ストライクウィッチーズ Nと行くROAD to BERLIN! 作:Dr.クロ
シャーリー「魔法圧の低下!?」
数時間後、集められたメンバーでミーナから告げられた事にシャーリーは驚きの声をあげる。
ミーナ「ええ。それがドクターの診断結果よ」
芳佳「えっと……そうみたいです」
強張った顔で言うミーナに芳佳は分かってない感じで自信なさげに言う。
ルッキーニ「で、魔法圧って何?」
ペリーヌ「わたくしたち航空ウィッチは魔法力を使って飛行・シールド・攻撃・固有魔法を並列して行使するでしょ。これらを調整、コントロールする機能。それが魔法圧と言われるものですわ」
質問するルッキーニにペリーヌは分かり易いように説明する。
それにルッキーニは理解した様にうむうむと頷いた後……
ルッキーニ「で、どういう事?」
分かってなかった事にはぁとペリーヌは溜息を吐く。
ミセスS「水が全くでない蛇口からいきなりとんでもない水が迸るなんてことをすれば栓が壊れて、栓をしたとしても垂れ流れてったり、壊れた栓を上手に調節できず上手く流れる事が出来んようになるのと同じと考えれば良いんじゃよ」
シャーリー「分かったかルッキーニ?」
ルッキーニ「うん、分かった!」
エーリカ「ってそれマズイじゃん!?」
そんなルッキーニにミセスSがより分かり易く絵も交えて例え、ルッキーニが納得した後にエーリカが叫ぶ。
エイラ「たーいへんダ。大変ダ「フシャーーー!!!」ギャーーー!?」
サーニャ「もう、駄目よエイラ……」
茶化そうとして怒ったウィズに連続引っ掻きの刑を受けるエイラにサーニャは呆れて溜息を吐く。
静夏「そんな……」
その中で静夏もショックを受けている。
坂本「調整が効かない以上、魔法力の回復力も低下している。通常の半分まで落ちているそうだ」
リーネ「つまり芳佳ちゃんは魔法力が強いから今まで出力調整が上手くいかなくても強引になんとかできてたんですね」
腕を組んで述べた坂本はリーネのにそういう事だと肯定する。
ミーナ「一度枯渇した魔法力の奇跡的な復活が魔法圧に副作用を及ぼした可能性があるそうだけど……」
バルクホルン「原因はいい!それよりも宮藤の魔法圧は元に戻るのか!?」
困った様に言うミーナに机を叩いてバルクホルンは結論を急かす。
ミセスS「いつ戻るのかはわしにも分からん。じゃが芳佳ちゃんが出力調整を練習すればもしかしたら治るかもしれんぞ」
芳佳「出力調整を、ですか?」
出てきた言葉に芳佳は首を傾げる。
ミセスS「そうじゃ。壊れた栓もうまく調整すれば使えるように芳佳ちゃんが自分の魔力出力を上手にコントロールできればいいんじゃよ。調整ができれば回復の方も次第に治っていくかもしれぬしな」
バルクホルン「魔法力の回復力の低下に魔法圧の異常……今の状況にとっては手痛いな……」
腕を組んで呟くバルクホルンにミセスSは頷く。
ミセスS「まあこれは少しずつ治すしか他に手はないじゃろ」
じゃろ芳佳ちゃん?と声をかけるミセスSに芳佳もはい!と返す。
芳佳「わたし、頑張ります!訓練でも何でもして必ず治してみせます!」
決意を込めて言う芳佳に坂本はうむと頷き、ミーナが口を開く。
ミーナ「とにかく、様子を見るためにも宮藤さんはしばらく出撃を禁じます」
バルクホルン「……」
それを聞いてバルクホルンは目を閉じて椅子に座る。
芳佳「バルクホルンさんが怒るのも当然です。戻ってきたばかりなのに……」
エーリカ「怒ってるんじゃないんだけどなー」
憂う芳佳にエーリカは小声で呟いて、バルクホルンに無言で足を踏まれる。
芳佳「静夏ちゃん。音炉ちゃん。ごめんね。一緒に飛べなくなっちゃって」
謝罪する芳佳に顔を伏せていた静夏はい、いえと返す。
音炉「アタシ、待つ!ヨシカがまた飛ベルようになるまで!」
静夏「!わ、わたしも!全然大丈夫ですから!大丈夫……です……」
そう言う音炉に静夏も続いてから顔を伏せる。
☆
静夏「ふう……」
夕日が見える中、静夏は1人、基地の外で黄昏れていた。
沈む夕日を見ながら静夏はぼんやりしていると……
坂本「どうした服部。そんなところで黄昏ていて」
静夏「さ、坂本少佐!?」
座っていたので立ち上がろうとする静夏をそのままで良いと止めて、坂本は静夏の隣に座る。
静夏「………あ、あの。坂本少佐」
坂本「こうやって考え込んでいるのは宮藤の事だろう」
言おうとして先に言われて静夏は言葉が詰まったがこくんと頷く。
坂本「やはりそうか……」
静夏「宮藤さん、大丈夫でしょうか……?」
不安そうに聞く静夏に分からんと坂本はそう返す。
坂本「魔法圧の異常。元に戻るのはかなりの苦難することだろう」
静夏「そう……ですか」
顔を伏せる静夏の背を坂本は強く叩く。
坂本「だが宮藤なら大丈夫だろう。宮藤が空に帰ってくるまでお前も頑張ればいいんだ服部」
背中を抑える静夏に坂本はそう言う。
静夏「そ、そうですか……わかりました。話したら少し気が晴れました」
坂本「そうか、とにかく、本格的に訓練が始まるのだ。気を引き締めろよ服部」
はい!と返してから失礼しますと言って静夏は去っていく。
それを見送る坂本は少し困った顔をする。
坂本「(どうやらうまく解決できなかったみたいだな……服部自身で解決できれば良いが)」
ふうと息を吐いて坂本も歩き出す。
☆
翌日の早朝
芳佳「よし!とりあえず走り込みだ!」
気合を入れた芳佳は早速基地の滑走路で走り込みを開始する。
それをミセスSは見ていた。
ミセスS「頑張ってるのう芳佳ちゃん。……じゃが魔法圧と走り込みはあまり関係ないんじゃけど……;」
体力は付くだろうけどのう……とミセスSはうーんとなんとも言えない顔で見送る。
少し時間が進み、静夏は音炉と共にペリーヌとリーネ監修で昨日やった訓練をやっていた。
静夏「はぁはぁ……!」
ペリーヌ「遅い!そんなトロトロ飛んでいたら意味がないの。もっと回しなさい!」
息を荒げながら飛ぶ静夏にペリーヌは叱咤する。
静夏「は……はい!」
慌てて返事をしてなんとか付いて行こうとするが途中で鉄骨にぶつかってしまう
ペリーヌ「今度は視界が狭まってる!目の前ではなく全体を見なさい!」
静夏「す……すみません!」
続いての注意に静夏は謝罪する。
ペリーヌ「フォーメンション・アンリ。着いてきなさい」
そう言って飛んで行くリーネとペリーヌに音炉も続き、静夏も遅れて後に続く。
その中で音炉はぶーとつまんなさそうに飛んでいた。
音炉「ヨシカ居ないからつまんなーい」
ペリーヌ「わがまま言わない!それに真面目に頑張れば宮藤さんからご褒美を貰えると思いますわよ」
ブーブー言っていた音炉はヨシカからのご褒美!と目を輝かせて気合を入れる。
単純だ事とペリーヌは苦笑しながら後ろを見る。
音炉と違って静夏はドンドン3人から引き離されていた。
静夏「はぁ……!はぁ……!」
ペリーヌ「………」
不安そうにあたりを見渡してしまう静夏にふーと息を吐いてからペリーヌは減速して彼女の隣に行く。
ペリーヌ「今この場に居ない人を頼るのをおやめなさい」
静夏「あっ……!」
そう声をかけてからペリーヌは速度を上げて再び前に出る。
ペリーヌ「どんなに信頼している人でも、いつも傍に居てくれるとは限らないのよ」
静夏「……!(分かってます。でも……宮藤さん……!)」
振り返らずにそう言うペリーヌに静夏は歯を食い縛り……
静夏「(っ……!こんなことじゃ駄目だ!)せいやぁああーーー!!」
気合を入れ直す為に叫んで3人を追いかける。
なお、その芳佳はと言うと……
ミセスS「あー……頑張っているところ言いにくいんじゃが芳佳ちゃん。走り込みは体力は付くが魔法圧には何の効果もないんじゃよ」
芳佳「え、そうなんですか?!」
走り込みから戻って来た所をミセスSに指摘されて出鼻を挫かれていたのであった。
☆
静夏は飛んでいた。
その両隣を501のメンバー全員が並んで飛んでいて、そんな静夏の隣に芳佳が来る。
それに静夏はどこまでも行けると思った瞬間、501の面々が消えてしまう。
芳佳も含めて消えてしまった事で焦って探す静夏の周りが暗くなり、雲海がネウロイの巣のように黒く染まった後に突然ストライカーが止まってしまい、静夏は堕ちて行く。
静夏「宮藤さぁあああああんーーーーーー!!」
☆
直後、静夏は跳ね起きる。
静夏「っ!はぁはぁはぁ……」
息を荒げながら静夏は先ほどまでのが夢だと気づき、落ち着きながら汗を拭う。
静夏「……あれ?梯子が下りている……?」
その後に音炉の部屋の行き来する為の梯子が降りているのに気づいた後に今度は芳佳のベッドがもぬけのからなのに気づく。
静夏「宮藤さん……?」
着崩れた寝間着を着直しながら静夏はベッドを出る。
静夏「何処行ったんでしょうか……」
見渡してから窓を見ると飛んでいるエイラとサーニャにハイデマリーの姿が見えた。
静夏「ユーティライネン中尉とリトヴャク中尉、シュナウファー少佐の夜間哨戒任務……宮藤さん……」
哨戒任務をしてる3人をぼんやり見ていた静夏だったがそんな彼女の耳に音が入って来る。
静夏「ん?何の音……?」
その音がどこなのかを辿って格納庫からして来るのに気づいて何だろうと気になって服を着替えて向かう。
開いてる事に気づき、静夏は空いた隙間から覗き込んで驚く。
静夏「!」
芳佳「うぉおおおおおおっ――!!」
そこでは芳佳がストライカーを動かす姿があった。
傍には音炉が見ている。
芳佳「っ~~~!行けぇえええ!!」
咆哮と共にストライカー固定具から飛び出して少しだけ進むがプロペラが消えてしまう。
芳佳「うわっ!?うわわわわあああああ!?」
音炉「よっと」
倒れかける芳佳を音炉がクッション型ネウロイを出して地面に倒れるのを防ぐ。
芳佳「へぶっ!」
顔からダイブした芳佳は体を起こす。
芳佳「はぁはぁ……あ、ありがとう音炉ちゃん。付き合ってくれて」
音炉「良いよ。アタシはヨシカの手伝いデキて嬉しいカラ!」
お礼を述べる芳佳に音炉は笑って返す。
芳佳「そう言ってくれてありがとう。……よし、もう一回!」
気合を入れた芳佳はストライカーを持って戻る。
そしてまた進んでは音炉に助けられるのを繰り返す。
静夏「宮藤さん…………っ!」
そんな頑張っている芳佳を見ていられなくなり、静夏は走り去ってしまう。
その後、廊下をトボトボ歩いていると明かりがついている部屋を見つける。
なんだろうと覗き込むと、そこではリーネがお料理を作っていた。
静夏「リネット曹長、何を?」
声をかけられて、リーネは振り返ってあ、服部さんと言ってからその問いに答える。
リーネ「これね、芳佳ちゃんお腹すかせて戻ってくると思うから」
静夏「夜食……」
作ったサンドイッチを見て静夏は拳を強く握り……頭を下げる。
静夏「お願いですリネット曹長……宮藤さんを助けてあげてください!わたしは寄りかかってばかりで何もしてあげられないんです……っ!」
リーネ「服部さん……」
悲痛な叫びにリーネは芳佳の事を大事に思ってくれてる静夏に少し笑った後……
リーネ「芳佳ちゃんなら大丈夫だよ」
そう返す。
まさかの返答に予想してなかったのか静夏は目を見開く。
静夏「宮藤さんが心配じゃないんですか!?」
リーネ「心配だよ。でも……わたしはずっと芳佳ちゃんを見てきているから」
その言葉に顔を上げて叫ぶ静夏にリーネは視線を逸らさずにそう言う。
静夏「っ!……わたしにはリネット曹長みたいなことできません……」
そんなリーネの視線に静香は逆に目を反らして言葉を漏らす。
リーネ「それなら服部さんは服部さんにできることを芳佳ちゃんにしてあげて」
静夏「わたしに……できること……」
笑って言うリーネに静夏は呟いた後に失礼しますと言って寝室へとフラフラ向かう。
坂本「すまんなリーネ」
リーネ「大丈夫です。服部さんの気持ち、私も分かりますから」
そんなリーネの隣に隠れていた坂本が礼を述べて、リーネはそう返す。
実は坂本も芳佳の特訓に気づいて覗いた後に夜食を出してやろうかと向かったら丁度リーネが作っていたので話していた所で服部に気づいて坂本は隠れて様子を伺ったのだ。
リーネ「服部さんならきっと自分自身で答えを見つけられると思います」
坂本「そうか……。……わたしも自分自身の手で解決できればいいが……」
そう言ったリーネのに坂本は自分の手を見てそう呟く。
リーネ「何か言いましたか?」
坂本「……いや、なんでもない。ほら、宮藤はきっとお腹を空かせてるだろうから持って行ってやれ」
訝しげだがそろそろお腹減ってそうなのもあってリーネは失礼しますと頭を下げてサンドイッチを手に出て行く。
坂本「(……わたしはできるだろうか……彼女に……)」
そう考えながら坂本は寝室に向かう。
☆
寝室に戻り、寝間着に着替えた静夏は眠れずにいた。
時間が進む中でどうするか考えているとドアが開く。
すると芳佳をオンブした音炉が入って来る。
オンブされている芳佳は疲れたのか寝ている。
音炉「よいしょット。おやすみ、ヨシカ」
静夏「……宮藤さん、寝てしまったんですか?」
芳佳をベッドに寝かせた音炉は声をかけられて起きてる服部に気づく。
音炉「あ、ハットリ」
起きてたんダと言う音炉に静香は頷いた後に体を起こし、音炉も隣に座る。
音炉「サッキ倒れてクッションに落ちた時、そのママ寝ちゃッタの」
静夏「そうなんですか。……あの、貴女はショックじゃないんですか?」
音炉「ン?」
突然言われた事に音炉はキョトンとなる。
静夏「宮藤さんの魔法圧の事です。貴女は宮藤さんと飛ぶのが好きなんですよね。なのになんで宮藤さんが飛べなくなったのに全然ショック受けてないんですか?」
音炉「ダッテもう二度と飛べないッテわけじゃないデショ?なら、アタシは待つ。ヨシカが飛べる様になるのを」
楽しみと言って純粋な目の音炉に静夏は目を開く。
音炉「どれクライ掛かってもヨシカならきっとマタ飛べるようニなるッテ信じているカラネ」
静夏「……なんでそんなに待つ事ができるんですか?魔法圧治る可能性があるかどうかもわからないのに……!」
芳佳が起きてしまうかもしれないが静夏は叫びたくなる程聞きたかった。
なぜそうしてまで待てるのかが……
音炉「……ヨシカと再会スルのもそうダッタから」
静夏「……え?」
告げられた事に静香は目を見開く中で音炉は語りだす。
音炉「アタシが目覚めた時、ソコは元居た世界とは全然違ウ世界ダッタ。サイエンスから世界ごとに時間の経過は聞イテもしかしたらヨシカがもうイナイかもシレナイとも聞いた。デモ数か月ぐらい待ったラ会えた。ダカラその数か月と比べタラ、ヨシカの傍で手伝いしナガラ待つのは平気」
笑って言う音炉に静夏は眩しいと感じた。
そして芳佳の様に輝いて見えた。
静夏「……ほんと、変わったネウロイなんですね貴女は……」
音炉「ニヒヒ、そうならヨシカのお陰だと思ウ」
その言葉に音炉は楽しげに笑う。
静夏「(宮藤さんは凄い。ネウロイにも影響を与えてしまうなんて。だから信じられるんだ)」
芳佳の誰にも寄り添う心に静夏は胸を握り締める。
音炉「……デモそんなヨシカをアイツは殺そうとしてイル。だからアタシは守りに来たノ。ヨシカを」
静夏「宮藤さんを……」
真剣な顔で言う音炉に静夏は息を飲む。
音炉「……デモ、もしアタシだけで守り切れナイ時……もしデキたら力を貸してクレナイ?ハットリ」
そう言われて静夏はうつむく。
静夏「……すみません。少し、考えさせてくれませんか」
音炉「ワカッタ。答えはいつでもイイよ」
強制はしないからと含んで音炉はオヤスミーと言って自分の部屋に戻る。
それを見送ってから静夏は寝転がる。
静夏「(ネウロイと一緒に宮藤さんを守る……そんなことわたしにできるんでしょうか……)」
そう考えてるうちに静夏は眠りに誘われた。
☆
次の日の早朝
ネウロイ「■■■■■ッ――!!」
監視班員A『ネウロイが二体に分裂!』
監視班員B『基地に向けて二方向から接近中!』
ミーナ『二手に分かれて迎撃し、可及的速やかに排除して』
「「「「「「了解!」」」」」」
501基地に紫色に光るネウロイが進軍し、それに夜間哨戒に出ていたエイラとサーニャにハイデマリーを除いたシャーリー、リーネ、ルッキーニ、バルクホルン、エーリカ、ペリーヌが出撃し、芳佳と音炉と静夏にミーナは基地に待機する。
出撃した6人はシャーリー・リーネ・ルッキーニのチームとバルクホルン・エーリカ・ペリーヌのチームに分かれて迎撃に向かう。
命令を出してからミーナは待機を命じた芳佳と静夏を見る。
ミーナ「魔法圧が安定しない以上、宮藤さんは出せません。服部さんも現状、実戦に出るのはまだ早いと判断しました」
芳佳&静夏「はい……」
音炉「アタシは?」
判断に少しやるせない2人とは別に待機を命じられた音炉が聞く。
ミーナ「空初さんは宮藤さんと一緒じゃなくても安全なのかわからないのと、もしもを考えて基地で待機して貰います」
心を許している芳佳以外と基地より外で行動させても平気なのかと少し不安からミーナは待機だと返す。
音炉「分かっタ」
仕方ないかと音炉が頷いてから電話機が鳴り、ミーナははいと出て、報告に目を見開いて机を叩く。
ミーナ「逃げるだけ!?どういうこと!?」
監視班員A『分析中です!』
監視班員B『地上側より三体目のネウロイが出現。接近してきます!』
驚いていたミーナは続けての言葉になんですって!?と叫ぶ。
監視班員A『おそらくこれは三体分裂型ネウロイです!』
監視班員B『内一体は超低空飛行でレーダーの目を誤魔化したものと思われます!』
ミーナ「と言う事は……っ!海上のネウロイはウィッチを分散させるための陽動!?本命は地上側!」
いけない!とミーナは立ち上がる。
ミーナ「わたしも出ます。三人は引き続き……」
芳佳「わたしも出ます!出撃させてください!」
待機と言う前に芳佳が前に出て申し出る。
静夏「宮藤さん……」
ミーナ「駄目よ。魔法圧の安定しない今の宮藤さんはウィッチとして半人前も良いところ。実戦に出すわけにはいかないわ」
芳佳「半人前……」
坂本「戦闘の途中で不調が起きたら的になってしまう。危険だ宮藤」
体を心配してあえて突き放す様に言うミーナと諭す様に坂本に芳佳は顔を伏せて手を握り締める。
静夏「(宮藤さんは怖くないの……?飛べるかどうかも分からないのに……なんで?)」
そんな芳佳に怖い筈なのにどうして飛ぼうとするかが静夏は疑問であった。
芳佳「お願いです!わたしにもこの基地を守らせてください!」
だが、その言葉が静夏の胸にストンと落ちて疑問も解けた。
静夏「!(そうだ。宮藤さんはいつだって守りたいんだ!ただひたすらに、ただひたむきに。なのにわたしは……!宮藤さんが居ればって、自分のことしか考えてなかった……!)」
あの時だって、魔法力がなくても誰かの為に戦った芳佳を思い出して静夏は手を握り締めて叫ぶ。
静夏「わたしも行かせてください!」
芳佳「静香ちゃん……」
坂本「服部……」
力強くミーナと坂本をみつえ、静夏は前に出て己の思いを告げる。
静夏「わたしもまだ半人前です!だけど!半人前でもできることはあるはずですッ!」
お願いしますとみつえる静香の拳を芳佳は左手で包み込む。
静夏「宮藤さん……!」
芳佳「一緒に行こう静香ちゃん。半人前でも二人ならきっとできるよ!」
見る静夏に芳佳は力強く返す。
静夏「……!はいっ!半人前でも二人合わせれば一人前です!」
音炉「じゃあアタシも加ワレバ更に倍の2人前?」
そう言って芳佳と静夏の間に入って2人を引き寄せて笑う音炉に2人も笑う。
そんな3人にミーナは困った様に笑う。
ミーナ「まったく……」
坂本「はっはっはっはっ!一本取られたなミーナ!」
ならばと坂本は3人をみつえて言う。
坂本「その力、戦場にて発揮してこい三人とも!」
はい!と3人は力強く答える。
音炉「後編に続く!」