ?」
ルッキーニ「あたしの専門か~……」
うにゅにゅとなるルッキーニに2人は笑う。
エイラ「おーい」
そこにサーニャと共にエイラが来る。
サーニャ「お疲れ様です」
ちびサーニャ「こんばんわ」
ちびルッキーニ「こんばんわ」
挨拶するちび達に見てからエイラはシャーリーが整備してるラビット号を見る。
エイラ「バイク改造しているのカ?」
シャーリー「おう。ベルリン奪還の前に最速奪還だ!」
二ッと笑うシャーリーに良くやるなとエイラは呟く。
エイラ「でもなんでバイクナンだ?」
シャーリー「ふっ、それは乗れば分かるさ」
問いに対し不敵に笑って言うシャーリーにエイラはふうんと呟く。
エイラ「じゃあわかんなくていいや」
ミセスS「ホント興味ないのにはすぐに引くのう」
そうあっさり言うエイラにミセスSは苦笑する。
そこにお盆を抱えた芳佳と音炉が来る。
芳佳「皆さん。お疲れ様です」
音炉「夜食持ってキタ~」
おお!と早速ルッキーニとチビーズが食いついて近づく。
ミセスS「ほー。芳香ちゃんお手製の夜食か」
シャーリー「お、サンキュー宮藤」
作業を一時中断して2人もそれぞれ背伸びしてから近寄る。
芳佳「おにぎりを作ってきました」
音炉「中身色々と用意シタ!」
むふんと胸を張る音炉に良い子じゃなと言ってからミセスSは1つ取って食べる。
ミセスS「お、これはツナマヨか」
シャーリー「ツナマヨ?」
芳佳「ツナは魚の身の事で、それをマヨネーズであえておにぎりの具にしたんですよ」
首を傾げるシャーリーに芳佳が簡単に答える。
ほへぇと感心しながらシャーリーもおにぎりを1つ食べる。
シャーリー「すっぱ!?」
目を丸くして口を押さえるシャーリーに音炉は笑う。
音炉「それ梅干し!」
ルッキーニ「梅干しって扶桑の食べ物だっけ?」
そうそうと頷いた音炉にルッキーニはほへぇ~となってからおにぎりを齧り、悶えまくる。
あ、当たったとエイラは食べて、うんうんと美味そうに食べる。
ミセスS「む、わしのは塩むすびか。塩もうまいのう」
シャーリー「お、美味い。これはなんだ?」
音炉「あ、それおかか昆布だネ」
2つ目を食べて具なしだが良い感じのにほっこりとするミセスSの隣で恐る恐る食べたシャーリーは違う奴だったのでうんうんと満足気に食べる。
サーニャ「…あれ?これ焼いてある…」
芳佳「それは焼きおにぎりって言うんだよ」
綺麗な茶色のおにぎりを持つサーニャに芳佳は説明する。
エイラ「すげぇナ扶桑の料理バリエーション多いヨな」
ミセスS「おにぎりだけでもこんなにたくさんあるからのう」
ホント人の努力は凄いと言わざるおえんよなと言うミセスSのを聞きながら食べたシャーリーはうっしと気合を入れる。
シャーリー「腹いっぱいになったし、もうひと頑張りするか!」
芳佳「体に気を付けて、頑張ってください」
おう!と返すシャーリーのを聞いて芳佳と音炉はエイラとサーニャと共に部屋に戻る。
その後、ルッキーニも寝た後も2人は作業を続ける。
☆
翌日
滑走路でラピット号に跨り、シャーリーは新たな記録挑戦を始める。
ミセスS「では計測するぞ。準備はよいか?」
シャーリー「ああ!ばっちりだぜ!」
確認するミセスSにシャーリーはグッとサムズアップしてからヘルメットとゴーグルを装着する。
ミセスS「では……スタートじゃ!」
合図と共にシャーリーはアクセル全開で走り出す。
GOGOとチビーズが応援する中でミセスSと測定器を持ったルッキーニの前を通り過ぎる。
ルッキーニ「……!」
出た記録にルッキーニはひゃっほーと声を上げてシャーリーに駆け出す。
ルッキーニ「新記録だよ!」
シャーリー「………」
188マイルだよ!と喜ぶルッキーニだが、シャーリーは難しい顔をしていた。
ミセスS「不満そうじゃな」
ルッキーニ「どったの?」
声をかけるルッキーニにシャーリーはヘルメットを脱ぎ、ゴーグルを外しながらまだ駄目だと呟く。
シャーリー「記録なんて通り道だ。私もこいつも、まだ限界じゃない」
ラピット号を見て真剣な顔で言うシャーリーにどうするの?とルッキーニは問う。
シャーリー「200だ。200マイルを目指す」
ミセスS「ほぅ…さらに上を行くか」
宣言するシャーリーにミセスSは楽し気に笑う中でルッキーニはええ!?と驚く。
ルッキーニ「200マイル!?無理だよ、そんなの!」
否定するルッキーニに無理じゃないとシャーリーは返す。
ちなみに200マイルをkmに直すと時速約320kmになる。
ルッキーニ「だって昨日読んだ本に絶対無理って書いてあったよ?」
ミセスS「まぁ、今の時期ではそうかもしれんが、時代が進めば可能もあるが……」
こっちはそれを待ってられんようじゃけどなとシャーリーを見る。
シャーリー「ああ、アタシの許可なくスピードの壁を作ってんじゃねぇ」
ミセスS「ふふ、その飽くなきスピードへの挑戦。流石はグラマラス・シャーリー」
笑うミセスSの隣でチビ達がワーワーパフパフと盛り上げている。
シャーリー「ふっ。早速こいつを…」
ウ~~~~~!
調整するかと言おうとしたシャーリーのを遮る様にサイレンが鳴り響く。
続けざまのミーナのネウロイ出現の放送にシャーリーとルッキーニは急いで格納庫へ走る。
☆
一方で先にエーリカ、エイラとサーニャと共に出撃していたバルクホルンは敵を視認していた。
胴体がどことなく潜水艦の様なのを縦長にした感じの形状に翼などを4つ付け、先端に棘を伸ばし、プロペラの様なのが2つ付いて回っている見た目からイングリッシュ・エレクトリック ライトニングを模したネウロイで紫色に光っていた。
バルクホルン「居たぞ!」
そんなバルクホルンの言葉を合図とする様にネウロイ側もバルクホルン達に気づいてか光線を放って来る。
エーリカ「このっ…!」
それぞれが避けたり防御する中でお返しとエーリカが攻撃を仕掛けようとするがネウロイはそのままエーリカを追い抜き、エーリカは追いかけつつ攻撃を仕掛けるがネウロイはスピードを上げて引き離す。
エーリカ「はやっ!?」
バルクホルン「なんだ、あの加速力は!?」
サーニャ「あのネウロイ。基地に向かってるみたいです!」
驚く声をあげた後に4人は急いで追跡する。
途中でこれでどうだ!!とエイラが偏差射撃をするが銃弾が当たる前にネウロイは通り過ぎてしまい、銃弾は海に着弾する。
エイラ「ええ!?」
バルクホルン「エイラが当てられないのか…!?」
まさかの予測しての偏差射撃が得意なエイラが外した事にバルクホルンが驚愕してる間にネウロイは基地へと迫る。
ルッキーニ「シャーリー!早く早く!!」
シャーリー「ああ!……!待て、ルッキーニ!」
一方で出撃しようと格納庫へ急いでいたシャーリーは確認しようと振り返ってネウロイが通り過ぎ様に格納庫に向けて自分の一部を投下してるのに気づいて慌ててルッキーニを抱えて格納庫から離れようとし……
ズドォオオオン!!
同時に格納庫に落とされたのが着弾すると共に爆発を起こし、2人は爆風で滑空路に倒れる。
ミセスS「大丈夫か、二人とも!」
駆け寄るミセスSにああとシャーリーが返してる間にネウロイはそのまま遠ざかって行く。
バルクホルン「高速爆撃型ネウロイか!」
サーニャ「敵が離脱。索敵圏外に逃げられます…」
顔を歪めるバルクホルンにサーニャは悔し気に報告する。
エーリカ「早すぎて追いつけないよ」
エイラ「無理ダナ…」
なんとも言えない顔をするエーリカにエイラも顔を横に振る。
☆
芳佳「凄い壊れちゃったね…」
音炉「直すの大変ソウ」
特訓で離れていた芳佳と音炉は襲撃で壊れた格納庫を見て呟く。
坂本も厳しい顔で見ている。
坂本「これは修理に時間がかかりそうだな」
呟いた所で中を見ていたミセスSがやれやれと言う感じで出て来る。
坂本「中の様子はどうだ?」
ミセスS「酷いもんじゃよ。中にあった出撃してなかった者のストライカーユニットに破片が入っているかもしれんからメンテナンスせぬとなぁ」
確認する坂本に報告してから特にあの2人のとかな……とミセスSは疲れた顔で呟く。
早めに修理出来るとはいえ、自分が作った物でもないが、やはり機械が壊れたりすると億劫になってしまうものである。
坂本「それは…大変そうだな」
ミセスS「うむ。じゃからネウロイの方はそっちに任せても良いかのう?」
無論そのつもりだと返した坂本は誰と誰のが酷いんだと確認する。
ミセスS「ルッキーニちゃんとシャーリーのじゃな。見事に大きな破片がいくつかその前に落ちたもんじゃから他のより綿密にメンテナンスせんと厳しいものじゃ」
丁度2人とも中で見とるよと付け加えたミセスSにそうかと返して坂本は中に入る。
芳佳「私も何か手伝った方がいいかな?」
音炉「ヨシカは飛ぶ練習しないト!」
うーんと唸る芳佳に音炉がそう言うとその通りですと何時の間にか後ろにいた静夏が芳佳の肩を掴む。
静夏「では宮藤さん。特訓に行きましょうか」
芳佳「あはは……はい」
グイグイッと引っ張られていく芳佳と付いて行く音炉を見送って、ミセスSは格納庫に入る。
そこでは先に入った坂本がさらに先に入っていたルッキーニとシャーリーと共に大きな破片のに少し埋もれてる様に見えてるストライカーを見ていた。
ウルスラもおり、他のストライカーユニットをチェックしていた。
シャーリー「派手にやられたな…」
ルッキーニ「修理に結構かかりそうだね…」
坂本「ホントにそうだな……二度目のが来る前にあれが届いてくれれば良いんだが……」
うわぁと呟いたシャーリーは坂本の言葉に顔を向ける。
シャーリー「あれって?」
ミセスS「来てからのお楽しみじゃよ」
楽し気に言うミセスSにシャーリーとルッキーニは首を傾げる。
そこに片付けの為にバルクホルンが来る。
バルクホルン「これは結構な量だな」
ふうと息を吐いてから固有魔法で腕力を上げて運び出し始める。
Nちびシャーリー「よいしょ。よいしょ」
Nちびバルクホルン「ヨット」
ネウロイチビーズも頑張って運び出すのを手伝う。
シャーリー「ルッキーニ。そっち持ってくれ」
ルッキーニ「わかった」
こっちもやりますかと破片除去に出る。
坂本「……ミセスS。少し良いか?」
ミセスS「む?」
除去をしようと動こうとしたミセスSは呼び止められて何か用かなと坂本を見る。
坂本「
ミセスS「ああ、あれじゃな」
例のと聞いてミセスSは納得して経過を話す。
ミセスS「一応準備はしておるが。肝心のものが届かぬと完成はせぬ。今、扶桑から輸送中なんじゃろ?」
坂本「ああ。もう少ししたら到着する予定だ」
それなら良いがなと言ってからミセスSは撤去作業に加わる。
坂本「(……本当にできるのだろうか…私に…)」
撤去作業を見ながら坂本は己の手を見る。
坂本「(…もう一度、飛べるのか?私は……)」
その後に空を坂本は神妙な顔で見上げる。
☆
近くの崖にて、芳佳は箒を持ってリーネと静夏、音炉と共にいた。
静夏「今日は箒を使った基礎訓練です」
芳佳「こんな時にこんなことしてていいのかな…」
心配そうに格納庫の方を見る芳佳に静夏は叱咤する。
静夏「こんなときだからこそ!一刻も早くちゃんとした戦力にならないといけないんです!」
言いながら崖へと駆け出し、ハイヤー!と気合の声と共に静夏は飛び出す。
姿が崖の下に見えなくなったと思った直後に静夏が浮かび上がって来る。
芳佳「さあ、宮藤さんも」
音炉「ヨシカ、頑張って!」
応援にようしと芳佳は気合を入れる。
芳佳「やあぁっ!」
飛び出すと一瞬浮かんだ後に不安定に飛んでから落下、水面スレスレで制止した所で急上昇する。
芳佳「うわぁあああああ!?」
その後に急降下して海に落下して大きい水柱をあげる。
静夏「宮藤さん!」
リーネ「芳香ちゃん!?」
音炉「ヨシカ!」
誰もが覗き込むと顔を出す芳佳の姿があり、誰もがホッとした後に音炉が小型飛行ボート型ネウロイを作り上げて芳佳の迎えに向かわせる。
芳佳「……ん?」
どうして上手く行かないんだろうと思いながら芳佳は小型飛行ボート型ネウロイに掴まって戻っている所、途中で聞こえて来た音に顔を上げると輸送機が目に入る。
芳佳「なんだろう。あの輸送機…」
気になりながら、芳佳は皆の元へと戻る。
☆
一方、格納庫のシャーリー達は破片除去を終えて一息ついていた。
シャーリー「ようやく片付いたな」
ルッキーニ「つかれたー」
各々にふいーと息を吐く中でそれにしても、とシャーリーは丁度今着陸した輸送機を見る。
シャーリー「一体何を持ってきたんだ?」
ミセスS「新しいストライカーユニットじゃよ」
首を傾げたシャーリーはミセスSのに目を輝かせる。
シャーリー「新しいストライカーユニットだって!?」
ルッキーニ「マジそれ!?」
先程疲れていたのが吹っ飛んではしゃいで聞く2人にミセスSは苦笑する。
ミセスS「見たいかい?」
勿論!と頷く2人にミセスSは格納庫を指す。
ミセスS「んじゃ格納庫にあるから見に行くか」
シャーリー「おー!待ってろ新型♪」
ルッキーニ「新型新型♪」
楽し気に向かう2人にミセスSは楽し気に笑って続く。
格納庫に入るとミーナとバルクホルン、坂本がおり、3人が見てるのにはストライカーユニットが鎮座していた。
シャーリー「新型が来たんだって!」
坂本「お、来たかシャーリー」
バルクホルン「ああ。これだ」
嬉しそうに駆け寄るシャーリーにバルクホルンは詳細が書かれた書類を挟んだクリップボードを手渡す。
ミセスS「シャーリーが使っとるP51Dの改良型、P51Hじゃ」
ルッキーニ「早いの?」
シャーリー「速さだけならジェットの方が上だろうな。こいつの利点は加速性能だ。一気にトップスピードまで持ってこれる良い機体じゃないか」
で、誰が乗るんだ?とD51Hに触れて興奮しながら聞くシャーリーに何言ってるんだ?とバルクホルンは呆れる。
バルクホルン「こういうのならお前だ。D型から乗り換えるんだ」
え?と告げられた事に驚いた後にシャーリーは嫌そうな顔をする。
シャーリー「アタシが?アタシはD型のままでいいよ」
バルクホルン「お前が乗らないとこのユニットの力を発揮できん」
ミセスS「確かに相性的にはばっちりじゃからのう」
他の人が使えばいいじゃんと言動に含んで言うシャーリーにバルクホルンはバッサリ切り捨て、ミセスSも追従する。
ルッキーニ「良いなー、リベリオンは。補給が早くって」
ミセスS「大国じゃからのう」
シャーリー「じゃあルッキーニが使えば良いさ」
羨ましがるルッキーニにミセスSは肩を竦めてからシャーリーのにそれは厳しいかもなと返す。
ミセスS「ルッキーニちゃんじゃと扱うのがちょっと難しいかのう…」
ミーナ「シャーリーさんが乗るんならバイクの事は目をつむってあげるけど」
頬をポリポリ掻いて言うミセスSの後のミーナの甘い言葉にシャーリーは目の色を変えてやりまーす!と元気よく返す。
坂本「見事に釣れたな」
バルクホルン「動機が不純過ぎる……」
先程とは一転して嬉しそうにP51Hに頬擦りするシャーリーに坂本は苦笑し、バルクホルンは呆れ果てる。
そんなシャーリーの様子を見てルッキーニは何かを思いつくのをミセスSは気づいた。
シャーリー「後半へ続くぜ!」